【SS】夏油「怪異蒐集」五条「その弐」

─────2007年8月

五条「何調べてんだ？」

夏油「………………」

五条「傑？」

夏油「あぁ、悟か…すまない。心霊スポットを調べていたんだ」

五条「なるほど。定期の見回りね」

夏油「それもあるけど今回は手駒探しがメインかな。できれば準一級以上が欲しい」

五条「なんか水曜スペシャルみたいだよな」

夏油「はは、例えが古過ぎるよ悟」

五条「うっせぇわタメをオッサンみたいに言いやがって」

夏油「……よし、ここに決めた」

夏油（さっそく向かおうか）

行き先>>5

1.海

2.山

3.家

日下部「こんなもんかな……」

日下部「できたぞホラ」ｽｯ

五条「へぇ、上手いもんだね」

日下部「ガキの頃妹にせがまれて色んなもん描かされてたからな」

夏油「見せてくれますか？」

五条（………しっかしキショい見た目だな）

五条（ギョロ目がいっぱい付いてるクジラ？サカナか？よくわからねぇ）

五条（いかにも低級の雑魚エネミーって感じだぜ）

夏油「…………………」

日下部「わかりそうか？」

夏油「………こいつ、かな………」ｽｯ

ズ　ズ　ッ


ど　　　　ぷ　　　　っ

日下部「あ、そうそう！コイツだ！」

夏油「これが……」

五条（見た目は日下部のスケッチ通り）

五条（そして実力も話に聞いた通り大したことねぇな。二、三級の雑魚だ）

五条（………が…………）

夏油「悟、なにか見えてるかい？」

五条「わからねぇな」

日下部「？」

五条「どういうわけかコイツの正確な数、そして位置が掴めねぇ」

日下部「………はぁ？」

夏油（数と、位置？）

五条「目の前にいるのに違う場所にもいるみてぇな感覚だ。こんなの初めて」

日下部「なんだそりゃ」

分身みたいなもんってことか？

分霊かなにかなのかね

こいつ祓っちゃダメなのかな
流石にマズいか？

0巻に魚の群生型の呪霊いたな

日下部「なんかこう、見ただけでパパッと正体分からねぇの？」

五条「そこまで万能じゃねぇよ。呪力の流れ方が妙なことはわかるけどさ」

日下部「そういうもんか」

五条（コイツいっそ祓っちまったほうがいいのか？）

五条（………いや、まだだ）

五条（どういう作用で傑の記憶が消えてるのかわからない以上、軽率なことはできない）

夏油「私が取り込んでいる他の呪霊のせいでそう感じるんじゃないか？」

五条「いや、それはないかな。他の呪霊の呪力ならちゃんと識別できるはずだよ」

日下部「オイオイ進展無しかよ」

五条「そうでもねーよ」

夏油「！」

五条「外見的特徴と呪力の特徴、流れ方はもう覚えた。それならこっちでひたすら調べられる」

六眼さん親友の真偽を見抜くこと以外は何でも出来るな

>>224

(持ち主にとって)一番大事なことが見抜けないの悲しいなぁ

>>224

一番大切なことは持ち主が自力で見抜くという六眼さんからの信頼だよ

日下部「……それって結構果てしない作業なんじゃねぇか？」

五条「それでもやるしかないっしょ。コイツの記憶がかかってるんだからさ」

夏油「…………………」

日下部「記憶ぅ！？」

五条「あ、まだ言ってないんだった」

夏油「教えもせずに連れて来たのかい？」

五条「勝手について来たんだっつーの！！」




日下部「ま、マジで………？」

五条「んでこっからの割り振りなんだけど」

日下部（しまった！！完全に逃げられねぇ空気になっちまった！！）

夏油「悟」

五条「あ？」

夏油「私も動くよ」

五条「言ったろ。オマエはこれから記憶がどうなるのかわからねぇんだ」

五条「こっちで大人しくしてろ」

夏油「調べるなら人手が必要だろう？場合によっては私の術式だって活きてくるさ」

夏油「……足を引っ張るつもりはない」

五条「そういう問題じゃなくてだな」

日下部「どっちでもいいが俺の前で揉めるのはやめてくれ」

五条（まぁ…傑ならそう言うとは思ってた）

五条（だが今の状況の傑を動かすのは）

五条（………どうする？）

選択>>231

1.夏油を連れていく

2.夏油を置いていく

２

置いてったー！！

最強コンビは分断するとヤバい(経験談)

