提出日:平成26年1月31日
平成25年度 卒業論文
ZARD坂井泉水の歌詞における表現特性
大阪教育大学 教育学部 学校教育教員養成課程
国語教育専攻 小学校コース
国語表現ゼミナール 102127 平山 剛
指導教官 野浪 正隆先生
目次
序章 研究動機・目的
第一章 研究にあたって
第一節 研究対象
第一項 ZARDについて
第二項 坂井泉水について
第三項 対象楽曲について
第四項 ZARDが活躍した時代と評価
第二節 研究について
第一項 歌詞における品詞分析について
第二項 歌詞における語彙分析について
第三項 歌詞における構成分析について
第四項 歌詞における特別な読みについて
第三節 分析のねらいと予想される結論
第二章 作品の分析結果
第一節 各分析について
第一項 歌詞における品詞分析の結果
第二項 歌詞における語彙分析の結果
第三項 歌詞における構成分析の結果
第四項 歌詞における特別な読みについて
第二節 分析結果についての考察
第三章 まとめと今後の課題
第一節 まとめ
第二節 今後の課題
第四章 終わりに
資料編
~序章 研究動機・目的~
私は日常のどこかで、歌というものに必ず接している。お気に入りの歌ばかりを集めたウォークマンを聴く時間、一人の時に好きな歌を口ずさむ時間、友達とカラオケに行って大声で歌を歌う時間。私の日常に歌というものは必要不可欠なのだ。その歌の中で、特に大切なもの、私の心を掴んで離さないものがZARDの「歌」だった。
私が初めてZARDの歌と出逢ったのは、小学生の時だった。しかし、小学生だった私はZARDという歌手を全く知らず、ZARDの歌だからではなく、ただ単に当時から好きだったアニメの主題歌集のCDであるという理由で、ZARDの一曲の歌が入ったCDを購入した。そのCDを聴いているうちに、十数曲の様々なアーティストの歌が入っているにも関わらず、次第と私はZARDの『明日を夢見て』という歌ばかりを聴くようになっていることに気付いた。
それから私は、ZARDのCDを集めるようになり、ZARDのファンになった。彼女の歌に私が魅かれるのには必ず理由があるはずである。それが何かと考えた時、「歌詞」なのではないかと思ったのである。彼女の書く詩には、心打つものがあった。まるで今の私のことを歌っているのではないかと思えるほどの臨場感や、頑張らなくてはと思わせてくれる力が彼女の言葉にはあるように思えて仕方ないのである。それは他のアーティストの歌を聴いている時には感じない感覚であった。
残念ながら、彼女はもう歌を歌うことはない。しかし彼女の死から約6年の月日が流れようとしてもなお、彼女が遺した数多くの歌は多くの人から支持を受けている。そして、彼女の死後に多くの場面で取り上げられ、評価されているのが、やはり彼女が書いた前向きな歌詞なのである。
今までは聴くだけだった彼女の歌詞を、メディアが取り上げるような前向きな一面からだけではなく、様々な側面から研究してみたい。彼女が歌詞に込めた思い、聴く人に伝えたかった思いを、私なりに彼女の言葉と向き合って形にしたいと思い、この研究をするに至った。
~第一章 研究にあたって~
第一節 研究対象
第一項 ZARDについて
ボーカルと作詞を担当していた坂井泉水を中心とする音楽ユニット。1991年2月10日に『Good-bye My Loneliness』でデビュー。これまでに45枚のシングル、20枚のアルバムを発表している。代表曲としては『負けないで』、『揺れる想い』、『マイフレンド』などがある。特に、1993年に発売され、ZARD自身最大のヒット曲になった『負けないで』は、1994年の第66回選抜高等学校野球大会の入場行進曲に選ばれ、1997年には高等学校の音楽の教科書に掲載されるなど、幅広く支持され、ZARDの名を世に広めることになった。
1990年代、女性ボーカリストとしてシングルの総売り上げが1670万枚で1位、CDの総売り上げはこれまでに3700万枚を超えている。また、アルバムの連続ミリオン獲得数では歴代1位の9作を記録している。メディア露出が極端に少ないアーティストとして有名であり、1993年の音楽番組への出演を最後に音楽番組に出演していない。1999年に100万通以上の応募の中から選ばれた600人を招待し、クルーズ客船「ぱしふぃっくびぃなす」でライブを行い、初めてしっかりとファンの前に姿を表した。また、2004年に行われ、ZARDの最初で最後の全国ライブツアーとなった「What a beautiful moment Tour」では、日本武道館など全9会場で11公演を行い、限定的ではなく大部分のファンがZARDに触れることとなった。
ボーカリストである坂井泉水の死後は、ZARDの楽曲を見直すという傾向がみられ、オリコンのランキングで三桁の順位だった作品が一桁の順位まで上がるなどの現象が起こった。坂井泉水の死後もZARDの人気は根強く、追悼ライブや、スタッフによりCDが発表されるなどの活動が今なお続いている。
第二項 坂井泉水について
本名は蒲池幸子(かまちさちこ)。1967年2月6日、神奈川県平塚市に生まれる。同市および同県秦野市(小学校4年より)で育つ。秦野市立西小学校、秦野市立西中学校、神奈川県立伊志田高等学校卒業。中学時代は陸上部で活動をする傍ら、ギタークラブでも活動していた。高校時代は硬式テニス部に所属。松蔭女子短期大学(現松蔭大学)を卒業後、不動産会社にてOLとして約2年間勤務した。その後、街頭でスカウトされたのをきっかけとしてモデルなどの仕事を行った。1991年、歌手になるという夢を叶え、ZARDとして歌手デビューを果たす。その後、前述したように活躍をし、90年代を代表するアーティストとなる。自らがボーカリストを務めるZARDの作詞を行い、DEENやFIELD OF VIEW、テレサ・テンや森進一といったアーティストへ詞を提供するなど、作詞家としての活動も行った。
2000年以降、子宮筋腫、卵巣のう腫、子宮内膜症と次々に病気を患い、通院の日々が続くようになり、2001年には約1年間、ZARDの活動を休止する。その後、2002年にZARDとして活動を再開するが、2006年に子宮頚がんが発見され、病巣の摘出手術を行う。しかし、2007年4月に肺への転移がみられ、抗がん剤での治療を行うなど、再び闘病生活を余儀なくされる。そして、同年5月26日。入院していた慶応義塾大学病院内のスロープから約3メートル下に転落。脳挫傷のため、40歳で亡くなった。
坂井泉水の死後に執り行われた音楽葬には4万100人が訪れた。また、坂井泉水が亡くなった2007年の『第49回日本レコード大賞』では特別功労賞を受賞したり、『第58回NHK紅白歌合戦』にフィルムコンサートの中継という形で出演を果たしたりするなど、坂井泉水の活動を再評価する動きがみられるようになった。
第三項 対象楽曲について
今回は、坂井泉水の名前で作詞を行い、発表を行っている楽曲全152曲を分析の対象とする。他のアーティストへの提供楽曲も分析対象に含めるものとするが、ZARDとして発表はしているものの、坂井泉水が作詞を行っていない2曲は分析対象から外すものとした。また、曲調のアレンジが施されているものの、歌詞が変わっていないものは1曲として発売日が古いものでカウントした。詳細は資料編として添付する。
第四項 ZARDが活躍した時代と評価
ZARDはデビュー以来、メディア露出を極端に控えて活動するアーティストとして有名であった。先述した限定ライブを開催するまでは、ZARDのCDジャケットに写っている人物と、歌を歌っている人物は別人であるという都市伝説が生まれるほど、坂井泉水は深いベールの中に包まれている人間であった。このことについて、2007年6月18日にNHKで放送された「クローズアップ現代 時代を励ました歌~ZARD 坂井泉水さんが遺したもの~」の中で、漫画家の倉田真由美氏はこう述べている。
彼女自身がテレビに直接出ないという売り方をしてらしたんで、あの写真でしか顔を把握できない。だからいつもこうベールの向こうにいるような感じで。でも
だからこそそれぞれが自分の思うZARDというものをイメージできたと思うん
ですよね。(中略)ZARDっていうのはミステリアスで、いつまでたっても輪郭
がはっきりしない。ぼんやりしている。つかみきれないからこそ、それぞれが自
分の良いように解釈できるっていうところはあると思うんですよね。だからこん
なに長い間愛されたし、ちょっとびっくりするくらい長いですよね。
ZARDの活動スタイルの基本であった、聴く人に歌っている坂井泉水の様子をはっきりと掴ませないようにすることが、多くの人に支持をされる原動力となっていたことが分かる。
また、ZARDの活動の全盛期となった90年代は「失われた10年」と呼ばれた時代でもあった。それまで日本経済を盛り上げていたバブルが崩壊し、株価や地価が次々に暴落していく。その中で、若者にとっては就職難の時代となり、「就職氷河期」と呼ばれた時代となった。また、1995年には阪神・淡路大震災が起こり、多くの人々が疲弊し、先の見えない時代になってしまう。そんな痛みの多い90年代を駆け抜けたZARDの歌は、多くの人々の支えになった。『負けないで』を代表とするポジティブな歌詞や、ZARDの活動スタイルが人々を勇気づけたのである。このことに関して、同番組内で音楽評論家の富澤一誠氏は以下のように述べている。
90年代っていうのはね、価値観が全部崩壊していくわけじゃないですか。です
から、なにがよくてなにが駄目かっていうのが分かんない。(中略)そういった
とき、やっぱり勝手に生きろって言ってもなかなか頑張れない。そのときに一緒
に、例えばマラソンだったら走ってくれる人、ですから伴走者がいて、頑張れっ
て言い合いながら走っていくって感じでしょうね。ただその中で言いますと、坂
井さんの場合っていうのはね、やはり自分にもねもちろん頑張れって言ってて、
人にも頑張れって言ってる。それがだから自分に言っているからこそ、同世代の
人たちにとってもね、等身大のメッセージとして伝わっていったんじゃないかな
っていう感じでしょうね。ですから彼女の歌っていうのは、人生の応援歌であっ
て、また彼女はねやっぱり伴走者であったっていうことでしょうね。
富澤一誠氏は、ZARD坂井泉水を「時代の伴走者」と評価している。失うことが多かった時代の中で、彼女の歌は明るい希望であったと言っていいだろう。先が見えない、自分でもどうしていいか分からない中で、ZARDの歌が応援してくれる存在であったのである。
2000年代に入り、坂井泉水の体調が崩れ、2001年には1年間の活動休止があったものの、2002年には「ZARD第2章スタート」というキャッチフレーズをつけて活動を再開する。シングルのオリコンでの順位は1999年に発売された『MIND GAMES』以来、1位をとることはなかったものの、発売するCDは10位以内には必ず入り、ZARDの人気が根強いことを示していた。
2007年に坂井泉水が亡くなるまでの16年間、傷ついた時代の中を生きていく人々と共に駆け抜けたZARDの歌や坂井泉水は、聴く人を励まし、時代を励ました存在であったのだといえるだろう。
第二節 研究について
今回ZARDの歌詞の表現特性の研究にあたって、ZARDの歌詞の傾向などから、1「品詞分析」、2「語彙分析」、3「構成分析」、4「歌詞内の特別な読みの分析」という観点をたてることとした。これらの分析を通して、ZARDの歌詞の表現特性を見出し、坂井泉水が歌詞を通して人々に伝えたかったものを見つけていきたいと考えている。それぞれの研究・分析方法を以下に示す。
第一項 歌詞における品詞分析について
ZARDの歌詞において、どのような品詞がどのように使われているかを調べる。Copalを用いて、作品ごとに品詞の総数をみていく。ここでの品詞の分類としては、「動詞」、「名詞」、「形容詞」、「形容動詞」、「副詞」、「感動詞」とする。それぞれの楽曲で、先述した品詞の使用総数、使用割合等を出した上で、分析をしていきたいと考える。
第二項 歌詞における語彙分析について
ZARDの歌詞において、どのような語彙、熟語等がどのように使われているかを調べる。ZARDの歌詞において用いられている語句、熟語などを調べる。この作業を通して、上位にあがってくるものはZARDの楽曲でよく用いられている語句であり、坂井泉水が歌詞をつくりあげていく上で、大切にしていた言葉であることが分かる。また、KH Coderを用いて、語彙の分析を進めていく。
第三項 歌詞における構成分析について
ZARDの歌詞において、それぞれの作品内でどのような構成がなされているかを調べる。まず、歌詞の掲載方法に基づいて一行ずつ、「状況」、「行動」、「談話」、「心理」の4つのパターンに分けていく。その一例を以下に示す。
| 「新しいドア~冬のひまわり~」 | 状況 | 行動 | 談話 | 心理
|
1 | (I remember sweet memories, | | | | ○
|
2 | Dear my friends) | | | | ○
|
3 | 通り雨の中で 抱きしめた君の体温(ぬくもり) | ○ | ○ | |
|
4 | まだ この胸に 今も残っているよ | ○ | | | ○
|
5 | 波に 揺られながら | ○ | | |
|
6 | 泣いているだけの 夜にサ・ヨ・ナ・ラ | ○ | ○ | |
|
7 | 口笛吹いた あの帰り道 | ○ | ○ | |
|
8 | ずっと 夕焼け 追いかけた | ○ | ○ | |
|
9 | はるかな未来へと | | | | ○
|
10 | 新しいドアを開け | | | | ○
|
11 | 動き始めた 直感が行く道を決める | ○ | | |
|
12 | あの冬の向日葵 | ○ | | |
|
13 | まだひとりでやれそうだよ | | | | ○
|
14 | 愛する人よ 今どこで眠っていますか? | | | | ○
|
15 | sweet pain | | | | ○
|
16 | 永遠にとり戻せない あの季節 | | | | ○
|
17 | 外はこんなに 晴れているのに | ○ | | |
|
18 | 君の リンカクは ぼやけたまま | ○ | | |
|
19 | 無邪気に笑いあう あの空は夢の中 | ○ | | |
|
20 | あの時 見えなかった事が | ○ | | |
|
21 | 今 少しづつ わかりはじめているよ | ○ | | |
|
22 | スゴいケンカして 泣き出して一人 | ○ | | |
|
23 | 先に帰った あの渚 | ○ | ○ | |
|
24 | 光る夏に生まれた | ○ | | |
|
25 | 新しい風を受け | ○ | | |
|
26 | まぶしい空を いくつも超えていきたい | | | | ○
|
27 | 名前なんか 知らなくても | ○ | | |
|
28 | 軽いジョークで笑えたね | ○ | | | ○
|
29 | あの仲間達 また一緒に行こうよ | ○ | | | ○
|
30 | I remember sweet memories | | | | ○
|
31 | おかしいのに 何故か涙が出たよ | ○ | | | ○
|
32 | はるかな未来へと | | | | ○
|
33 | 新しいドアを開け | | | | ○
|
34 | 動き始めた 直感が行く道を決める | ○ | | |
|
35 | あの冬の向日葵 | ○ | | |
|
36 | まだひとりでやれそうだよ | | | | ○
|
37 | 愛する人よ 今どこで眠っていますか? | | | | ○
|
38 | sweet pain | | | | ○
|
39 | 永遠にとり戻せない あの季節 sweet pain | | | | ○
|
40 | 通り雨の中で | ○ | | |
|
41 | 抱きしめた君の体温(ぬくもり) | ○ | ○ | |
|
42 | まだ この胸に 今も 残っているよ | ○ | | | ○
|
以上のような分析を全曲通して行い、歌詞の傾向をみていく。また、上記の分析と共に、全体でどのような事件が起こり、どのような流れとなっているのかをまとめ、歌詞に登場する視点人物と対象人物の様子などを通して、描写されている風景や心理を分析していく。上記の歌詞内において、太字と下線で示している箇所は時間軸をみていく上で重要になる時間語であり、各歌詞内で時間語も合わせてみていく。
第四項 歌詞における特別な読みの分析について
ZARDの歌詞において、本来の読みとは違う読まれ方をさせている言葉が多くみられる。ここではZARDの全曲を通して用いられている、そのような本来の読みをしていない言葉を取り上げ、その傾向を調べていく。一例を示すと、「都会」という言葉は本来、「とかい」という読みが用いられる。しかし、ZARDの歌詞においては「都会」という言葉の読みとして、「とかい」と「まち」の2種類の読み方が用いられている。このように種類によって、同じ言葉でも本来の読みで読まれている場合と本来の読みではない読み方をしている場合を調べ、読み方と表記にはどのような関係性があるのかをみていきたいと考えている。
第三節 分析のねらいと予想される結論
第二節で取り上げた研究項目については、研究動機で述べたように、坂井泉水が歌詞に込めた思い、聴く人に伝えたかった思いなどを自分なりに形にしていく上で効果的な方法であると考え、設定したものである。
品詞分析については、ZARDの歌詞を分析していく上で、基本的なデータとなりうると考える。品詞分析を行えば、坂井泉水の歌詞が持つ特徴が出てくるはずである。また、使用割合が多くなった品詞については、その品詞を用いることで聴く人にどのようなことを伝えたかったのかということを形作る重要な資料となるはずである。もちろん、先に述べたように他の研究を行っていく上でも品詞分析の内容が土台となってくることが考えられる。使用割合が多くなった品詞の中でよく使われている語彙を見ることなどがその理由として挙げられる。
語彙分析については、坂井泉水が好んで使用していた語彙が必ずあり、その傾向がみえてくることを予想して設定した研究項目である。予想されるものとしては、「都会」や「時間」、「夢」などのものが挙げられる。例えば、ZARDの歌を聴いていると「都会」という言葉が多く目につく。坂井泉水が「都会」という言葉を使用する際には、「冷たい」や「息苦しい」などの意味合いが込められているのではないかと感じた。この語彙分析を通して、このような分析に結び付けていきたいと考える。
構成分析については、歌詞の中身を読み取っていく上で重要な分析となってくる。歌詞の内容を「状況」、「行動」、「談話」、「心理」に分けていく方法では、坂井泉水の言葉がどのような描写を用いて、聴く人に思いを伝えようとしていたのかの傾向がみえてくる。また、それぞれの分類型によってどのような違いがあるのかについても考えることができるだろう。歌詞全体を分析する方法では、歌詞の内容によって傾向が必ずみえてくるはずである。ZARDを取り巻いている「応援」のようなイメージとは違った一面がみえてくることを期待している。
特別な読みについての分析では、特別な読みをしている個所と本来の読みをしている個所を比べることで、表記と読みの関係性がみえてくるはずである。「時間」を「とき」と「じかん」と読んでいる個所が存在していることには何かしらの理由があり、その歌詞の部分には相違点が存在していると予想している。
~第二章 作品の分析結果~
第一節 各分析について
第一項 歌詞における品詞分析の結果
第一章第二節第一項で示した、品詞分析の方法に基づいて品詞を集計した結果を以下に示す。なお、ここで扱う品詞は「名詞」、「動詞」、「形容詞」、「形容動詞」、「副詞」、「感動詞」とする。
| 名詞 | 動詞 | 形容詞 | 形容動詞 | 副詞 | 感動詞 | 合計
|
合計使用総数 | 7798 | 5515 | 925 | 421 | 966 | 89 | 15714
|
各品詞別平均使用個数 | 51.3 | 36.3 | 6.1 | 2.8 | 6.4 | 0.6 |
|
使用割合(%) | 49.6 | 35.1 | 5.9 | 2.7 | 6.1 | 0.6 | 100
|
上記に示した表からは、「名詞」の使用割合が最も多いことが分かる。約50%の割合を占めていることが特徴として挙げられる。
次に、各品詞において使用割合が最も高かったものと最も低かったものを示す。なお、「名詞」と「動詞」以外の品詞は最低値をとる作品が複数曲あったため、「名詞」と「動詞」のみ示すこととする。
| 名詞 | 動詞 | 形容詞 | 形容動詞 | 副詞 | 感動詞
|
最高値(%) | 65.9 | 52.1 | 14.5 | 8.5 | 18.8 | 8.5
|
最高値をとる作品 | 来年の夏も | 抱きしめていて | ひとりが好き | あなたを好きだけど | It's a Boy | クリスマスタイム
|
| 名詞 | 動詞 | 形容詞 | 形容動詞 | 副詞 | 感動詞
|
最低値(%) | 31.1 | 20.2 | 0 | 0 | 0 | 0
|
最低値をとる作品 | 素直に言えなくて | あなたを好きだけど | 複数存在 | 複数存在 | 複数存在 | 複数存在
|
最低値をとる作品 素直に言えなくて あなたを好きだけど 複数存在 複数存在 複数存在 複数存在
それぞれの品詞において、「名詞」と「動詞」において最高値と最低値をとった作品の特徴については後に示すこととする。
次に、「体言」と「用言」に分けた使用割合についても以下に示す。なお、ここでの「体言」は「名詞」、「用言」は「動詞」、「形容詞」、「形容動詞」のことを指すものとする。
| 体言 | 用言(動詞、形容詞、形容動詞) | 総数
|
合計使用個数 | 7798 | 6861 | 14659
|
使用割合(%) | 53.2 | 46.8 | 100
|
上記の表からは、「体言」と「用言」の使用割合が拮抗しているものの、「体言」の使用割合が「用言」の使用割合をやや上回っていることが分かる。また、全152曲の中から、「体言」が多いものを「体言型」、「用言」が多いものを「用言型」としたとき、「体言型」が109曲、「用言型」が38曲、「拮抗型」が5曲となった。
(ⅰ)各品詞別の使用割合について
先述した各品詞別の使用総数が最も高かったものについてみていく。
(a)「名詞」について
まず、「名詞」の使用割合が最も高かった『来年の夏も』についてみていく。以下に、『来年の夏も』の歌詞と品詞別の使用状況を示すこととする。
『来年の夏も』
同じ血液型同士って
うまくいかないと いうけど
私達例外ね 今も
2年前の気持ちと 変わらない
恋の予感は 土曜日の映画館
勇気を出してよかった…
来年の夏も となりにいるのが
どうか あなたでありますように
知り合う前の私は
“強い女”の看板 背負ってた
あなたの愛のレッスンで
弱い自分も好きになれたの
ラベンダーの匂いに 心ときめく
昨日よりもっと 愛しい
来年の夏も となりにいるのが
どうか 私でありますように
時間旅行をしているみたいに
景色だけが変わってゆく
来年の夏の 二人の記念日
出会った場所でお祝いしましょう
これからもずっと となりにいるのが
どうか あなたでありますように
『来年の夏も』における名詞の使用割合は、65.9%であった。
次に、「名詞」の使用割合が最も低かった『素直に言えなくて』についてみていく。以下に、『素直に言えなくて』の歌詞と品詞別の使用状況を示すこととする。
名詞 | 頻度
|
ひとり | 3
|
笑顔 | 2
|
ベッド | 1
|
溜め息 | 1
|
夜 | 1
|
星 | 1
|
夢 | 1
|
涙 | 1
|
腕 | 1
|
体言合計 | 12
|
動詞 | 頻度 | 形容詞 | 頻度
|
なる | 4 | つらい | 3
|
する | 3 | やさしい | 2
|
言える | 3 | あたたかい | 1
|
気付く | 2 | 楽しい | 1
|
変える | 2 | 強い | 1
|
霞む | 1 | 広い | 1
|
見せる | 1 | 冷たい | 1
|
見る | 1 | 形容動詞 |
|
降る | 1 | 素直 | 3
|
振り向く | 1 | 副詞 |
|
酔う | 1 | ずっと | 2
|
組む | 1 | いつも | 1
|
歩く | 1 | きっと | 1
|
眠れる | 1 | 少し | 1
|
しる | 1 | |
|
感動詞 | |
|
う | 1 | 用言合計 | 37
|
『素直に言えなくて』
星降る夜は いつも Lonely-night
溜め息で 霞んでる
冷たい ベッドは 少し
広すぎて 眠れない
やさしすぎるから つらくなってゆく
このまま ずっと 気付かないふりで
笑顔に変えたいの
“ひとりにしないでね”って 素直に 言えなくて
腕を組んで 歩いた Rainy-night
あたたかさに 酔って
夢を 見ていたいから
うしろは 振り向かない
楽しかったけど つらくなってゆく
これからは 強くなるから
きっと 涙は見せないわ
“ひとりにしないでね”って 素直に 言えなくて
やさしすぎるから つらくなってゆく
このまま ずっと 気付かないふりで
笑顔に変えたいの
“ひとりにしないでね”って 素直に 言えなくて
『素直に言えなくて』における名詞の使用割合は、31.1%であった。
まず、名詞の使用割合が最も高かった『来年の夏も』についてであるが、歌詞の中に名詞を細かく配置することによって、情景や状況を思い浮かべさせやすくなっている。名詞の使用総数36に対して、用言(動詞、形容詞、形容動詞)の使用総数は23であり、視点人物(自分自身)の行動や心理を直接的に表すものは少なくなっている。また、助詞の「の」に着目をすると、歌詞内において太字で示したように12あり、名詞を並列して繋げる(2年前の気持ちやラベンダーの匂いなど)ことで、名詞の使用割合が伸びていると考えられる。また、「恋の予感は 土曜日の映画館」のように体言止めをし、動詞を用いないこと歌詞があることも名詞の使用割合が高くなっている要因であると考えられる。名詞の種類としては、使用されている数が1のものが25種類もあり、先に述べたような助詞も活用しつつ、幾つかの名詞を織り交ぜて作品がつくりあげられていることが分かる。
次に、名詞の使用割合が最も低かった『素直に言えなくて』についてであるが、名詞の使用総数は12であり、用言(動詞、形容詞、形容動詞)の使用総数37と比べると半分以下になっている。視点人物(自分自身)の行動や心理を直接的に表しているといえる。また、助詞の「の」に着目をすると、名詞同士を並列させたり、繋げたりさせるものは一切なく、『来年の夏も』とは真反対の結果になっている。体言止めのような箇所もなく、ほぼ動詞で1行の最後が結ばれている。名詞としては、使用されている総数自体が『12』と、『来年の夏も』の3分の1になっている。『素直に言えなくて』は、名詞を細かく繋いでいくのではなく、動詞などの用言を用いて、視点人物(自分自身)の心理や行動を中心に作品をつくりあげているといえる。
(b)「動詞」について
次に、「動詞」の使用割合が最も高かった『抱きしめていて』についてみていく。以下に、『抱きしめていて』の歌詞と品詞別の使用状況について示すこととする。
名詞 | 頻度 | 名詞 | 頻度
|
夜 | 3 | スリル | 1
|
音 | 2 | 気持ち | 1
|
瞳 | 2 | 景色 | 1
|
嘘 | 1 | 磁石 | 1
|
手 | 1 | 自身 | 1
|
心 | 1 | 時間 | 1
|
身 | 1 | 毎日 | 1
|
町 | 1 | 刹那 | 1
|
反発 | 1 | |
|
分離 | 1 | 体言合計 | 22
|
『抱きしめていて』
気持ちが強すぎて
分離(はな)れていると こんなに大切に思えるのに
近づくとまるで磁石のように 二人 反発しあうよ
スリルがあふれる町では決してなかったけれど...
