「意見を聞いて、制度を変えることはない」 宿泊税めぐり知事が発言

福留庸友
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 県と仙台市が観光振興の財源として導入を目指す宿泊税を巡り、村井嘉浩知事は4日の会見で、12日に予定する県民説明会で出た意見を、県議会9月定例会に提出する議案に反映させる考えはないと明言した。今後の見直しには生かすとした。

 知事はこの日の会見で、自ら出席する説明会には宿泊税に反対する人が多く参加すると見込んでいるとして「直接私にその不満をぶつけることもでき、その声を聞く機会」と述べた。

 ただ、その声が制度に反映される可能性があるかどうかを問われると「議会に提案する準備が整っており、今回のご意見を聞いて、制度を変えることはない」と発言。自らの思いや必要性について訴えるという。

 説明会は12日午後6時から県庁で。ウェブやFAXで申し込んだ県民先着200人が参加できる。

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 部下へのパワハラ疑惑などが内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事の問題が波紋を広げている。斎藤知事は総務官僚時代、宮城県庁に出向していた時期があり、宮城県の村井嘉浩知事は4日の会見で、県庁在籍時のパワハラなどの有無について問われ、「全くないと思う」と述べた。

 斎藤知事は総務省から出向し、2013年7月から市町村課長、14年4月からは財政課長を計2年半以上務め、東日本大震災の復興に取り組んだ。

 当時について村井知事は「私の知りうる限りで、色んな職員に『そういうことあったのか?』と聞いたけど、『ありませんでした』ということでした」とし、パワハラ疑惑のような行為は確認できなかったという。

 8月上旬の全国知事会議では斎藤知事と直接会う機会もあり、その際に「大丈夫か?」と声をかけたところ、斎藤知事が「なかなか私の思いが伝わらなくて」と返事したことも明かした。

 7月の会見でも斎藤知事に関して問われた村井知事は「非常に真面目な方で、一生懸命仕事をしてくれた」と評価し、職員の評判も良かったと振り返っていた。

 兵庫県知事選では現地まで応援に駆けつけたという村井知事。「私自身は変わってしまったという印象は持っていないので(疑惑には)本当に驚いている」と話した。

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この記事を書いた人
福留庸友
仙台総局|おもに行政担当
専門・関心分野
東北、東日本大震災、メディア論