あの場にもう近づかない方がいい気もするが1人にしたら侵食が早くなる気もする…

夏油傑には置いていかれたと思うと病む習性があるぞい

置いていかれたくないと思っていたことまで既に忘れかけてる気もするが

>>238

そもそも2人で最強として並び立ってたこと憶えてんのかな

五条「ダメだ」

夏油「…………！！」

五条「今のオマエを下手に連れ回すわけにはいかねぇ」

夏油「だ、だが」

五条「そもそも事件の記憶を保持できないんだろ。手伝えることなんて限られてるよ」

夏油「っ」

五条「……オマエの気持ちはわかる。すっげーーーーーーわかる。俺でも同じこと言うと思う」

五条「でも今はここで待っててくれ。絶対に俺たちがなんとかしてくるから」

夏油「………………」

五条「頼むよ」

｢俺でも同じこと言うと思う｣
五条がこういうこと言うのは珍しいかもな

夏油「わかった」

五条「！」

日下部（えっ？マジか？）

日下部（絶対このままめんどくせえ揉め方すると思ったんだが）

夏油「頼まれたよ悟」

五条「……おう」

日下部「お、オイ。もういいのか？」

五条「ああ。行こう」

五条（どこのどいつがこんなことしてるか知らねぇが）

五条（絶対に全部思い出させてやる）

行動選択>>246

1.被害者について

2.明来の家について

3.呪霊について

2

五条「このへんだったよな……？」ｷｮﾛｷｮﾛ

五条（傑が倒れたときのゴタゴタであのガキンチョはいつのまにか姿を消していた）

五条（傑が追ってたってことは、アイツの家族が例の呪霊の影響でおかしくなってる可能性がある）

五条（って言っても肝心の家がどこにあるのかわからねぇんだけどな）

五条（傑はこのこと忘れちまってるから聞きたくても聞けねぇし……）

五条「オーイ、あの日のガキンチョどこだーい」

五条「いるなら出ておいでー」

五条（なんてね）

明来「……お兄ちゃん？」ﾋｮｺｯ

五条「そんなことある？？」

明来は事件前後の記憶無くなってない感じかな

明来「えへへ……待ってたよお兄ちゃん！やっぱり来てくれたんだね！」

五条「おう。なんでオマエ急にいなくなったの？」

明来「夕方の5時になりそうだったから」

五条「門限ってこと？」

明来「うん。破るとすっごく怒られるの」

五条「ふーん」

明来「ねぇ、ねぇ！来てくれたってことはお父さんお母さんを……！」

五条「うん？あぁ、そうだな。パパッと跋除してやるから家に案内しな」

明来「ば、バツジョ……！カッコイイ！」

明来「こっちだよ！私のおうち！」ｸﾞｲｸﾞｲ

五条「元気なガキンチョだなオイ」

明来「ガキンチョじゃないよ！明来だよ！」

五条「はいはいアクルちゃんね」

明来「着いたよ〜！」

五条「……普通の民家だな」

明来「？」

五条「なんでもねぇよ」

五条（見たところ特に違和感はナシ。中に入ってみないとな）

明来「はい、どうぞどうぞ」ｶﾞﾁｬｯ

五条「お邪魔しまーす」

明来「へへ……お友達呼ぶの久しぶりだぁ」

五条「誰が友達やねん」

明来「たっだいま〜！！」ﾀﾞﾀﾞｯ

五条「忙しないな。これだからガキは────

五条「！！」

日下部「…………………」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

日下部「………はぁ」ﾍﾟﾗｯ



五条『俺は傑が会ってたガキンチョの家調べてくる』

五条『日下部さんは俺が戻るまで呪霊のこと調べといてくれよ』

日下部『はっ？お、オイオイオイ！？』

五条『ん？』

日下部『ん？じゃねぇよ！それはオマエの仕事だったはずだろ！？』

五条『時短時短。俺があのガキ調べてる間に日下部さんは例の呪霊についてある程度当たりをつけてくれたらいい』

五条『そしたら俺は高専にある膨大な資料の山を調べ尽くすなんて非効率的な真似はせずに済むわけだ』

日下部『体のいいこと言ってるが資料漁りが面倒なだけだよな？？』

五条『いやいやマジだって。今そんなこと言ってる場合じゃないし』

日下部『ほ、ホントかぁ……？』

場面転換不穏

日下部「なーんか丸め込まれた感が否めねぇが…まぁいいや」

日下部（俺にもなんか影響あったら嫌だしな。どのみちあの呪霊の情報は掴んでおく必要がある）

日下部（よ〜し篤也珍しく頑張っちゃいますか〜）




日下部「む、」

日下部「無理…………！！」ｶﾞｸｯ

日下部（終わるかこんなもん！！！）

日下部（いくらなんでも数が多過ぎる！！これ素直に総監部あたりに頼ったほうが良くねえか！？）

日下部（人の手でやる作業じゃねえだろ………！！）

日下部「…………………」

日下部（ヤバくなったらバックレちゃおうかなぁ）

冥冥「楽しそうだね」

日下部「ワワーーーーーーッッ！？！？」

冥冥「！……ふぅん、夏油くんが」

日下部「正直俺も何が起こってんのかよくわかんねぇがな。哀れにもガキどもにコキ使われてるっちゅーわけよ」

冥冥「手伝ってあげてもいいよ？夏油君のことは気に入っているからね」

日下部「えっ！？」

冥冥「もちろんタダじゃないけど」

日下部「あーハイハイ。知ってましたとも」

冥冥「ふふふ」

日下部「帰れ守銭奴！！シッシッ！！」

冥冥「おや非道い。傷ついちゃったな私」

日下部「オマエに払う金はねぇっつの」

ペ　ラ　ッ

日下部「チッ。落ちちまったよ全く」ｽｯ

冥冥「…………！」

日下部「あ？どした？」

冥冥「その絵の呪霊を探しているのかい？」

日下部「おう」

冥冥「………見たことあるな。そいつ」

日下部「え、マジで？」

冥冥「というか祓ったよ。色々と特徴的な案件だったからよく覚えてる」

日下部「！？」

冥冥「同じ呪霊がポップしたってことかな。それにしては間隔が短いし、なんだか妙な気がするけど」

日下部「何があったか教えろ」

冥冥「貸し1」

冥さんナイス

五条「………………」

明来「よいしょ、よいしょ…」ｺﾞｿｺﾞｿ

明来「これで通れるね」

明来「上がって、お兄ちゃん！」

五条（微かにだがあの呪霊の残穢を感じる）

五条（だが、それ以上に）

明来「お父さんもお母さんもまだ帰ってないみたい」

明来「帰ってくるまで二人で遊んでよう、お兄ちゃん！」

五条（………人がまともに暮らしてる家なのか、ここは）

五条（足の踏み場がほとんどないくらいゴミが散乱してやがる）

お父さんとお母さんホントに帰ってくるー？

明来「ん、しょ……！」ｶﾞﾗｶﾞﾗｯ

