「配給会社からは、アイデアは面白いが、もし“×”が多かったらどうするんだと言われましたが、内心では“そんなことあるわけないだろう”“自信持てよ”と思っていました」
「○」が70%以上出ると判断し、イベントを強行したところ、結果は予想通り「○」が7割を超えて大成功。監督も面白いと絶賛したという。観客の目は確かで、同作はカンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを、アカデミー賞ではオリジナル脚本賞を受賞した。
アカデミー賞といえば、作品賞や監督賞など8部門を受賞した「アマデウス」(1984年)でサリエリを演じたF・マーリー・エイブラハム(78)が来日したときのことも印象深い。
ゴールデン・グローブ賞を受賞後に来日。大阪の劇場での舞台あいさつのために宣伝マン氏と新幹線に乗車した。
「通訳の戸田奈津子さんも一緒に乗っていましたが、戸田さんはキャンペーン疲れでお休みになっていた。で、差し向かいになったので、何か飲みますかと尋ねたら、ウイスキーというんです」
で、エイブラハムが買ったのはミニボトル5本! ビール党だった宣伝マン氏は意を決して、杯を交わしたが、新大阪に着くころにはノリノリのエイブラハムに対して、宣伝マン氏はヘロヘロだったという。
案外、ハリウッドスターはタフなのだ。=おわり
■クエンティン・タランティーノ 1963年3月27日生まれ、55歳。米ノックスビル出身。監督デビュー作「レザボア・ドッグス」で注目される。代表作は「キル・ビル Vol1」(2003年)など。
■F・マーリー・エイブラハム 1939年10月24日生まれ、78歳。米ピッツバーグ出身。83年に「スカーフェイス」に出演し、共演のアル・パチーノに推薦されて、「アマデウス」出演が決まったとも。