そんな2人の関係が劇的に変化したのが、1975(昭和50)年。7月19日のオールスター第1戦(甲子園)で、全セの3番を打った山本さんは1回と2回に、6番の衣笠さんは1回と3回に、そろって2打席連続本塁打。2番手で登板した外木場投手も3回無失点の好投で、翌日のスポーツ紙は「赤ヘル軍団現る」と大騒ぎでした。
このとき、山本さんは「キヌと個人的に話してみたくなった」。広島に戻ると衣笠さんを誘い、初めてサシで酒を飲んだそうです。
当時の広島は球団創設以来1度も優勝したことがなく、前年まで3年連続最下位の弱小チームでした。2人はこの席で「今年は優勝のチャンスじゃないか」と意気投合。実際に、秋には悲願のリーグ初制覇を成し遂げました。
以後、2人はアドバイスを送り合い、盟友といわれるようになり、広島も常に優勝争いに加わる強豪へと変貌していったのです。