角度XYを作る時、何を考えているのか 頭の中に立体を飼おう その①
Live2Dモデラーの925です。
この記事は、Live2Dアドベントカレンダー2024
12月23日担当として書かせて頂いております。
スタジオももこ様、主催ありがとうございます!
昨年より非常勤講師として専門学校でLive2Dを教えており、角度XYの立体感を伝える知見もたまってきたので記事にまとめようと思います。
タイトルにXYと書いていますが、角度Xだけで5000字を超え長くなりすぎたので、年内に②も更新します;
宜しくお願いします。
頭の中に立体を飼うなんて、
人の頭みたいな複雑なもの頭の中で想像できないよ~;;!という方、
安心してください。
もっと簡単な立体を各部組み合わせて考えれば、角度XYは攻略できます!
上図は今回扱う内容をひとまとめにしたもの。
まとめられるとややこしく難しくみえますが、
使っている立体や考え方さえ知れば、XYは意外とシンプルです。
気をつけるポイントや、どんな立体を頭の中で想像しているのか
1工程ずつ分けて説明していきますよ!
表情みたいにキャラクターによって変わったりしないし、
XYが1番考える事少なくて楽だと僕は思っています。
そんな考え方を少しでもお伝します。みんなXYが好きになればいいな…!
▼はじめに
▽絵としての形とデフォーマの形
初めてLive2Dを触ると、自由に変形できる機能たちに感動しますよね。
これなら思った形に変形させられる!とグリグリ動かして形を作ってしまうのは、初級者さんあるあるだと思います。
これはデフォーマの中の形、絵としての形を見て動かしてしまっているのが一番の原因だと思います。
輪郭はそれっぽいけど、デフォーマはぐちゃぐちゃ…
デフォーマの形は美しく、立体法則に従って動かす。
僕は中身よりデフォーマの形を見ていると言っても過言ではないかも…
初めはそれで思った形が作れるのか?と不安に思うかもしれませんが、
やってみると全然作れます。大丈夫です。
デフォーマを綺麗に動かす、これは絶対守って徹底して下さい!
▽まずは水平垂直、あとから調整
ではどのような形が美しいのか?どうすれば美しく動かせるのか?
デフォーマの頂点が乱れておらず、立体に沿った形に整列していること、
そしてXは水平に、Yは垂直にのみ動いていることが大切!
全て水平に、最低限の変形できれいな立体感になっています。
特に水平垂直について、
奥行きを出すためにパースをつけて、奥に回り込むものは小さくなっている綺麗なモデルを見かけることもあるかと思います。
しかしコレを作業途中にやってしまうと、四隅の調整をする際に非常にややこしくなってきます。
また、パースで小さく/大きくなっているのはほ~~~~んの少しです。
やりすぎには注意が必要なのですが、
全体の動きがついていない段階で各パーツごとにパースをつけていくと極端に小さくしすぎてしまったり、チグハグになってしまうことも。
パースをつけたい場合は、四隅も出来上がった一番最後にほんの少し調整すれば十分だと思いますので、
まずはXは水平に、Yは垂直にのみ動かして、
パースなどの調整は後からするようにしましょう。
作業が格段に楽になりますよ。
以上2点を守って、制作を進めていきましょう!
▼角度X
▽回り込みを作る 🌟円柱
まずは全体の奥行き感を出します。
奥行きは横幅でのみ表現します。縦に縮める必要はありません。
円柱をイメージし奥にいくものは幅が狭く、手前に来るものは少し幅が広くなるよう動かします。
この時、輪郭や顔パーツもまとめて動かすと非常に楽です!
ザックリ顎の位置を決めた後に奥半分・手前半分を選択し、赤いバウンディングボックスで幅を調整。
奥半分のさらに奥半分だけ選択してまた幅を縮め、奥に行けば行くほどより狭くなるようにすると良いでしょう。
(顔パーツの手前はあまり広げないよう注意。あとで説明します。)
各顔パーツのXYデフォーマの親にまとめて動かす用のデフォーマを作ったり、
目や眉など左右対称だけどバラバラなパーツも左右ひとまとめにすると
動きの反転が使えて作業が楽になります。
また必ず顔の中心線にデフォーマの中心線がくるように調整しておき、
変換の分割数の横は偶数にしておくと選択しやすく動かしやすいです。
▽輪郭の起伏 🌟ここだけチョット細かいよ🙏
幅の調整をしただけではのっぺりとした輪郭になっているので、骨の位置を意識しながら起伏をつけていきます。
眉骨の位置は出っ張る、目の位置は窪む、
その他頬はぷっくりしているタイプか頬骨が出ているタイプか、顎にかけてはシャープか丸いかなどキャラクターに合わせて調整します。
また手前側の頭の方は前髪からはみ出やすい部分になりますので、少し縮めておくと良いでしょう。
起伏を作ると顔パーツの幅が適切か見えてきますので、顔パーツの奥側の幅も再度調整しておきましょう。
目尻は少しはみ出しても、まつげが出ているような感じで良いと思います!
