大阪維新の会 政治資金収支報告書に事実と異なる記載

大阪維新の会が去年開いた政治資金パーティーについて、実際にはパーティー券を購入していない企業を政治資金収支報告書に記載していたことがNHKの取材で分かりました。大阪維新の会は誤って記載したことを認め、収支報告書を訂正したとしています。

大阪府選挙管理委員会は先月、およそ2500の政治団体の去年1年分の政治資金収支報告書を公表しました。

このうち、政治資金パーティーの収入は大阪維新の会が最も多く、去年9月のパーティーで1億2000万円余りを集めていました。

大阪維新の会の収支報告書には、5つの企業が20万円を超えるパーティー券を購入したと記載されていましたが、NHKが確認したところ、このうち去年8月に40万円分を購入したとされている大阪 中央区の企業が、実際にはパーティー券を購入していなかったことが分かりました。

さらに、別の企業についても代表者として関係のない人の名前が書かれていました。

大阪維新の会は取材に対し、「類似した社名の会社と間違えた」などとして記載の誤りを認め、収支報告書を訂正したとしています。

購入と記載された企業「なぜ記載されたか疑問」

大阪維新の会の政治資金収支報告書にパーティー券を購入していないのに購入したと記載された企業は、NHKの取材を受けて初めて、そのことを知ったといいます。

社内調査を行ってもパーティー券の購入者はいなかったため、大阪維新の会に直接問い合わせた結果、記載が誤りだったことが確認されたということです。

企業の担当者は「記載されていることを知った時は気持ち悪さがあった。誤りが分かって結果的にはよかったが、取材を受けていなければそのまま誤った記載が残っていた可能性が高い。関係のない会社がなぜ記載されることになったのか疑問だ」と話していました。

大阪維新HPでおわび「事務局内の事務的な作業ミスが原因」

大阪維新の会は26日、ホームページ上でコメントを発表しました。

この中では「このたびは、政治資金収支報告書に誤った情報を記載してしまったことで、関係のない会社の代表者、それに会社にご迷惑をおかけしてしまったことに対しておわび申し上げます。ご支援をいただいていた会社の代表者に対しても結果的に氏名を間違えるという失礼な対応となり、大変申し訳ございませんでした」としています。

その上で「記載の誤りが発覚した後、党内にて調査したところ、事務局内の事務的な作業ミスが原因となり、誤りが発生したとの事実を確認いたしました。今後はさらなるチェック体制を整えてまいります」とコメントしています。

大阪維新 吉村代表「しっかり確認し報告する」

大阪維新の会の吉村代表はNHKの取材に対し、事実と異なる記載があったことや収支報告書を訂正したことについては報告を受けていないとした上で、「最終責任者は私なので、事実だとすればあってはならないことだと思う」と述べました。

その上で、「なぜそのようなことが起きたのか、きちんと説明しなければならない。単純なミスなのか、何か理由があるのか、しっかり確認して報告したい」と述べ、事実関係を確認した上で説明する考えを示しました。

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