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 ポスターやパンフレットに限らず、文書中に適切なイラストや写真があると、イメージを訴求しやすい。とはいえ、イメージ通りのイラストを手に入れるのは意外と難しい。利用する際には、著作権にも注意が必要だ。

 このパートでは、画像生成のAIを利用してイラストを入手する方法を見ていこう。プロンプトで指示するだけでなく、手描きの下絵をブラッシュアップできるのがポイントだ。関連して、白黒の写真をカラー化するサービスなども紹介しよう。

AIで文章からイラスト生成

 著作権フリーのイラストを探す人の多くが訪れる「いらすとや」。便利なWebサイトだが、目的に合うイラストが見つからないときに利用してほしいのが「AIいらすとや」だ。

 例えば、「オフィスでノートパソコンを操作する女性のイラストを描いてください」などのプロンプトで指示すれば、イラストが表示される(図1)。無料でも月に20枚まで利用可能。プレビューではウオーターマーク(透かし)が入る。ダウンロードした画像にはライセンス表示が必要。商用利用は有料プランのみ。

画像生成のAIにプロンプトで指示する
画像生成のAIにプロンプトで指示する
図1 プロンプト(指示)としてイラストの概要を文章で入力し、「生成画面へ」をクリック。「生成」をクリックするとイラストが表示され、ウオーターマークなしの画像をダウンロードできる。なお、有料プラン(月額980円、年払い)なら生成数は無制限
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 マイクロソフトの「Copilot」は無料で、OpenAIの「ChatGPT」は1日2枚までなら無料でイラストを生成できる。ただし、同じプロンプトで指示しても、生成AIごとに、まるで雰囲気の異なるイラストになる(図2)。目的に合う生成AIで、いろいろな指示を試すのがよいだろう。

図2 図1左と同じプロンプトで、Copilot(左)とChatGPT(右)に画像を生成させてみた。生成AIの種類によって画像の印象はかなり異なる
図2 図1左と同じプロンプトで、Copilot(左)とChatGPT(右)に画像を生成させてみた。生成AIの種類によって画像の印象はかなり異なる
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