抱きしめていて 凍えそうな手で
求め合うほどに 傷つけ合ったね
抱きしめていて この身を横たえ
そして Ah 夜が明ける
私は嘘をついていました
あなたにも 私自身にも
みんな毎日が楽しくないと不安になってゆくから
突然飛び込む景色に Spotlight
二人時間(とき)を刻んだ
抱きしめていて
壊れそうな瞳(め)で 飛び立つときを 待っていたんだね
抱きしめていて 舞い落ちる刹那が
音も無く Ah 去ってゆくのね
生きることに疲れはて 涙ぐんでしまう時も
あなたが笑ってくれたね
抱きしめていて
壊れそうな瞳(め)で 飛び立つ時を 待っていたんだね
抱きしめていて I will lay me down Holy night
そして ああ 夜が明ける
抱きしめていて…
あなたを想って心は痛む
抱きしめていて…
音も無く Ah 去ってゆくのね
そして Ah 夜が明ける
『抱きしめていて』における動詞の使用割合は、52.1%であった。
次に、動詞の使用割合が最も低かった『あなたを好きだけど』についてみていく。以下に、『あなたを好きだけど』の歌詞と品詞別の使用状況について示すものとする。
名詞 | 頻度 | 名詞 | 頻度
|
言葉 | 2 | 心配 | 1
|
トレードマーク | 1 | 朝 | 1
|
気持ち | 1 | たま | 1
|
記事 | 1 | となり | 1
|
笑顔 | 1 | ひと | 1
|
新聞 | 1 | もの | 1
|
男性 | 1 | 歌 | 1
|
調子外れ | 1 | 女 | 1
|
年下 | 1 | 髪型 | 1
|
年上 | 1 | 体言合計 | 20
|
動詞 | 頻度 | 動詞 | 頻度
|
いる | 2 | 甘える | 1
|
する | 2 | 現れる | 1
|
うたう | 1 | 始まる | 1
|
しまう | 1 | 着る | 1
|
なる | 1 | 変える | 1
|
わかる | 1 | 変わる | 1
|
揺れる | 1 | 形容動詞 |
|
形容詞 | 好き | 6
|
つらい | 3 | 正直 | 2
|
すごい | 1 | 副詞 |
|
ない | 1 | 時々 | 3
|
やさしい | 1 | 少し | 2
|
若い | 1 | あまりに | 2
|
悲しい | 1 | いつも | 1
|
眠い | 1 | そう | 1
|
眩しい | 1 | もしも | 1
|
| | 本当は | 1
|
| | 用言合計 | 33
|
『あなたを好きだけど』
眠そうな新聞記事で
いつも 朝が始まる
となりにいる彼は年下
ニクメない笑顔が トレードマーク
ものわかりのイイ女
でも本当は私 すごく心配性なの
あなたを好きだけど… 時々つらいの
その若さ眩しすぎるから
あなたが好きだけど… 悲しくなるの
たまには甘えさせて
あなたは調子外れの
歌をうたい 着変える
髪型だって 変わらない私
同じ気持ちでいるのに
もしも年上の男性(ひと)が現れたら
揺れてしまいそう やさしさに
あなたを好きだけど… 時々つらいの
あまりに正直すぎるから
あなたが好きだけど… 少しコワイの
言葉にすればフェイドアウト
あなたを好きだけど… 時々つらいの
あまりに正直すぎるから
あなたが好きだけど… 少しコワイの
言葉にすればフェイドアウト
『あなたを好きだけど』における動詞の使用割合は、20.2%であった。
まず、動詞の使用割合が最も高かった『抱きしめしていて』についてであるが、タイトルの中に「抱きしめる」という言葉があり、動詞の使用割合が高くなっている。「抱きしめる」は作品の中で8回も繰り返されている。動詞の種類としては、26種類の動詞が使われており、使用数が1の動詞が20種類となっている。また、動詞だけでなく、用言(動詞、形容詞、形容動詞)の使用総数も46であり、体言の使用総数22を大きく上回っている。視点人物(自分自身)の行動や心理の様子を表そうとしているため、動詞や用言の使用割合が高くなっていると考えられる。
また、動詞の使用総数が最も低かった『あなたを好きだけど』についてであるが、用言の使用総数は33であり、体言の使用総数は20である。動詞だけの使用総数も15と決して体言と極端に数が違うわけではない。しかし、使用数が1の動詞は11であり、『抱きしめていて』のやく半分になっている。また、この作品では、「形容詞」と「形容動詞」の使用割合が高くなっており、用言を用いて視点人物(自分自身)の心理描写を行っていると考えられる。タイトルに入っている「好き」という形容動詞が6回も作品の中で繰り返されていることが大きく関係している。
それぞれの作品で、名詞と動詞の使用数はそれほどの違いがないものの、体言と用言の総数で考えたときに、動詞の使用割合に差が出たと考えられる。
(ⅱ)「体言型」と「用言型」について
次に、「体言型」と「用言型」についてZARDの全152曲の傾向を示す。なお、ここでの体言は名詞、用言は動詞、形容詞、形容動詞を指すこととする。
〈用現型〉38作品
曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 | 曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 |
もう探さない | 47.4 | 52.6 | 用言型 | あなたを感じていたい | 46.5 | 53.5 | 用言型 |
こんなに愛しても | 45.8 | 54.2 | 用言型 | この愛に泳ぎ疲れても | 47.9 | 52.1 | 用言型 |
ひとりが好き | 38.6 | 61.4 | 用言型 | マイ フレンド | 46.6 | 53.4 | 用言型 |
Lonely Soldier Boy | 35.1 | 64.9 | 用言型 | 目覚めた朝は… | 44.6 | 55.4 | 用言型 |
It's a Boy | 46.2 | 53.8 | 用言型 | 君に逢いたくなったら… | 48.7 | 51.3 | 用言型 |
不思議ね… | 45.6 | 54.4 | 用言型 | 風が通り抜ける街へ | 49.5 | 50.5 | 用言型 |
素直に言えなくて | 33.8 | 66.2 | 用言型 | 遠い星を数えて | 43.8 | 56.2 | 用言型 |
眠れない夜を抱いて | 45.6 | 54.4 | 用言型 | 少女の頃に戻ったみたいに | 40.0 | 60.0 | 用言型 |
Dangerous Tonight | 49.3 | 50.7 | 用言型 | 痛いくらい君があふれているよ | 49.3 | 50.7 | 用言型 |
誰かが待ってる | 46.1 | 53.9 | 用言型 | 果てしない夢を | 37.8 | 62.2 | 用言型 |
あの微笑みを忘れないで | 45.8 | 54.2 | 用言型 | promised you | 46.0 | 54.0 | 用言型 |
Why Don't You Leave Me Alone | 39.4 | 60.6 | 用言型 | The only truth I know is you | 49.0 | 51.0 | 用言型 |
愛は眠ってる | 44.4 | 55.6 | 用言型 | Get U're Dream | 49.5 | 50.5 | 用言型 |
So Together | 44.7 | 55.3 | 用言型 | 抱きしめていて | 39.8 | 60.2 | 用言型 |
IN MY ARMS TONIGHT | 45.7 | 54.3 | 用言型 | リセット | 45.6 | 54.4 | 用言型 |
負けないで | 45.9 | 54.1 | 用言型 | 愛しい人よ~名もなき旅人よ~ | 46.8 | 53.2 | 用言型 |
きっと忘れない | 41.2 | 58.8 | 用言型 | 星のかがやきよ | 49.2 | 50.8 | 用言型 |
私だけ見つめて | 47.6 | 52.4 | 用言型 | あなたと共に生きてゆく | 49.1 | 50.9 | 用言型 |
Season | 45.2 | 54.8 | 用言型 | もう少し あと少し… | 48.8 | 51.2 | 用言型 |
You and me(and…) | 43.9 | 56.1 | 用言型 | |
〈体言型〉109作品
曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 | 曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 |
Forever | 51.9 | 48.1 | 体言型 | 愛を信じていたい | 65.7 | 34.3 | 体言型 |
いつかは… | 56.6 | 43.4 | 体言型 | 永遠 | 64.4 | 35.6 | 体言型 |
Good-bye My Loneliness | 51.9 | 48.1 | 体言型 | I can't let go | 60.4 | 39.6 | 体言型 |
Oh!Sugar Baby | 52.8 | 47.2 | 体言型 | 新しいドア~冬のひまわり~ | 53.1 | 46.9 | 体言型 |
サヨナラ言えなくて | 51.5 | 48.5 | 体言型 | GOOD DAY | 51.4 | 48.6 | 体言型 |
好きなように踊りたいの | 56.2 | 43.8 | 体言型 | 息もできない | 56.9 | 43.1 | 体言型 |
遠い日のNostalgia | 56.4 | 43.6 | 体言型 | Vintage | 53.7 | 46.3 | 体言型 |
汗の中でCRY | 56.3 | 43.7 | 体言型 | 運命のルーレット廻して | 55.6 | 44.4 | 体言型 |
Stray Love | 58.8 | 41.2 | 体言型 | この涙 星になれ | 56.1 | 43.9 | 体言型 |
黄昏にMy Lonely Heart | 52.3 | 47.7 | 体言型 | お・も・ひ・で | 56.0 | 44.0 | 体言型 |
君がいない | 59.5 | 40.5 | 体言型 | WAKE UP MAKE THE MORNING LAST~忘れがたき人へ~ | 57.3 | 42.7 | 体言型 |
揺れる想い | 51.0 | 49.0 | 体言型 | Brand New Love | 52.1 | 47.9 | 体言型 |
Just for you | 51.0 | 49.0 | 体言型 | I feel fine,yeah | 55.7 | 44.3 | 体言型 |
あなたを好きだけど | 55.4 | 44.6 | 体言型 | フォトグラフ | 53.9 | 46.1 | 体言型 |
Listen to me | 55.6 | 44.4 | 体言型 | MIND GAMES | 62.6 | 37.4 | 体言型 |
I want you | 52.4 | 47.6 | 体言型 | Hypnosis | 51.1 | 48.9 | 体言型 |
二人の夏 | 56.3 | 43.7 | 体言型 | 世界はきっと未来の中 | 58.1 | 41.9 | 体言型 |
カナリヤ | 58.6 | 41.4 | 体言型 | クリスマスタイム | 56.1 | 43.9 | 体言型 |
Take me to your dream | 58.4 | 41.6 | 体言型 | 窓の外はモノクローム | 55.7 | 44.3 | 体言型 |
Boy | 50.8 | 49.2 | 体言型 | 明日もし君が壊れても | 55.1 | 44.9 | 体言型 |
Oh my love | 59.8 | 40.2 | 体言型 | hero | 63.0 | 37.0 | 体言型 |
Top Secret | 56.2 | 43.8 | 体言型 | さわやかな君の気持ち | 56.4 | 43.6 | 体言型 |
I still remember | 55.3 | 44.7 | 体言型 | もっと近くで君の横顔見ていたい | 53.9 | 46.1 | 体言型 |
If you gimme smile | 58.1 | 41.9 | 体言型 | 明日を夢見て | 50.4 | 49.6 | 体言型 |
来年の夏も | 70.7 | 29.3 | 体言型 | 探しに行こうよ | 53.0 | 47.0 | 体言型 |
あなたに帰りたい | 52.5 | 47.5 | 体言型 | 瞳閉じて | 57.1 | 42.9 | 体言型 |
雨に濡れて | 55.8 | 44.2 | 体言型 | 時間の翼 | 61.2 | 38.8 | 体言型 |
こんなにそばに居るのに | 51.4 | 48.6 | 体言型 | pray | 52.4 | 47.6 | 体言型 |
あなたのせいじゃない | 56.4 | 43.6 | 体言型 | 出逢いそして別れ | 53.7 | 46.3 | 体言型 |
Just believe in love | 51.1 | 48.9 | 体言型 | 止まっていた時計が今動き出した | 52.3 | 47.7 | 体言型 |
Ready,Go! | 57.6 | 42.4 | 体言型 | 愛であなたを救いましょう | 58.6 | 41.4 | 体言型 |
今すぐ会いに来て | 56.6 | 43.4 | 体言型 | 天使のような笑顔で | 57.5 | 42.5 | 体言型 |
ハイヒール脱ぎ捨てて | 59.6 | 40.4 | 体言型 | 悲しいほど 今日は雨でも | 60.8 | 39.2 | 体言型 |
Forever you | 52.9 | 47.1 | 体言型 | 今日はゆっくり話そう | 57.4 | 42.6 | 体言型 |
もう逃げたりしないわ 想い出から | 53.9 | 46.1 | 体言型 | 淡い雪がとけて | 51.8 | 48.2 | 体言型 |
気楽に行こう | 52.7 | 47.3 | 体言型 | 雨が降り出す前に | 59.4 | 40.6 | 体言型 |
I'm in love | 53.8 | 46.2 | 体言型 | かけがえのないもの | 57.3 | 42.7 | 体言型 |
瞳そらさないで | 62.7 | 37.3 | 体言型 | 無我夢中 | 58.3 | 41.7 | 体言型 |
愛が見えない | 62.1 | 37.9 | 体言型 | 夏を待つセイル(帆)のように | 58.2 | 41.8 | 体言型 |
Teenage dream | 51.1 | 48.9 | 体言型 | サヨナラまでのディスタンス | 55.2 | 44.8 | 体言型 |
サヨナラは今もこの胸に居ます | 58.9 | 41.1 | 体言型 | 君とのふれあい | 53.3 | 46.7 | 体言型 |
眠り | 51.8 | 48.2 | 体言型 | セパレート・ウェイズ | 54.2 | 45.8 | 体言型 |
Change my mind | 56.8 | 43.2 | 体言型 | Last Good-bye | 52.5 | 47.5 | 体言型 |
君がいたから | 52.3 | 47.7 | 体言型 | 月に願いを | 61.5 | 38.5 | 体言型 |
LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~ | 52.6 | 47.4 | 体言型 | I can't tell | 51.9 | 48.1 | 体言型 |
DAN DAN 心魅かれてく | 55.2 | 44.8 | 体言型 | good-night sweetheart | 59.3 | 40.7 | 体言型 |
突然 | 58.6 | 41.4 | 体言型 | 君と今日の事を一生忘れない | 55.6 | 44.4 | 体言型 |
今日も | 53.5 | 46.5 | 体言型 | 悲しいほど貴方が好き | 54.4 | 45.6 | 体言型 |
Today is another day | 53.1 | 46.9 | 体言型 | カラッといこう! | 56.7 | 43.3 | 体言型 |
見つめていたいね | 54.6 | 45.4 | 体言型 | ハートに火をつけて | 61.4 | 38.6 | 体言型 |
Don't you see! | 50.6 | 49.4 | 体言型 | 君へのブルース | 64.3 | 35.7 | 体言型 |
帰らぬ時間の中で | 51.8 | 48.2 | 体言型 | グロリアスマインド | 63.2 | 36.8 | 体言型 |
My Baby Grand~ぬくもりが欲しくて~ | 51.1 | 48.9 | 体言型 | 翼を広げて | 58.1 | 41.9 | 体言型 |
Love is Gone | 61.9 | 38.1 | 体言型 | 愛は暗闇の中で2007 | 52.3 | 47.7 | 体言型 |
約束のない恋 | 51.0 | 49.0 | 体言型 | さらば青春の影よ | 59.6 | 40.4 | 体言型 |
〈拮抗型〉体言と用言の使用割合の差が1.0%未満のもの 5作品
曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 | 曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 分類型 |
愛は暗闇の中で(1991) | 50 | 50 | 拮抗型 | Seven Rainbow | 50 | 50 | 拮抗型 |
心を開いて | 50 | 50 | 拮抗型 | Get U're Dream | 49.5 | 50.5 | 拮抗型 |
明日を夢見て | 50.4 | 49.6 | 拮抗型 | |
これらの結果から、ZARDの作品は「体言型」に分類される作品が「用言型」に分類される作品を大きく上回っていることが分かる。また、それぞれの分類の中から体言と用言の使用割合が1.0%未満のものを「拮抗型」と分類した。
次に、これらの作品の中から特徴的なものを取り上げる。特徴的なものとは、「用言型」の中から最も用言と体言の使用割合の差が大きいもの、つまり最も用言の使用割合が高いものと、「体言型」の中から最も体言と用言の使用割合の差が大きいもの、つまり最も体言の使用割合が高いもの、「拮抗型」の3つとする。
〈用言型〉の中で、用言の使用割合が最も高い作品
曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 用言-体言(%) | 分類型 |
素直に言えなくて | 33.8 | 66.2 | 32.4 | 用言型 |
〈体言型〉の中で、体言の使用割合が最も高い作品
曲名 | 体言(%) | 用言(%) | 体言-用言(%) | 分類型 |
来年の夏も | 70.7 | 29.3 | 41.5 | 体言型 |
これらの結果は、先述した「名詞」と「動詞」の使用割合の結果からある程度予想することができる。『素直に言えなくて』は名詞の使用割合が最も低い作品であるため、用言の使用割合が最も高くなっており、『来年の夏も』は名詞の使用割合が最も高い作品であるため、体言の使用割合が最も高い作品になっている。
〈拮抗型〉について
先に「拮抗型」として挙げた5曲の中から、『心を開いて』を取り上げ、みていくこととする。以下に、『心を開いて』の歌詞と使用状況を示すこととする。
名詞 | 頻度 |
人 | 3 |
心 | 2 |
気持ち | 2 |
胸 | 1 |
肩 | 1 |
声 | 1 |
ビル | 1 |
隙間 | 1 |
現実 | 1 |
言葉 | 1 |
想い出 | 1 |
誤解 | 1 |
錯覚 | 1 |
いま | 1 |
時間 | 1 |
体言合計 | 19 |
『心を開いて』
私はあなたが想ってる様な人では
ないかもしれない
でも不思議なんだけど
あなたの声を聞いてると
とても 優しい気持ちになるのよ
このままずっと 忘れたくない
現実(いま)が想い出に変わっても
言葉はないけど きっとあなたも
同じ気持ちでいるよね
人と深くつきあうこと
私もそんなに得意じゃなかった
でも あなたを見ていると
私と似ていて もどかしい
そういう所が たまらなく好きなの
ビルの隙間に二人座って
道行く人を ただ眺めていた
時間(とき)が過ぎるのが 悲しくて
あなたの肩に寄りそった
My dream Your smile
忘れようとすればする程 好きになる
それが誤解や錯覚でも…
心を開いて
どんなときも あなたの胸に
迷わず飛び込んでゆくわ
Your dream I believe
ときめいてる 心を開いて
『心を開いて』においては、これまで見てきた観点が幾つか合わさってみられる。まず、助詞の「の」についてであるが、歌詞内において太字で示したように3箇所みられる。体言止めのような箇所は見られない。名詞、動詞はもちろんのこと、形容詞なども用いて、視点人物の心理や行動を描写すると共に、情景を浮かべやすくしていると考えられる。
第二項 歌詞における語彙分析について
今回の研究対象であるZARD全152曲の中で、どのような語句の使用頻度が高いのかを調べる。「KH Coder」というソフトを用いて、使用頻度が高い上位150語を以下に示す。
ZARD全152曲 出現回数上位150語
抽出語 | 総数 | 抽出語 | 総数 | 抽出語 | 総数 | 抽出語 | 総数 | 抽出語 | 総数 | 抽出語 | 総数 |
今 | 121 | 笑顔 | 43 | 未来 | 29 | 帰る | 21 | 一番 | 16 | 止まる | 14 |
心 | 112 | いつ | 42 | 声 | 28 | 言える | 21 | 気付く | 16 | 止める | 14 |
夢 | 96 | 遠い | 42 | 熱い | 28 | 探す | 21 | 幸せ | 16 | 時 | 14 |
愛 | 94 | 街 | 41 | 空 | 27 | 道 | 21 | 考える | 16 | 出る | 14 |
人 | 73 | 見つめる | 40 | 言う | 27 | 話す | 21 | 思い出 | 16 | 女 | 14 |
忘れる | 72 | 歩く | 40 | 想い | 27 | 気 | 20 | 青い | 16 | 人生 | 14 |
見る | 71 | 生きる | 39 | 抱く | 27 | 居る | 20 | 大人 | 16 | 誰か | 14 |
好き | 67 | 知る | 39 | 目 | 27 | 疲れる | 20 | 分かる | 16 | 怖い | 14 |
変わる | 65 | 夏 | 38 | 気持ち | 26 | 揺れる | 20 | 聞く | 16 | 愛しい | 13 |
自分 | 63 | すべて | 37 | 都会 | 26 | 離れる | 20 | 勇気 | 16 | 逢える | 13 |
胸 | 58 | 思う | 37 | 踊る | 26 | ひとつ | 19 | 逢う | 15 | 運命 | 13 |
時間 | 57 | 待つ | 37 | 出逢う | 25 | 傷つく | 19 | 嘘 | 15 | 音 | 13 |
恋 | 56 | 瞳 | 37 | 優しい | 25 | 電話 | 19 | 過ぎる | 15 | 見せる | 13 |
感じる | 55 | 雨 | 35 | 戻る | 24 | 友達 | 19 | 会う | 15 | 終わる | 13 |
抱きしめる | 54 | 見える | 35 | 懐かしい | 23 | 壊れる | 18 | 海 | 15 | 吹く | 13 |
愛す | 52 | 夜 | 35 | 顔 | 23 | 切ない | 18 | 向かう | 15 | 先 | 13 |
風 | 50 | 涙 | 34 | 消える | 23 | 暗闇 | 17 | 素直 | 15 | 体 | 13 |
強い | 48 | 季節 | 32 | 世界 | 23 | 記憶 | 17 | 日々 | 15 | 聴く | 13 |
言葉 | 48 | 手 | 32 | 星 | 23 | 事 | 17 | 部屋 | 15 | 痛い | 13 |
笑う | 48 | 泣く | 31 | 想い出 | 23 | 傷つける | 17 | 変える | 15 | 痛み | 13 |
明日 | 46 | 行く | 31 | 孤独 | 22 | 走る | 17 | 夢中 | 15 | 届く | 13 |
少し | 45 | 眠る | 31 | 新しい | 22 | 冬 | 17 | 約束 | 15 | 白い | 13 |
信じる | 44 | 来る | 31 | 前 | 22 | 閉じる | 17 | 違う | 14 | 微笑む | 13 |
とき | 43 | いつか | 30 | 悲しい | 22 | 淋しい | 17 | 何故 | 14 | 迷う | 13 |
今日 | 43 | 輝く | 30 | 一緒 | 21 | サヨナラ | 16 | 楽しい | 14 | 話 | 13 |
上記の表からは、「今」と「心」という上位2つの語句の出現回数が100回を超えていることが分かる。このZARD全152曲の出現回数上位150語の中から、上位10語まで(上記の表において太字で示した語句)について、調べた結果を以下に示す。なお、上位10語については、名詞が6、動詞が3、形容動詞が1となった。
(1)「今」について
ZARDの歌詞において、最も使用頻度が高い「今」についてみていく。以下に、歌詞と時間軸、「今」何をしているのか、どのような行動や心理描写と一緒に用いられているのかを示す。
歌詞 | 時間軸 | 心理描写・行動 |
今まで愛してくれた人達が 微笑んでる | 過去からの繋がり | 愛す |
そう知らなかった 今も愛してるなんて | 現在 | 愛す |
裸のままで 今は 愛せないから(2) | 現在 | 愛せない |
今すぐ逢いに行くよ 夏が遠回りしても | 現在 | 逢いに行く |
今すぐ会いに来て 次の約束まで | 現在 | 会いに来て |
今すぐ会いに来て その笑顔が好きよ | 現在 | 会いに来て |
でも 今のあなたには そう どうでもいいことでしょう… | 現在 | あなた |
此処には 過去も未来もない 今しかない | 現在 | ある |
だから今は 行かないで欲しいの | 現在 | 行かないで欲しい |
気楽に行こう 今は(3) | 現在 | 行く |
だから今は そばにいて欲しいの(2) | 現在 | いて欲しい |
あの頃の二人も 今はいない(3) | 過去からの繋がり | いない |
やさしかった君 今はいない | 過去からの繋がり | いない |
今なら 私の他にもあなたを 大切だという best friendsいるけど | 現在 | いる |
今僕らがココにいることさ | 現在 | いる |
今頃あなたの横には | 現在 | いる |
今の私には また あなたしかいないなんて | 現在 | いる |
今頃 見知らぬあの彼女(ひと)と | 現在 | いる |
サヨナラは今もこの胸に居ます(3) | 過去からの繋がり | 居る |
いったい今頃 アナタ誰といるの? | 現在 | いる |
止まっていた時計が今動き出したよ | 現在 | 動き出したよ |
止まっていた時計が今動き出すから(2) | 現在 | 動き出す |
今 時間が動き出してる(3) | 現在 | 動く |
止まっていた時計が今 動く | 現在 | 動く |
今の私なら少しは | 過去からの繋がり | 追いつける |
今でも 初めてキスを交わした あの日を憶えてる? | 過去からの繋がり | 憶える |
いつも今が最高って思いたい | 現在 | 思う |
つらい愛も つらい過去も 今はお休み | 現在 | お休み |
今さら性格 変えられない | 現在 | 変えられない |
あの頃のように 今は 帰れないから | 現在 | 帰れない |
今は未来にかけることを選び | 現在 | かける |
今も 2年前の気持ちと 変わらない | 過去からの繋がり | 変わらない |
瞳を輝かせ 夢中になるクセ 今も 変わらずにいて | 過去からの繋がり | 変わらない |
“今だけ考えて”そう言って抱いた | 現在 | 考える |
今 何ができるかを考えよう(2) | 現在 | 考える |
今はあなた以外考えられない | 現在 | 考える |
今 感じるままに(2) | 現在 | 感じる |
記憶を 感じていたい 今だけは… | 現在 | 感じる |
誰よりも 今近くに 君を感じているから | 現在 | 感じる |
今は あなたらしさも消えて | 過去からの繋がり | 消える |
今でも気になってるから | 過去からの繋がり | 気になる |
今愛しているだけで すべては決められない | 現在 | 決められない |
今 あなたに決めたの | 現在 | 決める |
今何処で暮らしてますか | 現在 | 暮らす |
今は誰よりも 心強い | 現在 | 心強い |
今 この瞬間に夢が覚めてしまわぬように | 現在 | 覚めない |
もう迷わない 今が幸せだから | 現在 | 幸せ |
今も僕は少年(あおい) 夢にしがみついてる | 過去からの繋がり | しがみつく |
今の時代 都会(まち)はみんな 急ぎ足で | 現在 | 時代 |
今はまだ 知りたくない | 現在 | 知りたくない |
今も 進化し続ける | 過去からの繋がり | 進化 |
今も 自分の夢を 信じていたいんです | 過去からの繋がり | 信じたい |
今も そんなあなたが好きよ 忘れないで | 過去からの繋がり | 好き |
今のあなたはあまり 好きじゃない | 過去からの繋がり | 好きじゃない |
今までの生活はレールに乗っていた | 過去からの繋がり | 生活 |
今のままでは視野が狭くなるし… | 現在 | 狭くなる |
今が楽しければ楽しい程 | 現在 | 楽しい |
少年時代の僕は 今と違って | 過去からの繋がり | 違う |
今もつながってる事を | 過去からの繋がり | 繋がる |
手をつなぎ 今 踏み出した | 現在 | 繋ぐ |
手を繋ぎ 今 踏み出した | 現在 | 繋ぐ |
今しか出来ない事を(2) | 現在 | 出来る |
今も出来るよ | 過去からの繋がり | 出来る |
今頃どうしているのかと | 現在 | どうしているか |
何も持たずに今 飛び込んでいけるなら(2) | 現在 | 飛び込む |
今すぐ飛んでゆきたいけど | 現在 | 飛んでゆく |
過ぎ去った道のりも 今は懐しいの | 過去からの繋がり | 懐かしい |
今思えば 懐かしい嘘 | 過去からの繋がり | 懐かしい |
今にチャンスが味方に なってくれるさ | 現在 | なる |
今ならもっと素直になれる | 過去からの繋がり | なれる |
上記の表は、心理描写・行動の欄に従って整理してある。時間軸とは「今」という言葉を扱うにあたって、「今」現在をさしているのか、過去からの時間の流れも含めて、「今」という時間をさしているのかを示したものである。時間軸についてであるが、「過去からの繋がり」については、過去の様子を振り返りつつ、その過去の出来事と「今」を結び付けている時間軸である。また、「現在」については、現時点を指しているものである。「過去からの繋がり」に分類したものが36、「現在」に分類したものが63となった。
心理描写・行動の欄については、共に用いられている動詞や形容詞など「今」という言葉の対象となっている人物の様子を表したものを抜き出したものである。この結果によると、「いる」や「ある」といった存在を確かめる動詞や、「欲しい」や「懐かしい」など、「今」という言葉の対象となる人物の心理が大きくかかわってきていることが分かる。
(2)「心」について
次に、ZARDの歌詞において2番目に使用総数が高かった「心」についてみていく。以下に、歌詞とどのような心理描写と共に用いられているのかを示す。
歌詞 | 心理描写・行動 | 歌詞 | 心理描写・行動 |
今 僕らの心はひとつになる | 一体 | ふと 心に稲妻が走る | 衝撃 |
心の奥の懐かしい宝物だから | 思い出 | 今は誰よりも 心強い | 信頼 |
心に秘めた涙忘れ | 隠している | 壊れた心を そっとほどいてあげたいな | 心理 |
人の心は多情でウソもつく | 隠している | 言葉はいつも 心とウラハラ | 素直になれない |
本当は誰にも 心開けない | 隠している | まだ心の準備さえ できる時間なかったけど | 整理 |
あの頃 心の門閉ざして | 隠している | 心の中に 君がいたから | 存在 |
言葉を 心でかみ殺したい | 隠している | 心が無いのに | 冷たい |
彼女の心は石になった | 悲しさ | すべてを あなたに 心から(3) | 強さ |
痛むのよ この心が(2) | 悲しさ | 遠く離れても 心は止まらない | 強さ |
心の冬にさよならして(4) | 悲しさ | あなたを想うだけで 心は強くなれる(2) | 強さ |
傷ついたまま 心 凍らせる | 悲しさ | あなたを想うだけで 心は強くなれた | 強さ |
悲しい雨が心を濡らしてゆく(3) | 悲しさ | 心の奥を あなたに のぞかれそう | 不安 |
心に刻み込んで(2) | 記憶 | 揺れる心に | 不安 |
土足で心に踏み込んだこと | 傷つき | ぐずつく天気で 心も曇るわ 三度めのデート | 不安 |
傷ついた心の片隅に 君がいて(2) | 傷つき | 心の叫び声が聴こえてくるよ | 不安 |
心わけ合えば みんな | 共有 | 心許した ごく少数(わずか)な友人(ひと)には | 不安 |
心開けばみんな | 共有 | 疑う心 迷う気持ち 口に出せない | 不安 |
心のdoorを開け放して | 共有 | 人の心読んだって 何が楽しいのでしょう | 不安 |
心はあなたに届かない | 距離 | そんな日は 心が 曇ってしまうわ | 不安 |
体は近づいても 心は近づかない | 距離 | 移ろう心も | 不安 |
離れていく心に アクセル強く | 距離 | 戸惑う心に 口づけする | 不安 |
こんなに心を見せた女(ひと)はいないよ | 距離 | 浮かんでは心をかき乱すの | 不安 |
あなたを想って心は痛む | 距離 | 彼女の心の奥は 誰にも分からない | 不安 |
DAN DAN 心魅かれてく(3) | 距離 | 彼女の心の裏は 誰にも分からない(2) | 不安 |
恋人よ 君を心から大切にしたい | 距離 | 彼女の心は 誰にも分からない | 不安 |
張りつめた心 癒して | 緊張 | 心の底から 楽しいとは思えない | 不安 |
心に描いていただけだったかも知れない | 空想 | 途切れた電話 心変わりならば | 不安 |
好きだから追わないと心に決めたの | 決意 | それでいて 心の中を覗かれるのが嫌いで | 不安 |
いつも心震えるの | 興奮 | 心の穴を 埋めようとしていた | 不安 |
今日も心震わすニュースのパレード | 興奮 | 君の 愛だけが心を縛るよ | 不安 |
歌詞 | 心理描写・行動 | 歌詞 | 心理描写・行動 |
心の この高鳴りを 感じて | 興奮 | 季節が過ぎても 心の中は あの時のままで | 不変 |
解けてゆく孤独な心はいつも | 孤独 | ときめく心 止めないで | メッセージ |
きっと心が淋しいんだ(3) | 淋しさ | 心は そばにいるわ(4) | メッセージ |
心の中の どこかで時間は | 自然と | 心を開いて | メッセージ |
甘く せつない 心に(2) | 状況 | ときめいてる 心を開いて | メッセージ |
君の瞳に星が輝き 醒めた心とかしてゆく | 状況 | 私の心の中を 見抜いていて欲しいの | メッセージ |
心の中で動きだす 淡い君との時間 | 状況 | 同じ笑顔で答えるけど 心の中では冷めているの? | メッセージ |
むき出しのままの 君の心は | 状況 | 壊れた心を ほどいてあげたいよ | メッセージ |
今はあの頃より 心が若いわ | 状況 | 壊れた心を つないであげたいよ(2) | メッセージ |
心塞ぐ日はいつも君が傍(となり)で笑ってくれたよね | 状況 | もて余す心 ポッカリ穴が空いたようだ | もどかしさ |
(心の)泉から溢れ出る この気持ち | 状況 | ああ 心はいつも何か足りない | もどかしさ |
心と体には いくつもの翼がある(2) | 状況 | 長者ケ崎 心を走らせていたよ | 喜び |
心の中に赤い傘をさして | 状況 | 貴方が 私の心を 朝焼けに染めた | 喜び |
ふたつの心は スローモーション(2) | 状況 | 貴方が 私の心を 夕焼けに染めた | 喜び |
ああ 心は白い粉雪のように | 状況 | 貴方が 私の心を 七色に染めた | 喜び |
ラベンダーの匂いに 心ときめく | 喜び | トキめく想いで 心を飾れば(2) | 喜び |
心くすぐるよ | 喜び | | |
「心」については、29種類の心理描写の分類とした。その中で最も多いものは、「不安」の心理描写であった。「心」という人の気持ちに寄り添う必要がある言葉について、30種類近くの多種多様な心理描写を用い、「心」の様子について表そうとしていることが分かる。その中で、主に恋愛に関する「不安」な心理描写を行い、「心」の持ち主について連想できるようにし、寄り添うことが容易にできるようにしていると考えられる。
(3)「夢」について
次に、「夢」という言葉についてみていく。以下に、歌詞と描写・行動について示す。
歌詞 | 描写・行動 | 歌詞 | 描写・行動 |
夢はまだ あきらめない(3) | あきらめない | 夢を手にしたら | 手にする |
都会では 夢の代償が… | 憧れ | せめて夢に出る時くらいは笑っていてよ | 出る |
だけど夢や希望があるから | ある | 夢も恋も遠いなんて | 遠い |
そこには夢があるから(2) | ある | ひたむきだった遠い日の夢は | 遠い日 |
その方が君にとって夢があるのなら | ある | 失くしたくない少年の日の夢よ(2) | 失くしたくない |
切なくて 淡い夢を抱き | 抱く | 失いたくない夢の色が塗り変わっても | 塗り変わる |
夢の入り口に やっとせっかく立ったのに | 入り口 | 君はまだ夢の中 | 眠っている |
そんな夢を描いて | 描く | 夢の中の君にgood-night | 眠っている |
夢のように 選びながら | 選ぶ | 夢の中の君を抱きしめて | 眠っている |
追いかけて 遥かな夢を(2) | 追いかける | 夜の地下鉄では 夢はかなく | はかない |
夢を追っていたのは | 追う | つかまえた夢を 離さない方法があったら | 離さない |
夢を追っているなら | 追う | 君が夢 嬉しそうに話す顔が好きだった | 話す |
夢は思い通りで 何でもできると思っていた | 思い通り | 絶望の裏返しで これが夢なら | 幻 |
古い校舎のきしむ廊下で夢を語り | 語る | 無邪気に笑いあう あの空は夢の中 | 幻 |
肩を寄せて 夢 語り合った | 語る | この脳の手帳には 夢の言葉を記憶しておこう | 幻 |
あなたの夢が いつか叶いますように | 叶う | 何故 夢のように ほどけていくの? | 幻 |
もう泣かないで やっと 夢が叶った | 叶う | 夢の中で よく見知らぬ街を | 幻 |
その夢は叶うの? | 叶う | たとえ夢でも | 幻 |
夢を叶えるなら 前を見て歩かなきゃ | 叶える | いつの間にか一緒に夢見続けてきたこと | 見続ける |
夢のために 愛のために | 叶えるために | 碧い夢達 抱きしめて | 碧い |
叶わぬ夢と知っても | 叶わない | 最初で最後の 見果てぬ夢よ | 見果てぬ |
すべてが夢に変わっても | 変わる | 夢を 見ていたいから | 見る |
抱きしめて 夢が消える前に(2) | 消える | 愛して 夢を見させて(2) | 見る |
二人の夢と約束とともに 消えてゆく | 消える | 夢を見させて 時間を止めて(3) | 見る |
砕け散った夢でも(2) | 砕け散る | 同じ夢を見てた | 見る |
夢を探しに来たはずだったじゃない | 探しに来た | また夢を見る日まで | 見る |
手さぐりで夢を探していた | 探す | 遠い街の灯 夢を見るひと | 見る |
12時のシンデレラ 夢は覚めて | 覚める | くり返し見る夢に | 見る |
今 この瞬間に夢が覚めてしまわぬように | 覚める | どんなときも明日のこと 夢見ていたいね | 見る |
あなたの香りで 夢から覚めてゆく | 覚める | 明日を夢見て 強がっては | 見る |
交差するクラクションで夢が覚めた | 覚める | 明日を夢見て 君のこと 信じていたいよ | 見る |
今も僕は少年(あおい) 夢にしがみついてる | しがみつく | 明日を夢見て 君のこと 見つめていたいよ(2) | 見る |
自分の夢を 信じていたいんです | 信じる | 明日を夢見て この想い 時々切なくて | 見る |
歌詞 | 描写・行動 | 歌詞 | 描写・行動 |
果てしない夢を 強く 強く 信じていたい(3) | 信じる | いつか君と見るはずだった夢 | 見る |
果てしない夢を 熱く 熱く 信じていたい(2) | 信じる | 残された日々 夢を見させて | 見る |
こぼれた夢のカケラをすくって | すくう | 子供の頃夢見た 今日の日思い出す | 見る |
夢を捨てるのが大人なら | 捨てる | 許されぬ夢を見たの | 見る |
夢は 藍く染まるだろう | 染まる | 夜空に夢見て | 見る |
小さな夢を抱きしめて | 抱きしめる | バカみたい それでもあなたの夢を見る | 見る |
バスケット一杯の夢を 抱えながら歩く | たくさん | 夢を見ているみたいに | 見る |
夢だけで楽しかった | 楽しい | 昨日みた夢はきっと叶うと呟くように | 見る |
贅沢は夢を食べてしまうから! | 食べる | めざす夢は違ってたけど | 目指す |
ぜいたくは夢を少しずつ食べてしまうから | 食べる | 空よ 大地よ 夢よ遥か(3) | 呼びかけ |
なんて ちっぽけな夢だったの | 小さい | 目の前にあるそれぞれの夢を ひとつずつ積み上げていこう | 積み上げる |
夢がちぎれ 打ち拉(ひし)がれ | ちぎれる | |
「夢」という言葉については、どのような「夢」なのかについて「夢」を修飾している言葉について取り上げることとした。一般的に「夢」という言葉と共に用いられると考えられる「見る」という言葉が最も「夢」という言葉と共に用いられていることが分かる。また、特徴的な歌詞として、「贅沢は夢を食べてしまう」という歌詞がある。ZARDの歌詞において、異彩を放ち、「夢」という言葉を独特の観点から捉えている歌詞であると考えられる。「夢」というものを自分が目指すべきものとして捉えているものの、その「夢」へ向かう歩みを止めてしまい、「贅沢」をしてしまうことを戒めている様子を読み取ることができる。
(4)「愛」について
次に、「愛」についてみていく。以下に、歌詞とどのような「愛」について描かれているのかを示す。
歌詞 | どのような | 歌詞 | どのような |
愛はいじわる | いじわる | この愛 つかまえていて(2) | つかまえる |
淋しさで人は愛に苛立ちをおぼえてゆく | 苛立ち | つらい愛も つらい過去も 今はお休み | 辛い |
臆病なだけの愛はもう要らない | 要らない | 失った歳月(つきひ)や 愛を連れて | 連れて |
その手に受けて大いなる愛を(2) | 大いなる | 愛は手さぐり 暗闇の中で 踊る(6) | 手さぐり |
愛の波で溺れるたび 女になる(4) | 溺れる | すべてを 手に入れることが 愛ならば | 手に入れる |
この愛に泳ぎ疲れても(5) | 泳ぎ疲れる | 遥かに遠い過去の愛を | 遠い |
形のない愛に理由(わけ)もなく | 形のない | この愛止められない(2) | 止める |
恋がいつか愛に変わった(2) | 変わる | 愛のカゴの中 鳴くのでしょう | 鳴く |
感じてる あなたの愛を身体中(からだじゅう) | 感じる | 風が吹く ねじれた愛 | ねじれる |
愛は気まぐれ Beatに抱かれ(4) | 気まぐれ | 愛は眠ってる(2) | 眠る |
君の 愛だけが心を縛るよ | 距離 | 愛を計るより… | 図る |
愛の銀行口座は 残り少なくなった | 銀行口座 | でも僕らの愛は 二度とはぐれたりはしない | はぐれる |
愛は野に咲く バラの花 | 咲く | どうして愛は この胸ひき裂くの(2) | ひき裂く |
もう泣かないで 愛は残酷ね(2) | 残酷 | 愛が曇り 痛みに変わる(2) | 不安 |
こんな愛は時代遅れなのか | 時代遅れ | 星の輝きが曇って そして愛が 色褪せたら? | 不安 |
真実(ほんとう)の愛なら きっと色んな事乗り越えられたのに | 真実 | 愛はふるえて Beatに抱かれ(4) | 震える |