明来「はーいどうぞ！明来のお部屋は2階だよ！」

五条（どこまで行ってもゴミの山）

五条（そして饐えたような臭いと、アレの微かな残穢が家全体に漂ってやがる）

五条（だがあの呪霊本体は見当たらない）

五条（傑が取り込んだヤツが元々この家にいたってことか？そして自分からあの山荘に移動した？）

明来「お兄ちゃん、来ないの？」

五条「なぁ明来」

明来「？」

五条「なんでこの家はこんなに荒れてんだ？」

明来「………？？」

五条「お父さんとお母さんはいったい何してんだ」

明来「もうすぐ帰ってくるよ！」

明来「だからほら、それまであそぼ！」

五条「………………」

明来「お部屋へようこそ〜」

明来「あ、そうだ！ジュース！」

明来「お客さん来たらジュース持ってこなきゃ！ちょっと待っててね！」ﾄﾀﾄﾀ

五条（部屋の中は比較的マシだな）

五条（てかこの状況、呪術師より児相の出番なんじゃねぇか）

五条「ん？」

五条「なんか踏んだわ。なんだこれ」ｽｯ

五条（……ノート？いや日記帳？）

五条（あくるって書いてんな。アイツのか）

五条（…………………）

五条（読んでみるか）

でもミミナナ然り華ちゃんしかり呪術絡みの児相案件は結構あるんだろうな

冥冥「私がその案件を請け負ったのは5年くらい前かな。そう、高専出たばっかりの頃」

冥冥「そいつは術式もない二級レベル。当時の私でも楽勝だったよ」

冥冥「………ただ」

日下部「ただ？」

冥冥「被害者の死因がかなり特徴的だったね」

日下部「勿体ぶらないでくれ」

冥冥「不可逆的昏睡状態ってわかるかな」

日下部「！？」

冥冥「そう、つまりは脳死。まずその状態の遺体が3つ」

冥冥「生存者は2人いたけどこっちは重度の記憶障害を引き起こしていたよ。事情聴取もままならなかったと聞く」

日下部「………………」

冥冥「担当したのは私じゃないから詳細はわからないけどね」

ヒェェ脳死…でも最初の被害者の死因とは一致しない？

日下部「それら全部…コイツがやったってことか？」ﾍﾟﾗｯ

冥冥「さぁね。そいつは現着した私がさっさと祓ってしまったから真相はわからないな」

冥冥「ただ、いくら非術師相手でもそんな大それたことが出来る大物には見えなかったよ」

日下部「…………っ」

冥冥「さっきも言った通り術式すら持っていないようだったしね」

日下部（記憶障害……夏油に起きてる現象と同じだ！）

日下部（だがそれだけだ。肝心のコイツの手がかりを示すものは未だにねぇ）

日下部（てかむしろ謎が増えてねぇか！？）

冥冥「あとひとつ面白そうな…おっと失礼。不思議な話があるんだけどね」

日下部「え」

冥冥「この呪霊、どうやら私が祓う以前にも出現していたみたいなんだよ。15年くらい前だったかな？」

夏油「………………」

夏油（悟に置いて行かれてしまった）

夏油（協力を断られてしまった）

夏油（……以前の私ならもっとショックを受けていたのだろうか？）

夏油（それとも、特に何の感慨も湧かないのだろうか）

夏油（わからない）

夏油（そもそもなぜ私は悟について行こうと────

コンコンッ

夏油「？」



家入「よっす。生きてる？」

夏油「硝子……？」

硝子さん！

家入「五条から聞いたよ。電話でだけど」

夏油「！」

家入「アンタもアイツも言うのが遅い」

夏油「……すまない」

家入（ありゃ、こんなにしおらしく謝るとは。こりゃ相当キてるな）

家入（早いとこ決着つけないとマズイかもしれない）

夏油「せっかく来たんだ。何か飲むかい」

家入「要らない。てか単刀直入に聞くけど」

夏油「？」

家入「アンタ1年前のこと覚えてる？」

夏油「……いち、ねんまえ」

家入「正確には1年と4ヶ月前。2006年の春」

家入「星漿体護衛任務の話だよ」

夏油「………………」

家入（あのときを境に夏油は少し変わった。本人は誤魔化せてるつもりかもしれないけどね）

家入（ほとんど蚊帳の外だった私は知らない。コイツらに何があったのか、何を見てしまったのか）

家入（あの事件で夏油にとって決定的な何かが起こったはずなんだ）

家入（思い出したくもない記憶だろう。でもそれ故に忘れ難くもあるはずだ）

夏油「硝子」

家入（逆にこの記憶すら喪っているようなら）

家入（夏油は、もう）

夏油「すまない」

夏油「………なんの話をしているんだ？」

ヮ…ァ……

夜蛾先生に話した時は覚えていたのに

症状が進行してますねえ！！(絶望)

>>271

>>272

>>273

全員00ジャストに投稿しててなんかワロタ

家入「そうか」

夏油「もしかして、それって」

家入「悪かった」

家入「……ちょっと煙草吸ってくる」

夏油「あ、硝子！？」


夏油（行ってしまった）

夏油（さっき硝子が聞いたことって…なんなんだろう）

夏油（また私の思い出せない記憶が増えたのだろうか）

夏油（それに、硝子って煙草吸ってたっけ）

夏油（………硝子）

夏油（しょうこ？）

進行早いって！

冥冥「ほら、これだよ。1992年の」ﾋﾟﾗｯ

日下部「おぉ…一発で資料見つけられたな。助かったぜ冥」

冥冥「うん。ここまでで貸し4ってところかな」

日下部「！？」

冥冥「ふふふ。楽しみにしておくよ、日下部」

日下部（や、）

日下部（やだぁ……………！！！）

冥冥「ほら早く読みなよ」

日下部「は、はい」ｽｯ

バ　　ン　　ッ

日下部「あぁ！？」

冥冥「！」


五条「………………」

冥冥「おや五条君。ずいぶん激しい入室だね」

日下部「オイ五条、ちょうど良かった。今やっと資料が見つかって────

五条「わかった」

日下部「は？」

五条「傑が取り込んだのがどんなヤツなのか」

五条「傑に何が起こってるのか」

五条「俺はどうすればいいのか」

五条「……もう全部わかった」

日下部「！？」

冥冥「へぇ」

冥冥「じゃあ聞かせてもらおうかな、キミが何を知ったのか」

五条「………………」

かなり遅くまでありがとうございました。
明日で終わります。
なぜ冥さんが仕切り始めたのか、書いている私にもわかりません。

乙でした
夏油はどうなってしまうんだ……

ちょっと早めの保守！

保守

保守

保守しとくで悟君

もうすぐ再開します。禪院直哉さんにも保守していただき恐悦至極に存じます。
新ビジュの二人、良い意味でのクソガキ感がたまりませんね。幸せになって欲しい。キングコングの“暴”に青い春を蹂躙されて欲しい。

