今回の計算は一見すると、簡単そうに感じるかもしれません。
しかし、いざ解こうとしてみると、負の数の計算方法を忘れてしまっていて、意外と戸惑うことがあるかもしれません。
少し複雑なマイナスの処理の仕方について、しっかりと復習していきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−2−(−3)−(−5)
マイナスとカッコの関係に注意が必要です。
解説
この問題の答えは「6」です。
重要なのは、カッコの前にマイナスがついている場合にどうやって処理するのか、です。
早速、ポイントを復習してみましょう。
カッコの外し方
・カッコの前がプラスの場合、カッコの中の符号だけにする。
・カッコの前がマイナスの場合、カッコの中の符号と反対の符号だけにする。
例、+(−7)=−7、−(−7)=+7
このように、カッコの前の符号に注目して式変形を行なっていきます。
問題の式において、カッコが使われている部分は二つありますが、そのどちらともがカッコの前にマイナスがあります。なので、カッコの中の符号と反対の符号を使います。
−2−(−3)−(−5)
=−2+3+5
あとは、−2+3の計算に注意しながら解いていきます。
−2−(−3)−(−5)
=−2+3+5
=1+5
=6
さて、解き方はこれでバッチリ復習できましたが、なぜカッコの前がマイナスなら反対の符号にするのでしょうか。言葉の意味から考えてみましょう。
マイナスの状態を分かりやすいように借金で例えてみます。つまり、−100なら100円の借金をしている状態です。そこから、もしも借金が50円増えたら借金の総額は増え150円になるはずなので、
−100+(−50)=−150
という式になるはずですね。この式が成り立つためには、カッコの中の符号を変換せずに計算する必要がありますね。
では、先ほどとは逆に、100円の借金をしている状態から50円だけ借金を返したとするとどうなるでしょうか。借金の総額は減り50円だけになるはずなので、
−100−(−50)=−50
という式になるはずですね。この式が成り立つためには、カッコの中の符号とは逆の符号だけで計算する必要がありますね。
これら二つの式のカッコの前の符号を見比べることで、先ほどのポイントがより分かりやすくなりますね。
まとめ
マイナスが絡んだカッコの処理は慣れていれば機械的に出来るものですが、その理由まで言葉でイメージをつけることでより納得しやすいし、数学が楽しくなりますね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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