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レイズ社判決編その1 佐藤昇君に対する2件の恐喝未遂事件の判決が宣告された。

佐藤昇君は異色のジャーナリストである。正確にはネット記者である。企業とその周辺に寄生する事件屋やアウトサイダーたちからの情報を徹底的に収集して、誠にタイムリーに事件情報を発信するジャーナリストとして、彼の活躍に大いに期待していたが、不幸にも当局の手によって捕縛された。

佐藤昇君は起訴内容を一貫して否認している。否認し続けていたから2件の事件で合計480日も拘留された。検事が佐藤君を有罪にするために、証言も事実構成も捏造或いは変造に及んでいる事実も明らかになっている。
とにかく佐藤君を有罪にするために警察も検事も或いは裁判所すらも共同戦線を張ってるようである。その状況を見て、袴田巌さんの無罪判決を想起した。殺人犯でもない人間を殺人犯に仕立て上げることの怖さ、起訴内容を否認した場合の警察権力の姑息な捏造。そのことが袴田無罪判決で見事にも逆に暴かれた。
例え、佐藤君の行状に間違いがあったとしても、彼を有罪にするために検事は有罪にするための意図的な虚偽すらも動員している。私は長く事件記者をしているが、警察の取り調べがいかに高圧的であり、検事の取り調べがいかに断定的であり、裁判官の判断がいかに形式的かを承知してきた。佐藤君の繰り返しの保釈申請を却下し続けた裁判所は検事の意向通りの判断をした。
我が国の司法制度とりわけ警察法の運用の実態と後進性は、例えば監獄法などは100年間も変わらなかった。刑務所の囚人は家畜以下の扱いだった。2年前の名古屋入管施設で亡くなったスリランカ人女性のウィシュマさんの例を引用するまでもなく、日本の国家権力は人間の扱いに対する知見と根本思想に欠損が潜んでいる。だから、起訴内容を否認する人間の扱いは、ついに命まで奪う。司法の権力と戦うということは、そういうことだ。
起訴事実の間違いを主張し続ける佐藤昇君にどのような判決が確定しようが、彼は同志である。

2024年11月26日
                   journalist成田俊一

 令和6年10月23日、佐藤昇君に対する2件の恐喝未遂事件の判決が宣告された。

●レイズ社事件 有罪
●岩坂(仮名)事件 無罪
という判決である。

 この結果は我々からすると、正直なところ「やはり」であった。もちろん、「レイズ社事件で恐喝行為があった」と思っているからではない。「2件も無罪を出すなど日本の司法ができる訳がない」という理由だ。みなさんもなんとなくお分かりかと思うが、検察と裁判所は阿吽の呼吸で通じ合っており、「裁判所が検察のメンツを極端につぶすことはあり得ないだろう」という事である。
 しかし、無実は無実なのである。無実なのに無理やり有罪にしてしまえば、判決文のどこかにほころびが露呈する。以下、裁判官(川瀬孝史氏)の腐心の様子がにじみ出ている判決文を分析、解説していく。
 日本の刑事裁判における有罪率は、起訴された場合で99.9%である。読み進めていただけは、どうして99.9%という数字になるかがよくわかっていただけると思う。
岩坂事件の裁判内容に関してはこちら


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 では、佐藤君が有罪となったレイズ社への恐喝事件に関して解説していこう。まず、事件の概略は以下である。
ーーーーー
 「週刊報道サイト」に掲載された記事をめぐり、佐藤君とレイズ社の間にはトラブルがあった。トラブル解決のためレイズ社は高橋康允弁護士を窓口として、佐藤君と記事削除などの交渉をする。その交渉の際に出た言葉と記事削除のための和解金の話が、レイズ社代表、文智勇氏への恐喝にあたる、という事になる。また、佐藤君がレイズ社に関する別の記事を掲載する際に送った取材申込書。そしてその取材申込書や和解についての回答を求める通知書も恐喝の構成要件になるとされた。一連の出来事は令和4年のことである。
ーーーーー
 先に結論を言ってしまうと、「害悪の告知」はなかったのに佐藤君は有罪とされた。「害悪の告知」とは恐喝罪(未遂を含む)の成立要件で、簡単に言うと“脅し文句”の事である。
 しかし、判決文を読む限り、佐藤君はまさに画に描いたような恐喝をやったことになっている。もちろん実際は違う。この判決文には恐喝をやったように見せかける巧妙なトリックがある。それは以下2点だ。