日下部「オマエ、確か…夏油といっしょにいたガキのこと調べてたんだよな」

日下部「そこで何か手がかりでも見つけたのか？」

五条「そっちはハズレ」

日下部「ハァ？」

五条「って言っても取っ掛かりにはなったけどな。俺が今回の元凶について知ることができたのは」

五条「………ウチの書庫、秘蔵中の秘蔵とされる五条家の歴史書」

日下部「五条家ぇ？？」

冥冥「どういうことかな。なぜそこに行き着いた？」

五条「んまぁ、話せば色々長くはなるんだけど」

そんなに昔からいる呪霊なのか

日下部「んだよハッキリしねぇ言い方だな！」

冥冥「キミらしくないね」

五条「んじゃ単刀直入に」

五条「今回被害が出たのはウチのせいだ」

日下部「？」

五条「正確に言うなら俺の先祖」

五条「先代の、六眼を持った無下限呪術使い」

五条「………恐らくそいつが仕留め損なった呪霊なんだ」

日下部「！！」

冥冥「またえらく歴史が遡るね。何年前だい？」

五条「今からざっと400年前かな。慶長…とかそのあたりだったと思う」

五条家の秘蔵書庫…ヤバさのギアが上がったな

禪院の当主と相打ちになった人か

てことは最低でも覚醒前五条レベルのやつが仕留め損なったの？

覚醒五条なら勝てるかな

今回はマシめなルート引いてるような気がするがどうなるだろうな

日下部「いやいやいやちょっと待てよ」

日下部「今回の呪霊ってコイツだろ？何度も言わられてるが雑魚だぜ？」

日下部「そんなのどうやったらオマエと同じ六眼持ちの無下限使いが取り逃すんだよ」

冥冥「居眠りでもしていたのかな」

五条「ん」ｽｯ

冥冥「？」

日下部「なんだこの古くせぇ書物は」

五条「その歴史書だよ。持ってきた」

日下部「えっ！？」

冥冥「秘蔵中の秘蔵って言わなかったっけ」

五条「そ、だから秘密ね。バレたら流石の俺でも爺やに怒られるから」

冥冥「ふふ、逆に怒られる程度で済むんだね」

日下部（金持ちの家ってマジで爺やいるんだ……）

これあれかな　クソ弱いけど数が無数にいて、一匹でも仕留められなかったらそこからまた増殖するみたいな

>>295

仕留められなかったら→残ったら

>>295

それなら相性悪いな

1人しかいないのが弱点だもん

五条「話戻すけどさ」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

五条「ほら、コイツだよ」ﾍﾟﾗｯ

冥冥「！」

日下部（この見た目は……！確かに例の呪霊にかなり近い！てかほぼ同じじゃねぇか！？）

日下部（だが────）

冥冥「横に描かれているのは五条君のご先祖かな？」

冥冥「……ずいぶんこじんまりしているんだね」

五条「ちげーよ冥さん。この呪霊がデカいの」

五条「記述によると体長が十丈、つまり30mくらいはあることになるかな」

日下部「デッッッッ」

冥冥「夏油君が取り込んだヤツはどれくらいなの？」

五条「3mもないくらい？1部屋に収まる程度だった」

日下部「今と昔でサイズが変わってるってことか……？」

五条「いや。そうじゃないな」

五条「そもそも別の個体なんだ、コイツら」

日下部「はぁ？こいつとは別の個体が現代にリポップしたってことか？」

冥冥「でも先祖が取り逃がしたって」

五条「コイツは自分の肉体から切り離して、子機としての群体を生み出せるらしい」

五条「方々に散らしたそいつらを人々に憑かせ……記憶を喰らう」

日下部「そんなもん食ってどうすんだよ」

五条「さぁね。本体の栄養にはなってんじゃない？わざわざそんな面倒なことするくらいだし」

五条「被害者は基本的に非術師、それも呪いへの耐性が低いタイプだな。子機呪霊が雑魚だから弱い人間しか喰えないんだろ」

冥冥「………夏油君は？」

五条「そこなんだよ」

五条「アイツはこれを呪霊操術で取り込んじまってる」

普通に祓うんじゃダメなんかね

五条「呪力が多い人間や呪いへの耐性が強い人間には拒絶されて記憶を食えない」

五条「だがあっちから体内に、いや生得領域の中に取り込んじまったら」

五条「術者と呪霊の間には主従関係が生まれる。だがアイツは子機、記憶を食うための媒介に過ぎない」

五条「………傑と本体の間に繋がりができちまったんだと思う」

日下部「そいつが何者なのかわかったよ。もういいだろ」

冥冥「単純にその呪霊を祓ってしまえばいい。これで繋がりは断てるんじゃないかな？」

五条「それは────

バ　　　ン　　　ッ

日下部「！？」

冥冥「またまたダイナミック入室だね」

家入「五条」

五条「！」

家入「………夏油が」

>>300

取り込んだのがどういう判定されてるか分からないから不安だな

どうした夏油！！

呪霊操術もたいがいバグみたいな術式よね
パパ黒が警戒してたように死後呪霊がどうなるのかもわからん

呪霊操術使いなら取り込んだ呪霊の影響は受けないと思って>>32を取ったけど

本体が支配下にないなら確かに話は変わるな

やっちまった…

居場所のわからない本体どう探すかの問題か
こういう時に野薔薇がいれば楽なんだけどな

術師は原則影響を受けないなら
むしろ他の選択肢選ばせれば無問題やったやんけ…
最悪の選択肢だった、すまん夏油

>>306

今の影響判定だと夏油にも少なからず共鳴り効きそうで怖いな

>>308

チキンレースやるしかねぇか…

>>307

あのとき当たらなくても後に他の子機に遭遇したとか、探索中にそいつが他の非術師を襲おうとしたとかで結局取り込んだかもしれんぞ

五条「すぐ、る？」

夏油「…………………」

家入「何を聞いても反応が返ってこない」

家入「疼痛刺激を与えてもダメだった」

家入「恐らく……もうかなり進行が……」

五条「〜〜〜〜〜〜っ！！！」

夏油「…………………」

日下部「お、オイ…オイオイオイ……」

日下部「これ、呪霊出せないんじゃねぇか……！？」

冥冥「仮に出せたとしても」

日下部「！」

冥冥「今は本体がかなり強く夏油君に根を張ってるってことだよね」

冥冥「ここまで来てしまうと…取り込んだ子機呪霊を祓う案自体が危険かもしれない」

冥冥「もしかして五条君はさっきそれを言おうとしてたのかな」

五条「…………あぁ」

こうなると本体叩くしかねぇのかな

冥さんの冷静なところマジで助かる

疼痛刺激に反応しないってもうそれ昏睡じゃ…

こんなに進行早いことある？

>>315

喰らうタイプだからかな？

夏油はかなり食いでがありそうだ

冥冥「さっきの話の続きをしようか五条君」

冥冥「つまりご先祖が取り逃した本体が現代になってまた活動し始めた。理由は不明」

冥冥「夏油君が取り込んだ子機を殺すのは危険、となると」

冥冥「………本体の場所を見つけ出して叩くこと。これが解決策になるのかな？」

家入「何の話」

日下部「オマエにもちゃんと話すからちょい待っててくれ」

五条「他にも色々言いたいことはあるけど、本体見つけ出さなきゃ話にならねぇのは合ってる」

冥冥「当てはあるのかい」

五条「洗い出す」

日下部「は？」

五条（“正確には先祖のせい”って言ったけど、もしかしたら）

五条（…………………）

仮に五条生誕で休眠から覚めたとしても五条のせいじゃないと思うが…

あー五条爆誕イベントで活性化したとかかな

冥さんが言ってた古い事例が92年で五条誕生が89年か
あり得るねえ

そもそもなんで秘伝の書物にその呪霊のこと書かれてたんだろう
いや六眼無下限でも取り逃がした呪いを後生に伝えておくのは大事だけど術師にとっては割と雑魚の部類だよね

五条「────書物にはこう書いてある」

