北海道の南西部に位置する函館市。古き良き趣とモダンな魅力が共存するこの市で、地
域医療を支えて74年の歴史を誇る函館五稜郭病院では、ドクターカーの購入を検討するに
あたり、平時の転院搬送と有事の災害対応を両立できる車両を望んでいた。
その中で、車内の広さを特徴としたC-CABINの存在を知り、院内で協議した結果、道南地域で初となるドクターカーとしてC-CABINの導入に至った。

C-CABINは、患者室の天井と側面を拡張し、従来の救急車よりも広い車内空間を実現することで、従来以上の医療機器を搭載し、より高度な医療処置が可能となる。また、片道100キロを超える道内の遠距離搬送などの場面においても、C-CABINの揺れにくさが効果を発揮する。さらに、全席に3点式シートベルトを装備しているため、災害時にDMATカーとして長距離を移動する際も、乗員の安全をしっかりと確保できる。

電動ストレッチャーを標準搭載した仕様がある点も、C-CABIN導入を決定する要因の一つとなった。ボタン一つで操作でき、患者に優しいだけでなく、搬送する救急救命士らの負担軽減にもつながることから、電動ストレッチャーは必須と考え、道南地域で初めて採用された。

本州との玄関口である函館の街に導入された最新の救急車は、道南地域の安心・安全な救急医療体制を支えるとともに、医療の質向上にも貢献している。

C-CABIN運用者の皆さん