争いのない 愛を信じていたい(2) | 争いのない | 本当の愛は いついつまでも | 本当 |
確かな愛 信じて | 確かな | 愛が手のひらに 舞い降りて来て | 舞い降りる |
愛であなたを救いましょう(2) | 救う | 愛はまぼろし 暗闇の中で(4) | 幻 |
精いっぱいの愛だから | 精いっぱい | 愛が見えない 今の時代 都会(まち)はみんな 急ぎ足で | 見えない |
虚しい愛を責めることも 孤独すぎて | 虚しい | 愛が見えない もうこれ以上 あなたの海 泳げないわ(2) | 見えない |
つまずいても 傷ついても 愛があれば | 存在 | 愛が見えない Only you forever すべて分かりあえなくても | 見えない |
愛さえあれば | 存在 | 本当の愛見つけよう | 見つける |
いつ 二人で愛を確かめ合うのよ | 確かめ合う | 愛と勇気と誇りを持って闘うよ | 持つ |
夢のために 愛のために | ために | 愛を求めてる(2) | 求める |
たよりない愛だけど(3) | たよりなさ | 慣れあう愛を求めてる | 求める |
小さな愛を 映すワイングラス | 小さな | 愛が揺らいでいたら | 揺らぐ |
永遠の愛を誓い | 永遠 | 大人になってしまったわ 愛は許すことね | 許す |
あなたの愛のレッスンで | レッスン | |
上記の表から、「愛」という言葉は、多種多様な言葉と共に用いられていることが分かる。「愛」の様子を描くためにこれだけの言葉を共に用いていることから、「愛」を様々な角度から捉えていたことを推測することができる。「愛」という言葉を一面的に捉えるのではなく、歌詞において視点人物(自分自身)が「愛」の形をどのように捉え、感じているのかを細かく描写し、心理描写を巧みに表しているといえる。
(5)「人」について
次に、「人」についてみていく。以下に、歌詞とどのような様子と共に用いられていたかを示す。
歌詞 | どのような | 歌詞 | どのような |
きっと あの人を映していた | 回顧 | あなただけは 私を やさしい人にしてくれる | 心理 |
そして昔 好きだったあの人の事を想い出す | 回顧 | 人はまた恋に落ちてゆく | 心理 |
だから昔 好きだったあの人の事を想い出す | 回顧 | 人の心は多情でウソもつく | 心理 |
人は”もう戻れない”と思うの | 後悔 | 媚びない人だから 信じてる | 心理 |
暮れゆく都会(まち) あふれる人波 | 状況 | そして時間(とき)が過ぎ…希望が人を支えるから | 心理 |
人は大人になる | 状況 | 淋しさで人は愛に苛立ちをおぼえてゆく | 心理 |
他の人には気を使うのに | 状況 | でも人は淋しさで強くなってゆくよね | 心理 |
人と深くつきあうこと | 状況 | 近くて 遠い人だった | 心理 |
道行く人を ただ眺めていた | 状況 | 人恋しくて 孤独なら | 心理 |
いろんな人を見るより | 状況 | 他人(ほか)の人の話のようで | 心理 |
それぞれ待つ人がいるけど(2) | 状況 | 別れてしまうと他人より遠い人になってしまうね | 心理 |
悪ぶったって人の良さそうな瞳はかくせない | 状況 | それで人を傷つけることもあるね(2) | 心理 |
醒めてるよりも 感情で生きてる人(2) | 状況 | たったひとりの人だから(2) | 心理 |
ぬくもりが欲しくて 人混み歩いた | 状況 | 時は人の気持ちより 速く過ぎる | 心理 |
誰にでも いい顔する人はキライだよ | 状況 | 人の噂 うんざりする | 心理 |
ほら 運命の人はそこにいる | 状況 | あなたはずるい人(2) | 心理 |
わかりあえない 人もいる | 状況 | 人は肩書(みかけ)に弱い | 心理 |
本当のコトを言えば言う程 他の人は嘘だと言う | 状況 | 優しく親切だった人達の笑顔が浮かんだ | 心理 |
土曜にはめずらしく 人通りが少ない | 状況 | 時間(とき)は人の気持ちより速く過ぎる | 心理 |
探しに来てくれる人 いるかな | 状況 | すべて変えて 忘れがたき人へ(2) | 心理 |
あの人は勝ち組なのかと | 状況 | いつかは 偉い人になっているかも | 心理 |
人ゴミの中を かきわけて走る | 状況 | 「幸せ」語る人程 ほんとは淋しいんだよ | 心理 |
騒ぐ人影 窮屈な道 | 状況 | そして人は皆 僅かな誇りと運命を感じている | 心理 |
人は大人になるから | 状況 | 他の人は好きになれない | 心理 |
眠らない街 見知らぬ人 彷徨い | 状況 | 愛しい人 二人は | 心理 |
今まで愛してくれた人達が 微笑んでる | 状況 | 信じられる 人達もいなくて | 心理 |
だけど さり気なく私の前を歩いてくれる人 | 状況 | 人に感心なさそうに振る舞う | 心理 |
若い頃は人一倍好奇心が強くて | 状況 | こんな自分に合う人はもう | 不安 |
いろんな周囲(まわり)の人や家族に迷惑ばかりかけてた | 状況 | 行き交う人の視線 痛い程 泣いて | 不安 |
人ゴミの視線が私の肩を抱くけど | 状況 | 誰にでも 人に言えない悩みはあるわ | 不安 |
人が泣いたり 悩んだりする事は | 状況 | 人が言う程 強くないよね(2) | メッセージ |
“あっ”と振り返ったら 人違いだった | 状況 | あなたの事 愛せる人は 私しかいない! | メッセージ |
口がうまい人だと 誰かにきいた | 状況 | 私はあなたが想ってる様な人では | メッセージ |
彼はとても変わった人 | 状況 | 愛する人よ 今どこで眠っていますか?(2) | メッセージ |
モクモク仕事して 人の2倍仕事して | 状況 | 愛しい人よ 名もなき旅人よ | メッセージ |
凍てつくような風が 人通りも絶えた路地に残響(ひび)く | 状況 | 子供のままの人よ 名もなき旅人よ | メッセージ |
誰も自分以外の人になれない | 状況 | 名もなき旅人よ 愛しい人よ(2) | メッセージ |
人の心読んだって 何が楽しいのでしょう | 心理 | 目の前のとっても弱い人は うそなの? | メッセージ |
上記の表から、「人」という言葉については「状況」と「心理」の様子と共に用いられていることが多いことが分かる。その他にも、「回顧」、「後悔」、「不安」、「メッセージ」の分類をおこなった。どのような「人」なのかとどのような状況にいる「人」なのかの様子が分かるようになっている。
(6)「忘れる」について
次に、「忘れる」についてみていく。以下に、歌詞と「忘れる」の対象、そして「忘れる」の形を示す。
歌詞 | 対象 | 形 | 歌詞 | 対象 | 形 |
歌を忘れたカナリヤも | 歌 | 忘れた | 輝き忘れない(2) | 夢 | 忘れない |
もしあなたを忘れられたら それでも私 生きていけるのかな | あなた | 忘れたい | 忘れたくない ハートはソウル | 気持ち | 忘れない |
電話も鳴ることさえ 忘れてる | 鳴ること | 忘れてる | あなたの事 忘れない | あなた | 忘れない |
時間(とき)を忘れて | 時間 | 忘れる | すべて変えて 忘れがたき人へ(2) | あなた | 忘れない |
いつもはボーっと忘れてるけど | ボーっと | 忘れる | 「あの恋を忘れられない」と | 恋 | 忘れない |
記憶は その時の気持ちまでも 一瞬にして忘れるけど… | 気持ち | 忘れる | 君と 今日の事を一生忘れない 憶えておきたい(2) | 君、今日 | 忘れない |
涙も忘れた | 涙 | 忘れる | 君の存在 忘れないように(2) | 君 | 忘れない |
過去も未来も忘れて 現在(いま)は君のことだけ | 過去、未来 | 忘れる | 心に秘めた涙忘れ | 涙 | 忘れる |
忘れかけている 何かを | 何か | 忘れかけた | 淡い雪が溶けて きっと忘れていくんだろう | あなた | 忘れる |
笑うことさえ忘れていた | 笑うこと | 忘れた | 昨日までの事は全部忘れよう(2) | 昨日まで | 忘れる |
笑えばすべて忘れていた | すべて | 忘れた | 強がることも忘れて(2) | 気持ち | 忘れる |
抱きしめて すべて 忘れさせて | すべて | 忘れたい | 何か忘れてる 人間(ひと)を愛するってこと | 愛 | 忘れる |
忘れようと 何度もしたわ | あなた | 忘れたい | 埃まみれになって 時間(とき)の経つのも忘れた | 時間 | 忘れる |
微笑みも 忘れたくなるこの都会(まち)で | 微笑み | 忘れたい | 全部忘れて 脳を温泉につけて | すべて | 忘れる |
忘れようとすればする程 好きになる | あなた | 忘れたい | 忘れていったね 気づくときには遠くて | 夢 | 忘れる |
あなたを忘れるためには何だってよかったの | あなた | 忘れたい | 忘れてしまうほどに 未来が見えない | 自分 | 忘れる |
Good day 自分の弱さ 忘れたいから | 弱さ | 忘れたい | 忘れかけてた何かを 見つけに行こうよ | 何か | 忘れかけた |
忘れようとしていた | あなた | 忘れたい | 約束忘れたの? | 約束 | 忘れた |
忘れよう 都会の雑音(2) | 都会の雑音 | 忘れたい | 少年の瞳を ずっと忘れないでね | 瞳 | 忘れないで |
「忘れよう」そうやって | あなた | 忘れたい | 今も そんなあなたが好きよ 忘れないで | 気持ち | 忘れないで |
眠りがきっと 淋しさを忘れさせてくれるだろう | 淋しさ | 忘れたい | 大切だという best friendsいるけど 忘れないで | 友達 | 忘れないで |
過ぎ去るものすべて忘れよう | すべて | 忘れたい | その笑顔 忘れないで | 笑顔 | 忘れないで |
あなたのこと 忘れられたら(2) | あなた | 忘れたい | You make me smile 忘れないで | 気持ち | 忘れないで |
このままずっと 忘れたくない | あなた | 忘れたくない | いつまでも忘れないで(2) | 気持ち | 忘れないで |
いつも忘れないでいるわ そう あなたのことだけ | あなた | 忘れない | 忘れないで ずっと | 気持ち | 忘れないで |
きっと忘れない 眩しいまなざしを(2) | まなざし | 忘れない | あの微笑みを忘れないで(4) | 微笑み | 忘れないで |
きっと忘れない また冬が来ても(2) | あなた | 忘れない | いつまでも 忘れないで ずっとずっと愛されていたこと | 気持ち | 忘れないで |
あの約束は忘れない | 約束 | 忘れない | 運命のいたずらでも忘れないで 愛されていたこと | 気持ち | 忘れないで |
日々 感謝の気持ち忘れずいたいと思います | 気持ち | 忘れない | 誰もがみんな 立ち去る時がくるけど 忘れないで(2) | 気持ち | 忘れないで |
今も 忘れられない | 笑顔 | 忘れない | 「彼女の事は忘れる」って | 彼女 | 忘れる |
愛していたこと…忘れない | 気持ち | 忘れない | |
上記の表は、形の欄に従って整理してある。上記の表から、「忘れる」という言葉は、視点人物(自分自身)の心理によって形が変わり、自分自身に向けて言う様子や対象人物に向けて言う様子になっていることが分かる。また、「忘れる」という言葉の対象については、対象人物や三角関係の相手のことが目立つが、心理的なもの(気持ちなど)も対象となっている。
(7)「見る」について
次に、「見る」についてみていく。以下に、歌詞と「見る」の対象、そして「見る」の形を示す。
歌詞 | 対象 | 形 | 歌詞 | 対象 | 形 |
息を殺して部屋で 見たmovie | movie | 見た | 君の横顔 ずっと見ていたい | 君の横顔 | 見る |
ベランダから見ていた空地は | 空き地 | 見た | 道端に咲く草花(はな)を見て | 草花 | 見る |
ずっと同じあなたを見ていたい | あなた | 見ていたい | さり気ない仕草をいつも横で見ていた | 仕草 | 見ていた |
ずっとあなたを見ていたよ | あなた | 見ていたい | あの頃の自分を遠くで見ている | 自分 | 見る |
でもあなたを見ていると | あなた | 見る | バックミラーの自分を見て | 自分 | 見る |
ずっとアナタを見ていたよ | アナタ | 見ていたい | 他人(ひと)から見れば恋人? | 自分 | 見る |
いろんな人を見るより | いろんな人 | 見る | 朱い(あかい)果実を見たら | 朱い果実 | 見る |
追伸:あなたの生まれた家を 見てきました | 生まれた家 | 見た | 水平線を見ると | 水平線 | 見る |
青い海が 見たいわ | 海 | 見たい | 空の青さ見るたび | 空の青さ | 見る |
映画を 見たり | 映画 | 見る | あの日見たデ・ジャ・ヴと重なる影 | デ・ジャ・ヴ | 見た |
遠方(とおく)を 見てる | 遠方 | 見る | 手帳を見ても | 手帳 | 見た |
ちゃんと君と顔見て話したい | 顔 | 見る | “3Gのキーパーも 天国から見てる” | 天国から(自分) | 見る |
ふと鏡を見れば | 鏡 | 見る | ふと 心に稲妻が走る そんな何かを見た瞬間に | 何か | 見る |
記念のアルバム 今でも 時々は開いて見るけど | 記念のアルバム | 見る | あんなに見るのが厭だと 思っていたこの故郷(けしき)が | 故郷 | 見る |
いつも級友(あいつ)の隣で笑う君を見てた | 君 | 見た | 前を見て歩かなきゃ | 前 | 見る |
君のことだけ 見ていた | 君 | 見た | あなたの目にも見てとれる | 目 | 見て取れる |
熱い君を 見てると | 君 | 見る | ちゃんと目を見て話したい | 目 | 見る |
ずっと 君を見ていた | 君 | 見る | 同じ夢を見てた | 夢 | 見た |
ガンバっテる君を誰かが見てるよ | 君 | 見る | 許されぬ夢を見たの | 夢 | 見た |
自分の知らない君を見て | 君 | 見る | 夢を見させて | 夢 | 見たい |
人ゴミの中を かきわけて走る そんな君を見るのが | 君 | 見る | 夢を見ていたいから | 夢 | 見ていたい |
初めて見た君の緊張に | 君の緊張 | 見る | 夢を見ているみたいに | 夢 | 見る |
君の横顔 ずっと見ていたい | 君の横顔 | 見た | また夢を見る日まで | 夢 | 見る |
いつか君と見るはずだった夢 | 夢 | 見るはず | 夢を見るひと | 夢 | 見る |
君から見た私は | 私 | 見る | くり返し見る夢に | 夢 | 見る |
私を見る その瞳は強く | 私 | 見る | それでもあなたの夢を見る | 夢 | 見る |
上記の表は、対象の欄に従って整理してある。上記の表から、「見る」という言葉についても視点人物(自分自身)の心理などによって形を変えていることが分かる。対象については、対象人物のことはもちろん、「夢」、対象人物との思い出に関するものなどが挙がっていることが分かる。
(8)「好き」について
次に、「好き」についてみていく。以下に、歌詞と「好き」の様子、そして「好き」の対象を示す。
歌詞 | 様子 | 対象 | 歌詞 | 様子 | 対象 |
今も そんなあなたが好きよ 忘れないで | メッセージ | あなた | もう気にしないで ひとりが こんなに好き(2) | 気持ち | 独り |
無口でも そんなとこ好きだったのに | メッセージ | 君 | あなたの瞳(め)が好きだった | 気持ち | 瞳 |
好きだから 信じていたいの(2) | 気持ち | 対象人物 | 好きなように踊りたいの(8) | 気持ち | 自分 |
好きだから すべてを知りたい | 気持ち | 対象人物 | あなたを好きだけど… 時々つらいの(3) | 気持ち | あなた |
好きと合図送る 瞳の奥 | 行動 | 対象人物 | あなたが好きだけど… 悲しくなるの | 気持ち | あなた |
こんなにも好きだったなんて | 気持ち | 対象人物 | あなたが好きだけど… 少しコワイの(2) | 気持ち | あなた |
好きになれば 未来も変わる | 状況 | 対象人物 | つらい朝は 好きな曲も | 気持ち | 曲 |
あなたのせいじゃない どんなに好きでも | 気持ち | あなた | 誰かに似ていて好きなの | 気持ち | 対象人物 |
時々 独りになるのが好きになる | 状況 | 独り | あなたを好きになる | 気持ち | あなた |
好きだから追わないと心に決めたの | 気持ち | 対象人物 | 自分が一番好き(2) | 気持ち | 自分 |
そして昔 好きだったあの人の事を想い出す | 回顧 | あの人 | 素直な自分が好き(2) | 気持ち | 自分 |
だから昔 好きだったあの人の事を想い出す | 回顧 | あの人 | あなたを好きになる | 気持ち | あなた |
飾らない素顔のあなたが好き… | 気持ち | あなた | 弱い自分も好きになれたの | 気持ち | 自分 |
あんなに好きだった都会も | 回顧 | 都会 | 今すぐ会いに来て その笑顔が好きよ | 気持ち | 笑顔 |
そういう所が たまらなく好きなの | 気持ち | 対象人物 | 怒った顔も疲れてる顔も好きだけど | 気持ち | 怒った顔 疲れてる顔 |
忘れようとすればする程 好きになる | 気持ち | 対象人物 | 今日も あなたのことが いちばん好きでした | 気持ち | あなた |
好きでいると 嫌われちゃうなら | 気持ち | 対象人物 | そこが好きだったの | 気持ち | 対象人物 |
息もできないくらい ねえ 君が好きだよ | 気持ち | 君 | 真剣に生きてる アナタが好き | 気持ち | アナタ |
好きになれば 欠点も見えなくなる | 気持ち | 対象人物 | 他の人は好きになれない | 気持ち | 自分 |
白くなる瞬間が好き | 状況 | 窓の外 | 一人の人間(ひと)をずっと好きでいるのは難しいよ | 気持ち | 一人の人間 |
ただ好きと伝えたいから | 気持ち | 対象人物 | どうしようもなく好きだから(2) | 木森 | 対象人物 |
君が夢 嬉しそうに話す顔が好きだった | 気持ち | 君の顔 | 今のあなたはあまり 好きじゃない | 木森 | あなた |
それを ずっと黙って聞いているのが好きだった | 状況 | 自分 | もっと ほがらかに 笑ってる「あなたが好き」 | 気持ち | あなた |
本当に好きなのは 君だとなぜあの時 | 気持ち | 対象人物 | 自分を好きになってみたり | 気持ち | 自分 |
本当に好きなのは 君だから | 気持ち | 君 | そのうち さえない自分も好きになる | 気持ち | あなた |
そんな君を 見るのが好きで | 気持ち | 君 | あなたの好きな道を行ってほしい | メッセージ | あなたの道 |
こんなにも 君が好きで | 気持ち | 君 | |
上記の表は、「様子」の欄に従って整理してある。上記の表から、「好き」という言葉については、その対象が対象人物となることがほとんどであることが分かる。なお、歌詞の部分に対象人物についての記述がないものについては、他の歌詞の部分から分かったものである。また、対象人物以外の対象として、「独り」でいることとが挙げられている。これは、視点人物(自分自身)の心理描写であり、対象人物と一緒にいることができない様子も読み取ることができる。
(9)「変わる」について
次に、「変わる」についてみていく。以下に、歌詞と「変わる」の対象と形を示す。
歌詞 | 対象 | 形 | 歌詞 | 対象 | 形 |
照れた仕草は あの頃と 変わらない | 照れた仕草 | 変わらない | 飾らない素顔のあなたが好き… 変わってしまうことが哀しい | あなた | 変わる |
君は変わらない笑顔で | 笑顔 | 変わらない | 空地は もうすぐビルが立ち並び 変わってしまうよ | 空地 | 変わる |
いつもと変わらない自分がいて | 自分 | 変わらない | 現実(いま)が想い出に変わっても | 現実 | 変わる |
何ら 変わっちゃいないせいなのさ | 何も | 変わらない | 価値観も変わり 環境も変わって | 環境 | 変わる |
いつまでも変わらぬココロをもう一度君に届けたい | ココロ | 変わらない | 信号が青に変わった瞬間 | 信号が青 | 変わる |
変わらぬ 恋の約束 | 約束 | 変わらない | 失いたくない夢の色が塗り変わっても | 夢の色 | 変わる |
髪型だって 変わらない私 | 髪型 | 変わらない | 恋がいつか愛に変わった | 恋が愛 | 変わる |
彼の性格は全然変わってなかったけど | 性格 | 変わらない | 優しい雨が涙に変わった… | 雨が涙 | 変わる |
2年前の気持ちと 変わらない | 気持ち | 変わらない | パズルのようにピースはめ込み 季節が変わるたび | 季節 | 変わる |
窓の外の生活の音だけ いつも いつも 変わらない | 生活の音 | 変わらない | 生まれ変わろうよ | 自分 | 変わる |
いつも変わりなく動き始める世界は すべてがはかない | 世界 | 変わらない | いつかこの町が変わっていっても | 町 | 変わる |
二人つつみ込む 月灯りは変わらない | 月灯り | 変わらない | 愛し合う二人も セピアに変わる | 二人 | 変わる |
変わらぬ日常 生活(ライフスタイル) | 日常 | 変わらない | すべてが夢に変わっても | すべて | 変わる |
あなたが変わらぬように | あなた | 変わらないで | フシギ色に変わってゆく | フシギ色 | 変わる |
you make me smile 変わらないで | 笑顔 | 変わらないで | すべての好みが変わった | 好み | 変わる |
君だけは変わらないでいて欲しい… | 君 | 変わらないで | 景色だけが変わってゆく | 景色 | 変わる |
どうかずっと変わらずにいて 大好きだった 笑顔だけは | 笑顔 | 変わらないで | この頃 変わりました… | 自分 | 変わる |
瞳を輝かせ 夢中になるクセ 今も 変わらずにいて | クセ | 変わらないで | 昔の友達は みんな変わってしまったし | 友達 | 変わる |
変わりたいなら 動くことサ | 自分 | 変わりたい | 変わってしまったのは あなたじゃなく 私なのかもしれない | 私 | 変わる |
変わらない二人でいようね | 二人 | 変わりたくない | I’m in love 時代はいつも 変わってゆくけど | 時代 | 変わる |
変わらず 友達でいようね | 関係 | 変わりたくない | やっと出た電話の声も 以前(いま)までと違う 感じが変わったよ | 声 | 変わる |
ときめきが やすらぎに変われば | ときめき | 変わる | 今日が変わる | 今日 | 変わる |
自分が 変わってくなんて | 自分 | 変わる | 彼はとても変わった人 誰とも違ってた | 彼 | 変わる |
好きになれば 未来も変わる | 未来 | 変わる | 次から次へと 目まぐるしく変わる街へと急ぎ | 街 | 変わる |
窓の外も雪に変わった | 窓の外 | 変わる | 愛が曇り 痛みに変わる | 愛が痛み | 変わる |
降りしきる雨が虹に変わる | 雨が虹 | 変わる | |
上記の表は、形の欄に従って整理してある。上記の表から、「変わる」という言葉についても、視点人物(自分自身)の心理によって形が変わっていることが分かる。また、対象については視点人物(自分自身)の周りの様子や心理描写に即したものが共に描かれていることが分かるようになっている。
(10)「自分」について
次に、「自分」についてみていく。以下に、歌詞とどのような様子かを示す。
歌詞 | 様子 | 歌詞 | 様子 |
こんな自分に合う人はもう | 諦め | ただ 自分の気持ちに 真正直でいたいけど(2) | 心理 |
あの頃の自分を遠くで 見ている そんな感じ | 回顧 | 一緒にいる時の 自分が一番好き(2) | 心理 |
見失う 昔の自分を取りもどしたくて | 回顧 | あなたといる時の 素直な自分が好き(2) | 心理 |
その日までガンバル自分でいたい(2) | 決意 | 弱い自分も好きになれたの | 心理 |
バックミラーの自分を見て “今度こそは意地を張らない…” | 決意 | 自分でも不思議なんだけど | 心理 |
自分らしく生きてゆこう(2) | 決意 | 自分を抑えきれず 何かにイライラしてた | 心理 |
歌ってよ 自分のために祈るような星に | 自分のため | そんな自分を そう 愛してあげたいよ | 心理 |
自分を出していたつもりが | 状況 | まるで 自分の一部を もぎ取られたような感覚 | 心理 |
今の自分の物の見方しだいで Trouble | 状況 | 自分以外の誰かを こんなにも愛せる | 心理 |
いつもと変わらない自分がいて | 状況 | 自然なままの自分がいったいどうなのか | 心理 |
自分の知らない君を | 状況 | 誰かをごまかせても 自分自身はだませない | 心理 |
自分で選んだ道だもの | 状況 | 自分を好きになってみたり | 心理 |
自分で選んだ人生(みち)だもの | 状況 | そのうち さえない自分も好きになる | 心理 |
自分の為にオシャレ(2) | 状況 | そう 裸の自分になって | 素直 |
女の子ってね 自分のやる事に | 状況 | もう一人の自分が嘲笑う | 馬鹿にしてる |
賭けてみようよ 自分に(2) | 状況 | “過去の栄光”なんて自分でも嘲笑(わら)えるよ | 馬鹿にしてる |
自分で選んだ道だから | 状況 | 言われても困るし… 自分でもよくわからない | 不安 |
そんな時 友達(ひと)が自分より偉く見えたよ | 状況 | 他人(ひと)の目には自分はどう映っているのかな? | 不安 |
誰も自分以外の人になれない | 状況 | まるで自分だけの場所を索(さが)すように | 不安 |
何故か 新しい自分を感じた | 状況 | 自分の中に いろんな自分がいて | 不安 |
いつでも自由な 自分らしい生き方 | 状況 | 時には前向きな自分が 弱気な自分を叱ったりする | 不安 |
真っすぐ自分の道を信じて | 信じる | 自分の不器用さと 不安の胸さわぎ | 不安 |
自分の夢を 信じていたいんです | 心理 | 自分が将来(あした)どんな風になるのかわからなくて | 不安 |
自分らしく生きること | 心理 | 「バランスがいい」と誉められては 自分を見失う | 不安 |
自分を愛すること | 心理 | 自分が 変わってくなんて | 変化 |
どうしようもなく 自分が縛られていくと | 心理 | ふぬけな自分を | 弱さ |
そんな自分が無感動で | 心理 | Good day 自分の弱さ 忘れたいから | 弱さ |
上記の表から、「自分」という言葉はその心理描写と共に用いられることが目立つことが分かる。また、「自分」がどのような状況に置かれているのかを読み取ることもできるようになっている。「自分」は視点人物(自分自身)のことであることから、必然的な結果であるといえる。
第三項 歌詞における構成分析について
以下に、歌詞の内容を一行ごとに「状況」、「行動」、「談話」、「心理」に分類した結果を示す。以下に示した「心理型」とは、心理に分類された割合が4つの項目の中で最も高くなったものであり、「状況型」、「行動型」も同様に「状況」、「行動」の割合がそれぞれ最も高くなったものである。「状況心理型」は、「状況」と「心理」の割合が拮抗しているものである。1作品ごとの詳細は資料編として添付する。
| 心理型 | 状況型 | 状況心理型 | 行動型 |
総数 | 113 | 31 | 6 | 2 |
割合(%) | 75 | 19.7 | 3.9 | 1.3 |
上記の結果からは、ZARDの作品において、叙述内容は「心理型」に分類される作品が全体の7割を超えていることが分かる。「行動型」などの分類は非常に稀有な例であることが分かる。
また、作品において使用されている時間語の総数と特別な読みの総数、1作品ごとの平均使用個数を以下に示す。
| 時間語 | 特別な読みをする語句 |
総数 | 589 | 201 |
平均使用個数 | 3.9 | 1.3 |
時間語についての詳細を以下に示す。
抽出語 | 出現回数 | 抽出語 | 出現回数 | 抽出語 | 出現回数 |
今 | 100 | 夕陽 | 3 | 秋 | 1 |
今日 | 43 | 来年 | 3 | 終わる | 1 |
明日 | 39 | いま | 2 | 終電 | 1 |
夏 | 31 | 月日 | 2 | 少年 | 1 |
夜 | 27 | 現在 | 2 | 数える | 1 |
未来 | 20 | 向日葵 | 2 | 星くず | 1 |
朝 | 12 | 最後 | 2 | 雪 | 1 |
冬 | 12 | 時代 | 2 | 知り合う | 1 |
遠い | 10 | 出合う | 2 | 遅い | 1 |
昨日 | 9 | 星空 | 2 | 朝もや | 1 |
昔 | 7 | 青い | 2 | 朝日 | 1 |
夜明け | 7 | 土曜日 | 2 | 吐息 | 1 |
週末 | 6 | 白い | 2 | 土曜 | 1 |
春 | 6 | 夕焼け | 2 | 灯り | 1 |
日 | 6 | 幼い | 2 | 日々 | 1 |
夜空 | 6 | いつか | 1 | 日暮れ | 1 |
夕暮れ | 6 | イブ | 1 | 日曜 | 1 |
午後 | 5 | とき | 1 | 晩 | 1 |
今頃 | 5 | 一番 | 1 | 暮らす | 1 |
今夜 | 5 | 過ぎる | 1 | 毎日 | 1 |
出逢う | 5 | 過ぎ去る | 1 | 夕映え | 1 |
前 | 5 | 学生 | 1 | 夕日 | 1 |
この頃 | 4 | 寒い | 1 | 夕立ち | 1 |
月 | 4 | 気配 | 1 | 遥か | 1 |
真夜中 | 4 | 去年 | 1 | 来月 | 1 |
あした | 3 | 銀色 | 1 | |
過去 | 3 | 九月 | 1 | |
季節 | 3 | 月明かり | 1 | |
子供 | 3 | 月夜 | 1 | |
時 | 3 | 月曜 | 1 | |
時間 | 3 | 五月 | 1 | |
若い | 3 | 今宵 | 1 | |
将来 | 3 | 今年 | 1 | |
朝日 | 3 | 最初 | 1 | |
毎朝 | 3 | 四月 | 1 | |
夜更け | 3 | 始発 | 1 | |
時間語を抽出した先の表によると、太字で示した言葉だけで全体の約53%を占めていることが分かる。また、イタリックで示した言葉については具体的な時間を直接的に示しているものではないが、歌詞内で時間の様子を読み取ることができる語である。また、「今」という言葉は使用総数が100を超えており、現在の様子を表していることが多いことが分かる。太字で示した言葉の中では、「今」と「今日」が現在を表す語であり、「明日」と「未来」は現在から先のことを表す語である。また、「夏」や「夜」といった言葉はある一点の時間の様子を表した語である。時間語はこの現在を表す言葉、現在から先の言葉を表す言葉、ある一点を表す言葉、また現在から前の言葉を表す言葉、直接的に時間を表しているわけではないものの歌詞内で時間を表しているものに分けることができることが分かった。
では、「心理型」、「状況型」、「状況心理型」、「行動型」の中からそれぞれ1作品ずつ取り上げ、分析していくこととする。以下に、分類詳細を示すこととする。
1、「心理型」
| 曲名 ・歌詞 | 叙述内容 | |
| 『天使のような笑顔で』 | 状況 | 行動 | 談話 | 心理 |
1 | 天使のような笑顔で smile on me | | | | ○ |
2 | 季節のうつろいと一緒に | | | | ○ |
3 | 気持ちも曖昧に変化してゆくよ | | | | ○ |
4 | いつかの夏は 遠くなるけど | | | | ○ |
5 | 君だけのことを | | | | ○ |
6 | 何より大切に思い始めたよ | | | | ○ |
7 | 天使のような笑顔で smile on me | | | | ○ |
8 | とびきりかわいい彼女は宝物 | | | | ○ |
9 | でも胸さわぎする 風が吹くと | | | | ○ |
10 | 彼女の心の奥は 誰にも分からない | | | | ○ |
11 | 昨日今日があわただしくて | | | | ○ |
12 | 振り返ってみる ヒマもない | | | | ○ |
13 | 勝つとか負けるとか そんな小さな事で | | | | ○ |
14 | まどわされたくない、ね! | | | | ○ |
15 | きっかけは月並みな出来事 | | | | ○ |
16 | いっそ甘い誘惑に 酔ってみようと思った | | | | ○ |
17 | 天使のような笑顔で smile on me | | | | ○ |
18 | 何をしていても 頭から離れない | | | | ○ |
19 | でも胸さわぎする 雨が降ると | | | | ○ |
20 | 彼女の心の裏は 誰にも分からない | | | | ○ |
21 | どんな恋だって長続きしないよ | | | | ○ |
22 | 何故 彼女を選ぶ… | | | | ○ |
23 | 勢い余った情熱など 誰も誉めやしない | | | | ○ |
24 | 天使のような笑顔で smile on me | | | | ○ |
25 | とびきりかわいい彼女は宝物 | | | | ○ |
26 | でも胸さわぎする 風が吹くと | | | | ○ |
27 | 彼女の心は 誰にも分からない | | | | ○ |
28 | 天使のような笑顔で smile on me | | | | ○ |
29 | 何をしていても 頭から離れない | | | | ○ |
30 | でも胸さわぎする 雨が降ると | | | | ○ |
31 | 彼女の心の裏は 誰にも分からない | | | | ○ |
上記の歌詞は、『天使のような笑顔で』という作品のものである。この作品では、「心理」の描写に全ての歌詞を分類するものとした。たとえば、11の「昨日今日があわただしくて」という歌詞は、「状況」と分類してもいいように感じられる。しかし、この作品においては、「あわただしい」と感じている視点人物(自分自身)の心理の様子に寄り添うものとした。この作品では、一貫して「彼女」に恋をしているが不安な気持ちを抱えている視点人物(自分自身)の心理描写がなされている。「彼女」のことが好きで、「彼女」への気持ちには嘘はないものの、「彼女」の本当の気持ちがなかなか見えず、心のどこかで「彼女」の「天使のような笑顔」を素直に受け取ることができない様子を読み取ることができる。
2、「状況型」
| 曲名・歌詞 | 叙述内容 | |
| 『明日もし君が壊れても』 | 状況 | 行動 | 談話 | 心理 |
1 | Call my name 誰かが呼ぶ声 | ○ | | | |
2 | 暗闇の深い悲しみ | | | | ○ |
3 | 白い素肌の君が僕のそこに光をさす | ○ | | | |
4 | 黒か白か分からないまま | ○ | | | |
5 | こんな愛は時代遅れなのか | | | | ○ |
6 | 僕らは一日中 朝が訪れるのを待つだけ | ○ | ○ | | |
7 | 明日もし君が壊れても | ○ | | | |
8 | ここから逃げ出さない | | | | ○ |
9 | 疲れた体を癒す | | | | ○ |
10 | 君の微笑みよ | ○ | | | ○ |
11 | Lonely heart もて余す心 ポッカリ穴が空いたようだ | | | | ○ |
12 | 自分を抑えきれず 何かにイライラしてた | ○ | | | ○ |
13 | 「あの恋を忘れられない」と 出逢ったころ話してたね | ○ | | ○ | |
14 | 本心を隠した表情(かお) まだ僕には救いがありそう? | ○ | | | ○ |
15 | 明日もし君が壊れても | ○ | | | |
16 | さまよい続けるだろう | | | | ○ |
17 | 愛して初めて知った | ○ | | | |
18 | 失う怖さを | | | | ○ |
19 | 明日もし君が壊れても | ○ | | | |
20 | 何も見えなくなっても | ○ | | | |
21 | 安らかな時の中で | | | | ○ |
22 | 僕らは歩き出す | | ○ | | |
23 | 君のまぼろしよ | ○ | | | |
上記の歌詞は、『目覚めた朝は』という作品のものである。この作品では、「状況」と「心理」の分類状況が拮抗しており、このような作品を「状況心理型」と分類することとした。「状況」の分類はやはり、他の分類と重なっていることが度々みられる。先述した「心理型」と「状況型」の間に位置しているような形になっていると考えられる。この作品では、暴言などによって「君」との距離が開いてしまった「僕」の心理描写や、「君」と「僕」を取り巻く状況を描いている。
3、状況心理型(「状況」と「心理」が拮抗)
| 曲名・歌詞 | 叙述内容 | |
| 『目覚めた朝は…』 | 状況 | 行動 | 談話 | 心理 |
1 | あんなに好きだった都会も | ○ | | | ○ |
2 | もう夢中になるものはなくて | ○ | | | ○ |
3 | ベランダから見ていた空地は | ○ | ○ | | |
4 | もうすぐビルが立ち並び 変わってしまうよ | ○ | | | |
5 | どこに行こうと君の自由だけど | | ○ | | ○ |
6 | せめて夢に出る時くらいは笑っていてよ | | | | ○ |
7 | ああ 目覚めた朝はglayな曇り空 | ○ | | | ○ |
8 | なんだか冴えない僕の気持ちに似ていた | | | | ○ |
9 | 知らないから言えた事も | ○ | ○ | | |
10 | 知りすぎると言えなくなる | ○ | ○ | | |
11 | こんなに心を見せた女(ひと)はいないよ | | ○ | | ○ |
12 | 暴言(あれ)は強がりだと気付いてほしい | | | | ○ |
13 | どうしたら昔の二人に戻れるだろう | | | | ○ |
14 | 季節がさらっていってしまうよ | ○ | | | |
15 | ああ 目覚めた朝はblueな雨だった | ○ | | | ○ |
16 | 一日で最初に思い出すのは君の顔 | ○ | ○ | | |
17 | ああ 急いで追いつかなくちゃ… | | ○ | | ○ |
18 | 君は目の前を通り過ぎて行ってしまうから | ○ | ○ | | |
19 | ああ 駆け出した車は振り向かない | ○ | | | |
20 | 打ち明けたかったよ”今でも愛している”と | | | ○ | ○ |
上記の歌詞は、『目覚めた朝は』という作品のものである。この作品では、「状況」と「心理」の分類状況が拮抗しており、このような作品を「状況心理型」と分類することとした。「状況」の分類はやはり、他の分類と重なっていることが度々みられる。先述した「心理型」と「状況型」の間に位置しているような形になっていると考えられる。この作品では、暴言などによって「君」との距離が開いてしまった「僕」の心理描写や、「君」と「僕」を取り巻く状況を描いている。
4、行動型
| 曲名・歌詞 | 叙述内容 | |
| 『LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~』 | 状況 | 行動 | 談話 | 心理 |
1 | 明日も一日 謙虚を装って | | ○ | | |
2 | 他人(ひと)に調子を合わせ | | ○ | | |
3 | 「バランスがいい」と誉められては 自分を見失う | | ○ | ○ | |
4 | 景気のいい話ばかり求め | | ○ | | |
5 | 好成績を上げたとしても | | ○ | | |
6 | 用が終われば 捨てられる ボロボロのダンボール | ○ | | | |
7 | ドアを開け 風を入れよう | | ○ | | |
8 | 街は無防備に眠っている break around | ○ | | | |
9 | LOVE 眠れずに 君の横顔 ずっと見ていた | | ○ | | |
10 | いつの日か時を止めて 思いっきり愛したいよ 体じゅう | | ○ | | ○ |
11 | 時代の速さに 遅れてもいいよね | ○ | | | ○ |
12 | 不器用でも 君と生きてゆきたい | | ○ | | ○ |
13 | 三年前に よく着ていた服を | ○ | ○ | | |
14 | 久しぶりに着てみたら | | ○ | | |
15 | しょうのうと二人の 思い出の匂いがした | ○ | | | |
16 | あの頃 いつも話しあっては決めてたルールって何だったの? | | ○ | | |
17 | 将来の青写真 いつしか白紙になる | ○ | | | |
18 | 新しいスタートに向かって張り切ってる仲間を | ○ | ○ | | |
19 | 遠く感じる break around | | | | ○ |
20 | LOVE 眠れずに 君の横顔 ずっと見ていた | | ○ | | |
21 | いつの日か時を止めて 思いっきり愛したいよ 体じゅう | | ○ | | ○ |
22 | 時代の流れに 溺れてもいいよね | ○ | | | ○ |
23 | 不器用でも 君と生きてゆきたい | | ○ | | ○ |
上記の歌詞は、『LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~』という作品のものである。この作品では、「行動」に分類される歌詞の割合が多くなっている。視点人物(自分自身)や対象人物の「行動」を中心に、作品世界を描いているといえる。この作品では、過去の様子を振り返りながらも、「君」とこれからも歩んで行こうとする心理を読み取ることができる。
次に、歌詞の全体についてみていく。歌詞の構成分析を進めていく中で、幾つかの傾向がみえてきた。ZARDの歌詞のイメージとして、「前向き」や「応援」などがよく挙げられるが、決してそのイメージにそぐう歌詞ばかりではないことがみえてきたのである。そもそも何故、ZARDの歌詞のイメージとしてそのようなものが挙げられるようになったのであろうか。その大きな理由として、「負けないで」という曲の大ヒットがあると考えられる。ZARD自身の最大売り上げとなった「負けないで」は、多くの場面で取り上げられ、今は応援歌の定番として定着している。ZARDという歌手の代名詞といっても過言ではない。そういった曲のイメージが、ZARDという歌手をあまり知らないが、「負けないで」という曲だけは知っているという人たちと結びつき、ZARDという歌手のイメージをつくりあげていると考えられる。
そのことを踏まえつつ、ZARDの曲全体においての傾向をみていく。全作品の傾向は資料編として添付し、以下では各分類型において1つの作品を取り上げることとする。
1、応援型
ここでは言葉を用いて、誰かを励ましていると考えられる歌詞を「応援型」と称して分類していく。上記に示したように、ZARDのイメージとなっている「負けないで」のような誰かを励ましていると考えられる歌詞も、もちろん存在している。この応援型に分類をしたものは、対象楽曲全152曲のうち、14曲であった。この14曲を応援対象別に2つに分けることとした。
(ⅰ)視点人物(自分自身)への応援
応援型の中でも、応援対象が視点人物(自分自身)へ向けられたものをここでは分類していく。この分類に当てはまるものは14曲中9曲であった。以下にその内の1曲を示す。
この歌詞は『Listen to me』という作品のものである。全部で6連の構成となっており、そのうちリフレインが2連というものである。まず、下線(A)の部分をみていく。下線(A)は、視点人物が「辛い」と感じた朝の様子を描写し、それに伴っての心理を表現している歌詞である。この作品には、視点人物並びに対象人物の呼び方などの表記はないものの、下線(A)の「乙女心」という言葉から視点人物は女性であることが推察できる。視点人物が普段なら日常の行動として行えるはずのことも、その心理によっては、無感動に終わらすことはできない。少しずつマイナスのイメージと結び付くようになり、最終的には自身の夢や恋にまで結び付けてしまっている。下線(A)、つまり曲の最初に視点人物の心理がマイナスに向かっていることを印象付けることで、後の歌詞への伏線となり、またこの作品の分類型である、視点人物(自分自身)への応援の伏線にもなっていると考えられる。
