信じ続ける「ポップソング」のチカラ
今宵、あなたに届ける「会いたい」
その独特なグループ名を、誰もが耳にしたことがあるだろう。
「ありがとう」「YELL」「風が吹いている」など、彼らが生み出す楽曲は、聴く人の心に寄り添うものが多い。ライブにはちびっ子から80代まで。ファン層の広さは、まさしく国民的アーティストといっていい。
転機が訪れたのは3年前。学生時代からの結成メンバーが1人グループを離れたことで、いきものがかりは水野良樹と吉岡聖恵の2人体制となった。
その後吉岡の出産などを経て本格的に活動を再開した今年、2人になって初の全国ツアーや海外ライブなど数多くの音楽イベントに参加、例年以上に歌を届け続けた。
密着中、水野はことあるごとに「僕らじゃなくて、曲にフォーカスして欲しい」と語った。何よりも"曲"と"聴く人の感情"とがリンクすることを大事にする彼の言葉には、どこまでも「ポップソングとは何か」を追求する覚悟が滲んでいた
取材で見届けたのは、新たな作品が生まれるとき。シンプルなメロディと吉岡の伸びやかな歌声がで聴かせる新曲「会いたい」は、意外にも哀しみを帯びた歌詞が印象的だ。
なぜ今この曲なのか、どうしたら届くのか、いつまでも歌い継いでもらえるのか―
リリース前から、2人は「路上ライブツアー」と銘打った全国行脚を行い、まっさらな曲を直接観客に届けては、詞の意味を何度も吟味し、歌い方や間の取り方を調整していった。デビュー以来、初めてのことだった。
半年近くかけて磨き上げた一曲。年の瀬も押し迫る"今、このとき"あなたに!
Ikimonogakari
1999年、小中高と同じ学校に通っていた水野良樹と山下穂尊が結成。2人が小学校時代に生き物係だったことにちなむ。
地元厚木・海老名や小田急線沿線で路上ライブ活動をスタート。その年の11月3日、同級生の妹・吉岡聖恵が「いきものがかり」の路上ライブに飛び入り参加したことをきっかけに3人組となり、正式な結成日に。
2006年「SAKURA」でメジャーデビュー以降、「ありがとう」「YELL」「ブルーバード」「風が吹いている」など数々のヒット曲を世に送り出す。
2017年に「放牧宣言」を行い、一時活動休止。翌年「集牧宣言」で活動を再開する。
2021年夏をもって山下がグループを離れる。
2024年は2人体制初の全国ホールツアーや海外での歌唱、全国8か所のショッピングモールを巡る「路上ライブ」と謳った無料ライブを開催。
結成25周年の前日11月2日に、デビュー後初となる弾き語り形式のライブを日本武道館で開催した。
2025年初夏にはアリーナツアーも決定している。
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