奈良県の山下真知事は5日、南海トラフ地震の発生などに備えて同県五條市で進めていた大規模広域防災拠点の整備計画見直しに関連し、近隣に位置する南紀白浜空港や伊丹空港、八尾空港など既存の空港施設を大規模広域防災拠点として活用する案を示した。和歌山県や三重県と意見交換を進める方針で、「事業を見直す以上、代替案について議論を呼びかける責任がある」と話した。
桜井市内で開かれた奈良、和歌山、三重3県の知事が参加する「紀伊半島知事会議」の中で明らかにした。
五條市の大規模広域防災拠点は、県が総事業費720億円をかけて整備する方向で準備が進められていたが、山下氏は必要性を疑問視して予算執行を一部中止し、整備計画の見直しを進めていた。山下氏はこの日の会議で、「近畿圏での大規模広域防災拠点のあり方について議論を深め、各府県が連携して南海トラフ地震の救助活動にあたることができる態勢を構築したい」と強調した。
一方で、和歌山県の岸本周平知事は「(南紀白浜空港は)支援を受ける側に立つことを想定して整備してきたので、支援する側に回るとなると一足飛びに行かない部分もある。国からの支援も必要で今後勉強していきたい」とし、三重県の一見勝之知事は「地震発生時の滑走路や電源の状況によってはすぐに使えない可能性も考えられる。さまざまな論点があるが、しっかり議論していきたい」と話した。
また会議では、紀伊半島の振興策や治水対策、道路整備などについて、3県で引き続き国の支援を求めていくことを確認した。