A.恐喝的な言葉を、佐藤君が文氏に伝えたがごとく錯覚させる文章構成
B.和解協議の証拠の抹殺

判決文

 まず、判決文の<罪となるべき事実>とみていただきたい。きわめて重要な部分である。
ーーーーー
・・・レイズ社から本件各記事の削除を求められた際、同社等から金銭を喝取しようと考え、令和4年6月28日、電話で、当時の弁護士法人モノリス法律事務所にいた同社の代理人弁護士高橋康允(以下「高橋弁護士」という。)に対し、「慰謝の措置をとるしかない。」「相応の対価がないと消すことはできない。」「大体6本だと、通常600万から始まりますね。」「そのかわり全部もうNot Foundにして、もう記事はあがらない。」「あとまあ、はっきり言うと、文さんはいろんなトコと裁判やってると思うんです。」「それを、やってくれって来てるけど、それはまた、そっちはそっちで別の条件になるから、止めてるだけの状態。」「僕のさじ加減でこう、記事あげるあげないやってるだけだから。」「民事でやってるヤツも触んない、ウチでは。」などと言って、現金600万円を支払えば本件各記事の削除及び今後レイズ社及びムンらに関する記事は掲載しない旨伝え、同年7月4日頃、高橋弁護士を介して、レイズ社の事務所等において、ムン及びレイズ社従業員にその旨了知させるとともに、・・・
ーーーーー
 気分の悪くなるような”脅し文句”が、これでもか!というくらい繰り返し記されている。そして佐藤君は、弁護士を介してこの文言を文(ムン)社長に告知(害悪の告知)し、恐喝未遂罪が成立したとされた。

 判決文のこの部分のどこが問題なのか?まず
A.“脅し文句”を、佐藤君が文氏に伝えたがごとく錯覚させる文章構成
から説明したい。
 上記の文章は要約するとこうなる。

A.6月28日に佐藤昇が、高橋弁護士に対して、電話でさんざん恐喝的な文言を発した
B.そして現金600万円を支払えば、記事の削除と今後レイズ社及びムンらに関する記事は掲載しない旨伝えた
C.7月4日頃、高橋弁護士がムン及びレイズ社従業員にその旨伝えた

 つまり、”脅し文句”がこの事件の被害者である文氏に伝えられていると、読める内容なのだが、実際には違う。判決文が判示する「害悪の告知」は、高橋弁護士から文氏には伝えられていない。
 その証拠が以下のメールである。高橋弁護士から文氏やレイズ社担当者に7月4日に送られたものである。判決文に「了知」と書かれているのは、佐藤君と高橋弁護士が電話で交わした内容を、このメールで文氏らに「了知」させたという事である。


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令和4年7月4日に高橋弁護士から文氏に送られたメール

 気分の悪くなるような”脅し文句”は書かれているだろうか?ご覧いただいた通り一言も記されていない。伝えられているのは「お金を払ってくれれば記事を削除する」という話だけである。
 このメールでなぜ”脅し文句”が伝えられなかったのかは、証拠を示しながら後述するが、文氏に「伝られていない”脅し文句”」をあたかも「伝えられた」がごとく、裁判官は判決文に記しているのである。しかし、さすがに裁判所の文章なので「”脅し文句”が文氏に伝えられた」とは断言していないところがミソ。判決文の「認められる事実」の部分も見てみよう。判決文の巧妙なトリックがより良くわかる。(4)が重要な部分である。
ーーーーー
(3)高橋弁護士は、レイズ社より、本件仮処分事件の申立書や陳述書などの書面が掲載されている件について削除できないかとの相談を受け、6月28日、被告人に電話をしたが、その際、次のようなやりとりがあった。
高橋弁護士の全部記事を消すのはどうしたらよいか、という趣旨の質問に対して、被告人は、「そうなってくると慰謝の措置を取るしかないですよね」「相応の対価がないと消すことはできないので」などと述べた。さらに、高橋弁護士が、本件仮処分事件の手続について申立書にこういう記述があったなどという記事すべてを消すとなると相場としてどれくらいになるのかと聞くと、被告人は、同手続に関する記事は5つあり、今度の土曜日で6本目になるとしつつ、「まあ大体6本だと、通常600万から始まりますね」「そのかわり全部もうNot Foundにして、もう記事はあがらない」と述べた。さらに被告人は、「あとまあ、はっきり言うと、文さんはいろんなトコと裁判やってると思うんです」「だからそれを、やってくれって来てるけど、それはまた、そっちはそっちで別の条件になるから、止めてるだけの状態つてのも」「僕のさじ加減でこう、記事あげるあげないやってるだけだから」などと述べ、高橋弁護人から、600万なりを払えば、今後、ムンに関する記事は掲載しないでもらえるのかという旨を尋ねられると、「記事にしないし、民事でやってるヤツも触んない、ウチでは」などと述べた。
(4) 高橋弁護士はメールで、ムン及びレイズ社従業員に、週刊報道サイトからの回答内容として、端的に金を払ってもらえれば削除する、基本的に1本100万円(本件は合計6本ある)などとし、金銭を支払うか、このまま放置するかの二択である、支払う場合にはあらかじめ上限額を頂ければその範囲で削除交渉する旨伝えたところ、ムンはその要求について「当分は放置にしましよう」と返信した。