次に太字(B)の部分をみていく。太字(B)はこの作品の中では1つ目のサビの部分にあたり、下線(A)の内容を受けて、日常の朝の様子を「辛い」と感じている視点人物(自分自身)を励まし、鼓舞しているものになっている。「巨大なビルの迷路」という表現は、視点人物が日常を過ごしている社会の様子であると考えられる。そして、視点人物が線を引いてしまっていた日常のキャパシティーを越えなければならないと、下線(A)部分のマイナス部分をプラスに変えていこうと自分自身に言い聞かせている。太字(B)の部分は下線(A)を受けることで、応援としての意味合いが更に強まると考えられる。この太字(B)において、この作品が視点人物(自分自身)を応援している作品であると分かる部分として、「巨大なビルの迷路」を「怖くない」と思っている人物、日常のキャパシティーを感じ、その枠を取り払おうとしている人物の描写が挙げられる。これらの描写の対象人物として、他者を取り上げていると考えるのはやや難しい。下線(A)の部分も含めてであるが、他者の存在をあまり感じ取ることができない。視点人物(自分自身)の心理や状況が中心となって、言葉が紡がれていることが分かる。よって、他者に向けての応援の意味を込めていると考えるより、心理的に「辛い」と感じている視点人物(自分自身)に向けての応援の意味が込められているのではないかという推察ができる部分になっていると考えられる。
下線(C)は、下線(A)と同じように、この歌詞において2つ目のメロディーになっている。下線(C)においては、「かしましい」という言葉からも分かるように女性同士の会話から視点人物(自分自身)の心理を表現している。また、時間も徐々に変化しており、「tea time」という言葉から時間軸の様子が分かる。しかし、この下線(C)では全てがマイナスの心理というわけではない。最後の三行では少しずつ前向きに進もうとしている様子を描写している。
太字(D)は、太字(B)と同じように、この歌詞において2つ目のサビになっている。「ダークグレーの空」という表現は視点人物(自分自身)の心理を例えたものであり、その暗い色を塗り替えようとしている視点人物(自分自身)が徐々に前向きになっていることが分かるものになっている。また、「毎朝が新しいページの始まり」という表現から、「辛い」と感じることもあった朝を、前向きにとらえ進んでいこうと考えている視点人物(自分自身)の心理を読み取ることができる。
以上のように、この作品は視点人物(自分自身)の心理に寄り添いながら、マイナスの心理を伏線としてメロディー部分に表現し、それを受けてサビ部分で視点人物(自分自身)への応援の意味合いを際立たせていると考えられる。
この視点人物(自分自身)への応援に分類される作品の特徴としては、視点人物(自分自身)の心理に寄り添うことが歌詞の中心になっており、他者の存在を感じさせる表現に乏しい。また、単に視点人物(自分自身)を応援したり、鼓舞したりする言葉を散りばめているだけではなく、敢えてマイナス面の心理描写や状況描写をすることによって、効果的に応援の意味合いを表現していると考えられる。
(ⅱ)他者への応援
次に、応援型の中でも応援対象が他者へ向けられているものを分類していく。この分類に当てはまるものは全14曲中5曲となった。以下にその内の1曲を示す。
この歌詞は先述もした「負けないで」の歌詞である。全部で6連の構成となっており、そのうちリフレインが2連というものである。まず、下線(A)の部分をみていく。下線(A)では、視点人物(自分自身)が他者に語りかけているような表現がみられる。この作品では、「あなた」に向けてのメッセージである。この部分から、視点人物(自分自身)である「私」と「あなた」との関係性をある程度推察することができる。「恋した」という表現や、「あの日のように 輝いてる」といった表現などから、「私」と「あなた」は恋愛関係にあったのではないかと考えられる。しかし、二人の関係性が今も続いているとは考えにくいのではないだろうか。「覚えているでしょ」と確かめている表現や「あの日」などの表現から、「私」は「あなた」との過去を振り返りつつ、距離が開いてしまったあなたに対して、エールを送ろうとしていることから、そのことが分かる。
次に太字(B)の部分をみていく。太字(B)はこの作品では1つ目のサビにあたり、はっきりと「あなた」にエールを送っている部分である。そしてはっきりと「私」と「あなた」との間にある距離を感じられる部分でもある。「どんなに離れてても」という表現からそのことが分かる。太字(B)の特徴として、「あなた」に向けて語りかけている文末の表現が重なっていることが挙げられる。また、前向きな言葉を散りばめ、「あなた」との距離が開いているにも関わらず、強くエールを送っている表現がなされていることも挙げられる。
下線(C)は、下線(A)と同じように、この歌詞において2つ目のメロディーとなっている。やはり「あなた」に対してメッセージを送っている部分であり、それと並んで視点人物(自分自身)の心理が「好き」という言葉を用いて表現している部分でもある。「あなた」との関係が完全に終わってしまい、何も思っていないのならば、「あなた」にメッセージを送ることはない。この下線(C)は下線(A)と伴って、「私」が「あなた」のことをまだ思っている様子を描写し、「あなた」にエールを送ることが自然な流れである印象付けの役割を担っているのではないだろうか。
太字(D)は、太字(B)と同じように、この歌詞において2つ目のサビとなっている。この2つの連において共通している箇所として、「どんなに離れてても 心はそばにいるわ」という歌詞が挙げられる。先述した「私」は「あなた」のことをまだ思っているということを踏まえ、それでもやはり2人の距離は元に戻ることはなく、遠いところからエールだけをし続ける様子に繋げようとしていると考えられる。また、これら2つのサビの末尾の表現などから、「私」が女性であることも読み取れる。
以上のように、この「負けないで」という作品は、先述したようにZARDの代表曲であり、ZARDのイメージを作り上げている曲である。他者である「あなた」を語りかけ、応援している歌詞であるが、「私」と「あなた」の関係性には恋愛関係があったことが分かるものにもなっている。「あなた」への応援までの流れまでを効果的に繋げていると考えられる。
この他者への応援に分類される作品の特徴としては、歌詞の中で他者(『負けないで』では「あなた」)の存在をはっきりと描写し、その他者に語りかけるような表現が連なっていることが挙げられる。また、他者への応援が不自然な形になったり、突然のものになったりしないようにするため、視点人物(自分自身)と他者の関係性をある程度歌詞内で表現し、応援やエールの姿をより自然な形にしていることも考えられる。
応援型に分類をした(ⅰ)と(ⅱ)において、共通していることは応援をしている相手やエールを送っている対象をある程度明確にしている点である。その対象によって、言葉の内容や歌詞のもつ意味が変わってきているものの、応援することが自然なものとして受け入れられるように歌詞の連をしっかり結び付けていることが分かった。また、(ⅰ)と(ⅱ)の相違点を挙げるとすると、他者への応援を歌詞の意味合いとして表現している作品は、『負けないで』を例にとると、「~でしょ」や「~いるわ」などの相手に語りかけるような表現を頻繁に用い、相手の存在を感じさせる構成がみられる。一方で、視点人物(自分自身)への応援を歌詞の意味合いとして表現している作品は、誰かに語りかけるような表現に乏しく、反対に、『Listen to me』を例に挙げると、「くり出そう」や「越えなくちゃネ」など、視点人物(自分自身)に向かって言い聞かせるような表現がみられることが挙げられることが分かった。
2、友情型
次に、歌詞の中で「友情」について表現しようと感じられたものを「友情型」と称して分類していく。この友情型に分類したものは、全152曲中1曲であった。以下にその例を示す。
この歌詞は、『Teenage dream』という作品のものである。全部で5連の構成になっており、下線(A)と(C)はメロディー、太字(B)と(D)と(E)はサビとなっている。まず、下線(A)の部分をみていく。下線(A)は、視点人物(自分自身)が昔の様子を振り返っていることを読み取ることができる。「都会に行っても」という言葉から、都会に行く前の様子、「校舎」という言葉から学生時代のことを思い出していることも想像することできる。また、「級友(あいつ)」という言葉や「君」という言葉から、この作品においての対象人物は2人であることが分かり、3人の関係についてを描いていることも分かる。しかし、下線(A)の最後の部分において、「もうあいつの事で 泣くなよ」と表現していり、この歌詞は「君」に向けてのメッセージを綴ったものである。これらのことから、下線(A)より、都会に行く前の3人の絆が、都会に行ってしまってから変わってしまったことが推察できないだろうか。また、「あいつ」にメッセージを送っていないことから、「あいつ」に何か変化があったことも推察できるのではないだろうか。3人の友情の形であった「約束」が壊れかけていることを描写していると考えられるのである。
次に太字(B)をみていく。太字(B)は、この作品では1つ目のサビにあたり、「君」に向けて語りかけている部分である。都会にやってきて、失ったものや忘れそうになっていたものを取り返したいという思いを表現し、あの頃に戻ろうとしている様子が分かる。昔語った夢や、その時の思いを取り戻し、「あいつ」のために心を砕いている君を心配している視点人物(自分自身)を描写している。
次に下線(C)をみていく。下線(C)は下線(A)と同じく2つ目のメロディーとなっている。視点人物(自分自身)が、「あいつ」のことを「イイ奴」と表現し、「君」のことを支えようとしている様子が分かる。都会に来て、諦めかけていたことも、不器用になっていたことも、逃げようとしないで、自分なりにやってみようと背中を押しているようにも考えられる。
次に太字(D)をみていく。太字(D)はこの作品の2つ目のサビにあたる。視点人物(自分自身)と「君」の関係性として、「かけがえのない君」という表現がある。3人は友達の関係にあったが、視点人物(自分自身)は「君」のことをどこか特別な存在としてとらえており、また「君」は「あいつ」のことを同じように特別な存在でとらえていたのではないだろうか。友情の中にも、淡い恋心のようなものが混ざり、どうにか3人の関係性を友達のままにしておきたかったという視点人物(自分自身)の気持ちもうかがい知ることができる。また後半の2行は、都会に来る前の思いを描写し、崩れかけている3人の関係性を修復しようとしていると考えられる。
次に太字(E)をみていく。太字(E)はこの作品の3つ目のサビにあたる。3人の周りがどれだけ変化していっても、校舎で夢を語り合い、都会に行くことを考えていたころの思いだけは大切にしようと再確認をしている。また、3人の関係性は揺るがないものであり、都会でしっかりと自分の夢を見つけるまで頑張ろうという思いが、最後の1行から読み取ることができる。
この作品では、3人の関係性にやや恋愛の要素が混ざっていると考えられる。しかし、恋愛型と分類するには恋愛の描写があまり見られず、むしろその思いを断ち切って3人の関係性を元通りにしようとしている様子をみることができる。また、「都会」という言葉が1つのキーポイントになっており、「都会」と「故郷」にいるそれぞれの3人は少し違う様相をもっており、「都会」では夢や大切なものを見失いかけていることが描写されている。「故郷」は3人が夢を語り、友情を深めた場所でもあるので、特別な存在であることが分かるようになっている。
友情型の特徴としては、恋愛的な要素が混ざっていたとしてもそれは歌詞の主たる意味合いではなく、あくまで補助的な意味合いとして表現されること。そして、友情の関係性を崩そうとする何か(この作品では「都会」)と共に描写することによって、友情や絆の固さというものを際立たせようとしていることなどが挙げられると考える。
3、恋愛型
次に、歌詞の中で恋愛のことについて表現しようとしている作品を「恋愛型」と称して分類していく。この恋愛型に分類したものは、全151曲中131曲とその割合が最も多いものとなっている。その中で、更に7の分類項目に従って分類することとした。以下に、分類の詳細と曲数を示す。
分類の詳細 | 曲数 | 分類の詳細 | 曲数 |
語りかけ | 3 | 回顧 | 7 |
決意 | 11 | 両思い | 18 |
片思い | 18 | 不安 | 24 |
失恋 | 56 | |
上記に示した7の詳細分類に従い、恋愛型に分類した歌詞を分析していく。
(ⅰ)回顧
まず、視点人物(自分自身)が過去の恋愛を振り返ることが中心となっている歌詞を取り上げ、分析をしていく。以下にその例を示す。
この歌詞は、『愛しい人よ~名もなき旅人よ~』という作品のものである。全部で9連の構成になっており、下線(B)、(C)、(E)、(F)、(G)はメロディー、太字(A)、(D)、(H)、(I)はサビである。まず、下線(A)についてであるが、この部分は2行のサビとなっており、他のサビとはやや異なる形をとっている。対象人物を「愛しい人」、「名もなき旅人」とたとえており、語りかけるような語調で綴られている。また、この部分では他のサビ部分とは異なり、「愛しい人よ 名もなき旅人よ」という順序で言葉が並べられている。タイトル通りに表現されている箇所はこの部分だけであり、先述したように2行のサビで作品の冒頭に位置していることから、下線(A)は聴く人を一気に作品の中へ引き込む役割を担っていると考えられる。
次に太字(B)をみていく。太字(B)は、この作品において1つ目のメロディーとなっており、5行の構成になっている。「遥か昔」や「出てきた」などの表現から、視点人物(自分自身)が過去を振り返っている様子を表現していることが分かる。この部分と対比的な内容を表現している箇所が下線(C)の部分である。下線(C)は2つ目のメロディーであるが、3行の構成になっている。内容としては、下線(B)で振り返った「あの頃」を「今」と比べながら、時間の経過や心の変化の様子を描写している。時間は経過しているにも関わらず、心はそれに逆らっていると視点人物(自分自身)は思っていることが分かる。
次に、太字(D)の部分をみていく。太字(D)はこの作品において2つ目のサビとなっており、太字(A)とは異なり、4行の構成になっている。この部分では、また視点人物(自分自身)から対象人物への語りかけのような表現がみられ、「子供のままの人」という新たな言葉を用いて対象人物を表現しようとしている。また、「戻らない」、「譲らない」、「明日」という表現などから、サビでは過去を振り返りつつも、前向きに行こうという思いを読み取ることができる。
次に、下線(E)をみていく。下線(E)は3つ目のメロディーとなっており、3行の構成になっている。下線(E)に出てくる「長者ヶ崎」とは神奈川県の実際の地名で、ZARDの作品の中でもあまり出てくることのない固有名詞である。二人の思い出の様子を、「夕陽」や「交差点」などの情景と共に描写することによって、その美しさを際立たせていると考えられる。
次に、下線(F)をみていく。下線(F)は4つ目のメロディーとなっており、2行の構成になっている。下線(F)においては視点人物(自分自身)がはっきりと対象人物に気持ちを尋ねているのが分かる。また、「背伸びして ずっとついて来たから…」という表現から、下線(E)と共に過去を振り返っていることが分かる。
次に、下線(G)をみていく。下線(G)は5つ目のメロディーとなっており、4行の構成になっている。下線(G)は、下線(E)と下線(F)の内容と対比的なものになっており、「今」という言葉で過去と現在との違いを表現している。また、「あの夏は遠くなるけど」から時間の経過、「あの約束は忘れない」という言葉から、過去を振り返りながら守らなければならないものがあることを確かめている。
次に、下線(H)、(I)を並行してみていく。下線(H)と(I)は3つ目と4つ目のサビとなっており、それぞれ4行の構成になっている。下線(H)と(I)で異なる部分は、「壊れた心を ほどいてあげたいよ」と「壊れた心を そっとほどいてあげたいな」の部分である。やはり、視点人物(自分自身)から対象人物に語りかけていると考えられる。対象人物に思いを伝え、支えとなりたいという思いが分かり、これまで過去を振り返っていた視点人物(自分自身)が前を向いて行こうとしている様子がやはり分かるようになっている。
恋愛型の中でも「回顧」に詳細分類されるものの特徴として、過去を振り返る視点人物(自分自身)と現在を生き、未来をみている視点人物が対比的に描かれていることが挙げられる。ただ単に過去の恋愛や二人の様子を振り返っているだけでは、歌詞の中に世界が広がっていかないので、過去を振り返りつつ、その過去を現在の自分たちの恋愛の様子にどう繋げていくかを表現する必要があるのだと考えられる。
(ⅱ)語りかけ
次に、視点人物(自分自身)が対象人物に語りかけている描写が中心になっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下にその例を示す。
この歌詞は、『Boy』という作品のものである。全部で5連の構成になっており、下線(A)、(C)はメロディー、太字(B)、(D)、(E)はサビである。まず、下線(A)についてであるが、視点人物は「今」という時間に存在しながら、対象人物である「Boy」=「あなた」に語りかけている。最初の2行で過去の2人のことを「あなた」に確かめており、後半の2行で今の状況を告げている。また、「忘れないで」の内容はここには書かれておらず、太字(B)に繋がっていることが分かる。この部分から昔と今の様子が異なり、距離が開いているのではないかということが推察できる。
次に、太字(B)をみていく。太字(B)では、下線(A)において「忘れないで」と語りかけた内容が表現されている。2人の関係は時間の経過と共に変化してしまったけれど、愛は変わらないということがこれにあたると考えられる。しかし、視点人物(自分自身)がそう思っているにも関わらず、口に出すことができない心理も同じ部分で表現している。
次に、下線(C)をみていく。下線(C)は2行の構成になっている。やはり、対象人物に語りかけていると考えられる。対象人物が都会で頑張っている様子が、「soldier」=「兵士」にたとえられていることから読み取ることができ、視点人物(自分自身)が対象人物に語りかける背景が分かるようになっている。
次に、太字(D)、(E)をみていく。太字(D)は、「あなた」への思いを綴り、語りかけている部分である。視点人物(自分自身)の心理を中心に、「あなた」の傍にいて、支えになりたいという思いを語りかけている。太字(E)は、太字(D)とほぼ同じであり、最後の「Love is always on your side forever」という部分だけが異なっている。視点人物(自分自身)は傍にいることができないけれど、あなたへの思いや愛だけは永遠に傍にいることを伝えようとしていることが分かる。
恋愛型の中でも、「語りかけ」に詳細分類されるものの特徴として、視点人物(自分自身)の心理を中心として、対象人物に語りかけている内容が続くことが挙げられる。このことは末尾の表現から判断することができる。他の詳細分類に分類しづらいというのも1つの特徴であり、視点人物がまるで対象人物に手紙を書いているような表現になっていることが挙げられる。
(ⅲ)決意
次に、視点人物(自分自身)が恋愛を通して、決意をしている描写が中心となっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下にその例を示す。
この歌詞は、『So Together』という作品のものである。全部で6連の構成になっており、下線(A)、(C)はメロディー、太字(B)、(D)はサビである。まず、下線(A)についてであるが、この連では状況設定や作品の背景を読み取ることができる。「ウェディングベル」という言葉や「永遠の愛」などの言葉から、結婚式の様子を描写していることが分かる。視点人物(自分自身)が対象人物とこれからの未来を共に歩んでいくことを決意していることが、「永遠の愛を誓い 痛みまで分かちあう」という表現などから分かる。過去と現在を結び付けるような表現もみられる。
次に、太字(B)をみていく。太字(B)は、あなたとの時間を幸せに感じている視点人物(自分自身)の心理が表現されている。これから、2人は一緒になっていくんだという意思が現れており、過去にあったことなども噛みしめながら、未来を夢見ていることが分かるようになっている。
次に、下線(C)をみていく。下線(C)は結婚する前の2人の様子を振り返りながら、やはり現在に繋げるような表現となっていることが分かる。また、「これからはつらい時も 二人で乗り越えてゆくの」という箇所から、2人で一緒になり過ごしていくこれからを決意していることが分かる。
次に、太字(D)であるが、この部分は「穏やかに暮らしてゆきたい」という部分を除いて、太字(B)と内容は同じである。やはり、これからの2人の未来を見据えて共に歩んでいくんだという決意を表現していると考えられる。この太字(B)、(D)が繰り返されていることから、決意している様子を強く印象付けることができるのではないかと判断することができる。
恋愛型の中でも、「決意」に詳細分類されるものの特徴として、恋愛を通して「こうしていきたい」や「こうしていかなければならない」などの心理の描写がなされていることが挙げられる。この作品では「結婚」を背景においているが、このように何かを中心において、視点人物(自分自身)や対象人物を取り巻く状況が変わる様子を描くことで、決意の様子が際立つのではないかと考えられる。
(ⅳ)片思い
次に、片思いの描写を中心となっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下にその例を示す。
この歌詞は、『息もできない』という作品のものである。全部で7連の構成になっており、下線(B)、(D)はメロディー、太字(A)、(C)、(E)、(F)、(G)はサビである。まず、太字(A)についてであるが、他のサビ部分とは異なり、2行の構成になっている。「息もできない」というのは、視点人物(自分自身)がどれほど対象人物に夢中であるかを示す気持ちの強さを表現したものである。視点人物(自分自身)の心理を中心にして、「君」への思いを綴っている。また、「離れてても」という表現から、視点人物(自分自身)と「君」との間に距離があることを感じることができる。近くにいない「君」の存在を感じてしまうほど、「君」に夢中である様子が分かり、同じ意味を持つ表現を重ねることによって強く印象付けることができる。
次に、下線(B)をみていく。下線(B)の冒頭2行、「耳をすませば~聴いている音」の表現から、太字(A)で感じられた距離が一気に縮まってきたことが分かる。「鼓動」は耳を胸に当てないと聞こえないものであり、それが聞こえるということは、それほど近い距離に2人がいるということになるのではないだろうか。また、「世界中で私だけ」という表現から、特別な関係が出来つつあることを読み取ることもできる。後半の3行は、「君」と過ごす時間と対比的にそれらの時間が並べられている。「君」と過ごす時間以外の時間も大切であるが、やはり「君」と過ごす時間は特別なものであるという「私」の心理が分かる。
次に、太字(C)をみていく。太字(C)では、「好き」という言葉を用いて、はっきりと「君」に「私」がその思いを伝えている。これから「君」と恋をしていきたいと思っている反面、過去の失恋の記憶がもう一歩を踏み出せないでいる理由であるとして挙げられている。「息もできない」ほど「君」のことが好きであるにも関わらず、歩みを進めることができないもどかしさが描写されている箇所である。また、「夕陽に横顔のシルエット」という表現からは、時間の移り変わりとともに、「私」が「君」の隣で夕陽に浮かび上がる「君」の横顔のシルエットを盗み見て、改めて「君」のことを好きだと実感していることが分かる。ここでの「限界」というのは、恋までの一歩が踏み出せず諦めてしまいそうになる自分自身の心理のことではないか。その「限界」を「私」が遠いものとして設定して、恋の成就を祈っている。「この恋を叶えてください」という表現から、はっきりと片思いの関係性がみえてくる部分になっている。
次に、下線(D)をみていく。下線(D)は、「私」が「君」を好きになったきっかけについての記述から始まる。「私」が過去の恋のことをきっかけとして、「君」の笑顔に魅かれていったことが分かる。次に、「疑う心」と「迷う気持ち」についてであるが、これは太字(C)にあった「過去の失恋」のことと結びつくようになっている。「過去の失恋」が「君」への気持ちに迷いを生じさせ、どこかで疑心暗鬼にさせてしまっていると判断することができるのではないだろうか。その不安な気持ちを払拭するために、最後の1行で「君」の気持ちを確かめているのである。
次に、太字(E)をみていく。太字(E)は、他のサビ部分とは異なり、直接的に「君」への思いは表現されていない。しかし、2人の共通点を挙げたり、あなたにエールを送ったりするなどして、2人の関係が強いものであることを表現しようとしていることが分かる。そして、「誰よりも 今近くに 君を感じているから」という表現から、思いの強さが伝わり、そのために想像力の中で世界が広がっていってしまうことに繋がっていくのだと考えられる。
次に、太字(F)をみていく。太字(F)では、冒頭でまた「君」への思いの強さを表現している。「月の照らす ジェットコースター」とは、「君」への思いを持ち、進もうとしている「私」を表現したものであり、それがつき抜けていく「闇」とは不安な気持ちや疑いなどのことであると考えた。「今度こそは本物だって 神様 信じていいですか」の表現で、「君」との恋を前に進めていく意思を読みとることができるようになっている。
また、太字(G)は1行の構成になっており、特殊なサビ部分となっている。「コートを脱ぐ」という表現から寒い季節を連想することができ、その寒い季節が「新しい季節」へと動き出すので暖かい季節への変化を連想することができる。この太字(G)は、単なる季節の変化と捉えることができなくもないが、「過去の失恋に悩んでいた時間」を「コートを脱ぐ」までの季節、「君と出逢い、新しい恋をしようと一歩を踏み出した今」を「動き出した新しい季節」と表現したとも考えることができる。
恋愛型の中でも、「片思い」に詳細分類されるものの特徴として、対象人物への熱い思いが描写されていることが挙げられる。また、片思いを邪魔するようなもの(この作品では過去の失恋。その他には、対象人物の気持ちの希薄化などが挙げられる。)が歌詞の中に存在しており、思いが成就するかどうかがはっきりとしない心理が描かれていることが挙げられる。
(ⅴ)両思い
次に、両思いの描写が中心となっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下に、その例を示す。
この歌詞は、『Oh my love』という作品のものである。全部で6連の構成になっており、下線(A)、(C)はメロディー、太字(B)、(D)、(D´)はサビとなっている。まず、下線(A)についてであるが、下線(A)は2人の関係性ができあがるまでの思い出について書かれている箇所である。また、「自転車」や「夕暮れ」といった表現から2人は学生で、放課後に一緒に帰っていたという状況設定を推察することもできるようになっている。下線(A)で大切になってくるのは、「あなたは 私の名前呼び捨てにして」という描写である。この描写をわざわざ用いるということは、今までは「あなた」が「私」のことを呼び捨てでは読んでいなかったと読み取ることができる。この描写をきっかけに2人の関係性に変化があったことが分かるのである。お互いに好意を持っていたのにも関わらず、もう一歩踏み出せなかったその一歩を踏み出した描写となっている。
次に、太字(B)をみていく。太字(B)は、下線(A)において変わった2人の関係を受けて、視点人物の心理がスピードをつけて変化していっている様子を表現している。「あなた」への好意がより確実なものになり、「好き」という感情を自覚するようになっている。「友達のエリア」というのは、下線(A)において2人の関係が変わるまでの2人の関係であり、お互いの思いが通じ合ったことを読み取ることができる。「週末まで待ちきれない」という表現は、「あなた」と会える約束をしている予定であり、すぐに会いたいという「私」の心理を表現している。
次に、下線(C)をみていく。「うつ向く横顔」という表現から、「私」は「あなた」の隣にいることが分かる。「あなた」がうつ向いていた理由は明記されていないものの、後のキスへの伏線となっていると考えられる。まず、キスをしたのが「あなた」からである場合、うつ向いていたのはキスのタイミングをうかがっていたのではないかという推測をすることができる。また、キスをしたのが「私」からである場合、うつ向いて何も話してくれない「あなた」を心配して思わずキスをしたという推測をたてることができる。突然のキスではなく、伏線を上手く張り巡らせてあると考えられる。「キス」は2人にとって特別なものとなり、夢うつつのような時間を創造したことが「初めてのキスの日~夢が覚めた」という表現から分かる。
次に、太字(D)をみていく。太字(D)では、また「あなた」への思いが動き出していることを表現している。「無意識に髪をのばし始めたの」という表現からは、「あなた」の好みを知り、少しでも近づこうとしている心理を読み取ることができる。また、「私」の存在を確かめていることから、思いが繋がっているかどうかが少し不安になっているのではないかと推察できる。
恋愛型の中でも、「両思い」に詳細分類されるものの特徴として、対象人物との恋愛が上手くいっていることが分かるような描写がなされていることが挙げられる。気持ちの変化に気付くと、思いは溢れるように出てくることが表現されていることが分かる。
(ⅵ)不安
次に、恋愛を通して何かに不安を覚えているような様子の描写が中心となっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下に、その例を示す。
この歌詞は、『あなたを好きだけど』という作品のものである。全部で5連の構成になっており、下線(A)、(C)はメロディー、太字(B)、(D)はサビとなっている。まず、下線(A)についてであるが、この部分で視点人物(自分自身)が現在、恋愛をしている対象人物についての記述がなされている。対象人物(この作品では「あなた」)が視点人物(この作品では「私」)より年下であることが重要になってくる。「私」は「あなた」より年上の女性であるが故に、年上である余裕を持ち続けている必要があり、素直な気持ちを表に出すことができず、「ものわかりのイイ女」を演じている。この2点が「私」に2人の関係について、不安を生じさせるものになっているのである。
次に、太字(B)をみていく。太字(B)では下線(A)を受けて、2人の間にあり、「私」の気持ちに不安を生じさせているものについてはっきりと記述をしている。絶対的に埋めることができない年の差、そして素直な気持ちを出せず、いつも年上の余裕を演じているので、本当は甘えたくても甘えることができない悲しさなどを描写している。あなたのことは好きなのに、なかなか上手くいかない様子を不安に思っていることが分かるようになっている。
次に、下線(C)をみていく。この部分では、変化している「あなた」と変化していない「私」の様子を対比的に描写していることが分かる。「あなた」の「着変える」や「私」の「変化しない髪型」がそれらを比ゆ的に表現したものであると考えられる。また、「同じ気持ちでいる」という表現から、「私」が「あなた」のことを好きでいるのは間違いないものの、その気持ちをずっと持ち続けることができるかどうかに自信を持てなくなっている様子も読み取ることができる。このことは、「もしも年上の男性(ひと)が現れたら 揺れてしまいそう やさしさに」という表現から更にしっかりと判断することができる。
次に、太字(D)をみていく。この部分では、「あなた」の若さから生じている真っ直ぐさを「つらい」という言葉を用いて表現しており、「私」の心理の様子を素直に表現していることが分かる。しかし、いざそれを言葉にすれば全てが消えてしまうことに不安を抱いていることが「コワイ」という言葉から判断でき、このままの関係を保っていこうとしている様子が、「言葉にすればフェイドアウト」という表現から分かる。
恋愛型の中でも、「不安」に詳細分類されるものの特徴として、何か2人の間に不安を生じさせるもの(この作品では年の差)が必ず描写されていることが挙げられる。例えば、なかなか会えない様子であったり、一緒に居すぎることで新鮮さを失っていたりすることなどが挙げられる。また、この詳細分類が「失恋」と分けられる理由として、視点人物(自分自身)と対象人物の関係がまだ終わっていないことが考えられる。どんなに冷え切った関係性へ変化していることを不安に感じていたとしても、自らその関係にピリオドを打ったり、直接的に終わってしまったりするような表現を用いていないことが特徴として挙げられると考えられる。
(ⅶ)失恋
次に、失恋の描写が中心となっている歌詞を取り上げ、分析していく。以下に、その例を示す。
この歌詞は、『二人の夏』という作品のものである。全部で4連の構成になっており、下線(A)、(C)はメロディー、太字(B)、(D)はサビである。まず、下線(A)であるが、この部分は後の全ての部分に繋がっていく箇所である。視点人物(自分自身)が対象人物(この作品では「あなた」)のことを見かけることで、この作品世界が広がっていく。過去に付き合っていた「あなた」が結婚することや昔には見たことがなかったスーツ姿の描写をすることで、時間の流れを表現し、2人の間に距離が開いていることを印象付けている。また、この時間の流れから生じた2人の距離が理由で、視点人物(自分自身)が「あなた」に声をかけることができなかったことも分かる。
次に、太字(B)をみていく。下線(A)で「あなた」を見かけたことで一気に「あなた」との過去の思い出が広がっていく。忘れかけていたはずの思い出を思い出してしまう。しかし、いつまでも「あなた」との思い出を引きずっていてはいけないという思いから、「あなた」にサヨナラを言い、けじめをつけようとしつつも「あなた」にエールを送っている。
次に、下線(C)をみていく。「あなた」と別離れた過去の思い出を描写している。また、その過去の思い出の様子と対比的に、現在の2人の様子とその心理を表現している。そして、失恋した過去のことを忘れようとしている様子を読み取ることができる。
次に、太字(D)をみていく。下線(C)を受けて、「あなた」との過去との向き合い方についてを表現している。忘れようとしていた、失恋をした「あなた」との思い出を忘れるのではなく、素敵なまましまっておこうと決意をしている。そして、最後に心の中で「あなた」にエールを送っている。
恋愛型の中でも、「失恋」に詳細分類されるものの特徴として、対象人物との過去を振り返りつつ、現在の様子を描写すると共に、対象人物の現在の恋愛を描写していることが挙げられる。対象人物との距離が縮まることはないことを表現し、その距離を視点人物(自分自身)がどのように捉えていこうとするかの心理を描写していると考えられる。
第四項 歌詞における特別な読みについて
以下に示すZARDの歌詞をみてほしい。
①微笑みも 忘れたくなるこの都会で
つまずくことさえも 明日への希望へと変えてゆこう
『Just believe in love』より
②今だけは 世界でたった二人だけ
信じる気持ちとり戻して 都会を行く風のように
『時間の翼』より
この2つの歌詞の中には、「都会」という熟語が共通して用いられている。「都会」という熟語は本来であれば、「とかい」という読みをするが、上に示した①の歌詞では「とかい」という読みでは使われていない。①の「都会」は「まち」という読みになっている。それに対し、②では本来の「都会」の読み通り、「とかい」という読みになっている。ZARDの歌詞の中でこのように、本来の読みとは違う読みをしている熟語が幾つか見られることが特徴として挙げられると考えた。
それでは何故、読みを同じ熟語で統一していないのだろうか。例えば、①と②の例ならば、「まち」と読ませたいのならば、「都会」という熟語を使わなくても、「町」や「街」といった、本来「まち」という読みをするものを使ってもよいのではないかと考えてしまう。しかし、あえてそれをしないで本来の読みとは違う読みをしていることには何かしらの意味があるのではないだろうか。この節において、ZARDの歌詞の中でこのように特別な読みをしている箇所を取り上げ、分析をしていく。
(ⅰ)「とき」という読み方について
まず特別な読みをしている総数が一番多い「とき」という読みについてみていく。
熟語 | 「とき」と読んでいる総数 | 本来の読み方の総数 |
時間 | 30 | 34 |
季節 | 4 | 29 |
月日 | 2 | 3 |
国境 | 2 | 0 |
運命 | 1 | 12 |
時期 | 1 | 0 |
時計 | 1 | 4 |
状況 | 1 | 0 |
生活 | 1 | 4 |
上記に示したように、「とき」という読みをしている熟語は9種類あり、その総数は43である。上記の表の「本来の読み方の総数」とは、例えば「時間」であれば「じかん」という読みをしているものの総数を表したものである。それぞれの熟語を使用している箇所を取り上げ、分析していくこととする。
(a)「時間」という熟語について
まず、「とき」という読みの中で最も使用総数が多い「時間」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と「じかん」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「とき」と読むものからみていく。
「経過」(過ぎ去っていくことを現在感じている。また、時間を過ぎ去るものとして捉える。) |
時間(とき)が加速度つけて過ぎるよ |
時間(とき)が過ぎるのが 悲しくて |
そして時間(とき)が過ぎ…希望が人を支えるから |
ホテルの午後は ひとけもなくて 時間(とき)だけが 流れてる |
時間(とき)は人の気持ちより速く過ぎる |
埃まみれになって 時間(とき)が経つのも忘れた |
二人時間(とき)を刻んだ |
時間(とき)を忘れて だんだん話に夢中になって |
どんなに時間(とき)を縛ってもほどける |
ゆるやかな時間(とき)を感じたい(2) |
色づく 景色に 染まる二人 時間(とき)を越え 流星になる |
時間(とき)の翼で 蒼い夕暮れを(3) |
時間(とき)の翼で 青い夕暮れを |
時間(とき)の翼で 赤い夕焼けを |
上記に示したものは、「とき」と読む「時間」の中でも、「時間」が現在過ぎ去っており、それを感じていることが分かるもの、または「時間」を過ぎ去るものとして捉えているものであり、「経過」として分類をした。この分類の根拠としては、上記の表において、「過ぎる」や「経つ」といった動詞と一緒に用いられていることが挙げられる。「時間(とき)を越え」、「二人時間(とき)を刻んだ」、「時間(とき)を忘れて だんだん話に夢中になって」、「どんなに時間(とき)を縛ってもほどける」、「ゆるやかな時間(とき)を感じたい」という4つの歌詞には、直接的に時間の経過を感じさせる、先のような「過ぎる」や「経つ」などの動詞は用いられていない。これらは、「時間」というものが過ぎ去るものであることを示しているものであると考えられる。「二人時間(とき)を刻んだ」という歌詞からは、視点人物(自分自身)と対象人物によって過ごしてきた時間の流れを感じることができる。また、「ゆるやかな時間(とき)を感じたい」という歌詞からは、現在流れている時間を視点人物(自分自身)がどのように感じようとしているのかが分かり、現在から未来へとつながっていく時間の流れも感じることができるようになっている。「時間(とき)を忘れて だんだん話に夢中になって」という歌詞は、話が楽しいので自然と時間の流れを忘れてしまった様子であり、「どんなに時間(とき)を縛ってもほどける」という歌詞は、時間が過ぎ去っていくことを知っていながら、その事実に抗おうとする視点人物(自分自身)の様子を垣間見ることができる。また、後半3つの歌詞は『時間(とき)の翼』という作品のものであり、同じような内容でありつつも、少しずつ情景が変化していることが分かる。ここでの「時間」は単体として考えるのではなく、「時間(とき)の翼」という1つの言葉として扱うのが適当だと考える。これらの描写はやはり時間の流れを表現したものであるが、直接的なものではなく、「翼」という言葉を用いることで、比喩的な要素を持たせていると考えることができる。
時間の経過を肯定的に捉えるのか、それとも否定的に捉えるのかについては作品の内容にもよるが、どの歌詞についても時間の流れと向き合う視点人物(自分自身)の心理が合わせて描かれていることが分かる。
「回顧」(過ぎ去ったことを振り返っている。) |
駆け抜けた時間(とき)を想うの(2) |
何もかも時間(とき)のすれ違いと感じた(2) |
帰らぬ時間(とき)の中で(5) |
ふと懐かしく胸に藍い(あおい)時間(とき) |
あたためた時間(とき)は遠い(2) |
次に、「とき」と読む「時間」の中でも、過ぎ去った「時間」を振り返っているものを「回顧」と分類してみていく。この分類の根拠としては、上記の表において太字で示した箇所のような、過去であることが分かるような言葉と共に用いられていることが挙げられる。「何もかも時間(とき)のすれ違いと感じた」という歌詞には、直接的に過去のことであるような内容は含まれていないものの、視点人物(自分自身)と対象人物との間に生まれてしまったすれ違いを、過ぎ去った「時間」を理由にしていることが分かるようになっている。
「様子の形容」(何かしらの場面を形容しようとしている) |
一人でいる時間(とき)も 友達や家族とたわいなく話す話題も |
次に、「とき」と読む「時間」の中でも、何かしらの様子を形容しようとしているものを、「様子の形容」と分類してみていく。この分類にあてはまったものは1つであり、その根拠としては、先述してきたような「時間」を過ぎ去るものとして捉えている訳ではないと考えられることが挙げられる。「一人でいる時間(とき)」というのは、過ぎ去るものとして形容されているわけでもなく、また過ぎ去ったものとして形容されているわけでもない。視点人物(自分自身)が「一人でいる」瞬間を切り取って、示そうとしているのである。では、何故「一人でいる時」という表記ではないのだろうか。ここでは、「時間」という熟語を用いることで、切り取った「一人でいる」瞬間にある程度の流れを持たせることができるのではないかと考えられる。「一人でいる時」という表記では、動きを感じさせることは難しいのではないだろうか。
次に、「じかん」という本来の読みをするものをみていく。
経過(過ぎ去っていくことを感じている。また、時間を過ぎ去るものとして捉える。) |
夢を見させて 時間を止めて(3) |
今 時間が動き出してる(2) |
過ぎてく時間を ただ待ってる |
留まる ことない 時間 だからこそ いとおしい |
心の中で どこかで時間は 何もなかった様に過ぎてゆく |
ああ どんなに時間がかかってもChristmas time 君のこと待っていたいんだ |
出逢いそして別れ 時間が頬を撫でる(2) |
上記に示したものは、「とき」と読むものの分類でもあった、「時間」が過ぎ去っており、それを感じていることが分かるもの、または「時間」を過ぎ去るものとしてとらえているものであり、「経過」として分類してみていく。やはり、「過ぎる」や「かかる」、「動き出す」という動詞と共に用いられていることが特徴として挙げられる。「時間を止めて」という歌詞からは、「時間」というものは過ぎ去っていくものであることを知っていながら、今現在流れている「時間」に抗おうとする視点人物(自分自身)の心理を読み取ることができる。また、「時間が頬を撫でる」や「時間のいたずら」という歌詞は、先のような動詞と一緒に用いられておらず、直接的に「時間」の経過について感じさせるものではない。これら2つの歌詞には比喩的な歌詞を用いており、間接的に「時間」の経過を感じさせるものとなっていると考えられる。また、「時間が頬を撫でる」という歌詞については、「擬人法」が用いられていると考えられる。様々な出逢いと別れを繰り返してきた時間の流れをたとえていると考えた。
先述した「とき」と読む「経過」の分類と比較してみると、「経過」を感じさせる動詞と併用することで、「時間」というものは過ぎ去っていくものであることを感じさせている点、またその事実を知っていながらも「時間」の流れに抗おうとする視点人物(自分自身)の心理が存在している点や、比喩的な歌詞が存在している点など、いくつかの共通点が挙げられる。
回顧(過ぎ去ったことを振り返っている) |