五条「そいつは俺の先祖から逃げるまでは、頑なに生まれた場所に留まっていたと」

五条「ま、呪いとしちゃオーソドックスだわな。低級に見られる傾向ではあるけど」

冥冥「今いる位置から移動する可能性は低いってことかな」

五条「それもあるけど、他にも実際に戦った本人の記述もあってさ」

五条「それによると…呪霊本体の気質というより術式の行使中には動けない仕様なんじゃないかって」

冥冥「………へぇ」

五条「さっき冥さんも言ってたけど他人に根を張ってる状態なわけだからね。信憑性はあると思う」

五条「で、ここからがもっと重要」

五条「子機を飛ばせる範囲にも限界があるらしい」

冥冥「！」

間に合え…！

冥冥「しかし夏油君は」

五条「自分で子機をここまで飛ばしてるんじゃなくて、裡に子機を取り込んだ人間が遠くに行っちまってるだけだからなぁ」

五条「この場合だと術式の限界に引っかからないんじゃない？そもそも中に取り込まれてるって状況がイレギュラー過ぎるし」

冥冥「それもそうか」

冥冥「で、それらから導き出せる結論は？」

五条「過去に起きたこの呪霊の仕業と思しき事例を片っ端から集めてその発生場所をデータにまとめる」

冥冥「………なるほどね」

冥冥「呪霊がその場から動けない、そして子機を飛ばせる距離も一定なんだとしたら」

五条「本体にたどり着けるかもしれない」

五条（────ただ）

五条（そんなやり方で時間が間に合うかどうか）

うーんこういうとき新田ァの術式が欲しいな
記憶喪失の進行を食い止められるかもしれない

選択肢によっては進行遅められたりしたのかなあ……

記憶を失うのはわかったけど、最初の被害者は何で自殺してたんだろ？

日下部「ってのがさっき五条と冥が出した結論」

日下部「そんで、今の夏油に起こってることだとよ」

家入「………わかった」

日下部「おう。なんにせよ人手が必要になると思うから手伝ってやってくれや」

家入「日下部さんはどうすんの」

日下部「俺？俺かぁ……そうだな……」

日下部「上に色々と申請してみるわ。人員欲しいならそれが一番手っ取り早いだろ」

家入「上って。もしかして総監部のこと？」

日下部「ん？お、おう」

家入「………………」

日下部「なんだよ」

家入「正直不安じゃね、それ」

日下部「はぁ？なんで？」

取り込んだ他の呪霊たちがどうなるか分からんから始末しろとか言いそうよな

特級術師って聞こえはいいけど国家転覆できる危険人物認定だしな
理由によっては処遇が怖い

家入「今の夏油に強く根差しちゃってるから例の呪霊は殺せない、そういう話だったよね」

日下部「ああ」

家入「呪霊を殺すと夏油が危険。それなら」

家入「……夏油を殺したらどうなると思う？」

日下部「！？」

家入「二つのモノが強く結び付いてる状態なんだ。冥さんが言ったことの逆も然りで、夏油を殺せば呪霊の方にも大きなダメージを与えられるかもしれない」

日下部「つまり……総監部が夏油を処分する可能性もあるって言いてぇのか？」

家入「十分有り得るでしょ。ただでさえ上からすりゃ特級術師なんて最大レベルの警戒対象」

家入「そいつが呪霊に乗っ取られそうで大変です。場合によっては他に被害が出るかもしれません」

家入「こんな状況でも総監部の皆さんは夏油の生命を守る判断を下してくれるかな？私にはそこまでの楽観視はできない」

日下部「………………」

でも今のメンツ(プラスで事情を話したら協力してくれそうな学長や後輩ズ)だけで資料洗い出すのも厳しそう

本編の展開を考えるとここで夏油が死ぬと黒幕の野望も絶たれるのが皮肉だな

日下部「オマエが言いたいことはわかった。確かに一理あると思う」

日下部「だがなぁ…いくらなんでも今の人員だけじゃ」

家入「………………」

七海「今の話」

日下部「うぉっ！？」ﾋﾞｸｯ

七海「本当なんですか」

家入「七海。聞いてたのか」

七海「盗み聞きしたかのような言い方はやめてくださいよ。こんなところで話せば嫌でも聞こえます」

家入「だってさ日下部さん」

日下部「俺のせいかよ！？」

七海「………あの」

灰原「僕たちにも！！」

家入「！」

灰原「………手伝わせてください………！！！」

これで6人か いけるかな

五条「んじゃ役割分担すっぞ」

冥冥「野郎以外もいるよ〜」

日下部「家入は？」

七海「夏油さんの容態を診ています」

五条「はいそこでお喋りしてる二人、オマエらはこれチェックしろ」ｻｯ

七海「………………」

日下部（うわ、多い………帰りてぇ……）

灰原「僕はどうしましょう！？」

五条「オマエは俺とこっちの山探すぞ」

灰原「はい！」ﾋﾞｼｯ

五条「冥さんは引き続きそっち探ってて」

冥冥「ふふ、了解。報酬が楽しみだよ」

日下部（金取るつもりだよコイツ！！）

五条「はーいそれじゃ各自取り掛かってくださーい」

伊地知「ご、五条さん！私もいます！……一応」

すっかり忘れてた
伊地知さんもう入学してたね

書類仕事に伊地知さん、勝ちでは？

伊地知さん天職じゃん、よっしゃ👍

五条「あ"〜ん？」ｷﾞﾛｯ

伊地知「ヒッ！」

七海「威圧しないでください」

伊地知（や、やっぱり怖い！この人怖い！）

伊地知（夏油さんって人もよく知らないけどなんか怖そうだし……うぅ……）

伊地知（で、でも）

伊地知（放っておく、わけには………！）

五条「じゃオマエはこっちね」ｽｯ

伊地知「えっ？あ、はい」

五条「なんか見つけたら言えよ」

伊地知「り、了解！」

七海「最初から普通に話せよ」ﾍﾟﾗｯ

五条「なんか言ったか」

七海「いえ何も」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗｯ

よく知らない怖そうな人の為に正義感で駆けつけてくれたの漢だよ

──────翌日


五条「……っし」ﾍﾟﾗｯ

五条「今ので全部か」

冥冥「あんなにあったのに。徹夜すればなんとかなるもんだね」

灰原「人間やればできるんですね！！」

七海（元気だなこの人たち）

日下部「………………」ｳﾄｳﾄ

五条「んじゃあとは集計したもんを」

伊地知「じ、時系列と発生場所でそれぞれまとめて照合すふんでしたよね？」

伊地知「……一応、データの打ち込みは完了しています」

五条「マ？」

灰原「おぉ！すごいな伊地知！！」

伊地知（灰原さんに褒められるとすごくうれしい）

日下部「………んが………」ｽﾔｽﾔ

っぱ優秀ね

伊地知「───で、できました」ｶﾁｯ

伊地知「こちらが発生日時のグラフ、もう一方が発生場所のマップです」

冥冥「へぇ。これはこれは」

七海「日時は全てここ20年以内ですね。最初は1990年」

五条「………………」

灰原「マップの方はわかりやすいくらい近い地域に集中してますね」

日下部「あぁ。夏油が関わったヤマの場所も含まれてやがるな」

日下部「つまりコイツはここ20年、この地域で活動してるってこった。マジで動かねぇんだな」

冥冥「このマップ通りに洗えば本丸に辿り着けるかもね」

七海「五条さん」

五条「………あぁ、わかってる」

やっぱり五条が爆誕してから活性化しだしたのか

先祖が取り逃がした奴が自分の誕生で活性化した結果親友が死にかけてる五条悟さん…

冥さんがいるからお金取られるけど場所がわかれば探索できてよかったな

一晩経ってるけど夏油の方はどうなんだろう

五条「────本体を洗いに行くぞ」

五条「メンバーは俺」

五条「冥さん」

五条「……あと日下部。これで全員だ」

日下部「えぇ！？」

冥冥「おや、これは光栄だね」

七海「我々は」

五条「オマエらは高専で待機してろ」