ーーーーー
 こちらは先の<罪となるべき事実>をより具体的に記している訳だが、(4)を見ていただければわかるとおり、やはり”脅し文句”が文氏に伝えられたとは一言も書いていない。
 なぜ、このような辻褄の合わない文章になっているかというと、恐喝未遂罪は「害悪の告知」、つまり”脅し文句”が被害者に伝えられなければ成立しないからだ。そして、この事件の場合は「害悪の告知」は2段構造になっている。

6月28日 佐藤君が高橋弁護士に対して「害悪の告知」を行う
7月4日 高橋弁護士が文氏に、佐藤君からの「害悪の告知」を伝える
=佐藤君から文氏に「害悪の告知」が伝えられた

という構成である。しかしながら実際は、7月4日には文氏に「害悪の告知」は伝えられていないので、恐喝未遂罪の構成要件は成り立たなくなってしまう。そこで苦肉の策として、裁判官は”脅し文句”を「これでもか」というくらい判決文に書き込み、佐藤君が文氏を脅したがごとく錯覚させる文章にして、恐喝未遂罪を成立させているのである。
 いずれにせよ、”脅し文句”がそもそも被害者の文氏に伝えられていないのだから、恐喝未遂罪が成り立つハズはないのだ。
 高橋弁護士、文氏の証人尋問でも、”脅し文句”が文氏に伝えられたという記述は一切出てきていないので、事実確認のため掲載させていただく。ちなみに証人尋問は、尋問に先立って検察官と証人は綿密な打ち合わせをすることが普通で、当然、検察の意図を汲んだ証言もある。本当のことを言っているかどうかの判断は読者にお任せする。

高橋弁護士の証人尋問リンク
文氏の証人尋問リンク
  
 筆者からすると、笑ってしまうような証言もあるのだが、高橋弁護士の証言で興味深いものがある。口を滑らせてしまったのではないか?と思うのだが、検察官からの「なんで、警察に相談しなかったのか?」という質問に対し、高橋弁護士がその理由を述べたあと、
「ちなみに、私は録音していなかったので」
と証言しているところだ。録音していない以上、高橋弁護士は、判決文に記されているような詳細な”脅し文句”を記憶しているハズもなく、当然文氏に伝えることも物理的に不可能なのである。この点からも裁判官が、いい加減な事実の認定をしている事がわかる。

 ここまで「害悪の告知」について書いてきたが、そもそも佐藤君と高橋弁護士のやり取りはビジネスの交渉で、恐喝の要素などまったくなかったのである。では、

B.和解協議の証拠の抹殺

について、説明していきたい。

 佐藤君と高橋弁護士は6月28日に電話で、記事の削除について交渉している。そして判決では、この6月28日の電話会話を、記事削除をネタにした「恐喝未遂の実行の着手」、つまり恐喝未遂事件の出発点としている。しかし、記事削除に関しては、6月15日にすでに電話で話し合われているのだ。その音声を公開する。