楽しかった時間が甦るから(2) |
時間のいたずらと呼ぶには まだ早い |
次に、「じかん」と読むものの中で、過ぎ去った「時間」を振り返っているものを「回顧」と分類してみていく。この分類にあてはまったものは2種類である。「楽しかった時間が甦るから」という歌詞をまずみていく。「楽しい」という形容詞を「時間」の前に置くことによってどのような「時間」であったかを形容することができると共に、過去の様子であることが分かるようになっている。また、「甦る」という動詞からは、過去の「時間」のことであることをはっきりと読み取ることができ、視点人物(自分自身)が過ぎ去ったことを振り返っている様子を想像することができる。また、「時間のいたずら」という歌詞は、やや比喩的な歌詞であり、2人のすれ違いの理由を過ぎ去った「時間」のせいにしていることが分かるものになっている。
先述した「とき」と読む「回顧」の分類と比較してみると、「時間」と読む「回顧」の種類は少ないものの、基本的な構成は同じであることが分かる。形容詞や動詞、あるいは比喩的な歌詞を用いて過ぎ去った「時間」を振り返っている様子を表している。
様子の形容(何かしらの場面を形容しようとしている) |
友達や家族とたわいなく話す話題も 大切な時間だけど |
君と眠る時間 他人(ひと)には見せない顔 |
孤独な時間抱きしめて 人は大人になるから |
ひとりだけの時間を 忙しく生きている |
心の中で動き出す 淡い君との時間 |
次に、「じかん」と読むものの中で、何かしらの様子を形容しようとしているものを、「様子の形容」と分類してみていく。上記の歌詞も、やはり「時間」というものを過ぎ去るものとして捉えているわけでもなく、過ぎ去ったものとして捉えているわけでもない。どのような「時間」なのかを形容しているのである。この分類にあてはまるものは全て「時間」の前にどのような「時間」かが描写されており、その瞬間を切り取っているのだと考えられる。
先述した「とき」と読む「様子の形容」の分類と同じ構成となっていることが分かる。
言葉の一部(~何時間など) |
私は24時間 考えている私そのものです(2) |
たわいもなく何時間も話してた |
時間旅行をしているみたいに |
コーヒーとバーガーで何時間も |
次に、「じかん」と読むものの中で、言葉の一部として用いられているものを「言葉の一部」と分類してみていく。この分類は、「じかん」と読むからこそ存在してくるものである。表において太字で示した箇所に「時間」が用いられているが、これらは「何時間」や「時間旅行」といったように、1つの言葉として成立をしている。この読みを「とき」とは変化させることができないものである。「じかん」と読むことが決まっているのである。
時間的な余裕 |
もう少しお互いを知り合うには 時間が欲しい |
立ち直るまで ずい分 長い時間がかかった |
まだ心の準備さえ できる時間なかったけど |
いつからか時間が存在しない |
次に、「じかん」と読むものの中で、時間的な余裕を表しているものを「時間的な余裕」と分類してみていく。この分類においては、視点人物(自分自身)の心理が大きく関わってくる。たとえば、「欲しい」や「長い」という言葉からは、それを感じている視点人物(自分自身)の存在を考えないわけにはいかない。同様に、「心の準備」ができる「時間」の余裕や「時間」の有無もやはり視点人物(自分自身)が考えることである。
この読みを「とき」と読まないのは、ある程度の幅を持たせたいためではないだろうか。一瞬を切り取るのではなく、流れている様子を描きたいためであると考えた。
時間の指定 |
いつも早い時間から待ってた |
いつもこの時間は家に居たのに… |
次に、「じかん」と読むものの中で、「時間」の指定を行っているものを「時間の指定」と分類してみていく。この分類では、「いつも」や「この」、「早い」など「時間」を指定する語句と共に「時間」を用いていることが特徴として挙げられる。どのような「時間」なのかではなく、いつ頃の「時間」のことなのかを示している箇所だといえる。
一般的な概念としての時間 |
キラキラ煌めいてる マインドゲーム 時間と空間の中で(2) |
時間と空間の中 未来のイメージ ずっと焼きつけて |
次に、「じかん」と読むものの中で、「一般的な概念としての時間」と分類したものをみていく。この2つの表現は、『MIND GAMES』という作品のものである。この分類において、「時間」は「空間」という言葉と対になるような形で用いられており、現在私たちが生きている生活の様子を一般的に示しているものであると考え、この分類とした。
(b)「季節」という熟語について
次に、「季節」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と、「きせつ」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「とき」と読むものからみていく。
変化(周りがうつろう様子) |
季節(とき)-はすべてを変えてしまう(3) |
上記に示したものは、「とき」と読むものの中で、周りの様子などが変化している様子を描いているものであり、「変化」として分類をしてみていく。「季節」という熟語を「とき」と読んでいる4つのうち、3つがこの分類にあてはまる。「季節」という熟語と共に、「変える」という動詞を用いることがこの分類にあてはまる根拠であるといえる。また、「変えてしまう」という言葉を用いることで、「すべて」を変えてしまう主体が「季節」であることが分かるようになっている。
様子の形容(どのような季節なのかを形容) |
輝く季節(とき)の中で 夢は 藍く染まるだろう |
次に、「とき」と読むものの中で、どのような「季節」なのかを形容しているものを「様子の形容」と分類してみていく。この分類の特徴としては、「季節」の前に置かれている「輝く」という言葉が、何かしらの「季節」を指定しているのではなく、視点人物(自分自身)にとって、その「季節」がどのような「季節」だったのかを形容しようとしていることである。また、「中で」という言葉からは、「季節」というものが動いていることが分かると共に、視点人物(自分自身)が現在その季節に存在していることも分かるようになっている。
次に、「きせつ」という本来の読みをするものをみていく。
経過、変化(うつろう様子) |
季節が過ぎても 心の中は あの時のままで |
これで本当によかったと 思えるまで 季節を見送るでしょう |
どうしたら昔の二人に戻れるだろう 季節がさらっていってしまうよ |
あの日から パズルのようにピースはめ込み 季節が変わるたび |
過ぎゆく季節さえ 気付かないまま |
季節のうつろいと一緒に 気持ちも曖昧に変化してゆくよ |
二人なら 乗り越えられる 季節が過ぎ去っても・・・(2) |
移り気な季節に もう乗りかかった恋だわ |
つれない恋の 行方は 季節まかせ |
コートを脱ぐと新しい季節が動き出す… |
上記に示したものは、「きせつ」と読むものの中で、時間の経過や周りの様子の変化を示しているものであり、「経過、変化」と分類してみていく。この分類の特徴として、上記の表において太字で示した箇所にあるように、「過ぎる」、「見送る」、「さらう」、「変わる」、「動き出す」などの動詞や、「うつろい」や「移り気」などの言葉と共に「季節」という言葉を用いていることが挙げられる。これらの言葉は、「季節」というもの自体の経過や変化を表していると共に、「季節」の経過や変化によって、周りがどのように変化しているのかも表しているといえる。たとえば、「季節のうつろいと一緒に 気持ちも曖昧に変化してゆくよ」という歌詞から、「季節」というものの「うつろい」の中で、視点人物(自分自身)の気持ちも変化していっているということが分かるようになっている。また反対に、「季節が過ぎても 心の中は あの時のままで」という歌詞からは、「季節」というものが過ぎていることは分かるものの、それとは対比的に視点人物(自分自身)の気持ちは変化していないということが描かれており、「季節」の変化を描くことでその様子を効果的に描いているといえる。また、「つれない恋の 行方は 季節まかせ」という歌詞には、先に挙げたような言葉は共に描かれていないものの、どうなるか分からない恋を「季節」の流れにまかせてみようとする様子をうかがい知ることができるので、この分類とした。
先述した「とき」と読む「変化」の分類と比較してみると、その総数に差はあるものの、「きせつ」と読むものは「季節」が何かを変化させる主体ではないと感じる歌詞がみられることに気付く。「とき」と読むものは、「季節」は「すべてを変えてしまう」ものであったが、「きせつ」と読むものは、「季節」は自然の摂理に従って変化しているものである。「季節」が当たり前のように変化していく中で、視点人物(自分自身)がどのようなことを考え、どのような変化をしたのか、あるいは変化しなかったのかを描写しているといえる。
様子の形容(どのような季節なのかを形容) |
パステルカラーの季節に恋した あの日のように 輝いてる あなたでいてね |
誰もが通り過ぎてゆく 明日が見えない季節 |
いくつ淋しい季節が来ても ときめき 抱きしめていたい |
二度目の季節も 越えたい あなたと一緒に |
次に、「きせつ」と読むものの中で、どのような季節なのかを形容しているものを「様子の形容」と分類してみていく。先述した「とき」と読むものの分類にあった「様子の形容」と同様に、具体的な「季節」を指定するのではなく、視点人物(自分自身)の心理にそって「季節」がどのようなものであるかを形容していることが分かる。また、視点人物(自分自身)が存在している現在の「季節」ばかりを形容しているわけではないことが推測できる。「明日が見えない季節」という歌詞は、視点人物(自分自身)の心理を表していることから、現在の様子を示していると判断できる。「パステルカラーの季節に恋した」は、視点人物(自分自身)が「あなた」に恋した過去の「季節」のことである。また、「いくつ淋しい季節が来ても」、「二度目の季節」とは、これから来る「季節」のことを指していると考えられる。
回顧(昔を振り返っている様子) |
不器用だけど せいいっぱいあなたを 愛した あの季節 |
永遠にとり戻せない あの季節(2) |
華やいだ季節は そう遠い記憶 |
駆け抜けた季節だけ ずっと あなたを見ていたよ(3) |
あの頃のように 季節も街も 流れてく(2) |
次に、「きせつ」と読むものの中で、昔を振り返っている様子を描いているものを、「回顧」と分類してみていく。この分類にあてはまるものの特徴として、「あの」や「遠い」、「駆け抜けた」など、昔の「季節」を視点人物(自分自身)が振り返っていると感じさせる言葉とともに表されていることが挙げられる。「華やいだ季節は そう遠い記憶」という歌詞において、「遠い」という形容詞は「記憶」という言葉にかかっているが、「華やいだ季節」は「記憶」の中に存在しているので、この分類が相当であると考える。また、「あの頃のように 季節も街も 流れてく」という歌詞においては、「流れてく」という言葉があるので、「経過、変化」の分類と曖昧な点もあるが、ここでは「季節」が「流れてく」様子を、「あの頃」と同じだと感じている視点人物(自分自身)の心理を読み取ることができるので、この分類にあてはまるものとした。
四季としての季節(四季の様子を描写) |
白い吐息の 季節の中で |
銀色の季節の中で |
夏が過ぎて 冬の季節がやって来ても |
季節外れの雪が舞う |
次に、「きせつ」と読むものの中でも、四季の様子を描写しているものを「四季としての季節」と分類してみていく。この分類の特徴として、「季節」の指定がなされていることが挙げられる。具体的に「夏」や「冬」という言葉は用いている表現はもちろんのこと、「白い吐息の 季節」や「銀色の季節」という表現は、冬の描写を連想させていることが分かる。また、「季節外れの雪」という表現は具体的にどの季節と指定はしにくいものの、雪が降ることが「季節外れ」と感じられることから、冬以外の「季節」のことを指していることが分かる。
一般的な概念としての季節 |
恋なんて 季節のボーダーライン |
次に、「一般的な概念としての季節」と分類したものをみていく。この分類においては、「恋」というものをたとえていることが分かり、それが「季節のボーダーライン」という言葉である。この歌詞において「季節」という言葉は、具体的にどの「季節」のことなのかは指定されていない。つまり、現在私たちが感じている「季節」のことを表しているのではないかと考え、この分類にあてはめることとした。
(c)「月日」という熟語について
次に、「月日」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と、「つきひ」と読んでいる箇所を示す。まず、「とき」と読むものからみていく。
回顧(過ぎ去った月日を振り返っている) |
あれからもう どれくらいの月日(とき)が過(た)ったのだろう |
若すぎた日々の 思い出が此処に 月日(とき)の重さ知ったよ |
「月日」を「とき」と読むものの分類は、過ぎ去った「月日」を振り返っている様子を示している「回顧」の分類に全てあてはめるものとした。どちらの歌詞も、「月日(とき)」という言葉の前に2つ、後ろに1つ、その根拠となる言葉が配置されている。まず、1つ目の歌詞であるが、「あれから」という言葉は振り返る起点となる時期を示している。また、「どれくらい」という言葉は、過ぎ去った「月日(とき)」の長さを心理的に振り返っている様子を読み取ることができる。「月日(とき)」の後ろに置かれている「過(た)った」という動詞は、「月日(とき)」の経過を直接的に表現しているものであると考えられる。次に、2つ目の歌詞であるが、「若すぎた日々」という言葉と「思い出」という言葉は結びつくものであり、振り返る起点となる時期と過ぎ去った「月日(とき)」の長さを心理的に振り返っているものである。また、「月日(とき)」という言葉の後ろに置かれている「重さ」という言葉は、「月日(とき)」の経過を視点人物(自分自身)がどのように感じているのかを表していると考えられる。
次に、「つきひ」と読むものをみていく。
経過、変化(月日の経過によってもたらされた変化や心理の様子) |
二年前のままだったら うまくつき合えたわ 月日が私を大人にした |
出合って二年の月日は 長くて短かった |
演じきれない ふたり 月日はめぐる この胸 軋むように |
「月日」を本来の読みである「つきひ」と読むものの分類は、「月日」の経過によってもたらされた変化や心理の様子を表している「経過、変化」の分類に全てあてはまるものとした。上記の表において、1つ目と2つ目の歌詞は類似しているといえる。「二年」という「月日」が1つのポイントであり、「二年」という「月日」の長さが指定されていることが類似点として挙げられる。共に「二年」前までは視点人物(自分自身)に大切な人がいたことが推測できる。また、「二年」という「月日」の経過をどのように視点人物(自分自身)が感じているのかを、「月日」という言葉の後ろで示している。1つ目の表現では、「月日」の経過によって私は大人になり、対象人物とうまく付き合うことができない人間になってしまったことが分かる。2つ目の表現においては、「二年」という「月日」が長いようで短かったという視点人物(自分自身)の心理描写がなされている。また、3つ目の表現であるが、「めぐる」という動詞を用いて、「月日」の経過を直接的に表しているものと考えられる。その「月日」の経過の中にいる「ふたり」の様子を合わせて示している。
(d)「国境」という熟語について
次に、「国境」という熟語を取り上げ、分析をしていく。なお、「国境」という熟語については「とき」と読むものしか存在しておらず、同じ作品内で用いられているものである。以下にその箇所を示す。括弧内の数字は、同じ表現が繰り返された総数である。
時間や空間を越えること |
探しに行こうよ 国境(とき)を越えて(2) |
この歌詞は、『探しに行こうよ』という作品のものである。この作品内において、対象人物である「君」はすでにこの世におらず、その面影を視点人物(自分自身)が心のどこかで探している様子を描いている内容になっている。この表現において、「国境」という熟語を「とき」と読ませるのは非常に考えにくいものであり、特殊であるといえる。先述してきたような、単純に時間の流れを表わしたり、時間の流れに伴う周りの変化の様子を表わしたりしているものではない。そもそも、「国境を越える」ということはどういうことであろうか。私たちが「国境を越える」と、そこには時間の変化や場所の変化などが生じることとなる。先述したように、この作品内では対象人物である「君」の死が描かれている。視点人物(自分自身)がいる世界と、「君」がいる世界は根本的に違うものとなってしまっている。そのことを踏まえると、この「国境(とき)を越えて」という歌詞は、時間も空間も全てを越えて、「君」という存在を探しに行こうとしている視点人物(自分自身)の心理を表しているものであるといえるのではないか。「国境」という熟語を用いることで、一度にその様子を表すことができる。直接的な描写はなされていないものの、歌詞の内容と照らし合わせながら読むことで、以上のような分析をするに至った。
(e)「運命」という熟語について
次に、「運命」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と、「うんめい」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「とき」と読むものからみていく。
必然的なもの(変化) |
誰のせいでもない 運命(とき)の悪戯だから とり戻せない微笑み |
「運命」という熟語を、「とき」と読んでいるのは上記に示した1つだけである。この歌詞の分類を「必然的なもの」としてみていく。視点人物(自分自身)と対象人物の間に、何かしらの変化があって微笑みを取り戻せなくなってしまったこと表しているが、その理由を誰かのせいにしているのではなく、「運命」というあらかじめ決まったもののせいにしている。また、「悪戯」という言葉から必然的だった「運命」が自分に味方をしてくれなかったという視点人物(自分自身)の心理も読み取ることができる。
次に、「うんめい」と読むものをみていく。
必然的なもの(決まっているもの) |
運命の出逢い 確かね こんなに 自分が 変わってくなんて |
あなたとの運命 感じた(2) |
偶然がまるで 運命に思えたあの頃 |
きっと運命が二人の 味方をしてくれるでしょう |
運命のルーレット廻して(4) |
ほら 運命の人はそこにいる |
運命のいたずらでも忘れないで 愛されていたこと |
そして人は皆 僅かな誇りと運命を感じている |
「運命」を「うんめい」と読むものの分類は、「必然的なもの」の分類に全てあてはめるものとした。この分類においては「運命」というものを、「すでに決まっている」あるいは「決まっていた」ものとして捉えていることを判断することができる。つまり、「運命」の持つ本来の意味として表していると考えることができるので、この分類にあてはめることとした。
(f)「時期」という熟語について
次に、「時期」という熟語を取り上げ、分析をしていく。なお、「時期」という熟語については「とき」と読むものしか存在していない。以下にその箇所を示す。
タイミング(瞬間) |
決断のその時期(とき)が来たよね |
先述してきた「時間」や「季節」とは違い、上記に示した「時期(とき)」は「タイミング」のことであり、瞬間的なものである。そこに流動性はなく、ある一定の期間を示すものとなっている。「その時」とは表記せず、「その時期(とき)」と表記している理由としては、「時期」が持つそういった本来の意味合いを持たせたかったのではないかと考えられる。
(g)「時計」という熟語について
次に、「時計」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と、「とけい」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「とき」と読むものからみていく。
時間が刻まれている(音の様子) |
眠れる事が嬉しい 時計(とき)が遠くで聞こえる |
「時計」という熟語を、「とき」と読んでいるのは上記に示した1つだけである。この歌詞の分類を、「時間が刻まれている」としてみていく。この表現に用いられている、「遠くで聞こえる」という部分から、視点人物(自分自身)は「時計」というものを直接見ているのではなく、「時計」が時間を刻む「音」に注目をしていることが分かる。眠りに落ちながら、時間が刻まれていくことを確かめている様子を想像することができる。
次に、「じかん」と読むものをみていく。
心理描写(時計をたとえに用いている) |
止まっていた時計が今動き出すから(2) |
止まっていた時計が今動き出したよ |
止まっていた時計が今 動く |
上記の歌詞は、『止まっていた時計が今動き出した』という作品のものである。これらの歌詞は、単純に止まっていた時計が動き出すといった様子を表したものではなく、「止まっている時計」と「動き出す時計」を何かにたとえているものであると考えられる。それが、「君との関係性」であると考える。「止まっていた時計」というのは、「君」と離れていた時間のことをさしており、「動き出した時計」というのは、視点人物(自分自身)の心理の変化のことをさしていると考えることができる。
(h)「状況」という熟語について
次に、「状況」という熟語を取り上げ、分析をしていく。なお、「状況」という熟語については「とき」と読むものしか存在していない。以下にその箇所を示す。
周りの様子 |
この仕事(ゆめ)はどんな状況(とき)も笑っているよ |
この歌詞において、「状況(とき)」という言葉は本来の意味である「周りの様子」や環境について表していると考えられる。視点人物(自分自身)がどのような「状況」におかれようとも、「仕事(ゆめ)は変わらないということを伝えていると考えられる。
(i)「生活」という熟語について
次に、「生活」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「とき」と読んでいる箇所と、「せいかつ」と読んでいる箇所を示す。まず、「とき」と読むものからみていく。
一定の期間 |
二人過ごした 幸せな生活(とき)を 記憶から追い出して |
「生活」という熟語を、「とき」と読んでいるのは上記に示した1つだけである。ここでの「生活(とき)」は、過去の一部分のことを示しており、「二人で過ごした 幸せな」一定の期間のことをさしているものと判断し、この分類にあてはめるものとした。
次に、「せいかつ」と読むものについてみていく。
日常の様子 |
今までの生活はレールに乗っていた そんな気がしてた |
「今日 この生活にピリオドを打つ決心をした」と |
慌ただしい生活の始まり |
窓の外の生活の音だけ |
これらの歌詞において、「生活」という言葉は、ある程度の長さをもっているものであり、現在も続いているものである。その生活をどのようにしていくのかを、視点人物(自分自身)の心理と共に表しているのが、最初の2つであり、後半の2つは日常の「生活」の様子を単純に描いているといえる。
(ⅱ)「ひと」という読み方について
次に、特別な読みの中から「ひと」という読みについてみていく。
熟語 | 「ひと」と読んでいる総数 | 本来の読み方の総数 |
他人 | 9 | 2 |
人間 | 3 | 0 |
女 | 2 | 12 |
男性 | 1 | 0 |
女性 | 1 | 0 |
貴方 | 1 | 13 |
友人 | 1 | 0 |
友達 | 1 | 16 |
存在 | 1 | 7 |
彼女 | 1 | 22 |
上記に示したように、「ひと」という読みをしている熟語は10種類あり、その総数は21である。上記の表の「本来の読み方の総数」とは、例えば「他人」であれば「たにん」という読みをしているものの総数を表したものである。それぞれの熟語を使用している箇所を取り上げ、分析していくこととする。
(a)「他人」という熟語について
まず、「ひと」という読みの中で最も使用総数が多い「他人」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「たにん」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
視点人物(自分自身)以外の人 |
他人(ひと)に期待したい あてにしたい 信じていたい |
他人(ひと)に期待しない あてにしない 信じたくない(2) |
他人(ひと)の中傷は 鋭いナイフよりも深く 傷ついたまま 心 凍らせる |
他人(ひと)の言葉に惑わされちゃいけない |
上記に示したものは、自分以外の人を表しているものであり、「他人」という言葉が持つ本来の意味に近いと考えられるものである。「視点人物(自分自身)以外の人」と分類をすることとした。これらの歌詞には、視点人物(自分自身)の心理が大きく関係している。「他人(ひと)」が視点人物(自分自身)に及ぼすものや、視点人物(自分自身)が「他人(ひと)」にどのようなことを求めているのかなどを表していることが分かるようになっている。「中傷」や「言葉」に「惑わされる」などの言葉から、「他人(ひと)」に対し、マイナスのイメージを持っている反面、「期待したい」、「あてにしたい」、「信じていたい」など、どこかしらで「他人(ひと)」を信用しようとしている心理も垣間見ることができる。
周りの様子 |
他人(ひと)の目には自分はどう映っているのかな? |
他人(ひと)から見れば恋人? それとも友達 |
明日も一日 謙虚を装って 他人(ひと)に調子を合わせ |
次に、視点人物(自分自身)の周りの様子を表しているものを、「周りの様子」と分類してみていく。この分類において「他人(ひと)」という言葉は、視点人物(自分自身)を取り巻く、周りの様子を広く表しているといえる。視点人物(自分自身)や対象人物との関係性が客観的にどういうものであるのかを不安視しているのが、1つ目と2つ目の表現であり、「目」に「映る」や「見る」などの動詞と共に用いることで、周りの様子を考えている視点人物(自分自身)の心理を描いている。また、「他人(ひと)に調子を合わせ」という歌詞は、視点人物(自分自身)が自分を押し殺して、周りのペースに自分を合わせようとしている様子を読み取ることができる。
特別な様子 |
君と眠る時間 他人(ひと)には見せない顔 |
上記の歌詞は、先述した「視点人物(自分自身)以外の人」という分類に似ていると考えられる。しかし、ここでは「他人(ひと)」という言葉を用いることで、「君と眠る時間」がより特別なものとして際立つものになっている。「君にしか見せないという」言葉と視点人物(自分自身)でも、対象人物でもない「他人(ひと)」という言葉は反対の意味を持っているので、この歌詞によって特別な様子が効果的に描かれると考える。
次に、「たにん」と読むものについてみていく。
特別ではなくなった様子 |
別れてしまうと他人より遠い人になってしまうね |
今日で二人は 他人同士だから 別々に帰ろう |
「他人」という熟語の中で、「たにん」と読むものは上記に示した2つだけである。それらを「特別ではなくなった様子」と分類してみていく。この2つの分類からは、2人がそれまでの特別な関係を解消して、別れてしまったことが「別れてしまう」や「遠い人」、「別々」という言葉から分かるようになっている。「他人」という言葉は、2人の関係を表している言葉であり、特別な関係ではなくなってしまったことを表しているのである。
(b)「人間」という熟語について
次に、「人間」という熟語について取り上げ、分析をしていく。なお、「人間」という熟語は「ひと」と読むものしか存在していない。以下にその箇所を示す。
客観的に誰かの存在を感じさせる(指定はしていない) |
何か忘れてる 人間(ひと)を愛するってこと |
一人の人間(ひと)をずっと好きでいるのは難しいよ |
上記に示したものは、「人間(ひと)」という言葉を用いて、特定の人間をしているわけではないものの、客観的に誰か存在を感じさせている。「愛する」や「好き」という言葉を用いて、誰かは示していないものの、視点人物(自分自身)の心理の様子を表していると考えられる。
言葉の一部 |
移りゆく 人間(ひと)模様 周囲(まわり)が羨むほど 仲が良い二人だったのにね |
上記に示したものは、「人間(ひと)模様」という1つの言葉として、表されている。複雑な人間関係が徐々に変化をし、「二人」の関係性も変化してしまったことを表している。「二人」を取り巻く様々な様子が、「移りゆく」ことを視点人物(自分自身)が悲しんでいることも読み取ることができる。
(c)「女」という言葉について
次に、「女」という言葉について取り上げ、分析していく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「おんな」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
様子の形容(どのような女の人のことかを形容) |
年上の女(ひと)と 暮らしていると聞いた |
こんなに心を見せた女(ひと)はいないよ |
上記の歌詞では、「女(ひと)」という言葉は、視点人物(自分自身)以外の「女(ひと)」の様子を形容している。「年上」であることや、視点人物(自分自身)が「心を開いた女(ひと)」であることが分かる。「女」という言葉を、「ひと」と読んでいるものはこの2つだけであるが、特徴として以上のようなことが挙げられる。
次に、「おんな」と読むものをみていく。
視点人物(自分自身)の様子の心理描写 |
愛の波で溺れるたび 女になる(4) |
イヤな女になりたくなかったから |
ものわかりのイイ女 でも本当は私 すごく心配性なの |
女の子ってね 自分のやる事に 線引いたり 決めたり |
“強い女”の看板 背負ってた |
風の中で もっと強い 女になりたい(3) |
女としての幸せ 初めて知ったの私 |
上記に示したものは、「ひと」と読む「女」という言葉とは対照的に、視点人物(自分自身)の心理描写を表したものである。上記に示した太字の部分のように、視点人物(自分自身)がどのような「女」であるのか、どのような「女」になりたいのかなどを描いていることが特徴として挙げられる。
(d)「男性」という熟語について
次に、「男性」という熟語を取り上げ、分析していく。なお、「男性」という熟語には、「ひと」という読みしか存在しない。以下にその箇所を示す。
様子の形容(どのような男性なのかを形容) |
もしも年上の男性(ひと)が現れたら 揺れてしまいそう やさしさに |
上記に示した歌詞は、どのような「男性」なのかを形容している。架空の話であるが、視点人物(自分自身)がどのような「男性」に心揺らいでしまいそうなのかを描いているといえるだろう。
(e)「女性」という熟語について
次に、「女性」という熟語を取り上げ、分析していく。なお、「女性」という熟語には、「ひと」という読みしか存在しない。以下にその箇所を示す。
様子の形容(どのような女性なのかを形容) |
あの女性(ひと)より 出逢う時が 遅すぎただけなの |
上記の歌詞は、「女性(ひと)」という存在が視点人物(自分自身)にとってどのような存在なのかを形容している。三角関係の様子を読み取ることができ、対象人物の一番近くに自分がいられないことを表しているものと考えられる。
(f)「貴方」という熟語について
次に、「貴方」という熟語を取り上げ、分析をしていく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「あなた」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
様子の形容(どのような人なのかを形容) |
一番肝心な貴方(ひと)に 何故優しくできないの? |
上記の歌詞は、「貴方(ひと)」という存在が、視点人物(自分自身)にとってどのような存在なのかを形容している。「貴方(ひと)」という言葉の前に「一番肝心な」という言葉を置くことで、表していることが分かる。視点人物(自分自身)が素直に行動することができないことも読み取ることができる。
次に、「あなた」と読むものについてみていく。
貴方が特別な存在である様子 |
私いつも目の前の何かから逃げてばかり なのに 貴方に向かって走ってる |
貴方しか見えないの(2) |
貴方の世界にいつも 私は居ますか? |
貴方の声が聴けない日は |
悲しいほど 貴方がすきで(3) |
貴方が 私の心を 朝焼けに染めた |
貴方がふさぎ込み うつむく日は 私が そっと 照らしてあげたい |
恋は綱引きね どんどん貴方へ 引っ張られていくみたい |
貴方が 私の心を 夕焼けに 染めた |
貴方が 私の心を 七色に染めた |
上記に示したものは、視点人物(自分自身)にとって、「貴方」が特別な存在であることを示している。また、先述した「ひと」と読む「貴方」とは異なり、「貴方」が視点人物(自分自身)にとってどのような存在なのか、またどのような作用を及ぼしているのかを「貴方」という言葉の後ろで表している。「朝焼け」や「夕焼け」、「七色」というのは、視点人物(自分自身)の心理の様子を表しており、心理の変化に作用しているのが、「貴方」であるといえる。心の様子を変化させてしまう「貴方」は、視点人物(自分自身)にとって特別な存在であることがいえるだろう。
(g)「友人」という熟語について
次に、「友人」という熟語について取り上げ、分析していく。なお、「友人」という熟語については「ひと」と読むものしか存在しない。以下にその箇所を示す。
様子の形容(どのような友人なのかを形容) |
心許した ごく少数(わずか)な友人(ひと)には おしゃべりになれるのに |
上記に示した歌詞は、「友人(ひと)」が視点人物(自分自身)にとってどのような存在なのかを形容している。「友人(ひと)」というのはこの歌詞において、視点人物(自分自身)にとって特別な存在であることが分かる。「心許した ごく少数(わずか)な」という歌詞から、視点人物(自分自身)が心を許せる人数が多くないことが分かるからである。また、「心許した」結果が「おしゃべりになれる」という事実に繋がっていることも分かるようになっている。
(h)「友達」という熟語について
次に、「友達」という熟語について取り上げ、分析していく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「ともだち」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
視点人物(自分自身)を取り巻く様子 |
誰かを傷つけた… そんな時 友達(ひと)が自分より偉く見えたよ |
上記に示した歌詞において、「友達(ひと)」という言葉は、視点人物(自分自身)を取り巻く存在として描かれている。視点人物(自分自身)の心理描写を伴わせて、「友達(ひと)」という存在が、視点人物(自分自身)にとってどのような存在なのかを描いている。
次に、「ともだち」と読んでいるものをみていく。
視点人物(自分自身)を取り巻く様子 |
すりきれる程 聴いたアルバムが あの頃たった一人の友達だった |
ねえ友達に裏切られた事ってない? |
友達に手紙を書くときみたいに |
友達や家族とたわいなく話す話題も |
彼女と友達でいたいの これからも |
昔の友達は みんな変わってしまったし |
あなたとの事は 友達に話せない |
友達に手紙を書いていた |
上記に示した歌詞は、視点人物(自分自身)を取り巻く存在として「友達」が用いられており、一般的な意味として用いられていると考えられる。つまり、視点人物(自分自身)にとって近しい存在である「友達」を表していることが分かる。対象人物ではなく、対象人物以外の人物であることも分かるようになっているが、先述したような「友達」という存在が視点人物(自分自身)にとってどのような存在であるのかまでは表されていないことも特徴として挙げられる。
心理的な距離 |
友達より遠く感じるのよ |
他人(ひと)から見れば恋人? それとも友達 |
もしも 別れるようなことになっても 変わらず 友達でいようね |
友達だったなら うまくいく関係(あいだ)だったのか |
上記に示したものは、「友達」という熟語を視点人物(自分自身)と対象人物の「心理的な距離」の様子を表していると考えられる。つまり、「特別な関係(たとえば恋人)」の反対が、誰にでもたくさんいて特別だとは言い難い「友達」という存在であるということだ。「友達より遠く感じる」という歌詞は、特別な関係を解消してしまった後、心理的な距離は埋まることはないことを強く印象付けているものである。また、「他人(ひと)から見れば恋人? それとも友達」という歌詞からは、特別な関係になる壁の向こう側が「恋人」でそうではない壁のこちら側が「友達」であり、その境目で視点人物(自分自身)が悩んでいる様子を読み取ることができる。残りの2つの歌詞についても、現在は2人が特別な関係である「恋人」であることを匂わせながら、その反対の意味である「友達」の様子を描いているものである。
特別な存在である様子 |
友達になんかなれない(2) |
もう友達のエリアはみ出した(2) |
上記の歌詞は、先述した「心理的な距離」と非常に近しいものであるが、視点人物(自分自身)の心理が対象人物に近づいていることが分かるものになっている。この分類においてもやはり「友達」という言葉は、特別な存在ではない意味合いとして表されている。その「友達」と「なれない」や「エリアをはみ出す」などの言葉を共に表すことで、視点人物(自分自身)の心理に変化があったことや、対象人物のことを特別な存在として捉えていることが分かる歌詞になっているため、分類を分けることとした。
(i)「存在」という熟語について
次に、「存在」という熟語について取り上げ、分析していく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「そんざい」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
心理描写 |
僕は君の大事な存在(ひと)になれるのだろうか |
上記の歌詞において、「存在(ひと)」という言葉は、視点人物(自分自身)である僕が対象人物である「君」にとって特別な「存在(ひと)」になりたいという心理の様子を描いたものである。「なれるのだろうか」という歌詞から、はっきりとした未来の様子はまだ見えておらず、不安に思っている様子も読み取ることができる。
次に、「そんざい」と読むものについてみていく。
心理描写 |
あんなに誰よりも近い存在だったのに |
私の存在どれくらい?(2) |
君の存在 忘れないように(3) |
上記の歌詞は、視点人物(自分自身)の心理描写が中心になっているものである。1つ目の歌詞については、「誰よりも近い」という言葉から、今は心理的な距離が開いてしまったことが分かるようになっている。2つ目と3つ目の歌詞は非常に似たものになっているが、2つ目の歌詞は視点人物(自分自身)が対象人物に自分の「存在」について問いかけている。対象人物との距離に不安を覚えている様子を読み取ることができる。3つ目の歌詞は、視点人物(自分自身)が決意しているものであり、対象人物である「君」の存在を確かめようとしていることが分かる。
上記の歌詞は、「時間というものの有無」について表されている。もちろん、「時間」というものが「存在」しないということはあり得ない。つまり、この歌詞には視点人物(自分自身)の心理が大きく関係していることが分かる。
(j)「彼女」という熟語について
次に、「彼女」という熟語について取り上げ、分析していく。以下に、「ひと」と読んでいる箇所と「かのじょ」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「ひと」と読むものからみていく。
人物を指定(三角関係の様子) |
今頃 見知らぬあの彼女(ひと)と 背中を向けて眠っているの? |
上記の歌詞は、視点人物(自分自身)と対象人物の他に、三角関係を形作っている人物を「彼女(ひと)」という熟語を用いて描きだしているものである。「見知らぬ」という言葉から、視点人物(自分自身)ではない誰かのことを指しているものの、「あの」という言葉から視点人物(自分自身)が知らない人物ではないことを示している。また、「眠っている」という言葉と共に表していることから、対象人物と三角関係を形作っている人物の間は親密なものであることが読み取ることができる。
次に、「かのじょ」と読むものをみていく。
三角関係、失恋の様子 |
彼女と私の狭間で あなたはいつも窒息しそう |
彼女のはずむ声に私、戸惑いを隠せなかった |
イヴの夜はたぶん彼女と過ごすのね |
私よりやさしい彼女がいると 想像が先走る |
上記に示した歌詞は、「彼女」という存在が視点人物(自分自身)と対象人物の関係の間を脅かす存在になっており、「三角関係」あるいは「失恋」の様子をうかがい知ることができる。4つの歌詞のうち、3つの歌詞において「彼女」という言葉と共に「私」という言葉が用いられており、2人の様子が対比的に描かれている。また、3つ目の歌詞においては、「イヴの夜」という恋人にとって特別な夜を、視点人物(自分自身)ではなく、「彼女」と過ごすことを表すことで、視点人物(自分自身)の失恋の様子を表していることが分かるようになっている。
談話(彼女の心理) |
彼女がこう言うんだ “真面目なのもイイけど ワルい男もステキ” |
彼女がこう言うんだ “Kissが軽すぎるわ 最近冷たいのね” |
「今のままでは視野が狭くなるし… 何かが終わってしまいそう」と彼女が云った |
上記に示した歌詞は、「彼女」という言葉と共に「言う」や「云う」といった動詞が用いられており、「談話」を伴って「彼女」の心理を描いているものとして分類した。「彼女」のセリフを示すことで、視点人物(自分自身)に「彼女」が何を求めているのかを分からせようとしていると判断することができる。
彼女自身の心理・状況 |
12時のシンデレラ 夢は覚めて 彼女はすべてを知らされたのです |
彼女の心は石になった |
シングルライフを楽しむ彼女 |
上記に示した歌詞は、先述した談話を伴って彼女の心理を描いているものと似ている。しかし、この分類では談話を伴うことなく、「彼女」自身の心理や状況を描いているものをあてはめるものとした。1つ目と2つ目の歌詞は、『カナリヤ』という作品のものであり、失恋をした「彼女」の様子と心理を表しているといえる。「12時のシンデレラ」や「心が石になる」といった比喩的な歌詞を用いて、描いている。また、3つ目の歌詞である「シングルライフを楽しむ彼女」は、現在の「彼女」の様子を描いていると共に、愛する人がいない「彼女」の心理も垣間見ることができるものになっているといえるだろう。
彼女に対しての視点人物(自分自身)の心理 |
とびきりかわいい彼女は宝物(2) |
彼女の心の奥は 誰にも分からない |
彼女の心の裏は 誰にも分からない(2) |
何故 彼女を選ぶ… |
彼女の心は 誰にも分からない |
「彼女の事は忘れる」って 言ってくれても いいじゃない |
彼女を傷つけ 奪える程 勇気がなかったの 苦しくて |
彼女の事なじったら きっと嫌いになるわ |
日よう日は彼女にあげる |
彼女と友達でいたいの これからも |
上記に示した歌詞は、「彼女」に関して視点人物(自分自身)がどのように捉えて、考えているのかを表したものであるといえる。1つ目から5つ目までの歌詞は、『天使のような笑顔で』という作品のものであり、視点人物(自分自身)は男性であると考えられる。「彼女」のことをとても大切にしたいと思う気持ちの反面、「彼女」の心理がなかなか見えないもどかしさを抱えている様子を読み取ることができる歌詞になっている。6つ目からの歌詞は、「彼女」というものを視点人物(自分自身)がどのように捉えているのかを表し、視点人物(自分自身)の心理の様子を描いているものである。
(ⅲ)「まち」という読み方について
次に、特別な読みの中から「まち」というものをみていく。
熟語 | 「まち」と読んでいる総数 | 本来の読み方の総数 |
都会 | 7 | 18 |
東京 | 1 | 0 |
故郷 | 1 | 1 |
上記に示したように、「まち」という読みをしている熟語は3種類あり、その総数は9である。上記の表の「本来の読み方の総数」とは、例えば「都会」であれば「とかい」という読みをしているものの総数を表したものである。それぞれの熟語を使用している箇所を取り上げ、分析していくこととする。
(a)「都会」という熟語について
まず、「都会」という熟語を取り上げ、分析していく。以下に、「まち」と読んでいる箇所と「とかい」と読んでいる箇所を示す。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。まず、「まち」と読むものからみていく。
