KEIRINグランプリ(GP、30日・静岡)まであと4日。今年も年末恒例の「ザ・提言」を連載します。日刊スポーツ評論家の中野浩一氏が、愛する競輪界に向けて忌憚(きたん)ない意見を発信します。
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連載2回目はS級レースの車立てについて。S班は基本的にG3以上のあっ旋で9車立てしか走らない。一方、他のS級選手は7車と9車のレースを両方走る。7車なら、当然8、9着はない。欠場者が出て5、6車立てになることも珍しくない。成績は選手の好不調を判断する指標になる。7車、9車の成績が混在すればファンは判断に迷う。前から指摘しているように、せめてS級戦はオール9車に戻すべきだ。
そもそも7車立てを導入したのは、20年、新型コロナウイルスのまん延で選手の密を避けるために車立てを減らした。実際、導入してみると車立てが少なければ当たりやすく、資金も回った。コロナ禍で不要不急の外出を減らした結果、インドアの娯楽として売り上げも想定以上に上がった。まさにひょうたんから駒が出たようなものだ。
それを受けて開催日程を増やした。選手数が大きく減っているのに開催は増えていく。今では月3本も当たり前。後のないベテランなら、それもいいだろう。若手がこれではうまくもならないし、強くもならない。レースがお客さんに対する商品である以上、選手は脚力アップに努めて魅力あるレースを提供する義務、責任がある。
だいたい、こういう制度を決めているのは誰だ? レースを走ったこともないJKAの人間だけでなく、当事者である選手会も意見していいはずだ。今年ラストのG1となった競輪祭も力のこもったレースが多かった。やはり、9車のレースが見たい。