<6月15日の電話会話>

6月15日の電話会話文字起し> 

 音声を聞いただけでは、内容を把握しにくいので、会話の背景を少し説明させていただく。
 佐藤君とレイズ社の間には懸案となっているいくつかの記事があった。
① 裁判で争っている1本の記事(判決文では「本件仮処分記事」と表記)
②①の裁判経過などを書いた6本の記事(判決文では「本件記事」と表記)
の2件である。この日の交渉のメインテーマは「①裁判で争っている1本の記事」に関して、表現や記事の削除について、どうするか?という事で、メインテーマの交渉がまとまりそうになった後、高橋弁護士が「②裁判経過などを書いた6本の記事」に関して話を切り出した、という流れである。
 「②裁判経過などを書いた6本の記事」に関しては以下のような話し合いがなされている。
ーーーーー
*8分30秒くらいから
高橋弁護士:あと、すいません、今、 私も後で知ったんですが、この間、クライアントと話合ったのでね。打ち合わせしたので、その時知ったんですけど、要するに期日の経過(注・裁判経過などを書いた6本記事のこと)をこう出してるじゃないですか。

佐藤:期日の経過?

高橋:だからこの訴訟、今訴訟じゃないけど、仮処分してます、っていう。

佐藤:ああ、はい。

高橋弁護士:そうそう。あれをもうどうにかしてくれませんか?っていう話もあったんですよ。

佐藤:だけど、それは、それは難しいです。だって文から訴えてきたものなんで。

高橋弁護士:それを例えば、もう最後消すとか云々はもう難しいかもしんないけど、その終わらせ方っていうのを、まあ、話し合いで解決しましたぐらいで、っていうようなもので、大丈夫、どうする予定ですかね。その辺りも聞いといてくれと言われたんで。

佐藤:いや、それは言えないんで、とりあえず今ある問題は終わらせましょう。

高橋弁護士 :で、変な話、そこで、今の問題はもちろん、もう話し合いでもう終わらせて、もうほぼほぼ終わらせられるとは思うんですけど、そこの終わらせ方を、こっちがそうじゃないのに、そういう終わらせ方をしたっていうんであれば、違うなっていう話があるので。あと、 正直、今私が話してるようなとこ、別に録音とっていただいてもなんでも結構なんだけれども、これをネタにするのは止めてほしい。これ、あくまで和解協議なんで。和解協議の話っていうのは、基本的に外出しちゃいけないんで。そこはちょっとお願いします。ここの話については。
ーーーーー
 要するにこういう会話だ。
高橋弁護士は、文氏との打ち合わせで「6本の記事」についての話が出たことを佐藤君に伝え、記事の削除を依頼したが断られる。そこで、高橋弁護士は、記事削除以外の方法を提案した。また和解協議の話を外部に漏らさないよう佐藤君にお願いした。
 音声を聞いていただき、上記の文章を見ていただき、皆さんどう思われただろう。高橋弁護士自ら「あくまで和解協議なんで」と言っているように、「①裁判で争っている1本の記事」だけではなく、「②裁判経過などを書いた6本の記事」に関しても、高橋弁護士から佐藤君に和解交渉を持ち掛けている内容である。少なくともこの6月15日から、「②裁判経過などを書いた6本の記事」に関して、和解交渉が始まっている事に間違いはない。そして、和解協議は6月28日の電話会話に続いていくのである。
 すこし時間はかかるがこの6月28日の電話会話も聞いていただきたい。2つの電話会話を通して佐藤君と高橋弁護士が和解協議をしていることがはっきりわかるハズである。

<6月28日の電話会話>


6月28日の電話会話文字越し

 2回の電話会話で話し合われた要旨は以下のようになる。

<6月15日>
高橋弁護士:レイズ社から頼まれている。6本の記事を何とかしてほしい。
佐藤君:文から訴えてきた事を記事にしている訳だから、難しい。
高橋弁護士:(週刊報道サイトが事実誤認のまま、事実と違う)終わらせ方をした場合、こちらとしても納得できない。
<6月28日>
高橋弁護士:記事を消すにはどういう方法があるか?
佐藤君:慰謝の措置、つまり事実の記事を消す訳なので相応の対価が必要。
高橋弁護士:解決の料金はいくらになる?
佐藤君:全部消すか一部消すかで料金は変わる。
高橋弁護士:6本の記事を全部消すにはいくらかかる?
佐藤君:600万。この金額で全部消す。加えて今後、文智勇氏に関する記事は刑事事件に関わるもの以外は出さない。
高橋弁護士:6本だけならいくら?
佐藤君:それだけなら安くしてもいい。
 