回顧 |
まばたきをした一瞬に思い出す あの都会(まち) |
上記に示した歌詞は、視点人物(自分自身)が「都会(まち)」という存在を振り返り、思い出していることが分かるので、「回顧」という分類にあてはめるものとした。「思い出す」や「あの」という言葉と合わせて表すことで、振り返っている様子と現在は離れた場所にいることが想像しやすくなっている。また、この歌詞からは「視点人物(自分自身)が「都会(まち)」に対してどのようなイメージを抱いているかは判断しにくい。
都会の持つイメージ |
灰色の都会(まち)を 見下ろすこの部屋に |
ざわめく都会(まち)の景色が止まる |
暮れゆく都会(まち) あふれる人波 |
微笑みも 忘れたくなるこの都会(まち)で |
愛が見えない 今の時代 都会(まち)はみんな 急ぎ足で |
息がつまりそうなこの都会(まち) |
上記に示した歌詞は、「都会」という言葉が持つイメージを表しているといえるものである。特に、マイナスのイメージを抱かせる言葉が並んでいることが特徴として挙げられる。「都会(まち)」という言葉の前に、どのような様子なのかを形容する言葉を置くことで、「都会」という言葉が持つイメージを想像させやすくしていると考えられる。上記の表において太字で示した言葉が、その部分にあたる。また、「あふれる人波」や「急ぎ足で」といった言葉は「都会(まち)」という言葉の後に置かれており、「都会」の様子を想像しやすくさせている。視点人物(自分自身)がと「都会(まち)」に対してどのようなイメージを持っているのかを表しているのだと考えられる。
次に、「とかい」と読むものについてみていく。
回顧 |
都会に行っても ずっと 仲間でいようと 約束したよね |
上記に示した歌詞において、視点人物(自分自身)は現在「都会」にいることが想像でき、「都会」に来る前の約束や様子を「仲間」に語りかけ、振り返っていると考えられる。「都会」というものは、視点人物(自分自身)たちにとって、遠い場所であり、憧れの場所であったことも分かるようになっている。
視点人物(自分自身)の心理 |
あんなに好きだった都会も もう夢中になるものはなくて |
山が嫌い 海が嫌い 都会が嫌いなら |
上記に示した歌詞は、視点人物(自分自身)が「都会」というものをどのように捉えているかとその好き嫌いについてはっきりと描いているものである。どちらの歌詞においても、現在、視点人物(自分自身)は「都会」を「好き」ではない様子が描かれている。
都会の持つイメージ |
煙る都会の Rain drops |
霞む都会の Tear drops |
都会の小さな彼は まるで soldier |
だけど都会のスピードに流されないで |
都会はいつも 誰かの目が光ってる |
都会の雨は冷たいね ああ |
クールな都会の中 |
今は あなたらしさも消えて 都会模様 |
都会がくれた ポーカーface(2) |
忘れよう 都会の雑音 |
くたくたになりながら 都会を行く風のように |
信じる気持ちとり戻して 都会を行く風のように |
くたくたになりながら 都会を行く風のように |
都会では 夢の代償が… |
上記に示した歌詞は、「都会」の持つイメージを表すとともに、視点人物(自分自身)がどのように「都会」というものを捉えているのかを描いているものである。上記の表において太字で示した箇所がその部分である。視点人物(自分自身)の心理も大きく関係しており、視点人物(自分自身)の心理によって決められたととることができる「都会」のイメージも描かれている。これらの歌詞も、やはり「都会」という言葉の持つイメージを表し、視点人物(自分自身)は「都会」に対してあまりいいイメージを持っていないことを表している。
(b)「東京」という熟語について
次に、「東京」という熟語を取り上げ、分析していく。なお、「東京」という熟語については、「まち」と読むものしか存在していない。以下にその箇所を示す。
具体的な地名を指定 |
今何処で暮らしてますか 東京(まち)を出たと聞いた |
上記に示した歌詞は、「東京」という言葉を用いることで「まち」という抽象的な場所を具体的に示している。また、「東京(まち)を出たと聞いた」という歌詞から、視点人物(自分自身)は、2人にゆかりがあった「東京」を離れており、かつ視点人物(自分自身)と対象人物の間には、対象人物の様子を人づてにしか確かめられない程の物理的、心理的な距離が開いてしまっていることが分かる。
(c)「故郷」という熟語について
次に、「故郷」という熟語を取り上げ、分析していく。以下に、「まち」と読んでいる箇所と「こきょう」と読んでいる箇所を示す。まず、「まち」と読むものからみていく。
望郷 |
夢を手にしたら また3人で いつかあの故郷(まち)に帰ろう |
上記に示した歌詞は、「あの」や「帰ろう」などの言葉と共に「故郷(まち)」を描くことで、視点人物(自分自身)たちが「故郷(まち)」を懐かしく思い出していることや、帰りたいと思っている心理の様子をうかがい知ることができるものになっている。
次に、「こきょう」と読むものをみていく。
望郷 |
あの懐かしい故郷へ いつか帰りたいと 雨の日はそう思う |
上記に示した歌詞も、先述した「まち」と読む「故郷」と同様に、「故郷」を懐かしみ、いつか帰りたいと思っている心理の様子が描かれている。
(ⅳ)「しあわせ」という読みについて
次に、特別な読みの中から「しあわせ」という読みについてみていく。
熟語 | 「しあわせ」と読んでいる総数 | 本来の読み方の総数 |
幸福 | 2 | 0 |
幸運 | 3 | 0 |
上記に示したように、「しあわせ」という読みをしている熟語は2種類あり、その総数は5である。なお、「しあわせ」という読みをする熟語には本来の読み(「幸福」=「こうふく」)は存在しない。それぞれの熟語を使用している箇所を取り上げ、分析していくこととする。
(a)「幸福」という熟語について
まず、「幸福」という熟語を取り上げ、分析していく。以下にその箇所を示す。
回顧 |
幸福(しあわせ)のときめき 覚えているでしょ |
ひっそりと 息を止めたアルバムには 途切れた幸福(しあわせ)のhistory |
上記に示した歌詞は、「幸福(しあわせ)」というものが昔のものとして描かれている。それが、上記の表において太字で示した「覚えているでしょ」や「途切れた」、「history」などの言葉から分かるようになっている。現在とその「幸福(しあわせ)」が繋がっているかは表されていないと考えられる。
(b)「幸運」という熟語について
次に、「幸運」という熟語について取り上げ、分析していく。なお、繰り返し同じ表現として用いられている場合は1つとして考え、その総数を括弧内に示すこととする。以下にその箇所を示す。
未来へ向かう様子 |
幸運(しあわせ)へと 走り出そう(3) |
上記に示した歌詞は、先述した「幸福(しあわせ)」とは異なり、これからやって来る「幸運(しあわせ)」のことを示しているといえる。「走り出そう」という言葉から、前向きに未来に向かって進もうとしている視点人物(自分自身)の心理を読み取ることができる。
(ⅴ)「いま」という読み方について
次に、特別な読みの中から「いま」という読みについてみていく。
熟語 | 「いま」と読んでいる総数 | 本来の読み方の総数 |
以前 | 1 | 0 |
現実 | 1 | 0 |
現在 | 2 | 0 |
上記に示したように、「いま」という読みをしている熟語は3種類あり、その総数は4である。なお、「いま」という読みをする熟語には本来の読み(「以前」=「いぜん」)は存在しない。それぞれの祝語を使用している箇所を取り上げ、分析していくこととする。
(a)「以前」という熟語について
まず、「以前」という熟語を取り上げ、分析していく。以下にその箇所を示す。
過去と現在の繋がり |
やっと出た電話の声も 以前(いま)までと違う 感じが変わったよ |
上記に示した歌詞は、「以前(いま)まで」と現在の様子を比べており、過去の様子と現在の様子を結び付けているといえる。「違う」という言葉から、過去と現在を対比的に描き、過去と現在との繋がりと変化を読み取ることができる。
(b)「現実」という熟語について
次に、「現実」という熟語を取り上げ、分析していく。以下にその箇所を示す。
上記に示した歌詞は、「現実(いま)」という時間が、段々と流れていくことで「想い出に変わっていくこと」を表している。「現実」という言葉は、今まさに視点人物(自分自身)が見聞きしている全てのものを指しており、それが「想い出に変わる」という時間の流れがもたらす、変化を表そうとしている。
(c)「現在」という熟語について
次に、「現在」という熟語を取り上げ、分析していく。以下にその箇所を示す。
今という時間、地点 |
過去も未来も忘れて 現在(いま)は君のことだけ |
現在(いま)どこにいるの 昨日誰といたの |
上記に示した歌詞は、過去や未来といったものは関係なく、「現在(いま)」という時間、地点を描いているものである。「現在(いま)」とは違う時間の流れを表す言葉を用いることで、「現在(いま)」という時間、地点が際立つようになっている。
(ⅵ)特別な読みをする熟語や言葉の種類が2つのもの
以下に、特別な読みをする熟語や言葉の種類が2つのものを示すこととする。
読み方 | 熟語・言葉 | 使われている箇所 |
やつ | 女性 | 口のきき方も知らない 生意気な女性(やつ)だと思った? |
やつ | 存在 | 僕はちっぽけな存在(やつ)だった |
わらう | 微笑 | どこかで微笑(わら)っていてほしい |
わらう | 嘲笑 | “過去の栄光”なんて自分でも嘲笑(わら)えるよ |
はな | 植物 | 窓辺に並べかけた植物(はな)の傍らに |
はな | 草花 | ねぇ 例えば 道端に咲く草花(はな)を見て |
さき | 未来 | 未来(さき)の話(こと)を口に出すのが怖かった |
さき | 真実 | 時には 真実(さき)が見えなくて |
みらい | 将来 | 輝ける将来(みらい)に 期待を胸にして あの日 |
みらい | 瞳 | たとえこの瞳(みらい)が 見えなくなっても |
あおい | 藍く | 空はどこまでも藍(あお)く 小鳥達の戯れが聴こえた |
あおい | 少年 | 今も僕は少年(あおい) 夢にしがみついてる |
ニュース | 出来事 | 悲しい出来事(ニュース) あふれる街で |
ニュース | Big News | さぁ みなさん Big News(ニュース)です 朝日に向かって 目覚めましょう(4) |
上記の表の中から、「あおい」という読みをしている2つを取り上げ、分析していく。
読み方 | 言葉 | 歌詞 |
あおい | 藍く | 空はどこまでも藍(あお)く 小鳥達の戯れが聴こえた |
あおい | 少年 | 今も僕は少年(あおい) 夢にしがみついてる |
1つ目の「藍く」という言葉を「あおく」と読んでいることについてであるが、これは「空」の澄み切った「あおさ」の様子を表しているものであると考えられる。一方で、「少年」という熟語を「あおい」と読んでいるのは、その後に配置されている「夢」という言葉に繋がっていくが、まだまだ成熟していない様子を表したものである。心が若く、未熟な様子を「青二才」と表現することに近いのではないだろうか。
(ⅶ)特別な読みをする熟語や言葉の種類が1つのもの
以下に、特別な読みをする熟語や言葉の種類が1つのものを示すこととする。
読み | 言葉 | 使われている箇所 |
きよう | 上手 | 上手(きよう)な言葉は要らないから |
め | 瞳 | 瞳(め)をそらしても 気づかれそうで |
め | 瞳 | 壊れそうな瞳(め)で 飛び立つときを 待っていたんだね |
め | 瞳 | 壊れそうな瞳(め)で 飛び立つ時を 待っていたんだね |
め | 瞳 | あなたの瞳(め)が好きだった |
はなしたね | 会話したね | 瞳だけで会話(はな)したね 出逢ったあの頃は |
かたづけたり | 整理たり | 思い出を整理(かたづけ)たり 映画を見たり |
まわり | 周囲 | こだわってた周囲(まわり)を すべて捨てて |
まわり | 周囲 | いつも 周囲(まわり)と比べては ヘコんで |
まわり | 周囲 | いろんな周囲(まわり)の人や家族に迷惑ばかりかけてた |
まわり | 周囲 | 停まっている 周囲(まわり)の風を 揺さ振って 動かして |
まわり | 周囲 | 幼い日の笑顔はいつも 周囲(まわり)を幸せにしていたね |
からだ | 身体 | 醒めた身体(からだ)に情熱注いで |
からだ | 身体 | 感じてる あなたの愛を身体中(からだじゅう) |
たった | 過った | あれからもう どれくらいの月日(とき)が過(た)ったのだろう |
たった | 過った | もう何年ぐらい過(た)ったのだろう |
わかれ | 別離 | 出逢いと別離(わかれ)を繰り返し |
わかれ | 別離 | 別離(わかれ)ても しばらくは悲しくて |
いのち | 生命 | 何処かで小さな生命(いのち)が生まれる |
わけ | 理由 | 形のない愛に理由(わけ)もなく 泣きたくなるけれど |
わけ | 理由 | 何故? 理由(わけ)もないのに 声をあげて泣きたくなる |
わけ | 理由 | かわいくなれない 本当の理由(わけ)は |
ハート | 心臓 | ドキドキ 壊れそうな心臓(ハート) 懐かしい(2) |
みんな | 友達 | 最初友達(みんな)が反対してたの |
マシーン | 洗濯機 | シャツが洗濯機(マシーン)でクルージング |
みかけ | 肩書 | 人は肩書(みかけ)に弱い 私だけは味方よ |
なやみ | 失望 | 私の失望(なやみ)は小さすぎるわ |
レトルト | 冷凍食品 | 冷凍食品(レトルト)にも飽き飽きしてる |
やさしさ | 言葉 | 言葉(やさしさ)より キスが欲しい 灼熱の夏に躍らせて! |
あいつ | 級友 | いつも級友(あいつ)の隣で笑う君を見てた |
わか(る) | 理解 | 何も言わなくても 君の気持ちは理解(わか)っているよ |
わか(る) | 理解 | ハッとドンピシャと理解(わか)る時があるはず |
ほんとう | 真実 | 真実(ほんとう)に思っている事が わからなくなるよ |
ほんとう | 真実 | 真実(ほんとう)の愛なら きっと色んな事乗り越えられたのに |
あれ | 暴言 | 暴言(あれ)は強がりだと気付いてほしい |
なかま | 大勢 | 大勢(なかま)の中に居ても 孤独を感じていた… |
やみ | 暗闇 | 果てない暗闇(やみ)から飛び出そう(2) |
ばしょ | 景色 | 子供の頃 大切に想っていた景色(ばしょ)を思い出したんだ |
ほし | 宇宙 | この宇宙(ほし)の希望のかけら |
しぐさ | 行動 | 僕は…何気ない行動(しぐさ)に振り回されてる |
すぐ | 一番 | 何かあると一番(すぐ)に 君に電話したくなる |
ゆめ | 仕事 | この仕事(ゆめ)はどんな状況(とき)も笑っているよ |
へや | 寝室 | それとも二人 別々の寝室(へや)で ひとり目を覚ますの? |
わずか | 少数 | 心許した ごく少数(わずか)な友人(ひと)には おしゃべりになれるのに |
さがす | 索す | まるで自分だけの場所を索(さが)すように |
あした | 未来 | 未来(あした)より遠い星を数えて |
あした | 未来 | 未来(あした)に 灯をともし(2) |
あかい | 朱い | 朱い(あかい)果実を見たら 私のことを思い出してください |
かけら | 粉 | きらきらとガラスの粉(かけら)になって |
くに | 楽園 | このまま 消えてしまいましょう 誰も知らない楽園(くに)へ |
ふたり | 私達 | 一生懸命 私達(ふたり)走ってたよね 恋してたね |
ふたり | 私達 | 今頃私達(ふたり)幸せに笑っていられたのかな |
ぬくもり | 体温 | 通り雨の中で 抱きしめた君の体温(ぬくもり)(2) |
つきひ | 歳月 | 失った歳月(つきひ)や 愛を連れて しがらみ全部 脱ぎ捨てて |
きおく | 失恋 | ときどき過去の失恋(きおく)に臆病になるけど |
ウインク | 笑顔 | 星空を見上げて 笑顔(ウインク)ひとつで |
せかい | 世紀末 | 油断できない世紀末(せかい) |
みち | 人生 | こうして別の人生(みち)探してる方が…幸せだね |
みち | 人生 | 始めることも 踏み込むこともしない人生(みち)なんて |
みち | 人生 | 自分で選んだ人生(みち)だもの |
かお | 表情 | 本心を隠した表情(かお) まだ僕には救いがありそう? |
かお | 表情 | 君は返事に困っていたね 隠せない その表情(かお)を思い出すたびに… |
まわらせて | 回転らせて | おかしいの メリーゴーランド誰もいない ただ 勝手に 回転(まわ)らせておくだけ |
こと | 話 | 未来(さき)の話(こと)を口に出すのが怖かった |
はな(れて) | 分離 | 分離(はな)れていると こんなに大切に思えるのに |
となり | 傍 | 心塞ぐ日はいつも君が傍(となり)で笑ってくれたよね |
ゆくえ | 行く先 | 遥かな旅をしている 二人の行く先(え)は 君に委ねたい |
ひとつ | 一点 | 私を照らす一点(ひとつ)の灯り |
リセット | 初期化 | 生まれ変わろうよ 人生を初期化(リセット)しよう(2) |
ぬけがら | 残像 | 遠くにもう行かないでと 抱きしめた君の残像(ぬけがら) |
こころ | 心臓 | 心臓(こころ)を 強く叩いたり 溺れる様に 涙を流したい |
おしえ | 修行 | まわり道も 意味のある修行(おしえ)と気付く日が来る |
かのじょ | 女友達 | 女友達(かのじょ)とだって 旅行に行かないし |
ほか | 他人 | 他人(ほか)の人の話のようで |
あって | 再会して | 偶然ロビーで再会して(あって) |
ひとりきり | 孤独感 | ふと孤独感(ひとりきり)がよぎる |
ひかり | 臭 | そう出逢った瞬間に 同じ臭(ひかり)を感じた |
おもい | 念い | だけどこの念(おも)いは いつも届かなくて |
いっとき | 一瞬 | それでも 苦しいのは 一瞬(いっとき)だけだもんね |
ハートビーツ | 鼓動 | 無意識のまま 鼓動(ハートビーツ) |
ライフスタイル | 生活 | 変わらぬ日常 生活(ライフスタイル) |
こい | 恋愛 | 勉強じゃないのよ 恋愛(こい)は |
まえ | 以前 | 星屑が飛び散るように もう 以前(まえ)の アイツじゃない |
みえる | 映える | 海岸通りを歩いていくと 君の部屋が映(み)える |
あい | 情念 | ジリジリ情念(あい)の炎が |
あいだ | 関係 | 友達だったなら うまくいく関係(あいだ)だったのか |
うた | 曲 | 私は お気にいりの 曲(うた)を かけながら |
ひびく | 残響く | 凍てつくような風が 人通りも絶えた路地に残響(ひび)く |
とおく | 遠方 | その視線は 僕の身体を通り越して 遠方(とおく)を見てる |
ときめく | 煌めく | 少女のように煌(とき)めいている(2) |
わななき | 戦慄 | 未知なるものへの戦慄(わななき)と |
おもうよ | 連想うよ | 慌ただしい生活の始まり キミのコトを一番に連想(おも)うよ |
いつわり | 現実 | 目の前の現実(いつわり)に目を伏せた |
ふく | 洋服 | お出かけの洋服(ふく)に着替えて |
けしき | 故郷 | あんなに見るのが厭だと 思っていたこの故郷(けしき)が こんなにも 懐かしく思えるなんて |
こたえ | 正解 | 正解(こたえ)は今も 分からないけど |
第二節 分析結果についての考察
歌詞における品詞分析について
今回の研究対象となった全152曲の作品において、名詞の使用割合が50%を超えていることが分かった。また、体言と用言でみた時も、体言型に分類されるものが110曲、用言型に分類されるものが42曲と、圧倒的に体言型の作品が多いことが分かる。これは、先に述べたように助詞の「の」を活用し、細かく名詞同士を繋げる歌詞や、用言の部分を省略したいわゆる体言止めのような歌詞の存在が大きく関係していると考えられる。体言型では、このような方法を用い、情景や様子を思い浮かべやすくさせているのだと考える。また、用言型では視点人物(自分自身)の行動や心理描写を中心に歌詞の世界が展開されている。助詞の「の」を活用して名詞を並列させたり、体言止めのような歌詞を用いたりすることはあまりなく、省略することなく動詞などを用いて最後まで視点人物(自分自身)の様子を表した歌詞であることが分かった。
歌詞における語彙分析について
この分析を通して、坂井泉水が歌詞の中で多くの場面で用いている語がみえてきた。多くの場面で用いている語であるということは、大切にしていた語であるとも捉えることができるのではないだろうか。歌詞を構成していく上で、どのような語を組み合わせることで、聴く人にどのように言葉が伝わっていくのかを考えることを大切にしていたことが分かる。坂井泉水が作詞を行う上で使用していた語の上位150語をみると、「今」と「心」の使用回数が100回を超えていることが分かる。また、それぞれの語を組み合わせて歌詞を構成しており(「愛」と「忘れる」など)、ZARDの歌詞の中では中心となっていたことが分かる。
歌詞における構成分析について
ZARDの作品は一般的に、「応援」や「励まし」といったイメージが強い。『負けないで』などの作品やZARDが活躍した時代が相まって、ZARDのイメージとして定着したと考えられる。しかし、今回の研究を通してZARDの作品は全てが「応援」と一概に分類できるものではないことが分かった。分類型としては、大きく分けて「応援型」、「友情型」、「恋愛型」の3つに分類することができた。「恋愛型」に分類した作品数が最も多くなった。また、「応援型」は応援対象によって細かく2つに、「恋愛型」はどのような恋愛の様子について描いているのかで細かく7つに分類することができた。
また、1作品ごとに1行ずつの内容を「状況」、「行動」、「談話」、「心理」に分類した結果によると、113の作品が「心理型」に分類できることが分かった。ほとんどの作品が「心理」か「状況」の割合が高くなっているものの、2作品だけ行動の割合が高くなっている「行動型」が存在していることが分かった。この結果から、坂井泉水は歌詞の中で視点人物(自分自身)や対象人物などの心理描写を丁寧に行っていたと考えられる。歌を聴く人にとって、歌詞の世界が想像しやすく、身近なものとして捉えやすくなるように、歌詞を構築していたことを想像することができる。
歌詞における特別な読みについて
今回、研究対象とした作品には、89種類の特別な読みをする言葉が存在していることが分かった。歌詞は歌われるものであるので、音の関係もあるだろう。しかし、それだけでは表記を変えていることに関しての説明がつかない。坂井泉水は、特別な読みをさせている言葉について、こだわりを持っていたことが考えられる。その中でも、「とき」と読む言葉の使用総数は43、「ひと」と読む言葉の総数は21となっており、その場に応じて言葉に持たせる意味を考え、使い分けていたのではないだろうか。そのそれぞれの読みについて、どのような内容が書かれているのかについて分類をしてみると、先に示したように幾つかに分けることができる。「とき」を例に挙げると、3つに分類をすることができる。本来の読み方をする場合と比べてみると、その使用総数に違いがあるものの、その分類は7種類になっている。特別な読みをする場合は、やや使用する場面が狭まっていると考えられる。
第三章 まとめと今後の課題
第一節 まとめ
本研究を通して、坂井泉水が歌詞にどのような思いを込めたのか、聴く人に何を伝えたかったのか、自分なりの見解を述べていきたい。
歌詞は、音楽にのせて思いを伝えることが前提で言葉が紡がれていくものである。その限られた中で、聴く人が入り込んで行けるような歌詞世界を構築していく必要がある。坂井泉水は、その歌詞世界を構築する中で、日常の何気ない一瞬を切り取る才能に長けていたのだと感じている。90年代という時代背景も手伝いながら、いわゆる「応援」をテーマにした作品も、また「恋愛」や「友情」をテーマにした作品も、誰もがどこかで自分に重ね合わせることができる、そんな言葉を紡いでいる。そんな歌詞を歌っているからこそ、ZARDは今もなお多くの人に支持されていたのだろう。そして、坂井泉水自身が決して無理をせず、日々の生活で感じたことや気になったことを言葉にしていることが、聴く人を歌詞世界に引き込んでいるのである。
ここで、幾つか坂井泉水の言葉を引用したい。
『わりと小さい頃から書くのが好きで、書いてましたね。人が潜在的に持ってい
る「言葉」というのは一生であまり変わらないし、個人差はないと思うんですね。
それが外に出るか、自分の中に持っているかで。(中略)多分、詩人というのは、
あまり外に出さない分、作品に言葉をぶつけているんでしょうね』。
『きっと忘れない ZARD-OFFICIAL BOOK-』23頁3~8行目
『好奇心という感性だけが頼りで、自分のアンテナに良い言葉やメロディーがひっ
かからなくなったら困りますね。あえて(詞を書く)秘訣をあげるなら私自身がリ
スナーであること、ではないでしょうか』。
『きっと忘れない ZARD-OFFICIAL BOOK-』25頁2~5行目
『私は等身大の1人の人間であって、ものすごい天才でもなければ、常に“おっ”
っていう言葉が出てくるわけでもないですから』
『きっと忘れない ZARD-OFFICIAL BOOK-』28頁4~5行目
彼女はただ昔から自分の言葉で、歌詞を紡いできた。難しい言葉ではなく、背伸びをした言葉でもなく、聴く人が共感できるような言葉で。そして、聴く人が自然と自分自身の姿を歌詞の中の視点人物(自分自身)の姿と重ね合わせることができるように。
このことを踏まえて、坂井泉水は聴く人が感じている辛さや孤独、喜びや嬉しさをZARDの歌を聴くだけで誰かと分かちあっているような感覚になってほしいという願いを込めて、言葉を紡ぎ続けていたのではないかと感じるのである。誰もが自分の未来が見えない中で様々な不安を感じながら生きている。時には、この世に自分一人しかいないと感じるほどの孤独感を感じる時がある。また、反対に世界中の人々に自分が感じている喜びや嬉しさを大声で叫びたくなる時もある。そんな瞬間に、ZARDの歌が傍にあり、坂井泉水が紡いできた言葉が聴く人に寄り添うものであってほしいという思いを込めて、歌詞を書き続けていたと考える。
第二節 今後の課題
今回の研究で、「茶筅」や「KH Coder」などの文章解析プログラムを使用したが、処理を行う過程において、どうしても差異が生じてしまうことがあった。その都度、手動で修正を行ったが、やはり限界があった。手動での修正をより丁寧で行うことで、データの精度はより高まっていくと考えられる。
また、今回は他のアーティストとの比較には及ばなかったが、他のアーティストとの比較を行うことで、今回の研究で得られた結果と比較することができ、ZARD特有の表現特性がより鮮明に見えてくると考えられる。
歌詞の研究ということであったが、音楽との関連性について調べることはできなかった。作曲者別や拍子などを調べていくと、より分析が深まると考えられる。
※参考文献・資料
1、2007年6月18日放送 NHK『クローズアップ現代 時代を励ました歌~ZARD 坂井泉水さんが遺したもの~』
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_2428.html
2、『きっと忘れない ZARD-OFFICIAL BOOK-』 株式会社ジェイロックマガジン社 2007年8月15日 初版第一刷発行
3、「WEZARD.net--ZARD Official Web Site--」
http://www.wezard.net/
4、「コブクロの歌詞の表現特性」片山秋作 平成22年度大阪教育大学卒業論文
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~kokugo/nonami/2010soturon/katayam.htm
5、KH Coderに関してのホームページ
http://khc.sourceforge.net/
6、茶筅に関してのホームページ
http://chasen-legacy.sourceforge.jp/
7、Lyrics Masterに関してのホームページ
http://www.kenichimaehashi.com/lyricsmaster/
第四章 終わりに
大阪の冬は寒い。故郷である三重から出てきて、4度目の冬。毎年、雪が降る大阪の冬には、未だに慣れない。その中でも、今年の冬は格別に寒いように思う。卒業論文はなかなか思うように進まず、自分の近い将来もまだ見えてこない。体感はもちろん、心もかなり寒い冬となった。そんな中で、何とか卒業論文を書き終えることができて本当によかったと思う。これもひとえに、卒論指導の時間はもちろん、メールでのご指導、スクリプトの作成など、様々な形で助言やご指導を頂いた野浪先生のお力添えがあったからこそである。深く感謝申し上げます。また、中間発表の場においてご指導いただいた国語科の先生方にも感謝申し上げます。
歌詞の研究は、もしかすると他の研究を行った学生からみると、少し異質な卒論研究にあたるのかもしれない。今回、研究対象としてZARDを取り上げるにあたって、他の人の卒業論文題目と比較したときに不安を覚えた。「この題目で卒業論文が書けるのか」と注意されるのではないかと考えてしまうこともあった。しかし、私はZARD坂井泉水の歌詞を研究しようと決心した。ZARDの歌詞には、研究する価値があると感じたからである。自分が心魅かれる言葉や文章を大学生活の最後に扱うことができ、本当に幸せでした。
大学生としての4年間、また国語表現ゼミナールの一員としての2年間、様々な形でご指導していただき、ありがとうございました。卒業論文を書き上げられたことを今後の自信に繋げていきたいと思います。
資料編1 対象楽曲について
※資料編1の表は発売日の欄に従って整理してある。
| 曲名 | 作詞者 | 作曲者 | 編曲者 | 収録作品 | 発売日 | 備考 |
1 | Good-bye My Loneliness | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「Good-bye My Loneliness」 | 1991.2.10 | |
2 | 愛は暗闇の中で | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | ZARD・寺尾広 | 「Good-bye My Loneliness」 | 1991.2.10 | |
3 | Oh! Suger Baby | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「Good-bye My Loneliness」(アルバム) | 1991.3.27 | |
4 | It's a Boy | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「Good-bye My Loneliness」(アルバム) | 1991.3.27 | |
5 | 不思議ね... | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「不思議ね...」 | 1991.6.25 | |
6 | 素直に言えなくて | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 明石昌夫 | 「不思議ね...」 | 1991.6.25 | |
7 | もう探さない | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「もう探さない」 | 1991.11.6 | |
8 | こんなに愛しても | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「もう探さない」 | 1991.11.6 | |
9 | ひとりが好き | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「もう探さない」(アルバム) | 1991.12.25 | |
10 | Forever | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「もう探さない」(アルバム) | 1991.12.25 | |
11 | Lonely Soldier Boy | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「もう探さない」(アルバム) | 1991.12.25 | |
12 | いつかは... | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 明石昌夫 | 「もう探さない」(アルバム) | 1991.12.25 | |
13 | 眠れない夜を抱いて | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫・池田大介 | 「眠れない夜を抱いて」 | 1992.8.5 | |
14 | Dangerous Tonight | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「眠れない夜を抱いて」 | 1992.8.5 | |
15 | 誰かが待ってる | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
16 | サヨナラ言えなくて | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 池田大介 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
17 | あの微笑みを忘れないで | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
18 | 好きなように踊りたいの | 坂井泉水 | 和泉一弥 | 葉山たけし | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
19 | Why Don't You Leave Me Alone | 坂井泉水 | 川島だりあ | 葉山たけし | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
20 | 愛は眠ってる | 坂井泉水 | 川島だりあ | 池田大介 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
21 | 遠い日のNostalgia | 坂井泉水 | 望月衛介 | 明石昌夫 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
22 | So Together | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「HOLD ME」(アルバム) | 1992.9.2 | |
23 | IN MY ARMS TONIGHT | 坂井泉水 | 春畑道哉 | 明石昌夫 | 「IN MY ARMS TONIGHT」 | 1992.9.9 | |
24 | 汗の中でCRY | 坂井泉水 | 松川敏也 | 小澤正澄・池田大介 | 「IN MY ARMS TONIGHT」 | 1992.9.9 | |
25 | 負けないで | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「負けないで」 | 1993.1.27 | |
26 | Stray Love | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「負けないで」 | 1993.1.27 | |
27 | 君がいない | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「君がいない」 | 1993.4.21 | |
28 | 私だけ見つめて | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「君がいない」 | 1993.4.21 | |
29 | 揺れる想い | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「揺れる想い」 | 1993.5.19 | |
30 | Just for you | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫・池田大介 | 「揺れる想い」 | 1993.5.19 | |
31 | Season | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
32 | あなたを好きだけど | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
33 | Listen to me | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
34 | You and me (and...) | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
35 | I want you | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
36 | 二人の夏 | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「揺れる想い」(アルバム) | 1993.7.10 | |
37 | もう少し あと少し... | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「もう少し あと少し…」 | 1993.9.4 | |
38 | カナリヤ | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「もう少し あと少し…」 | 1993.9.4 | |
39 | きっと忘れない | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「きっと忘れない」 | 1993.11.3 | |
40 | 黄昏にMy Lonely Heart | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「きっと忘れない」 | 1993.11.3 | |
41 | この愛に泳ぎ疲れても | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「この愛に泳ぎ疲れても/Boy」 | 1994.2.2 | |
42 | Boy | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「この愛に泳ぎ疲れても/Boy」 | 1994.2.2 | |
43 | Oh my love | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
44 | Top Secret | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
45 | 雨に濡れて | 坂井泉水・上杉昇 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | ※1 |
46 | I still remember | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
47 | if you gimme smile | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
48 | 来年の夏も | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
49 | あなたに帰りたい | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「OH MY LOVE」(アルバム) | 1994.6.4 | |
50 | こんなにそばに居るのに | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「こんなにそばに居るのに」 | 1994.8.6 | |
51 | あなたのせいじゃない | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「こんなにそばに居るのに」 | 1994.8.6 | |
52 | あなたを感じていたい | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 織田哲郎 | 「あなたを感じていたい」 | 1994.12.24 | |
53 | Take me to your dream | 坂井泉水 | 川島だりあ | 明石昌夫 | 「あなたを感じていたい」 | 1994.12.24 | |
54 | Just believe in love | 坂井泉水 | 春畑道哉 | 葉山たけし | 「Just believe in love」 | 1995.2.1 | |
55 | Ready, Go! | 坂井泉水 | 川島だりあ | 葉山たけし | 「Just believe in love」 | 1995.2.1 | |
56 | 今すぐ会いに来て | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
57 | ハイヒール脱ぎ捨てて | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
58 | Forever you | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
59 | もう逃げたりしないわ 想い出から | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
60 | 気楽に行こう | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 池田大介 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
61 | I'm in love | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | |
62 | 瞳そらさないで | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「forever you」(アルバム) | 1995.3.10 | ※2 |
63 | 愛が見えない | 坂井泉水 | 小澤正澄 | 葉山たけし | 「愛が見えない」 | 1995.6.5 | |
64 | Teenage dream | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「愛が見えない」 | 1995.6.5 | ※2 |
65 | サヨナラは今もこの胸に居ます | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「サヨナラは今もこの胸に居ます」 | 1995.8.28 | |
66 | 眠り | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 池田大介 | 「サヨナラは今もこの胸に居ます」 | 1995.8.28 | |
67 | マイ フレンド | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「マイ フレンド」 | 1996.1.8 | |
68 | 目覚めた朝は... | 坂井泉水 | 米澤光由 | 池田大介 | 「マイ フレンド」 | 1996.1.8 | |
69 | 心を開いて | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 「心を開いて」 | 1996.5.6 | |
70 | Change my mind | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「心を開いて」 | 1996.5.6 | |