このタイミングで耳も動かしておきましょう。
奥側の耳は幅を狭く、手前側は少し広くし、並行に移動させます。
手前側の輪郭が斜めになっていて耳が隠れたり足りなかったりしますが、この時耳を無理に変形させるのではなく、輪郭の方を調整すると綺麗になります。
▽顎と首の距離 🌟円柱、回転軸からの距離
顎の位置は、首との距離を示すのに非常に重要です。
ここが動き足りないと、顎を引いているように見えたり、シャープな輪郭の美人に見えなかったり、首が座っていないように見えたりします。
角度Xは首の中心を軸に回転しています。
首を円柱に見立て、上から見た時の回転している様子を考えてみましょう。
回転軸からの距離を考えた時、顎先は首の表面より遠い位置にあります。
回転した時の図見てみると、回転軸から遠いものほど大きく横へ移動していることが分かります。
よって顎先は、首の表面の真ん中よりも大きく動き、
その差が大きいほど顎は遠くに、差が小さいと顎が近くにあるということになります。
この回転軸からの距離によってどれだけ横移動するか変わるというのはこの後も出てきますし、よく使いますので是非覚えておいて下さい!
▽顔の側面を意識する 🌟立方体
回り込みの際、顔のパーツの手前側はあまり広げないと書きましたが、ここで少し説明をしておきます。
実際に自分の顔を触ってみると分かりますが、
おでこは丸みを帯びているのですが、目や頬のあたりは円柱というほど丸くはなく、なだらかな曲線くらいで意外に平たいです。
頬骨の辺りでカクッと曲がり、顔の側面もかなり平たいですね。
また目から耳までの距離は、正面から見ると狭いですが横を向いてみるとかなり広く奥行きがあります。
メガネの形を思い出してみると分かりやすいですね、
正面は平たく、カクッと曲がって耳までの距離もしっかりあります。
この辺りの立体感を、立方体に見立てて考えてみます。
先ほどは円柱をイメージして手前を広くしましたが、
顔パーツは耳までの距離を考えて広げすぎないように注意します。
この距離の有無で、顔の立体感が一気に変わりますよ。
▽鼻の高さ 🌟円柱、回転軸からの距離
鼻は顔から飛び出ているパーツなので、回転軸から遠いものはより大きく横へ移動するという考え方を当てはめることができます。
顎と首の距離の関係と同じですね。
ここをしっかり動かすと立体感が出やすいです!
この時鼻筋や頂点、下の面を意識してデフォーマの形をつくります。
鼻の頂点がはっきりしている場合は、メッシュの頂点もデフォーマの頂点もそこにしっかり合わせてあげると綺麗にカクッとまがります。
最近は点だけの鼻、ハイライトだけの鼻も多いですが、
それぞれ鼻のどの面を表しているのか、しっかり考えて動かしましょう。
▽目と眉パーツの起伏 🌟ここだけチョット細かいよ🙏
眉は眉骨の上に、目は窪みに配置されています。
眉の方が目より少し大きく横に動くよう調整すると、彫りの深さも表現できます。
彫りが深いキャラクターなんかは調整してあげると良いでしょう。
眉尻側はあまり動かさず、眉頭側を少し調整します。
また眉骨やおでこの丸みに沿うようにカーブをつけておくと、眉が上下した時も顔の立体感に沿って動いているように見えます。
目は窪みに配置されていますが、眼球は丸く、少し飛び出ています。
まずデフォーマは、“瞳”と、まつげ・白目・まぶた等を纏めた“全体”に分けます。
こだわる場合はハイライトや瞳孔も分けたりしますが、今回は割愛。
全体のデフォーマはまず窪みに沿うようなカーブをつけ、
その後白目の部分だけ少し凸のカーブをつけてあげると目を閉じる時自然な動きになります。
瞳は球体のイメージ。凸のカーブをつけますが、あまり大きくつけなくてOK。
目玉XYも動かしてみて確認し、自然な範囲に抑えます。
▽眉間、目の間、鼻から顎までの傾斜 口の配置 🌟顔の中心線
目と眉のパーツの起伏をつけ終えたら、改めて顔の中心線を確認します。
自然な立体感になっているでしょうか?
鼻が出過ぎていたり、顎先がずれていたりしませんか?
