本当の意味での「理解促進」とは
――しかし通達では限界があります。トイレへの援用も含めトランスジェンダーとしての自己主張が強い人がいた場合、対抗できますか。
「通達より数段上の法律とすべきでしょう。女性スペースを守る会では、トイレだけでなく更衣室も浴場も全てを含む女性スペース確保法の成立を求めています。そこで女性スペースの維持と安全を確保するだけでなく、性自認の女性がスポーツ大会で上位を独占するようなことがないよう公平性を確保することも求めています。
我々の要請もあってか、(6月)21日には女性スペースの確保を目指す議連(全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟)が発足しました」
「男は男らしく妻子を守り養うのが務め」という家族観を基本とする国家観、歴史観を持ち、そこに男系男子の天皇制という国体護持の観点も加わって保守思想は強固になる。リベラル派は今、そうした固定観念によって自分らしさを奪われてきた性的マイノリティーを人権と多様性の観点から覆し、一気に解放しようとしている。
双方の分断は深く融和は容易ではない。ただ、分断が望ましくないのは確かであり、「女性トイレの使用制限」といった国民が理解しやすい部分から双方が議論を交わし、時には法廷闘争に持ち込み、国民的理解を深めるのが望ましかろう。それが「理解増進」の趣旨に適うものにもなるのではないだろうか。