71 | 君がいたから | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | ※3 |
72 | LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~ | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | ※4 |
73 | DAN DAN 心魅かれてく | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | ※3 |
74 | 突然 | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | ※3 |
75 | 今日も | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | |
76 | Today is another day | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | |
77 | 見つめていたいね | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「TODAY IS ANOTHER DAY」(アルバム) | 1996.7.8 | |
78 | Don't you see! | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「Don't you see!」 | 1997.1.6 | |
79 | 帰らぬ時間の中で | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「Don't you see!」 | 1997.1.6 | |
80 | 君に逢いたくなったら... | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「君に逢いたくなったら…」 | 1997.2.26 | |
81 | 愛を信じていたい | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「君に逢いたくなったら…」 | 1997.2.26 | |
82 | 風が通り抜ける街へ | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 徳永暁人 | 「風が通り抜ける街へ」 | 1997.7.2 | |
83 | 遠い星を数えて | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 徳永暁人 | 「風が通り抜ける街へ」 | 1997.7.2 | |
84 | 永遠 | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「永遠」 | 1997.8.20 | |
85 | I can't let go | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 古井弘人 | 「永遠」 | 1997.8.20 | |
86 | My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~ | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 池田大介 | 「My Baby Grand~ぬくもりが欲しくて~」 | 1997.12.3 | |
87 | Love is Gone | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 池田大介 | 「My Baby Grand~ぬくもりが欲しくて~」 | 1997.12.3 | |
88 | 息もできない | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 葉山たけし | 「息もできない」 | 1998.3.4 | |
89 | Vintage | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「息もできない」 | 1998.3.4 | |
90 | 運命のルーレット廻して | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 池田大介 | 「運命のルーレット廻して」 | 1998.9.17 | |
91 | 少女の頃に戻ったみたいに | 坂井泉水 | 大野愛果 | 池田大介 | 「運命のルーレット廻して」 | 1998.9.17 | |
92 | 新しいドア~冬のひまわり~ | 坂井泉水 | 北野正人 | 古井弘人 | 「新しいドア~冬のひまわり~」 | 1998.12.2 | |
93 | GOOD DAY | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 池田大介 | 「GOOD DAY」 | 1998.12.2 | |
94 | WAKE UP MAKE THE MORNING LAST ~忘れがたき人へ~ | 坂井泉水 | 福山廣也 | 古井弘人 | 「永遠」(アルバム) | 1999.2.17 | |
95 | Brand New Love | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 徳永暁人 | 「永遠」(アルバム) | 1999.2.17 | ※5 |
96 | I feel fine, yeah | 坂井泉水 | 三好誠 | 古井弘人 | 「永遠」(アルバム) | 1999.2.17 | |
97 | フォトグラフ | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「永遠」(アルバム) | 1999.2.17 | |
98 | MIND GAMES | 坂井泉水 | 綿貫正顕 | 綿貫正顕・古井弘人 | 「MIND GAMES」 | 1999.4.7 | |
99 | Hypnosis | 坂井泉水 | 岡本仁志 | 岡本仁志・古井弘人 | 「MIND GAMES」 | 1999.4.7 | |
100 | 果てしない夢を | 上杉昇・坂井泉水 | 出口雅之 | 明石昌夫 | 「ZARD BEST The Single Collection ?軌跡?」 | 1999.5.28 | ※6 |
101 | 世界はきっと未来の中 | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 徳永暁人・古井弘人・シオジリケンジ | 「世界はきっと未来の中」 | 1999.6.16 | |
102 | 痛いくらい君があふれているよ | 坂井泉水 | シオジリケンジ | シオジリケンジ | 「痛いくらい君があふれているよ」 | 1999.10.14 | |
103 | この涙 星になれ | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 古井弘人 | 「この涙 星になれ」 | 1999.12.1 | |
104 | お・も・ひ・で | 坂井泉水 | 寺尾広 | 古井弘人・徳永暁人 | 「この涙 星になれ」 | 1999.12.1 | |
105 | Get U're Dream | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「Get U're Dream」 | 2000.9.6 | |
106 | promised you | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | Cybersound | 「promised you」 | 2000.11.15 | |
107 | The only truth I know is you | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「promised you」 | 2000.11.15 | |
108 | 窓の外はモノクローム | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 大賀好修 | 「時間の翼」(アルバム) | 2001.2.15 | |
109 | 明日もし君が壊れても | 坂井泉水 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 「時間の翼」(アルバム) | 2001.2.15 | ※5 |
110 | hero | 坂井泉水 | 大野愛果 | 大賀好修 | 「時間の翼」(アルバム) | 2001.2.15 | |
111 | クリスマスタイム(ZARD Version) | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 徳永暁人 | 「ZARD BLENDII ~LEAF&SNOW~」 | 2001.11.21 | ※4 |
112 | さわやかな君の気持ち | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「さわやかな君の気持ち」 | 2002.5.22 | |
113 | 抱きしめていて | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「さわやかな君の気持ち」 | 2002.5.22 | |
114 | Seven Rainbow | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「さわやかな君の気持ち」 | 2002.5.22 | |
115 | 明日を夢見て | 坂井泉水 | 大野愛果 | 小林哲 | 「明日を夢見て」 | 2003.4.9 | |
116 | 探しに行こうよ | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「明日を夢見て」 | 2003.4.9 | |
117 | 瞳閉じて | 坂井泉水 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 「瞳閉じて」 | 2003.7.9 | |
118 | 愛しい人よ~名もなき旅人よ~ | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 大賀好修 | 「瞳閉じて」 | 2003.7.9 | |
119 | もっと近くで君の横顔見ていたい | 坂井泉水 | 大野愛果 | 池田大介 | 「もっと近くで君の横顔見ていたい」 | 2003.11.12 | |
120 | リセット | 坂井泉水 | 三好誠 | 小林哲 | 「もっと近くで君の横顔見ていたい」 | 2003.11.12 | |
121 | 時間の翼 | 坂井泉水 | 大野愛果 | 小林哲 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
122 | pray | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 小林哲 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
123 | 出逢いそして別れ | 坂井泉水 | 春畑道哉 | 春畑道哉・池田大介 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
124 | 止まっていた時計が今動き出した | 坂井泉水 | 中村由利 | 徳永暁人 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
125 | 愛であなたを救いましょう | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 明石昌夫 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
126 | 天使のような笑顔で | 坂井泉水 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
127 | 悲しいほど 今日は雨でも | 坂井泉水 | 大野愛果 | 小林哲 | 「止まっていた時計が今動き出した」(アルバム) | 2004.1.28 | |
128 | かけがえのないもの | 坂井泉水 | 大野愛果 | 小林哲 | 「かけがえのないもの」 | 2004.6.23 | |
129 | 無我夢中 | 坂井泉水 | 大野愛果 | nightclubbers | 「かけがえのないもの」 | 2004.6.23 | |
130 | 今日はゆっくり話そう | 坂井泉水 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 「今日はゆっくり話そう」 | 2004.11.24 | |
131 | 淡い雪がとけて | 坂井泉水 | 寺尾広 | 徳永暁人 | 「今日はゆっくり話そう」 | 2004.11.24 | |
132 | 雨が降り出す前に | 坂井泉水 | 岩井勇一郎 | 葉山たけし | 「今日はゆっくり話そう」 | 2004.11.24 | |
133 | 星のかがやきよ | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように」 | 2005.4.20 | |
134 | 夏を待つセイル(帆)のように | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「星のかがやきよ/夏を待つセイル(帆)のように」 | 2005.4.20 | |
135 | サヨナラまでのディスタンス | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
136 | 君とのふれあい | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
137 | セパレート・ウェイズ | 坂井泉水 | 大野愛果 | 古井弘人 | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
138 | Last Good-bye | 坂井泉水 | 多々納好夫 | 葉山たけし | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | ※3 |
139 | 月に願いを | 坂井泉水 | 大野愛果 | 小林哲 | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
140 | あなたと共に生きてゆく | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 小林哲 | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | ※7 |
141 | I can't tell | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
142 | good-night sweetheart | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 葉山たけし | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
143 | 君と今日の事を一生忘れない | 坂井泉水 | 徳永暁人 | 徳永暁人 | 「君とのDistance」(アルバム) | 2005.9.7 | |
144 | 悲しいほど貴方が好き | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「悲しいほど貴方が好き/カラッといこう!」 | 2006.3.8 | |
145 | カラッといこう! | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「悲しいほど貴方が好き/カラッといこう!」 | 2006.3.8 | |
146 | ハートに火をつけて | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「ハートに火をつけて」 | 2006.5.10 | |
147 | 君へのブルース | 坂井泉水 | 坂井泉水 | 葉山たけし | 「ハートに火をつけて」 | 2006.5.10 | |
148 | グロリアスマインド | 坂井泉水 | 大野愛果 | 葉山たけし | 「グロリアスマインド」 | 2007.12.12 | |
149 | 翼を広げて | 坂井泉水 | 織田哲郎 | 明石昌夫 | 「翼を広げて/愛は暗闇の中で」 | 2008.4.9 | ※2 |
150 | 愛は暗闇の中で | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 森下志音 | 「翼を広げて/愛は暗闇の中で」 | 2008.4.9 | ※8 |
151 | 約束のない恋 | 坂井泉水 | 栗林誠一郎 | 葉山たけし | 「ZARD Premium Box 1991-2008 Complete Single Collection」 | 2008.5.28 | |
152 | さらば青春の影よ | 坂井泉水 | 大野愛果 | 徳永暁人 | 「ZARD Album Collection ?20TH ANNIVERSARY」 | 2012.1.1 | ※9 |
※備考について
※1 作詞はWANDSの上杉昇との共作 ZYYG,REV,ZARD & WANDS featuring 長嶋茂雄名義の「果てしない夢を」のカップリング曲のセルフカバー
※2 DEENへの提供曲のセルフカバー
※3 FIELD OF VIEWへの提供曲のセルフカバー
※4 Barbierへの提供曲のセルフカバー
※5 WANDSへの提供曲のセルフカバー
※6 作詞はWANDSの上杉昇との共作 ZYYG,REV,ZARD & WANDS featuring 長嶋茂雄「果てしない夢を」で発売
※7 テレサ・テンへの提供曲のセルフカバー
※8 坂井泉水が生前書き加えていた歌詞を追加したもの
※9 森進一への提供曲のセルフカバー
資料編2 構成分析について~1行ずつの内容に関して~
※資料編2の表は分類の欄に従って整理してある。
| 曲名 | 歌詞型(%) | 時間軸 |
| 状況 | 行動 | 談話 | 心理 | 分類 | |
70 | Change my mind | 26.7 | 33.3 | 13.3 | 26.7 | 行動型 | 現在 |
72 | LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~ | 26.7 | 43.3 | 3.3 | 26.7 | 行動型 | 現在 |
71 | 君がいたから | 48.7 | 15.4 | 0.0 | 35.9 | 状況型 | 現在 |
2 | 愛は暗闇の中で | 73.3 | 3.3 | 0.0 | 23.3 | 状況型 | 現在 |
61 | I'm in love | 56.3 | 0.0 | 0.0 | 43.8 | 状況型 | 現在 |
63 | 愛が見えない | 37.1 | 25.7 | 2.9 | 34.3 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
64 | Teenage dream | 41.4 | 20.7 | 0.0 | 37.9 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
65 | サヨナラは今もこの胸に居ます | 43.8 | 25.0 | 0.0 | 31.3 | 状況型 | 現在 |
74 | 突然 | 51.7 | 24.1 | 3.4 | 20.7 | 状況型 | 現在 |
79 | 帰らぬ時間の中で | 50.0 | 14.3 | 0.0 | 35.7 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
81 | 愛を信じていたい | 55.3 | 7.9 | 0.0 | 36.8 | 状況型 | 現在 |
82 | 風が通り抜ける街へ | 59.3 | 0.0 | 0.0 | 40.7 | 状況型 | 現在 |
91 | 少女の頃に戻ったみたいに | 44.8 | 13.8 | 0.0 | 41.4 | 状況型 | 現在 |
92 | 新しいドア~冬のひまわり~ | 49.1 | 11.3 | 0.0 | 39.6 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
94 | WAKE UP MAKE THE MORNING LAST ~忘れがたき人へ~ | 61.3 | 19.4 | 0.0 | 19.4 | 状況型 | 現在 |
96 | I feel fine, yeah | 46.2 | 15.4 | 0.0 | 38.5 | 状況型 | 現在 |
98 | MIND GAMES | 80.0 | 10.0 | 0.0 | 10.0 | 状況型 | 現在 |
100 | 果てしない夢を | 48.8 | 4.7 | 0.0 | 46.5 | 状況型 | 現在 |
104 | お・も・ひ・で | 56.0 | 8.0 | 0.0 | 36.0 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
105 | Get U're Dream | 46.9 | 8.2 | 0.0 | 44.9 | 状況型 | 現在 |
106 | promised you | 42.9 | 21.4 | 0.0 | 35.7 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
107 | The only truth I know is you | 50.0 | 17.5 | 0.0 | 32.5 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
109 | 明日もし君が壊れても | 50.0 | 7.1 | 3.6 | 39.3 | 状況型 | 現在 |
110 | hero | 45.5 | 22.7 | 0.0 | 31.8 | 状況型 | 現在 |
121 | 時間の翼 | 56.0 | 12.0 | 0.0 | 32.0 | 状況型 | 現在 |
124 | 止まっていた時計が今動き出した | 60.9 | 4.3 | 0.0 | 34.8 | 状況型 | 現在 |
130 | 今日はゆっくり話そう | 57.8 | 6.7 | 0.0 | 35.6 | 状況型 | 現在 |
133 | 星のかがやきよ | 54.8 | 0.0 | 0.0 | 45.2 | 状況型 | 現在 |
139 | 月に願いを | 46.2 | 11.5 | 0.0 | 42.3 | 状況型 | 現在 |
147 | 君へのブルース | 54.1 | 5.4 | 0.0 | 40.5 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
150 | 愛は暗闇の中で | 67.6 | 2.9 | 0.0 | 29.4 | 状況型 | 現在 |
152 | さらば青春の影よ | 55.3 | 5.3 | 0.0 | 39.5 | 状況型 | 現在〈回想〉 |
68 | 目覚めた朝は... | 36.4 | 24.2 | 3.0 | 36.4 | 状況心理型 | 現在 |
73 | DAN DAN 心魅かれてく | 39.5 | 21.1 | 0.0 | 39.5 | 状況心理型 | 現在〈回想〉 |
76 | Today is another day | 37.0 | 22.2 | 3.7 | 37.0 | 状況心理型 | 現在 |
108 | 窓の外はモノクローム | 44.0 | 12.0 | 0.0 | 44.0 | 状況心理型 | 現在 |
120 | リセット | 44.4 | 11.1 | 0.0 | 44.4 | 状況心理型 | 現在〈回想〉 |
53 | Take me to your dream | 38.7 | 22.6 | 0.0 | 38.7 | 状況心理型 | 現在 |
1 | Good-bye My Loneliness | 11.1 | 3.7 | 0.0 | 85.2 | 心理型 | 現在 |
3 | Oh! Suger Baby | 37.1 | 2.9 | 5.7 | 54.3 | 心理型 | 現在 |
4 | It's a Boy | 26.1 | 17.4 | 0.0 | 56.5 | 心理型 | 現在 |
5 | 不思議ね... | 31.8 | 9.1 | 0.0 | 59.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
6 | 素直に言えなくて | 16.7 | 4.2 | 8.3 | 70.8 | 心理型 | 現在 |
7 | もう探さない | 36.6 | 24.4 | 0.0 | 39.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
8 | こんなに愛しても | 11.1 | 41.7 | 2.8 | 44.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
9 | ひとりが好き | 21.4 | 28.6 | 3.6 | 46.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
10 | Forever | 29.7 | 21.6 | 2.7 | 45.9 | 心理型 | 現在 |
11 | Lonely Soldier Boy | 34.0 | 28.0 | 0.0 | 38.0 | 心理型 | 現在 |
12 | いつかは... | 37.5 | 0.0 | 0.0 | 63.5 | 心理型 | 現在 |
13 | 眠れない夜を抱いて | 21.6 | 8.1 | 0.0 | 70.3 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
14 | Dangerous Tonight | 26.9 | 0.0 | 0.0 | 73.1 | 心理型 | 現在 |
15 | 誰かが待ってる | 23.8 | 23.8 | 4.8 | 47.6 | 心理型 | 現在 |
16 | サヨナラ言えなくて | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在 |
17 | あの微笑みを忘れないで | 11.9 | 11.9 | 0.0 | 76.2 | 心理型 | 現在〈過去〉 |
18 | 好きなように踊りたいの | 0.0 | 0.0 | 2.6 | 97.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
19 | Why Don't You Leave Me Alone | 18.5 | 25.9 | 0.0 | 55.6 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
20 | 愛は眠ってる | 40.0 | 0.0 | 0.0 | 60.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
21 | 遠い日のNostalgia | 21.9 | 12.5 | 0.0 | 65.6 | 心理型 | 回想〈現在〉 |
22 | So Together | 5.3 | 23.7 | 0.0 | 71.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
23 | IN MY ARMS TONIGHT | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
24 | 汗の中でCRY | 0.0 | 0.0 | 3.7 | 96.3 | 心理型 | 現在 |
25 | 負けないで | 13.9 | 5.6 | 2.8 | 77.8 | 心理型 | 現在 |
26 | Stray Love | 23.1 | 7.7 | 0.0 | 69.2 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
27 | 君がいない | 28.1 | 12.5 | 3.1 | 56.3 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
28 | 私だけ見つめて | 14.8 | 3.7 | 0.0 | 81.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
29 | 揺れる想い | 7.4 | 7.4 | 0.0 | 85.2 | 心理型 | 現在 |
30 | Just for you | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在 |
31 | Season | 4.2 | 8.3 | 0.0 | 87.5 | 心理型 | 回想〈現在〉 |
32 | あなたを好きだけど | 28.6 | 16.7 | 0.0 | 66.7 | 心理型 | 現在 |
33 | Listen to me | 10.5 | 5.3 | 0.0 | 84.2 | 心理型 | 現在 |
34 | You and me (and...) | 26.9 | 3.8 | 7.7 | 61.5 | 心理型 | 現在 |
35 | I want you | 23.3 | 13.3 | 3.3 | 60.0 | 心理型 | 現在 |
36 | 二人の夏 | 29.2 | 16.7 | 0.0 | 54.2 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
37 | もう少し あと少し... | 15.4 | 11.5 | 0.0 | 73.1 | 心理型 | 現在 |
38 | カナリヤ | 41.7 | 0.0 | 4.2 | 54.2 | 心理型 | 現在 |
39 | きっと忘れない | 8.8 | 5.9 | 2.9 | 82.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
40 | 黄昏にMy Lonely Heart | 4.2 | 4.2 | 4.2 | 87.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
41 | この愛に泳ぎ疲れても | 12.5 | 9.4 | 0.0 | 78.1 | 心理型 | 現在 |
42 | Boy | 21.7 | 8.7 | 4.3 | 65.2 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
43 | Oh my love | 23.8 | 16.7 | 0.0 | 59.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
44 | Top Secret | 29.0 | 16.1 | 3.2 | 51.6 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
45 | 雨に濡れて | 42.1 | 13.2 | 0.0 | 44.7 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
46 | I still remember | 26.0 | 26.0 | 0.0 | 48.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
47 | if you gimme smile | 26.3 | 7.9 | 0.0 | 65.8 | 心理型 | 現在 |
48 | 来年の夏も | 25.0 | 3.6 | 0.0 | 71.4 | 心理型 | 現在〈回想〉〈未来〉 |
49 | あなたに帰りたい | 34.5 | 24.1 | 0.0 | 41.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
50 | こんなにそばに居るのに | 29.5 | 11.4 | 0.0 | 59.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
51 | あなたのせいじゃない | 25.6 | 10.3 | 2.6 | 61.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
52 | あなたを感じていたい | 30.3 | 12.1 | 3.0 | 54.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
54 | Just believe in love | 20.7 | 17.2 | 0.0 | 62.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
55 | Ready, Go! | 21.4 | 0.0 | 0.0 | 78.6 | 心理型 | 現在 |
56 | 今すぐ会いに来て | 10.5 | 10.5 | 5.3 | 73.7 | 心理型 | 現在 |
57 | ハイヒール脱ぎ捨てて | 34.3 | 11.4 | 0.0 | 54.3 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
58 | Forever you | 48.0 | 0.0 | 0.0 | 52.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
59 | もう逃げたりしないわ 想い出から | 25.9 | 11.1 | 3.7 | 59.3 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
60 | 気楽に行こう | 36.7 | 10.0 | 0.0 | 53.3 | 心理型 | 現在 |
62 | 瞳そらさないで | 25.9 | 18.5 | 11.1 | 44.4 | 心理型 | 現在 |
66 | 眠り | 35.0 | 20.0 | 0.0 | 45.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
67 | マイ フレンド | 20.6 | 20.6 | 0.0 | 58.8 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
69 | 心を開いて | 24.1 | 24.1 | 0.0 | 51.7 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
75 | 今日も | 32.0 | 16.0 | 8.0 | 44.0 | 心理型 | 現在 |
77 | 見つめていたいね | 33.3 | 27.3 | 3.0 | 36.4 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
78 | Don't you see! | 28.1 | 34.4 | 0.0 | 37.5 | 心理型 | 現在 |
80 | 君に逢いたくなったら... | 27.8 | 8.3 | 2.8 | 61.1 | 心理型 | 現在 |
83 | 遠い星を数えて | 12.0 | 16.0 | 4.0 | 68.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
84 | 永遠 | 25.0 | 4.2 | 4.2 | 66.7 | 心理型 | 現在 |
85 | I can't let go | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在 |
86 | My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~ | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在 |
87 | Love is Gone | 40.9 | 4.5 | 0.0 | 54.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
88 | 息もできない | 22.2 | 11.1 | 0.0 | 66.7 | 心理型 | 現在 |
89 | Vintage | 21.1 | 5.3 | 5.3 | 68.4 | 心理型 | 現在 |
90 | 運命のルーレット廻して | 25.0 | 33.3 | 0.0 | 41.7 | 心理型 | 現在 |
93 | GOOD DAY | 6.9 | 6.9 | 3.4 | 82.8 | 心理型 | 現在 |
95 | Brand New Love | 31.7 | 22.0 | 0.0 | 46.3 | 心理型 | 現在 |
97 | フォトグラフ | 28.0 | 20.0 | 0.0 | 52.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
99 | Hypnosis | 0.0 | 0.0 | 5.9 | 94.1 | 心理型 | 現在 |
101 | 世界はきっと未来の中 | 48.0 | 0.0 | 0.0 | 52.0 | 心理型 | 現在 |
102 | 痛いくらい君があふれているよ | 45.1 | 3.9 | 0.0 | 51.0 | 心理型 | 現在 |
103 | この涙 星になれ | 41.9 | 9.3 | 0.0 | 48.8 | 心理型 | 現在 |
111 | クリスマスタイム(ZARD Version) | 23.1 | 3.8 | 0.0 | 73.1 | 心理型 | 現在 |
112 | さわやかな君の気持ち | 30.0 | 12.5 | 0.0 | 57.5 | 心理型 | 現在 |
113 | 抱きしめていて | 40.0 | 10.0 | 0.0 | 50.0 | 心理型 | 現在 |
114 | Seven Rainbow | 33.3 | 14.8 | 11.1 | 40.7 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
115 | 明日を夢見て | 30.6 | 5.6 | 0.0 | 63.9 | 心理型 | 現在 |
116 | 探しに行こうよ | 35.5 | 9.7 | 0.0 | 54.8 | 心理型 | 現在 |
117 | 瞳閉じて | 47.2 | 2.8 | 0.0 | 50.0 | 心理型 | 現在 |
118 | 愛しい人よ~名もなき旅人よ~ | 34.4 | 12.5 | 0.0 | 53.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
119 | もっと近くで君の横顔見ていたい | 27.3 | 12.1 | 0.0 | 60.6 | 心理型 | 現在 |
122 | pray | 30.8 | 7.7 | 0.0 | 61.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
123 | 出逢いそして別れ | 46.4 | 3.6 | 0.0 | 50.0 | 心理型 | 現在 |
125 | 愛であなたを救いましょう | 4.0 | 24.0 | 4.0 | 68.0 | 心理型 | 現在 |
126 | 天使のような笑顔で | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 心理型 | 現在 |
127 | 悲しいほど 今日は雨でも | 24.1 | 3.4 | 0.0 | 72.4 | 心理型 | 現在 |
128 | かけがえのないもの | 28.2 | 7.7 | 0.0 | 64.1 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
129 | 無我夢中 | 15.0 | 5.0 | 0.0 | 80.0 | 心理型 | 現在 |
131 | 淡い雪がとけて | 27.1 | 10.3 | 0.0 | 62.1 | 心理型 | 現在 |
132 | 雨が降り出す前に | 14.3 | 3.6 | 3.6 | 78.6 | 心理型 | 現在 |
134 | 夏を待つセイル(帆)のように | 44.0 | 0.0 | 0.0 | 56.0 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
135 | サヨナラまでのディスタンス | 25.0 | 4.5 | 2.3 | 68.2 | 心理型 | 現在 |
136 | 君とのふれあい | 34.5 | 6.9 | 0.0 | 58.6 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
137 | セパレート・ウェイズ | 34.6 | 7.7 | 0.0 | 57.7 | 心理型 | 現在 |
138 | Last Good-bye | 41.9 | 6.5 | 0.0 | 51.6 | 心理型 | 現在 |
140 | あなたと共に生きてゆく | 31.8 | 22.7 | 0.0 | 45.5 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
141 | I can't tell | 42.9 | 4.8 | 0.0 | 52.4 | 心理型 | 現在 |
142 | good-night sweetheart | 24.3 | 2.7 | 5.4 | 67.6 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
143 | 君と今日の事を一生忘れない | 35.1 | 2.7 | 5.4 | 56.8 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
144 | 悲しいほど貴方が好き | 15.8 | 0.0 | 5.3 | 78.9 | 心理型 | 現在 |
145 | カラッといこう! | 40.9 | 13.6 | 0.0 | 45.5 | 心理型 | 現在 |
146 | ハートに火をつけて | 40.5 | 10.8 | 0.0 | 48.6 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
148 | グロリアスマインド | 14.8 | 7.4 | 0.0 | 77.8 | 心理型 | 現在 |
149 | 翼を広げて | 25.0 | 32.1 | 0.0 | 42.9 | 心理型 | 現在〈回想〉 |
151 | 約束のない恋 | 14.3 | 23.8 | 0.0 | 61.9 | 心理型 | 現在 |
資料編3 構成分析について~歌詞全体の傾向に関して~
※資料編3の表は分類の欄に従って整理してある。
| 曲名 | 視点人物 | 対象人物 | 主な事件や流れ | どのような感情、描写が描かれているか | 分類 |
33 | Listen to me | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 日常の中から飛び出したいという思い。 | 自分自身にエールを送っている。 | 応援型(自分) |
47 | if you gimme smile | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | あなたに笑顔を見せてほしいと思っている。 | あなたの笑顔があればいいなと思い、自分にエールを送っている。 | 応援型(自分) |