五条「……俺と同じ術式の奴が取り逃した相手なんだ。半端なヤツは連れていけねぇ」

日下部「じゃあ俺もダメだな！半端者だもの！」

五条「少し休んだらすぐ行くぞ」ｸﾞｲｯ

日下部「あっ！？」

冥冥「ふふふ、ますます楽しみだよ。あの五条悟に貸しが作れるなんてね」

五条「………………」

このときの五条ってまだ領域使えないっけ
それなら日下部は欲しい

領域対策持ちと手数持ちを連れていくのは妥当だよね

引き際が分かってるって意味でも必要

ポ　　ウ　　ッ

家入「……やっぱ無理か」

夏油「………………」

家入（ワンチャン反転術式で進行食い止められるかと思ったんだけどな）

家入（でも例の呪霊がいるのは夏油の生得領域内…外からは干渉できないみたいだ）

家入「あークソッ。歯痒い」

家入（何もできずに見てるだけってのが一番モヤつくんだよ）

夏油「………………」

家入「オイ夏油。アンタ生きてるんだよな」

夏油「………………」

家入（こうなるまでの進行がやけに早いのも気になるけど）

家入（一番気になるのは……冥さんの言う不可逆的昏睡、“脳死”にもなってないってことなんだよな）

家入（この状態になってからはずっと進行が止まってる。悪化も、かと言って回復もしていない）

家入「まるで抗ってるみたいだね」

夏油「………………」

すぐるがんばえ〜！

日下部「現着したはいいけどよ」

冥冥「………………」

日下部「ここから足使って全部洗うのか？時間かかり過ぎねぇ？」

冥冥「ん………」ﾋﾟｸｯ

冥冥「ビンゴかな？」

日下部「なんだよ」

冥冥「マップを見た感じ、とある山を中心にした円を描くように事件が起こっていたからね」

冥冥「カラスたちを使ってそこを洗っていたのさ」

日下部「！！」

日下部（カラスを操れるのは知ってたが……視覚共有までできるようになってたのかよ）

日下部（しかもここからかなり距離あるだろ？マジかよコイツ）

冥冥「そしたらその山…というか森林かな。中に池があるみたいだよ」

冥冥「いかにも禁足地ですって感じの注連縄とよくわからないオブジェ付きでね」

日下部「うわぁ……」

冥冥「そこかもね、潜伏地」

冥冥「もちろん確証はないよ。本体の姿を見たわけじゃないしね」

冥冥「ただ虱潰しに当たるよりは」

日下部「わかった。そこ行ってみるか」

冥冥「ふふ」

日下部「にしても五条はどうしたよ。俺引っ張ってきといて遅れやがって」

五条「もういるけど」

日下部「あ、さいですか」

五条「ウチに寄ってたから遅くなった。そこは悪い」

冥冥「………その物々しい鎖は？」

五条「封印用の呪具」

日下部「は？封印？」

五条「今回、祓うのは最終手段だ」

五条「基本的には本体をコイツで封印して活動不能まで追い込むことを狙う」

大元を祓っちゃったらソイツと繋がってる夏油も……ってことか

家入「────跋除より封印優先か。妥当だと思うよ」

家入「しつこいようだけど、祓った場合夏油がどうなるのか予想が付かないからね」

七海「私も同意見です。ただ」

家入「？」

七海「生かさず殺さず封印するのは、単純に祓うよりも難易度は高い。そこが懸念点です」

家入「はは。あのバカのこと心配してんだね」

七海「徹夜までさせておいて作戦失敗は困りますので」

家入「大丈夫っしょ。アイツはバカだけど、強さもバカみたいだから」

灰原「夏油さん」

七海「！」

夏油「…………………」

灰原「夏油さん。聞こえてますか」

灰原「聞こえていたら、どうか」

夏油「…………………」

五条「ここか。冥さんが見つけた池」

日下部（そこそこデカいな。真ん中にポツンとちっちゃい陸地がある）

日下部（ボロボロになった木製の…なんかよくわからん物体が置いてあるみたいだが）

日下部（アレが冥冥が言ってたオブジェか？）

冥冥「妙な感覚だね。ずっと何者かに見られているような」

五条「わかるわかる。この森に入ってからずっとなんだよね」

冥冥「軽く調べたところ宗教的な理由で禁足地にしてるって話だけど」

五条（神聖なものに対する後ろめたさが集まる場所。呪霊が身を隠すにはうってつけだ）

五条（それかここへ逃げ込んだあの呪霊を神格化して祀っちまったのかな？）

五条「まぁ、どっちでもいいや」ｽｯ



──────術式反転

──────『赫』


五条「出てこいバックレ野郎」

キ　　ィ　　ン　　ッ



バ　キョ　ッ



五条「うん。やっぱコントロール良いね俺」

日下部（オブジェが爆散した！！）


ズ　　ズ　　　ズ　　　ッ


冥冥「！」

五条「お、動いた動いた」

五条「オーイ見てんだろ？いい加減出てこいよ」

五条「さっきの400年前にも食らったよな？悔しくないの？」

五条「………それとも」

五条「また尻尾巻いて逃げるか？」

ズ　　　ッ



ズ　　　　ン　　　　ッ




ど　　　ぷ　　　　っ




日下部「……………！！」

五条「出た出た。無駄にデケェなオイ」

冥冥（五条君の歴史書によると体長30m程度って話だったかな）

冥冥（……その倍はありそうに見えるね）

五条「空飛ぶ巨大クジラってわけね。いいよ」

五条「二度と泳げなくしてやる」

五条ずっと静かにキレてんの格好良い

灰原「夏油さん、あんなこともありましたよね」

灰原「僕がまだ入学したばかりで何もわからなかった頃────

夏油「…………………」

七海（灰原は懸命に夏油さんに話しかけ続けている）

七海（夏油さんが少しでも過去のことを思い出せるように）

七海（………そうしていないと彼自身も辛いのかもしれない）

家入「七海。もう休んだら？アンタも堪えてるように見えるけど」

七海「……私は平気ですよ。それよりも」

灰原「夏油さん！？」

夏油「っ」ｶﾞｸｯ

家入「！！」

夏油「………っ………」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

家入（なんだ？今までにこんな反応はなかった）

家入（呪霊本体への影響が夏油にもフィードバックしているのか！？）

五条「………………」ｽｯ


──────術式反転

──────『赫』


　
キ　　　　ュ　　　ン　　　ッ



ゴ　　ッ

ゴ　　ン　　ッ

ド　　ゴ　　オ　ォ　ッッッ



日下部「またあんな遥か彼方にぶっとばしやがって」

日下部「クソッ！追いつくの大変だろうがよ……！」ﾀﾞｯ

冥冥（凄まじいね）

冥冥（去年までの五条君も当然恐ろしく強かった）

冥冥（しかし……それと比べても今の彼は……）

五条（今ので赫を直撃させるのは5回目）

五条（集落がある麓の方向へぶっ飛ばさないよう、ひたすらこの山の範囲で転がす）

五条（茈もダメだ、まだ出力調整が上手く行ってない。ウッカリ祓う可能性がある）

五条「はぁ…やっぱり弱い奴らに気を使うのは疲れる」

五条「てか、それにしても」



ど　　　　　ぷ　　　　っ


五条「おーおー、まだ元気だなオイ」

五条（攻撃力は大したことないがHPが果てしないな）

五条（ここまでの力を蓄えるのに何人の記憶を喰らいやがった？）

ズ　　ズ　　ッ

五条「いいぜ。何回でもぶちのめしてやる」ｽｯ

五条（コイツを鎖で封印するには出来る限り弱らせる必要がある）

五条（面倒だが、今の状況が続けばいずれは）

これだけで倒せるなら先祖も倒せてそうだし、まだ何かありそう

前回怪異こと蛆神は土壇場で領域展開してきたからな……

冥冥「五条君」

五条「！」

冥冥「援護は必要かな。一応対象の周囲にカラスを配置してるけど」

五条「サンキュー冥さん。そのままキープしといてくれ」

