ドナルド・トランプ次期米大統領が、早くも「タリフマン(関税男)」の本領を発揮した。2024年11月25日、中国に10%の、メキシコとカナダには25%の関税引き上げを表明。25年1月の大統領就任とともに実施するという。
理由として、中国からメキシコ経由で流入する合成麻薬「フェンタニル」を挙げた。流入ルートを断つべく圧力をかけた関税引き上げだ。カナダのトルドー首相は11月29日、急きょフロリダ州に飛びトランプ氏と会談した。
株式市場は虚を突かれた。メキシコからの自動車と部品の輸入コスト増が懸念され、米自動車大手「ビッグスリー」の株価は軒並み下落。11月26日の時価総額は90億ドル(約1兆4000億円)減った。
北米3カ国は「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を結んでおり、メキシコからの対米輸出の関税は一定条件下でゼロ。25%の関税が導入されればUSMCAは事実上、機能停止に陥り、自動車大手は戦略の修正が必須になる。
日本勢も他人事ではない。日産自動車(東プ・7201)のメキシコからの米国向け輸出は、同社の世界販売の8%を占める。トヨタ自動車(東プ・7203)とホンダ(東プ・7267)の2~3%と比べて打撃が大きい。
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