【特定の農薬と発達障害との関連性を疑う論文】
(令和6年12月18日 衆議院厚生労働委員会議事速報より抜粋)
○長妻委員
私が二つ農薬で取り上げたいのは、一つはネオニコチノイド系殺虫剤、そしてもう一つがクロルピリホス、これは有機リン酸系殺虫剤でありますけれども、この二つについて、発達障害との関連性を疑うような、そういう論文、どういうものがあるのか、今日、国会図書館を呼んでおりますので、御紹介いただければと思います。
○小澤国立国会図書館専門調査員お答えいたします。
ネオニコチノイド系農薬が発達障害に影響を与えているという研究論文といたしましては、東京都医学総合研究所の研究員等を務めた木村・黒田純子氏、黒田洋一郎氏らが二〇一二年に発表したプロスワン誌の英語論文がございます。これは、新生児ラットの小脳ニューロンに対するネオニコチノイド系農薬の影響に関する論文であり、ネオニコチノイド系農薬には、人の健康を害し、特に子供の脳の発達に影響する可能性があることが同論文に記載されています。
この二〇一二年の論文の著者の一人である木村・黒田純子氏は、雑誌「現代農業」の二〇一九年八月号で、ネオニコチノイド系農薬のマウスへの影響に関する国立環境研究所、神戸大学、近畿大学の研究等を紹介した上で、ネオニコチノイド系農薬と発達障害の関連については近年研究が進んだものの、完全な解明にはまだ時間がかかる、しかし、未来を担う子供に関わる重要事項については、予防原則に基づいて、危険性が指摘された時点で規制が必要であると述べています。
続きまして、有機リン系農薬であるクロルピリホスについてお答えいたします。
雑誌「科学」の二〇二二年三月号に掲載されました遠山千春氏、木村・黒田純子氏らの論文では、クロルピリホスの暴露を胎児期から小児期にかけて受けた同一の児童を長年にわたり追跡してきた米国の疫学的研究を紹介しており、これによれば、建材用クロルピリホスの胎児期の暴露量が多いと精神発達への影響が顕著になること、クロルピリホスを含む有機リン系農薬の胎児期の暴露と、記憶力、知能指数の低下や注意症状の増加との関係が認められること、胎児期の有機リン系農薬の暴露で、学童期に精神発達が遅延すること等が挙げられております。
以上でございます。
#長妻昭