冥冥「了解」

日下部「なぁ、俺要るか？帰っていい？」

五条「“領域”を使われたら面倒だ。いつでも簡易領域が間に合う位置についててくれ」

日下部「ひぃん……」

五条（まぁ、つっても）


ど　　　　ぷ　　　　　　っ


五条（どれも必要ねぇけどな）

五条（このままブチ転がして─────

このまま順調に…ってわけにもいかなそうね

ズ　　ズ　　　ッ


五条「………は？」

五条（なんだこの）

五条（………この、呪力は………）

五条（いや）

五条（この術式は！！）


ド　　　　パ　　　　　ッ


日下部「あ"ぁ！？」

冥冥「っ！！」

五条（媒介無し、コイツのモノとも異なる呪霊の大量召喚）

五条「…………呪霊操術か！！！」

夏油と繋がってるから夏油の術式も使える……ってコト！？

厄介すぎる！

まだ領域は使えないのかな？

>>375

使えても夏油の脳がパンクする可能性あったか

ド　　　ッ　　　パ　　ァ　　


五条（クソッ！！そうか、今のコイツは傑と強く繋がっている状態！！）

五条（傑の生得領域内に蓄えられてた呪霊どもをそのまま持ってきてやがるな！？）

日下部「オイオイオイ……！オイ！！」

日下部「数が多過ぎんだろ！！キリがねぇぞ！？」ｻﾞｼｭｯ

冥冥「私たちもヤバいけど、それだけじゃないよ」ﾌﾞﾝｯ

日下部「あぁ！？」ｻﾞﾝｯ

冥冥「あのクジラ……」ﾋｭｯ

冥冥「麓の方向へ呪霊を向かわせてる」ﾄﾞｺﾞｫｯ

日下部「！！」

冥冥「このままじゃ街が呪霊まみれだね」

日下部「んなっ……！」


──────術式順転

──────『蒼』

夏油が不味いの我慢しながら溜め込んだゲロ雑巾が勝手に消費されていく……

ゴ　　リ　　ゴ　　リ　　ゴ　　リ　　ッッ


ザ　フ　ッ


冥冥「！」

日下部（俺らの周りにいた呪霊が一瞬で）

五条「冥さん、日下部！」

五条「二人は山を降りて！！街へ散った呪霊どもを祓ってくれ！！」

冥冥「了解」

日下部「オマエはどうすんだよ！？」

五条「俺はこのままコイツをなんとかする」


ど　　　　ぷ　　　　　っ

冥冥「行くよ、日下部」ﾀﾞｯ

日下部「あ、あぁ」ﾁﾗｯ

五条「………………」

日下部（なんか言おうとしたけどやめたわ）

日下部（今の五条おっかねぇからな！！）ﾀﾞｯ




五条（どこまでも俺達をコケにしやがって）

五条（………絶対に許さん）

五条（コイツは必ず消す）



──────領域展開



五条「！！」

俺“達”なの良……

夏油「……っ………」ｶﾞｸｶﾞｸｯ

灰原「夏油さん！？夏油さんっ！！」

七海「灰原、下がって！」

家入（全身の痙攣、呪力の乱れ）

家入（クソッ！何が起こってるのかまるでわからん！）

家入（どうすればいい！？何をすれば収まる！？）

夏油「っ」ﾋﾞｸﾝｯ

灰原「………げ、夏油さん」

灰原「さっきの続き、なんですけど」

七海「灰原……！」

灰原「僕が呪術師になったばっかりで何もわからなかったとき…夏油さん教えてくれたじゃないですか」

灰原「ほら。呪力の込め方を」

灰原「先生の説明じゃイマイチよくわからなかったのに、夏油さんの教え方が上手くて」

灰原「……すぐコツ掴めるようになって。あのときは本当に助かりました」

灰原「僕、まだまだ弱いですけど。夏油さん達には全然追いつけませんけど」

灰原「僕が、自分にできることを精一杯頑張れるようになったのは……夏油さんのおかげなんですよ………」

灰原「だから」ｽｯ

灰原「………また、貴方と」

ズ　　ズ　　ッ


夏油「…………ぁ…………？」

家入「！！」

ガ　ク　　ガ　ク　ッ

夏油「っ」

七海「………今」

灰原「夏油さん！？」

家入（見間違いか？…いや）

家入（明らかに一瞬。夏油は覚醒していた）

家入（そして呪力の乱れや痙攣も少し収まってきている）

家入（………灰原が呪力を込めたタイミングだった）

七海「家入さん、アレは」

家入「なんだかよくわからんが、呪力を込めるべきらしいな」

七海「！？」

家入（確かに治すための正のエネルギーは打ち込んだが、呪力は未確認だったな）

家入（どういう理屈だ。呪力ならなんでもいいのか？灰原である必要があったのか？）

家入（って、今は考えてる場合じゃないな）

あまりにも光すぎる
がんばれ

家入「七海、灰原」

灰原「！」

家入「夏油に呪力を込めるぞ。もちろん私もやる」

家入「もしかしたらなんとかなるかもしれない」

七海「………わかりました」

七海（思えば昨日からずっと働きっぱなしだな）

七海（もはや時間外労働どころの騒ぎではない）

七海（疲労困憊の身体でどこまで呪力を練られるかわからないが……）

ズ　　ズ　　　ッ

七海「どうせなら全て出し切ってあげますよ」

灰原（夏油さん）

灰原（どうか、どうか）

みんながんばえ〜！

五条（領域展開！？）

五条（このクラスの呪霊！当然か！！）


─────秘伝

─────『落花の情』


五条（ひとまずカウンターで凌ぐ！！）



五条（…………待て）

五条（ヤツ自身の術式は“記憶の補食”）

五条（直接脳に影響を及ぼすタイプの術式）

五条（それが必中化した今、）

五条（体表を覆う呪力でのカウンターでは────



ぞ　　　　　り　　　　　っ

五条「ぁ、ぐッ！？」ﾋﾞｸｯ


ぞ　り　ぞ　り　ぞ　り　ぞ　り　っ


五条（〜〜〜〜〜クソッ！！）

五条（気持ち悪ぃ！！！んだこれ！！？）

五条（脳味噌ん中が、記憶が……ッ）

五条（魂が！！食い荒らされてんのか！！）

五条（─────記憶を喪うってのは、言っちまえば自分自身を喪うも同じ）

五条（このままじゃ、俺の自我は）


ぞ　　り　　　　っ


五条「ッ」

五条（クソ、しくじった）

五条（………このまま茈で消し飛ばすしかねぇ）

ど　　　ぷ　　　　っ


五条（術式を使えるくらい、今のコイツと傑は強く結び付いてる状態）

五条（記憶の侵食が始まってから時間が経ってることを考えても）

五条（コイツを殺したら…傑も）

五条（……………………）


五条（俺の先祖がコイツを仕留め損なった）

五条（そして）

五条（………俺が生まれたからコイツは再び活性化した）

五条（それを傑が取り込んじまった）

五条（それなら）

五条のせいじゃないよ……

五条「せめ、て」ｽｯ


ぞ　　　　り　　　　っ


五条「っ」

五条（俺の手で）

五条（ブッ殺、さ……なきゃ………）

五条（…………っ…………）

五条（クソ）



フ　　　ッ



五条「！？」

五条（なんだ）

五条（明らかに呪力の流れが変わった）

五条（さっきまで感じていた既視感）

五条（呪霊操術特有の呪力の流れ）

五条（そして）

五条（………傑の、感覚が）

五条（目の前のコイツから消えてる）






ド　　プ　　ッ

ドプドプッ

日下部「！？」

冥冥（呪霊が消えていく？）

冥冥（まるで持ち主の元へ帰るように）

冥冥「…………まさか、夏油君」

五条「クックッ……！」

五条「あっははは！すげぇタイミング！」

五条「………はぁ、目立ちたがりかよ………」

五条「そっか。そっか」



五条「帰って来れたんだね、傑」



バ　　　シ　　ュ　　ウ　ウ　ウ　ウ　ウ　ッ


五条「！」

五条（領域を解除した！！）

五条（さては）

ど　　　　　ぷ　　　　っ


五条「おーおー、また逃げるんだな」

五条「そりゃそっか。もう俺が封印にこだわる理由無くなったもんな」

五条（無駄に小賢しいヤツだった）

五条（でも今はテンパりまくってるみたいだな。山岳方面へ逃げて行ってる）