 見ての通り、まさに和解交渉なのだが、ポイントは6月15日に、高橋弁護士からの削除依頼を佐藤君が一蹴している点だ。音声を聞いていただければ良くわかるが、まさに「削除なんてとんでもない」といった口ぶりである。そのため「そこを何とか」という事で高橋弁護士から6月28日に電話を入れている訳である。
 したがって高橋弁護士の「記事を消すにはどういう方法があるか?」という言葉は、交渉の流れを考えれば、「金銭解決」も念頭に入れて発せられたと考えるのが普通だろう。和解交渉である以上、こういう聞き方をされて佐藤君の口からお金の話が出ることは至極当たり前のことだ。

 このような事実があるに関わらず、裁判官は6月28日を「恐喝未遂の実行の着手」、つまり恐喝未遂の出発点とし、不都合な事実である6月15日の電話会話を抹殺した。しかも6月28日の電話会話についても交渉内容を無視し、あえて”脅し文句”だけをピックアップ、「佐藤の方から金を要求した」という話にすり替えたのである。
 佐藤君、高橋弁護士の電話会話が和解交渉である、という証拠は他にもある。以下にその証拠を示そう。

証拠1 7月4日に、高橋弁護士から文氏やレイズ社の担当者に送られたメール

先に掲載したメールであるが、まず、このタイトルに注目してほしい。

「対週刊報道サイトの仮処分手続に係る記事削除交渉の件」

「仮処分手続に係る記事」とは「6本の記事」のことである。和解交渉であることは、このタイトルが如実に表しており、実際にメールの内容も和解交渉以外に解釈のしようがない。実際、ここにはこんな記述がある。
「ディスカウント交渉をしても、少なくとも6本すべてを含めて100万円以下で削除に応じるとは思えません。その見込みを踏まえ仮に前者をとる場合には、あらかじめ上限額を頂ければその範囲で当職にて削除交渉いたします
 「上限金額内で削除交渉をする」と高橋弁護士は文氏にはっきりと伝えているのだ。
 ちなみに、和解交渉と明確にわかるこの文面は、やはり裁判官を悩ませたようだ。
 先に記したとおり、「害悪の告知」はこのメールで行われたことになっており、「恐喝未遂罪」を成立させるため、このメールはきわめて重要な証拠となっている。したがって、判決文にもこのメールのことは当然記されている、というか触れない訳にはいかない。「認められる事実」という事で、
「高橋弁護士は・・・支払う場合にはあらかじめ上限額を頂ければその範囲で削除交渉する旨伝えたところ、ムンはその要求について『当分は放置にしましよう』と返信した」
と、この都合の悪い事実のこともちゃんと書いてはいるのである。ところが、この「認められる事実」について、裁判官がどう解釈し、どう評価をしたのか?という事は、驚くことに一切触れられていない。非常にトリッキーなことを行っているのである。

証拠2 8月9日に高橋弁護士が文氏に送ったメール

 文氏から高橋弁護士へ問い合わせに対して、高橋弁護士が文氏に送ったメール。文氏から高橋弁護士へどのような問い合わせがあったのか、証拠で提出されていないためわからないが、問い合わせはおそらく電話でなされたと思われる。
高橋弁護士は文氏に対して、

「金銭要求については、当方側より記事の削除についてもちかけ、その回答として『裁判外での解決ということであれば、お金を払ってくれれば削除には応じる」と述べ(ている)に過ぎず、これが民事上の不法行為又は刑事上の脅迫罪、強要罪等に該当するとはいい難いです」

のように伝えており、記事削除のやりとりに関して高橋弁護士は、和解交渉と明白に考えていることがわかる。 

 

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令和4年8月9日に高橋弁護士から文氏に送られたメール


 以上、この判決の中核部分の説明をさせていただいた。刑事裁判からは縁遠い人でも、判決文のトリックをわかっていただけたかと思う。しかし、トリックはまだあるのだ。次回は判決文に隠された真のトリックについての解説させていただく。

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