「全国看護学生はぐくみネット」に看護学生から相次いで寄せられているパワハラ被害の投稿文

 福井県越前市の武生看護専門学校の学生や卒業生が複数の教職員によるパワーハラスメント被害を訴えている問題は、学校を運営する武生医師会が事実関係の調査を進めており、県が対応を注視している。看護学校のパワハラは近年、全国各地で顕在化。支援団体には暴言や無視、差別的扱いなどの被害を受けたとする学生からの切実な訴えが相次ぐ。団体代表は「看護学校特有の閉鎖的な体質が要因になっている」と指摘する。

 ■人材確保に影響懸念

 武生看護専門学校でのパワハラ被害を訴えているのは20~40代の男女計4人。10月に武生医師会に送付した申出書では、2021年から24年までにあった人格を否定する暴言や威圧的態度、無視といった行為を教職員名とともに挙げ、うつ病の診断を受けるなど精神的苦痛を受けたと訴えている。当事者の女性は福井地方法務局に人権救済を申し立てた。

 入試の時期に差し掛かる中での問題発覚でもあり、医師会の報告を受けた県地域医療課は「学生が安心して学業に専念できなければ、地域の看護人材確保に影響が懸念される」と事態を重くみている。

 ■悲痛な叫び

 看護学校のパワハラ被害は、北海道や千葉県、兵庫県などで次々に明らかになり、大量の自主退学者を出す事態も招いている。支援団体「全国看護学生はぐくみネット」(岐阜県)は23年4月の発足以来、インターネットによる調査を続けており、これまでに800件を超える被害報告が投稿された。

 「実習中に話しかけても無視される」「人格否定のような言葉を浴びせられ、もう来なくていいと言われた」「もはや指導ではなくいじめ」「教員は絶対的存在で逆らうと攻撃される」

 学生からの悲痛な叫びは後を絶たず、「1日1日歯を食いしばって耐えるしかなかった。対策はなかった」「教員の人間性を疑い、線引きをして関わることが一番」「辞めることでしか解決しなかった」と学校側への失望感もにじむ。