群馬県のほぼ中央に位置する渋川市、吉岡町、榛東村を管轄する渋川広域消防本部。周囲には榛名山や赤城山麓がそびえ、湯どころとして全国からの観光客でにぎわう伊香保温泉などがある。同本部が運用する救急車7台のうち、北部エリアを管轄区域とする北分署の更新車両として採用されたのが群馬県内で初導入となるC-CABINだ。
現場によっては直近の救命救急センターまで搬送に30分以上を要することもあり、また、山間部を守備する分署の配置車両という点からも、揺れに対してこだわることが傷病者の命を守る事に直結すると考えていた。この課題を解決したのがC-CABIN。ボディフレームに特許技術を用いた加工を施し、ボディ剛性を高めることで路面からの振動やそれに伴う車両の捻じれを最大限抑制する構造を有している点が大きな特徴だ。C-CABIN標準のボディ剛性でも、通常の救急車に比べて1/8程に揺れが緩和されるというデータがあり、これが導入の決め手のひとつとなった。
揺れない車両にこだわりC-CABINを採用した同本部では、今後も揺れを抑えるための検証を重ね、ショックアブソーバーの最適なセッティングなどを模索していくという。

また、使用する救急隊員の目線で、車内のレイアウトや収納などもきめ細やかな配慮がなされている。

この新たな救急車は地域住民だけでなく、多くの観光客を思いやりで迎える渋川の街にマッチした1台に仕上げられている。
その他


C-CABIN運用者の声
渋川広域消防本部の救急隊員の皆様
患者室内の左側シートは座面を跳ね上げることができ、状況に応じて活動スペースを広く確保することができます。搬送時の救命処置が行いやすいと隊員たちに好評です。また、ショックアブソーバーを取り入れたことで、悪路を走行する際の車両安定性を実感することができ、この揺れの少なさで傷病者への負担が軽減されることを期待しています。