鼻と顎の位置も問題なければ、最後に口に傾斜をつけます。
口のデフォーマを動かす前に、口の開閉/変形パラメータを操作して「お」の口にしておいて下さい。「お」が小さければ「あ」でもOK。
閉じた状態の口では形が分かりにくいので、口がしっかり開いていて中心が分かる形を見ながら作業します。
口は、鼻から顎への傾斜の上に配置されています。
リアルな人の顔だと唇が少し出ていたりしますが、イラストにおいては斜面にピッタリ張り付いていると考えて問題ないでしょう。
口デフォーマの中心線が鼻から顎への中心線に沿うよう、傾斜をつけます。
配置できたら、口開閉/変形のパラメータを操作して、どの形でも問題ないか確認します。横幅なども問題ないか注意して確認します。
舌は喉の奥から歯の裏まで、口とは逆向きの傾斜の上にあります。
舌デフォーマを分けておき、動きを変えると口内の立体感も表現できます。
▽前髪、横髪 🌟円柱、接地、回転軸からの距離
前髪と横髪も、奥は狭く手前は広くなるのは顏と同じ考え方です。
まとめて選択して一気に動かすことで生え際や髪の重なりのズレが起きにくく、綺麗に動かせます。
注意したいのは前髪の毛先の位置や、横髪の顔へのかかり具合。
どこに接地しているかを注視します。
デフォルト時に各顔パーツのどのくらいの位置に毛先があるか、もしくはどのくらい隠れているかを確認し、その位置よりもほんの少し大きく横へ移動するように配置をします。
髪は顔にかかっているもの。つまり回転軸からの距離は顔より髪のほうが遠くにあります。
ほんの少しの差ですが、少しだけでも髪のほうが大きく動かしてあげると、より立体感を感じられると思います。
奥の横髪は幅を狭くしすぎてペラペラにならないよう調整し、後ろへ回り込んだ時どこから生えているかを考えながら配置しましょう。
手前の横髪は幅を広げ、顔へのかかり具合を見つつ配置します。
▽頭の丸み 🌟球体
前髪・横髪の配置が決まったら、頭の丸みに沿うようカーブをつけていきます。
この時、全て同じ方向にカーブするように注意!よく間違えるところです。
頭は球体のイメージですが、デフォーマ自体は正面から見たら真四角なもの。
四角い紙が頭に沿って張り付いているイメージを持つと、間違わずに動かせると思います。
前髪をふっくらさせたい場合もこの時に調整しておきます。
カーブの調整ができたら、重なり具合や隙間を少しだけ調整します。
基本的には奥ほど重なり手前ほど隙間は広くなりますが、生え際はあまり変えない方が綺麗です。
立体的に立ち上がっている髪の根元などがある場合は、部分的に調整すると良いでしょう。
▽後ろ髪はどこから? 🌟円柱、接地、回転の向き、球体
後ろ髪のパーツはいろんな分け方がありますが、私は頭頂部から後ろ髪まで一体になっているパーツ分けが好きです。繋ぎ目がなく綺麗に丸い頭に出来るので。
ただしこの場合、パーツの途中で立体感が変わることに注意。
上の方は手前から見た球体のカーブで前髪などと同じ方向ですが、途中からは頭の後ろ側のカーブ・位置に変わります。
前髪と同様まずは位置を調整し、その後頭のカーブに合わせていきます。
後ろ髪は頭の後ろ側にありますので、顔や前髪とは逆方向に移動します。
幅も手前に来る側が狭く、奥に行く側が広くなります。
次に頭頂部にカーブをつけます。
後ろ髪部分とは違い、頭頂部は前髪のカーブの方向と同じになるように動かします。
顔の後ろあたりの隠れて見えない部分で、立体感が切り替わるイメージです。
手前側に来る頭頂部から後ろ髪にかけての輪郭はカーブをつけすぎず、綺麗な形になるように。
奥側の輪郭は、頭頂部は頭の丸みを、途中からは回り込む髪の位置に輪郭がくるように調整します。
▽首は座っているか 🌟円柱、中心点からの距離
ここまでできたら顔のXの立体感は完成です!
最後に改めて首との位置関係を見直し、首は座っているか、離れすぎたり近すぎたりしていないか、確認します。
とくにSDのような丸い頭の時は、頭全体の中心が首の中心にしっかり乗っているかをみるとよいです。
以上角度Xの立体の考え方でした!
1つずつはシンプルなんですが、まとめると膨大でしたね。
あらためて最初の図を見ると、かなり分かるようになったのでは?
参考になっていれば幸いです!
年内に②がんばります…!
Live2Dアドベントカレンダー2024
この記事は、Live2Dアドベントカレンダー2024 12月23日担当として書かせて頂きました。
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