五条（せめて麓の方へ行きゃ時間稼ぎくらいはできただろうに）

五条「………まぁ、いいよ」ｽｯ

五条（殺しやすくて助かる）




──────虚式

──────『茈』

ザ　　　フ　　　　ッ





五条「はい、解散解散」

五条「………………」

五条（マジで疲れたんだけど）

冥冥「お疲れ様」

五条「！」

日下部「その、なんだ」

日下部「……良かったな。夏油のこと」

五条「寝させて」ﾎﾞﾌｯ

日下部「うわっ！？やめろオイ！のしかかるな！」

家入「…………………」

七海「家入、さん」

家入「………仕方ないさ」

家入「最善を尽くした結果だった」

家入「生きて帰って来れただけでも」

灰原「………っ…………ッ」

バ　　タ　　ン ッ

五条「傑は！？」

家入「五条」

五条「傑、帰ってきたんだよな！？」

家入「夏油、は」

五条「硝子？」

家入「夏油は」

家入「………そこにいるよ」


夏油「………………」

五条「傑！！」ｶﾞｼｯ

夏油「え………？」

五条「傑、大丈夫か！？覚えてるよな！！？」

夏油「えっと、あの」

五条「良かった…！マジで目が覚めて─────

夏油「貴方は」

五条「えっ？」

夏油「貴方は…誰なんですか…？」

間に合わなかったの……？

記憶だけなくなったか

──────それから

──────4ヶ月後


夜蛾「午前の座学はここまでだ。午後からは自習とする」

夜蛾「各自の課題を進めておけよ」ｽﾀｽﾀ

家入「うい」

ガラガラ　　ピシャッ

五条「やっぱり夜蛾センさぁ。後頭部寂しくなってない？」

家入「言うな五条。私でも毛根の再生まではできないんだ」

五条「オメーが一番失礼だっつの」

家入「……今日も行くのか？」

五条「ん」

家入「そっか」

五条「硝子は？」

家入「やることあるからやめとく」

五条「りょーかい」

夏油「…………………」

五条「よっ」

夏油「あ、五条さん」

五条「今は空いてる？」

夏油「やることなんてないですよ。

五条「じゃあさ、散歩しようぜ散歩！」

夏油「えぇ……でも」

五条「ちょっと外出るくらい平気だって」

夏油「………寒いし」

五条「いーからいーから！ほら！」ｸﾞｲｸﾞｲ

夏油「わ、わかったから押さないでください！」

夏油「うへぇ、雪降ってる」

五条「もう12月だからな。クリスマスも近いぜ」

夏油「人が虫のようにいっぱいいますね」

五条「オマエってちょくちょく言動過激だよな」

五条「………前もそうだったけどさ」

夏油「？」

五条（傑は、硝子たちの尽力によってなんとか戻って来られた）

五条（………ただ）

五条（アイツと強く繋がっていたところを無理やり引き戻したせいか）

五条（記憶のほとんどを喪うことになってしまった）

五条（呪術のことも、俺も、硝子も、みんなことも）

五条（傑はなにもかも覚えちゃいなかった）

五条（記憶喪失中の特級術師）

五条（今の傑の処遇について、総監はこれを保留としている）

五条（宙ぶらりんの立ち場となった傑は事実上の軟禁状態で高専に置かれている）

五条「………はぁ」

夏油「どうかしましたか？」

五条「みんなひでぇなぁって思っただけ」

夏油「よくわかりませんけど、五条さんのウザ絡みが悪いんだと思います」

五条「ちげーよ！！そういうこと悩んでんじゃねぇよ！！」

五条（俺はどうかって、そりゃ）

五条（当初はともかく）

五条（……今はそれなりに落ち着いてる）

五条（コイツが生きて帰ってきただけで、嬉しいと思えている）

五条「なぁ傑、また聞いてもらってもいいか」

夏油「はい、構いませんけど」

五条「サンキュ」

五条（俺は今の傑に、最近起こったことを話してみる）

五条（最初はコイツの記憶が戻ればいいなって思い出やってたけど今は違う）

五条（ただの俺の自己満足）

五条（生きてる傑と話すことで安心したいだけ）

五条（……自分の罪を忘れたいだけだろ、こんなの）

夏油「………………」

五条「そういやこの話オマエにしたっけ？」

五条「オマエの目が覚めた直後くらいにさ、灰原と七海が受ける予定だった任務、やばかったらしくてさ」

五条「2級案件と見せかけて土地神絡みの1級案件だったらしいぜ！こんなん詐欺だろ詐欺！」

夏油「…………………」

五条「アイツらオマエの件で疲労困憊になって倒れたから任務キャンセルしたんだけどさ。悪運強いよな」

五条（呪術のことを忘れてる今の傑にこんなこと言っても仕方がない）

五条（やっぱりこんなもん、どこまでいっても俺の─────

夏油「声が聞こえたんだ」

五条「へっ？」

夏油「あのとき何も見えなかったのに、声だけは」

夏油「あの子が私に向けた笑顔」

夏油「あの子の笑顔を永遠に奪った銃声」

夏油「あの子の死を祝福する拍手」

夏油「あの子を守れなかった私の弱さ」

夏油「…………そして」

夏油「身が灼かれるような、キミへの劣等感」

夏油「あらゆるモノに押し潰されそうになっていた」

夏油「………事実、押し潰されていたのかもね」

夏油「そのまま闇に身を委ねたら楽になれるんじゃないかって」

夏油「でもそんなの逃げてるだけだろって」

夏油「莫迦みたいな葛藤を続けていると、聞こえてきたんだ」

夏油「………灰原がさ、懐かしいこと言っててさ」

夏油「そしたら次は七海の声が聞こえてきて」

夏油「半分…いや7割くらいかな。私の悪ふざけへの愚痴だったけど」

夏油「もう3割くらいは早く帰ってこいって。そればっかりだった」

夏油「硝子もそんな感じだね。七海より口調が強かったけど、同じくらい優しくもあったな」

夏油「そんな声を聞いてたらさ。上に向かって手を伸ばしてみたくなって」

夏油「あとちょっとだけ届かないなって、そんなときに聞こえてきたのが」

夏油「………キミの声だったなって」

五条「すぐ、る」

夏油「全部忘れた方が幸せだったのかな」

夏油「だって、今の私に」

夏油「………思い出さなきゃ良かったって後悔がないと言えば嘘になるから」

五条「…………………」

夏油「ごめんね？こんな汚い感情をぶちまけてしまっね」

夏油「キミはあんなにも案じてくれたのにね」

夏油「私は、結局……」

五条「ちげーだろ」

夏油「えっ？」

五条「なにか言うことあんだろ」

夏油「えーと……ごめん」

五条「違う！！」

五条「…………………」

夏油「えっと……？」

五条「…………………」

夏油「あっ」

五条「…………………」

夏油「…………ただいま」

五条「おかえり"っ！！」

夏油（あーあ）

五条「っ…………」

夏油「ふふふ」

五条「見んな"……バカぁ………！！」

夏油（この顔を見られただけでも）

夏油（………思い出した甲斐はあった、かな？）


❤️TRUE END❤️

もはや遅くまでどころじゃありませんが、とにかくありがとうございました。

5時ですって、奥さん。

ホラースレの最終日はだいたい翌日休み取るんですけどマジでファインプレーですね(自画自賛)

回収しそびれた要素も結構あるので後々解説という名の言い訳大会をしたいです。でもこのスレは落としていただいて大丈夫です。

次回は土曜日の予定です。

dice1d5=3 (3)

1.平和な癒し世界

2.王様ゲーム

3.特級アイドル四天王

4.加茂憲紀のお悩み相談室

5.虎杖さんちの今日のごはん

四日間本当にお疲れ様でした
めちゃくちゃ楽しかったです

アイドル四天王キタ♪───Ｏ（≧∇≦）Ｏ────♪

今回もお疲れ様です！
BADENDに転がるんじゃないかとヒヤヒヤしながら読み進めてました…