61 | I'm in love | 私 | あなた、彼女 | 自分にとってのヒーローを探している。 | 日常の生活を通して、自分にエールを送っている。 | 応援型(自分) |
89 | Vintage | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 優等生である自分のことを見失いかけている。 | 「いやだ」という言葉を言いたくなるけれど、言えない自分自身を表現している。自分を止まりそうなバイクにたとえ、無理をしていることを伝えようとしている。 | 応援型(自分) |
100 | 果てしない夢を | 一人称の記述なし | 君 | 前を向いて歩いて行こうという様子。 | 果てしない夢に向かって歩いて行くんだという前向きな気持ちが表現されている。 | 応援型(自分) |
145 | カラッといこう! | 一人称の記述なし | キミ、君 | 慌ただしい日常の始まりでも、君のことを一番に思い浮かべる。変わりたいと思うなら、自分から動かないとダメだと伝えている。 | 春の様子や周りの様子の描写を用いて、他者にエールを送っている。カラッといこう!という表現や無敵の強さを持ってという表現からうかがい知ることができる。 | 応援型(自分) |
105 | Get U're Dream | 一人称の記述なし | 君 | 今は近くにいない君に思いを届けようとしている。 | 自分自身への応援。君を近くに感じようとしている。 | 応援型(自分) |
129 | 無我夢中 | 私 | あなた | 予定調和な日常を嫌がり、いつも何かを感じ取って動こうとしている。 | 私自身を24時間考えている私と表現し、日常を予定調和にしないように努力している様子を表現している。 | 応援型(自分) |
55 | Ready, Go! | 私 | アイツ | まっすぐに彼と恋をしたいと思っている。 | 彼への愛情を原動力として、日常を生きている自分自身へエールを送っている。 | 応援型(自分) |
25 | 負けないで | 私 | あなた | (恋をしていた彼に)強くエールを送っている。 | あなたに強くエールを送っている。 | 応援型(他者) |
96 | I feel fine, yeah | 一人称の記述なし | 君 | 人より働いて、自分を見失いがちな様子。 | 前向きに自分らしく生きていこうと君を励ましている。 | 応援型(他者) |
120 | リセット | 一人称の記述なし | 君 | 誰も自分の頑張りを見てくれていないのではないかという思いをリセットしようとしている。 | 頑張っている君へエールを送っている。 | 応援型(他者) |
67 | マイ フレンド | 一人称の記述なし | あなた | あなたへのエールを送っている。あなたへ好意を抱いていた様子。 | あなたへエールを送っているが、友達以上の関係になれなかったことに対する気持ちも描写している。 | 応援型(他者) |
17 | あの微笑みを忘れないで | 一人称の記述なし | あなた | 都会で暮らす様になったあなたに言葉を綴っている。 | 都会で暮らすあなたへエールを送っている。昔の幸せだった頃、その時の微笑みを描写している。 | 応援型(他者) |
64 | Teenage dream | 一人称の記述なし | あいつ、君 | 三角関係。あいつと君の仲を知っているが、君のことを好きだと思っている。 | 3人は同級生、君のことが好きだったが、仲を壊したくないと思っていた。都会に行くのが夢で、3人のきずなは一緒だということを確かめようとしている。 | 友情型 |
66 | 眠り | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 一人で部屋にいる様子。誰にも気に留められず、孤独な様子。 | 友達に裏切られ、自分の周りには誰もいないことを描写し、その孤独を紛らわせるために眠りという言葉を用いている。 | 恋愛型-回顧 |
71 | 君がいたから | 僕、僕ら | 君 | 君の存在が自分の中で大きかった。 | 君がいたから、様々なことを乗り越えてこられたことを表現している。 | 恋愛型-回顧 |
104 | お・も・ひ・で | 一人称の記述なし | 君 | 昔の日々を思い出しながら、君との日々に思いを馳せる。 | 君と前向きに生きていきたいと思っている。 | 恋愛型-回顧 |
118 | 愛しい人よ~名もなき旅人よ~ | 私 | あなた、貴方 | 変わってしまったあなたにメッセージを送り、支えてあげたいと思っている。 | 愛しい人であるあなたに、あなたの壊れた心をほどいてあげることを伝えようとしている。夕方の風景。 | 恋愛型-回顧 |
77 | 見つめていたいね | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし(3Gのキーパー) | 対象人物の態度が許せなくて、無口になったことを後悔し、少しずつ変わってきている二人の関係を見つめなおそうとしている。 | 出会ったころの二人の様子を見つめて、そのままの二人でいたいと思っている。 | 恋愛型-回顧 |
119 | もっと近くで君の横顔見ていたい | 一人称の記述なし | 君 | 君との距離を感じ、昔を懐かしんでいる。 | 淋しい思いを夜の描写と共に表現している。 | 恋愛型-回顧 |
23 | IN MY ARMS TONIGHT | 一人称の記述なし | あなた | 二人の仲が少し単調になっている。 | 二人の仲が単調になりつつあることを通して、改めて自分の気持ちに気付き、あの頃のことを描写している。 | 恋愛型-回顧 |
99 | Hypnosis | 私 | あなた | あなたにすごく魅かれているが、一方的な愛に疲れている。 | あなたに魅かれていることを「Hypnosis」≒「催眠術」にたとえて、理由づけようとしている。 | 恋愛型-片思い |
125 | 愛であなたを救いましょう | 私 | あなた | あなたのために色々なことを犠牲にしているのに、あなたは私のことを一番に考えてくれない。 | あなたが私のことを一番に考えてくれていないことを知っているのに、私はどうしようもなくあなたのことが好きなんだということを伝えている。 | 恋愛型-片思い |
24 | 汗の中でCRY | アタシ | アイツ | アイツに夢中な様子。 | 世界で一番愛してほしいという思いを込めている。 | 恋愛型-片思い |
3 | Oh! Suger Baby | 僕 | 君〈彼女) | 男目線。憧れ、みんなのマドンナである君に恋をした。 | 彼女に僕を意識してほしいと願い、彼女の言葉に耳を傾けるが、自分の意思はしっかりしている。退屈? | 恋愛型-片思い |
14 | Dangerous Tonight | 一人称の記述なし | あなた | 年下の彼に余裕がなくなるくらい魅かれていく。 | 年下の彼に魅かれている自分の様子。 | 恋愛型-片思い |
28 | 私だけ見つめて | 私 | あなた | 気分屋で余裕を持っている彼との付き合い方を考えている。 | 気分で態度を変えるあなたに、自分だけを見てほしいというメッセージを送っている。 | 恋愛型-片思い |
73 | DAN DAN 心魅かれてく | 僕 | 君、あいつ | 僕は君に夢中だが、君はあいつに夢中。 | 僕が君に段々と心魅かれていく様子。 | 恋愛型-片思い |
82 | 風が通り抜ける街へ | 一人称の記述なし | あなた | あなたのことを好きになったけれど、あなたに好きになってもらえない視点人物。 | あなたを好きになり、今の関係を保っておくのは無理だと感じている。どうにかあなたに近づいてほしいと思って熱い思いを綴っている。 | 恋愛型-片思い |
88 | 息もできない | 私 | 君 | 君のことがとても好きになった。 | 彼への気持ちの大きさを「息もできないくらい」という言葉を用いて表現している。昔の恋のことを思い出しつつ、今度の恋が本物であることを祈っている。 | 恋愛型-片思い |
101 | 世界はきっと未来の中 | 私 | あなた | あなたが好き。あなたはどこか私を疑っている。決断の時期が来ていることを悟っている。 | あなたに夢中な様子を描写している。未来の様子を描こうとしている。 | 恋愛型-片思い |
107 | The only truth I know is you | 私 | 貴方 | 貴方に夢中な様子。 | 貴方に夢中だが、貴方は私にあまり振り向いてくれず、心の中の思いを綴っている。 | 恋愛型-片思い |
142 | good-night sweetheart | 私 | あなた、君 | 本当に君のことが好きな様子を伝えようとしている。明日を君に捧げようとしている。 | 君のことが本気で好きな様子を描写し、知らず知らずのうちに君のルールやペースになってしまうほどであることを用いて更に感じやすくさせている。 | 恋愛型-片思い |
144 | 悲しいほど貴方が好き | 私 | 貴方 | 貴方のことが好きで、あなたがふさぎ込んだり、うつむいたりするときには私が照らしてあげたいと思っている。 | 悲しいほど貴方が好きや、こんなにも苦しいという表現を用いて、貴方のことがどれだけ好きなのかを表現している。また、朝焼けや夕焼けに染まった私の心を描写することで、貴方が私にとって大きな存在であることも感じさせるようになっている。 | 恋愛型-片思い |
128 | かけがえのないもの | 一人称の記述なし | 君、あなた | 君に偶然ロビーで会い、声をかけた。今までは距離が離れていたが、君がかけがえのないものであることを感じ始め、一気に距離が縮まってきた様子。 | 君と離れている間は孤独だったが、再会して話を交わすうちにあなたがかけがえのない存在であることに気付き、心の中にあった思いがあふれ出そうとしている様子が描写されている。 | 恋愛型-片思い |
90 | 運命のルーレット廻して | 一人称の記述なし | 君 | 水平線を見て哀しくなる。 | 運命の人がすぐそこにいることを感じ取っている。 | 恋愛型-片思い |
114 | Seven Rainbow | 一人称の記述なし | 君 | 素直な気持ちをなかなか言えなかった。心の中の思いを君に届けている。 | 色々あったけれど、一番好きなことを君に伝えようとしている。 | 恋愛型-片思い |
124 | 止まっていた時計が今動き出した | 一人称の記述なし | 君 | 現在を生きていることを確認し、君への思いを伝えようとしている。 | 心の中で止まっていた時間が動き出したことを描写し、君のもとへ行きたいという思いを伝えようとしている。 | 恋愛型-片思い |
134 | 夏を待つセイル(帆)のように | 一人称の記述なし | 君 | すごく君のことが好きだが、自分の知らない君を見ることが怖い。君をずっと思っている様子。 | 夏を待つセイルを、君の事をずっと思い続けている自分自身にたとえている。 | 恋愛型-片思い |
11 | Lonely Soldier Boy | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | あなたに語りかけている | 語りかけている描写 | 恋愛型-語りかけ |
12 | いつかは... | 一人称の記述なし | あなた | 視点人物は死に面している。あなたへのエールと思いを綴っている。 | 死に面した視点人物は、残された時間をあなたと過ごしたいと願っている。残されるあなたにエールと思いを送っている。今の時間が色褪せていくことを知っているが、あなたの心の中に生き続ける。 | 恋愛型-語りかけ |
42 | Boy | 私 | あなた、彼 | 彼に優しく語りかけている。都会で頑張っている彼の様子。 | 都会で頑張っている彼に優しく語りかけ、いつも一緒にいることを伝えようとしている。 | 恋愛型-語りかけ |
81 | 愛を信じていたい | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 様々な感情や状況の中で、愛を見失わないようにしている。 | どんなに遠くにいても、愛という感情だけは信じていたいという思い。 | 恋愛型-決意 |
15 | 誰かが待ってる | 私 | 二、三人称の記述なし | 昔の彼との再会。 | 昔の彼と再会し、昔の自分を思い出しているが、これから出逢う新たな誰かに希望を向けている。 | 恋愛型-決意 |
60 | 気楽に行こう | 私 | あなた | 私とあなたは長い付き合いで、素直になれず、謝ることもできないでいる。 | あれこれ考えてしまうけれど、少し落ち着いて物事を考えたいと思っている。 | 恋愛型-決意 |
83 | 遠い星を数えて | 一人称の記述なし | あなた、君 | あなたと合わないとかなんとなく過ごしてきたけど、素直な自分をあなたに出せていないことに気付いた。 | 気持ちを素直にして、あなたのもとへ飛び込みたい気持ちを表現している。 | 恋愛型-決意 |
74 | 突然 | 僕、僕ら | 君 | 突然の君の手紙で声が途切れた。もう二度とそんなことはさせないと思い、現実だけを考えている。 | 突然の手紙によって、気持ちを変えなければと思い、恋人を大切にしていこうと心に誓っている。 | 恋愛型-決意 |
140 | あなたと共に生きてゆく | 私 | あなた | 孤独の中、あなたと出会い、幸せを確かめられた。これからは二人で生きてゆくんだという思い。 | あなたと共に生きてゆくことを決意しており、二人の間にある幸せを噛みしめている表現がなされている。 | 恋愛型-決意 |
146 | ハートに火をつけて | 私たち | 君 | 君のことを自分にとってたった一人の人と称して、君の胸へと戻ることを決意している。 | 生前、ハートに火をつけてを自身のことを奮い立たせる言葉と表現し、「哀願」という言葉でも表現をしていた。君の胸へ戻ろうとしている自分を奮い立たせている。 | 恋愛型-決意 |
18 | 好きなように踊りたいの | 私 | あなた | 彼の気持ちを疑い始め、彼と距離を置き、自由にしたいと思っている。 | 彼の気持ちに疑いを持ち、彼の元から離れて自由に新たな一歩を踏み出そうとしている。昔と今を描写し、比較している。 | 恋愛型-決意 |
22 | So Together | 一人称の記述なし | あなた | 結婚式を迎えた。今までのことを振り返りながら、未来を描いている。 | 結婚式を迎え、今までのことも未来につながっていると、二人で生きていくことを決心している。 | 恋愛型-決意 |
116 | 探しに行こうよ | 僕ら | 君、あなた | 君は死んでしまった。君の残像を抱きしめながら、進んで行こうとしている。 | 君がいなくなっても、君のことを探し続ける自分自身を表現している。 | 恋愛型-決意 |
95 | Brand New Love | 僕 | 二、三人称の記述なし | 昔のことは忘れて、新しい恋に向かっている。 | 前を向いて、これから出逢う誰かに思いを馳せている。 | 恋愛型-決意 |
133 | 星のかがやきよ | 僕ら、私 | 君 | 君とは誰よりも近い存在だったのに、別れてしまい他人より遠い存在になってしまった。 | 星のかがやきが君や私を照らし続けて、町の変化に流されずに別れた君がそのままでいてほしいと伝えている。 | 恋愛型-失恋 |
135 | サヨナラまでのディスタンス | 一人称の記述なし | 君、アイツ | 君との距離に悩んでおり、そんなことで悩まなくてもいいように強い女になりたいと思っている。 | サヨナラまでのディスタンスという表現から、君との距離が少しずつ遠くなってきていることが感じ取れるようになっている。 | 恋愛型-失恋 |
38 | カナリヤ | 一人称の記述なし | 彼女、彼、あなた | 彼から突然別れを告げられる。失恋をした。 | 彼から別れを告げられ、失恋をした自身の様子をカナリヤの描写を用いて表現している。 | 恋愛型-失恋 |
46 | I still remember | 私 | あなた | あなたとの二年の恋が終わってしまった。あなたは新たな恋をしているが、私はまだあなたのことが忘れられない。彼からの別れ。 | 彼からの別れをなかなか受け入れられない自分の様子を描写している。 | 恋愛型-失恋 |
65 | サヨナラは今もこの胸に居ます | 私 | あなた | あなたと別れた私。でも心には言えなかったサヨナラの言葉と彼への思いがまだある。 | 彼への思いをまだ自分が持っていること、そしてその思いをいつかは捨てなければならないことを描写している。 | 恋愛型-失恋 |
84 | 永遠 | 私 | あなた、君 | 別れた後、あなたに偶然会ったけど声をかけられなかった。 | 私とあなたに永遠というものを見出したいと思っている。 | 恋愛型-失恋 |
94 | WAKE UP MAKE THE MORNING LAST ~忘れがたき人へ~ | 一人称の記述なし | 彼 | 忘れがたい彼と過ごした思い出を全て変えようとしている。 | 孤独な様子。彼との愛の様子を銀行口座にたとえ、残り少なくなっていていることを表現している。 | 恋愛型-失恋 |
103 | この涙 星になれ | 一人称の記述なし | 君 | あなたを愛し始めていた。彼のもとを黙って出ていく。 | 君への思いをどうにか忘れなければと思い、君のことを思って流した涙が星になってほしいと願っている。 | 恋愛型-失恋 |
111 | クリスマスタイム(ZARD Version) | 僕 | 君 | クリスマスに来ないであろう君を待ち続ける。心変わりしたことを知っていながら、代わりを探す気になれない。 | クリスマスの情景にのせながら、諦められない君への思いを表現している。 | 恋愛型-失恋 |
123 | 出逢いそして別れ | 私 | 君、あなた | あなたとの出逢いから別れを振り返っている。 | あなたに私の愛と今でも愛していることを忘れないでほしいというメッセージを伝えようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
136 | 君とのふれあい | 一人称の記述なし | 君 | 君とのふれあいを思い出し、もう会えないことを悟っている。 | 二人の関係性が終わりに向かっていることを描写している。 | 恋愛型-失恋 |
137 | セパレート・ウェイズ | 一人称の記述なし | あなた | あなたとの恋が終わってしまった。心がとても冷たいものになってしまった様子。 | 恋の終わりと生まれたての恋を両方表現し、二人の恋の終わりの辛さを際立たせようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
139 | 月に願いを | 私 | 彼 | お気に入りの曲をかけ、ワインを飲みながら友達に手紙を書いていると、なぜだか哀しくなった。月夜の晩にあっさり恋に落ちた彼に、語りかけている。 | 昔の私とは変わってしまったことを表現している。手紙は最後まで書けず、抽斗にしまわれていることから、送る相手である友達は月夜の晩に恋に落ちた彼ではないか? | 恋愛型-失恋 |
141 | I can't tell | 僕 | 君 | 突然、君の近況を知らせる便りが来て、取り乱した。 | 君と距離ができてしまったけれども、それでも君との想い出に触れていたいという心の様子が描写されている。 | 恋愛型-失恋 |
143 | 君と今日の事を一生忘れない | 一人称の記述なし | あなた、君 | 君とは離れてしまい、孤独になってしまった。都会で暮らし、信じられる人たちもいないが、君と過ごした今日のことはずっと忘れないと決意している。 | 出だしで問い詰めるように疑問文を重ねている。一人になった。孤独に息が詰まる思いだった様子を表現し、二人でいた今日のことを忘れないという思いを際立たせている。 | 恋愛型-失恋 |
151 | 約束のない恋 | 私 | あなた | あなたと別れたばかりで会いたくなる。来月も会えるかどうか不安に感じている。 | 二人の恋を約束のない恋と称しており、もうすぐ二人の関係が終わってしまうことを悟っている様子を、旅立つことの痛みや意味を知るという表現から結び付けようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
8 | こんなに愛しても | 一人称の記述なし 語尾の表現(~の)の表現から女性。 | あなた | 彼が帰ってこない部屋で、彼の帰りを待っている。彼が違う人に心変わりしていることを知っているが、一方的な愛をどこか諦めながら送り続けている。 | 寂しさ、諦め、一人ぼっちな様子。彼への一方的な愛情。 | 恋愛型-失恋 |
149 | 翼を広げて | 僕 | 君 | 君のことを愛していたが、君はもう隣にはいない。昔を懐かしみながら、自分のもとから旅立っていく君にエールを送る。 | 君に気づかれないようにエールを送っている。自分のもとから離れていく君に思いを馳せながら、前を見ようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
19 | Why Don't You Leave Me Alone | 一人称の記述なし | あなた | 男の気持ちが変わっていく。別の女性の存在を感じている。 | 男が自分の元から離れていき、孤独に慣れない自身の様子を描写している。 | 恋愛型-失恋 |
108 | 窓の外はモノクローム | 私 | あなた | あなたと幸せな関係を築いていたが、あなたの嘘がきっかけで崩れてしまった。 | 二人の新たな未来を見据えている。 | 恋愛型-失恋 |
36 | 二人の夏 | 一人称の記述なし | あなた | バス停で見かけた昔の彼。忘れていた二人の夏や笑顔を思い出しつつも何も言えずに立ち去る。エールを送る。 | 色々なことを思い出しつつも、彼にエールを送り、前向きに新たな人と生きていく決意。 | 恋愛型-失恋 |
106 | promised you | 私 | 君 | 君とは離れてしまったけれど、君との約束のことを胸に刻んでいる。 | 昔のことを思い出しつつ、これからも君への愛を大切にしていこうとしている。 | 恋愛型-失恋 |
7 | もう探さない | 一人称の記述なし 語尾の表現(~ね)や年上の女と暮らしていると聞いたという表現から女性 | あなた | 男を探していて見つけた彼。一緒にいても心が離れていた。そしてとうとうどこかに行ってしまった。探したい気持ちもあが、探せないでいる。 | 彼への思いを断ち切れないでいる様子。視点人物とあなたのコントラスト〈影〉を描写し、二人の様子を表している。 | 恋愛型-失恋 |
10 | Forever | 一人称の記述なし | あなた | 互いを傷つけ合いながらも、これからも彼を愛し続けていくと思っている。 | 変わってしまった二人と、変わらず輝き続けているあの日、約束を対照的に描いている。彼をこれからも愛していこうと決意している。 | 恋愛型-失恋 |
13 | 眠れない夜を抱いて | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 別れた彼のことを思い出している。 | 彼との距離を感じ、孤独な自分の心理を眠れない夜という言葉を用いて表現している。 | 恋愛型-失恋 |
16 | サヨナラ言えなくて | 一人称の記述なし | あなた | あなたとの別れを思い出している。 | 別れたあなたのことを思い出して、まだあなたのことを諦めきれない様子を描いている。あなたとの思い出にサヨナラが言えない視点人物。 | 恋愛型-失恋 |
20 | 愛は眠ってる | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 失恋をした。昔の二人の様子を振り返っている。 | 昔の二人の様子を振り返りながら、前に向かおうとしているけれども、どこかで気持ちの整理がつかない。 | 恋愛型-失恋 |
27 | 君がいない | 一人称の記述なし | 君 | 君との距離が少しずつ開いていって、今はとなりに君はいない。 | 昔を振り返りながら、君が今は隣にいないことを悲しんでいる様子。 | 恋愛型-失恋 |
31 | Season | 一人称の記述なし | 君 | 学生時代に好きだった君に手紙を書いたけど、出せなかった。道行く学生服たちの様子を見て、昔のことを思い出している。 | 昔のことを学生服を着た人達の様子を見て思い出し、君への思いを思い出している。 | 恋愛型-失恋 |
39 | きっと忘れない | 一人称の記述なし | あなた | 昔のことを思い出しつつ、前を向こうとしている。 | 孤独な様子。別れたあなたのこと、その思い出を忘れないことを決意している。 | 恋愛型-失恋 |
62 | 瞳そらさないで | 僕 | 君、彼女 | 君の気持ちが少しずつ変わっていることに気づき、僕は心のどこかで別れの予感を感じている。 | 君の気持ちの変化に気づいた僕の心の変化が描写されており、二人の気持ちのズレが垣間見える。 | 恋愛型-失恋 |
63 | 愛が見えない | 私 | あなた | この頃は会うと喧嘩ばかりしていた二人。とうとうあなたは別れを告げた。 | これ以上は無理だとわかっているけれど、お互いがベストパートナーであることを感じている。 | 恋愛型-失恋 |
79 | 帰らぬ時間の中で | 私 | あなた | あなたと別れて二度目の冬。あなたを忘れるために仕事を頑張ってきたけど、まだどこかで忘れられない自分がいる。 | 戻らない時間を名残惜しみつつ、気持ちの整理をつけようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
92 | 新しいドア~冬のひまわり~ | 一人称の記述なし | 君 | 昔のことを思い出し、愛する人とともに過ごした季節を振り返っている。 | 君を向日葵にたとえ、冬でもまぶしかった様子などを描写している。 | 恋愛型-失恋 |
93 | GOOD DAY | 一人称の記述なし | あなた | あなたとの関係に終わりを覚えている。 | 泣くから悲しくなること、あなたとの関係に終わりを覚えていることを描写している。 | 恋愛型-失恋 |
97 | フォトグラフ | 一人称の記述なし | 君 | 写真を見て、君のことを思い出している。 | 昔の写真を通して、君への思い、忘れていた思い出などが浮かび上がっている。 | 恋愛型-失恋 |
112 | さわやかな君の気持ち | 私 | 君、あなた | 君の気持ちの変化に気付いて、電話をしたがそれはつなぎとめておく手段ではない。 | ずっとあなただけを見てきたということを伝えようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
131 | 淡い雪がとけて | 私、僕ら | 君 | 君の事を愛していたが、二人の関係は終わってしまった。 | 淡い雪がとけるという表現を用いて、二人の関係が終わってしまった様子を表現している。 | 恋愛型-失恋 |
152 | さらば青春の影よ | 僕ら、僕 | 君 | 青春の様子を思い出している。君のことをその中で思い出し、二人が孤独だった様子。 | 昔好きだった君のことを思い出し、君のことを忘れないようにしたいという思いを表現している。 | 恋愛型-失恋 |
59 | もう逃げたりしないわ 想い出から | 私 | 彼、あなた | 昔のあなたとの思い出の場所である浜辺に今の彼と来て、昔のあなたを思い出す。 | 今までは今の彼にも言えず、自分自身も忘れようとしてどこかにげていたあなたとの思い出を辛い思い出ではなく、楽しかった思い出に変えていこうとしている。 | 恋愛型-失恋 |
9 | ひとりが好き | 一人称の記述なし | あなた | 彼の気持ちが最初から嘘だったことに気付いた。心のどこかで彼を求めている自分の様子。 | 一人ぼっちを強がっている。二人の距離。クリスマスを思い出し、強がりながらもあなたの影を抱く私の様子。 | 恋愛型-失恋 |
6 | 素直に言えなくて | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 夜にひとりぼっち。対象人物に素直な気持ちをいえなかった。 | 素直な気持ちを言えなかった後悔、そんな中で対象人物がいなくなっても強くなると決意している。夜の描写、孤独。 | 恋愛型-失恋 |
75 | 今日も | 一人称の記述なし | あなた、彼 | 彼に叱られてつい別れたいと言ってしまった。 | 一度入った亀裂はなかなか元に戻せない。別れたいといったが、今日もあなたのことが好きなことに変わりはないという様子。 | 恋愛型-失恋 |
52 | あなたを感じていたい | 私 | あなた | 都会(自分とは離れた場所)にあなたが行ってしまう。 | 離れてしまう彼のことを思いながら、エールを送りつつ、素直な気持ちを言えなかった自分自身を後悔している。 | 恋愛型-失恋 |
5 | 不思議ね... | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 今は夏。季節の変化とともに、二人が変わっていくことを気にしている。 | 相手も変わっていくけど、変わらないでいてほしいと願っているものの、距離が開いてきている。 | 恋愛型-失恋 |
21 | 遠い日のNostalgia | 一人称の記述なし | 君 | あの日のことを後悔している。今の自分の隣に君はいない。 | 昔のことを振り返り、あの時に君に言えなかった言葉を今でも悔やんでいる様子。今でも気持ちが整理できない様子。 | 恋愛型-失恋 |
40 | 黄昏にMy Lonely Heart | 私 | あなた | 自分から別れを言い出した。彼はまだ未練があり、自分も後ろ髪を魅かれている。 | どうしても許せないことがあり、彼に別れを告げた。しかし、彼にやり直そうと言われると揺らぐ自分がいる。 | 恋愛型-失恋 |
45 | 雨に濡れて | 一人称の記述なし | あなた | 駅のホームで彼と別れた。雨に打たれながら、どうにかあなたのことを忘れようとしている。 | 雨の描写を用いて、自分の気持ちや孤独感といったものを打ち払おうとしている様子を表現している。後悔の様子。 | 恋愛型-失恋 |
49 | あなたに帰りたい | 私 | あなた | 彼と別れてイメージチェンジをした私。彼が気付かないほど。 | どこかで彼に気付いてほしいと思っている。 | 恋愛型-失恋 |
51 | あなたのせいじゃない | 私 | あなた | あなたに対して、もう合わないと言ってしまった。後悔をしているけど、自分が悪いと責め続け、納得させようとしている。 | あなたにサヨナラを言ってしまった自分自身の行動を後悔しつつ、どうにもならない思いや感情を自分に向けて、気持ちの整理をつけようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
57 | ハイヒール脱ぎ捨てて | 私 | あなた | 昔に自分から別れを告げたあなただが、今になってあなたしか私にはいないことに気付かされた。 | ハイヒールを用いて、昔の自分や後悔を共に脱ぎ捨てて、改めてあなたのもとへ帰る自分自身の様子を描写している。 | 恋愛型-失恋 |
68 | 目覚めた朝は... | 僕 | 君 | 都会の様子の変化と、自分と君の気持ちの変化。 | 昔の二人に戻りたいと思っているが、うまく行かずに、気持ちを告げることができなかった。別れの様子。 | 恋愛型-失恋 |
138 | Last Good-bye | 僕 | 君 | 君との距離が少しずつ開いている。過去のことを振り返りつつ、改めて君のことが大切だったことを確かめている。 | 君との関係が終わってしまい、友達だったらよかったかと後悔をしているが、離れてから感じた君の笑顔のまぶしさなどの描写から、まだ気持ちの整理がついていない様子が表現されている。 | 恋愛型-失恋 |
70 | Change my mind | 私 | あなた、彼 | 三角関係の様子。彼に心変わりしたと嘘を伝えた。 | あなたが私ともう一人の女性の関係に困っていることを感じ、心変わりしたことを嘘として伝え、納得させる理由がほしいので責めてほしいと思っている。 | 恋愛型-失恋 |
34 | You and me (and...) | 私 | 彼女 | 自分の好きな彼が自分の友達(女)と恋をしている。三角関係。 | 愛が残酷な様子を表現しようとしている。 | 恋愛型-失恋 |
37 | もう少し あと少し... | 一人称の記述なし | あなた | 三角関係、男性といけない恋をしている。 | 男性といけない恋をしていることを理解しているが、愛されたい気持ちを拭えない。 | 恋愛型-失恋 |
2 | 愛は暗闇の中で | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 愛の中に居る様子。 | 愛の様子について描写 | 恋愛型-不安 |
150 | 愛は暗闇の中で | 一人称の記述なし | 彼女 | 愛の中に居る様子。 | 愛の様子について描写 | 恋愛型-不安 |
78 | Don't you see! | 私 | あなた | あなたへ思いをつづっている。小さな喧嘩が巻き起こっている。 | 私の心理を中心にして、彼への思い、どうしてほしいかなどを表現している。 | 恋愛型-不安 |
113 | 抱きしめていて | 私 | あなた | 一緒にいたいけど、近すぎると素直になれない自分。 | 彼に自分の思いを伝えようとしている。なかなか上手くいかない二人の様子。 | 恋愛型-不安 |
35 | I want you | 私 | あなた | 少し彼との距離が開いている。どうにかしたいと思っている。 | 彼との距離が開いていることをどうにかしたいと思い、現実を壊したいという表現を用いて思いの強さを表現している。 | 恋愛型-不安 |
72 | LOVE~眠れずに君の横顔ずっと見ていた~ | 一人称の記述なし | 彼、君 | 自分自身を見失うことが多いが、君の存在が大きい。 | 自分自身を段ボールにたとえ、使い勝手がいいが用済みとなったら捨てられる様子。君の存在がそんな自分の救いになっていること。 | 恋愛型-不安 |
80 | 君に逢いたくなったら... | 私 | 君 | 君のことが好きだけど、このままの勢いで付き合っていくのはどこか不安なので一度距離をおいて、冷静に関係を考えてみようと思っている。 | 一度、距離を置いてみることを提案しており、君に逢いたくなるまで頑張ると自分自身を励ましているようにうかがえる。 | 恋愛型-不安 |
44 | Top Secret | 一人称の記述なし | あなた | あなたからの愛情が感じられなくなって、つい昔の彼に電話をした。 | 今の彼がいいと確かめる。 | 恋愛型-不安 |
50 | こんなにそばに居るのに | 一人称の記述なし | あなた | すごくそばにいる彼だが、どこかぎこちない。話さないし、やけに昔を懐かしんだりして心が離れているような様子。 | 一緒にいる時間が長いのか、出会ったころの感覚を失いつつある。あのころの思いをしっかり取り戻してほしいと思っている。 | 恋愛型-不安 |
85 | I can't let go | 一人称の記述なし | 二、三人称の記述なし | 二人の関係はとても曖昧なものになってしまい、関係の終わりが見えてきている。 | 恋愛をマニュアルの車にたとえ、なかなかうまく進まない二人の関係を描写してる。 | 恋愛型-不安 |
86 | My Baby Grand ~ぬくもりが欲しくて~ | 一人称の記述なし | あなた | 失恋をして、落ち込んでいた時に出逢った彼。遠距離になってしまっている。 | 視点人物の心理を中心に、今の彼になかなか会えない辛さを綴り、彼への思いを伝えようとしている。 | 恋愛型-不安 |
87 | Love is Gone | 僕 | 君 | 自由だけど孤独で、自分を見失っている。 | 君への愛をなくしてしまい、昔を懐かしみながらこれからをどう生きていけばいいのか、自分はこれで本当に正しいのかということを問いかけている。 | 恋愛型-不安 |
115 | 明日を夢見て | 私 | 君 | 二人の間に壁のようなものができてしまっている。 | 昔を振り返りつつも、君を信じていたいと自分の思いを伝えようとしている。 | 恋愛型-不安 |
132 | 雨が降り出す前に | 一人称の記述なし | 君 | 君は約束を破ってばかり。でも、独りぼっちはいやだと重い、今日も明日も一緒に過ごしたいと思っている。 | 雨が降り出す前にという表現を用いて、二人の様子がよく見えるうちに色んなことを確かめたいと思っている。 | 恋愛型-不安 |
148 | グロリアスマインド | 一人称の記述なし | 君 | 思い切り泣いて、昨日までのことを忘れたいと思っている。 | 変わらない自分の心や思いを表現し、君に伝えたいと思っている。 | 恋愛型-不安 |
1 | Good-bye My Loneliness | 一人称の記述なし | あなた | 都会で色々な心配事を抱えている。 | あなたに自分の心配事を忘れさせてほしいという思い。 | 恋愛型-不安 |
26 | Stray Love | 私 | あなた | 昔のことを思い出している。 | 心の距離を感じている。不安を覚えている様子。 | 恋愛型-不安 |
32 | あなたを好きだけど | 私 | あなた〈彼〉 | 年下の彼との恋。年上としての不安を抱えている。 | 年下の彼に余裕を見せないと思っているが、実は心配性であり、若さのことや年上の人に気持ちが揺らがないかなど考えている。 | 恋愛型-不安 |
41 | この愛に泳ぎ疲れても | 私 | あなた | 少し彼との愛に疲れを感じている。彼との仲に不安を覚えている自分もいる。 | あなたを愛することにどこかしら疲れているような気もするが、昔のことを思い出しつつ、不安な部分もあるけど愛していきたいと思っている様子。 | 恋愛型-不安 |
76 | Today is another day | 私 | あなた | あなたの噂話に、あなたのことを疑いそうになり、期待や信頼に自信を持てなくなっている。 | 現実に踊らされそうになっても、いくらその現実が悲しいものだとしても、まっすぐに今できることをしていこうと決意している。 | 恋愛型-不安 |
109 | 明日もし君が壊れても | 僕、僕ら | 君 | 君を愛して、君を失うことに恐怖を覚えている。 | 君を失う怖さを感じながらも、明日もし君が壊れても君を求めてさまようと決意している。 | 恋愛型-不安 |
117 | 瞳閉じて | 私 | 君 | 私と君が本当に繋がっているのか、確かめたいと思っている。 | 自分と君との心の距離を確かめたいことを綴り、しっかり君にメッセージを伝えようとしている。 | 恋愛型-不安 |
126 | 天使のような笑顔で | 一人称の記述なし | 君、彼女 | 笑顔が天使のような彼女のことが大切だが、心のどこかで不安な気持ちを抱えている様子。 | 君の事を大切にしようと思い始めているのに、どこかで心の底から彼女のことを信用できない自分がいる。 | 恋愛型-不安 |
147 | 君へのブルース | 僕、僕ら | 君、アイツ | 眠らない25時の街で、アイツと無理に笑顔で別れ、自分の不器用さや不安を感じている。 | 君と一緒に笑いあいたいや君に埋もれていたいなどの表現を用いて、自分の気持ちを君にブルースを通じて伝えようとしている。 | 恋愛型-不安 |
53 | Take me to your dream | 一人称の記述なし | あいつ | 君と過ごす時間 | 君のもとにずっといたいという心情 | 恋愛型-両想い |
91 | 少女の頃に戻ったみたいに | 私 | あなた | いつも白線を踏み外して歩いてしまう私をあなただけはやさしく包み込んでくれる。 | 自身を幼い少女の頃にたとえ、そのころに髪を撫でてもらったような優しさを求めていたことを描写している。 | 恋愛型-両想い |
98 | MIND GAMES | 私 | 彼、君 | 疲れているが、明るく装って生きようとしている。 | 色々なことがある日常の中でも、君との信頼だけは失いたくないことを綴っている。 | 恋愛型-両想い |
102 | 痛いくらい君があふれているよ | 一人称の記述なし | あなた、君 | どんな状況になっても君にちゃんと会いたいという様子。 | 君の顔をみて話をしたいという思いや心の中では君があふれている様子を描写している。 | 恋愛型-両想い |
121 | 時間の翼 | ぼくら | 君、アナタ | 君と一日のことを話し、二人の関係を見つめている。 | 時間の翼という表現を用いて、二人の距離、関係を表現している。都会の風は、疲れている様子などを表現しているのではないか。 | 恋愛型-両想い |
127 | 悲しいほど 今日は雨でも | 一人称の記述なし | あなた、彼 | あなたがそばに居るかどうかが疑わしい。ずっとあなたと一緒にいたいという思いを伝えようとする様子。 | 雨の描写を多用しながら、雨が降っている様子、雨上がりの様子などを感じさせ、二人の関係を浮かび上がらせている。 | 恋愛型-両想い |
130 | 今日はゆっくり話そう | 一人称の記述なし | 君 | 君がゆっくり話すときの穏やかな表情を見せている様子。 | 日常を無感動に過ごし、緊張感を持ち続けている中で、二人でいるときはゆっくり話そうと語りかけている。 | 恋愛型-両想い |
4 | It's a Boy | 一人称の記述なし | 君 | 年下の君との秘密の恋。 | 年下の彼を包み込んであげたいと思う。2人の仲は誰にも知られたくないと思う。 | 恋愛型-両想い |
29 | 揺れる想い | 一人称の記述なし | 君、あなた | 君と出逢って、気持ちが変わっていく自分。 | 君が好きだけど、全てを見せるのがどこか怖かった。でも、次第に気持ちが変わっていく様子。 | 恋愛型-両想い |
30 | Just for you | 一人称の記述なし | あなた | 今まではなかなか言えなかったことを伝えたいと考えている。 | 今の気持ちをあなたに伝えたいという思いを描写している。 | 恋愛型-両想い |
43 | Oh my love | 私 | あなた | それぞれがお互いに好意を抱いている。今までは友達だと思っていた気持ちが変化し、キスをした。 | スピードをつけて、あなたのことを好きになる自分の様子と、少なからず私に好意を抱いているあなたの様子。あなたの気持ちをしっかりと確かめたいと思っている。 | 恋愛型-両想い |
48 | 来年の夏も | 私 | あなた | 二年前にあなたと恋に落ちてから、何も変わらずに今も過ごすことができている。 | 血液型が一緒だと合わないという噂が心配だったが、そんなことはなく今もあなたが隣にいてくれている。これからもあなたが自分の隣にいてくれることを心から願っている。 | 恋愛型-両想い |
54 | Just believe in love | 私 | あなた | 出会いと別離を繰り返して出会った年の差があるあなたとの恋。 | あなたと一緒なら、微笑みを忘れたくなる都会で希望を見つけようとしながら生きていけることを伝えている。 | 恋愛型-両想い |
56 | 今すぐ会いに来て | 私 | あなた | 誰より傷つきやすいことをなかなか理解してもらえないあなたに、優しく語りかけている。 | あなたへの愛情を伝えるとともに、会いに来てほしいことを伝えて、二人の仲がとてもよいことを描写している。 | 恋愛型-両想い |
58 | Forever you | 私 | あなた | 昔を振り返り、今は昔の自分とは違い、幸せなことを確認している。 | 昔と今を比較して、幸せなことを描写し、これからもあなたのとなりに居続けることを決意している。 | 恋愛型-両想い |
69 | 心を開いて | 私 | あなた | あなたと似ている自分。あなたと一緒にいると優しい気持ちになる。そんなあなたに心を開いて一緒に過ごしていきたい。 | あなたに心を開いて、いつもあなたに寄り添いたいと思っている。 | 恋愛型-両想い |
110 | hero | 私、私達 | 君、あなた | 二人が一緒にすごすごとが大切であることを感じている。 | あなたをヒーローにたとえ、特別な存在であることを表現している。 | 恋愛型-両想い |
122 | pray | 一人称の記述なし | 君、あなた | 過去を振り返り、あなたとの思い出に浸り、少し辛くなりながらもあなたとの運命を祈っている。 | 赤い糸という表現を用いて、あなたとの関係性が特別なもので、ずっと決まっていたものであることを描写している。 | 恋愛型-両想い |
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