松山・小倉フェリーが25年6月末に運航終了へ コロナ禍で利用激減、老朽化も(愛媛)
松山・小倉フェリー(松山市)は27日、松山―小倉(北九州市)航路の運航を2025年6月30日で終了すると発表した。新型コロナウイルス禍で乗客やトラックなど車両の利用が大幅に落ち込み、燃料価格の高騰や船の老朽化が追い打ちとなった。松山と九州を結ぶ唯一の航路が半世紀以上の歴史に幕を下ろす。 同社によると、新型コロナ禍前の18年度は利用客が約10万人、車両が約4万5千台だったが、23年度は利用客約4万6千人、車両約2万5千台にまで激減し、コロナ禍以降赤字が続いていた。今年7月から、それまでの毎日上下1便を隔日運航(松山観光港、小倉港とも午後9時55分発)に変更するなどして収支改善を図ったが、燃料油価格がコロナ禍前の2倍以上となり、経営を圧迫した。運航する「フェリーくるしま」が就航から36年たち、修繕費も負担になっていた。
愛媛新聞社