黒田医師への処遇について
様々な方々から、大学の先生を含め、黒田医師を解雇するように助言がございました。
確かに不適切な投稿はございましたが、黒田医師は東京美容外科の方針に従って、より患者さんに対して安全な治療を学ぶためにグアム解剖に参加されました。
昨今の美容外科では、顎下脂肪吸引など、死亡事故が頻発し、私共も解剖の必要性を痛感し、このような機会を設けました。
黒田先生は、学生時代のホルマリン固定標本とは異なる、精度の高いfresh cadaverを初めて目にした感動をなんとか伝えようと、あのような投稿になってしまいました。ピースサインをして撮っていた事は当然不適切であると考えます。
もちろん一般の方々とはかけ離れた行動で、日本では、常軌を逸しているとお思いの方が大多数であることは良くわかります。
ですが、動機は善で、彼女に他意はありません。
一般の方々からのご批判は、当然受け止め、反省は致しますが、同業医師でありながら不勉強でfresh cadaverという言葉すら知らない医師に批判されたまま、炎上でトカゲの尻尾切りのように解雇する事はできないと判断しました。
もし自分が手術を受けるなら、医師になってからも更に研鑽を詰み、解剖を熟知した医師に施術して貰いたいと考えます。
現に私は自分のフェイスリフトは私が何度か開催した解剖セミナーで講師をしてくださった解剖を熟知したドクターにお任せしました。
このような不祥事で我々が患者様から選ばれる事は、もうないかもしれませんが、解剖セミナーを実施した事やこれから勉強しようとしている先生達を守る事がより良い未来に繋がると考えています。
この騒動で我々のクリニックを去る専門医の先生もいらっしゃいますし、それは考え方の違いであるし、仕方の無い事だと理解しています。
あの投稿のせいで献体を躊躇ったりやめる人がいるとのご指摘ですが、お金儲けの美容医療のために献体はしたくないという人達が大多数であるという事もわかります。
今回の事で、国内の施設で我々が、解剖する事は今後絶望的となってしまいましたし、
他の美容医療に携わる方にも大変迷惑をかけてしまいました。
医学会全体を巻き込む事態にもなってしまいました。
ですが、死者への尊厳ももちろん大切ですが、今生きている人の命や安全も大切なんじゃないでしょうか?それが解剖セミナーの趣旨ですし、どんな言い訳や神妙な態度をとったところでご遺体を損壊する事実に変わりありません。
故人に感謝しながらも、その知見を今後の患者さんに活かしたいと思います。
海外のfresh cadaverのセミナーでは割とフランクに記念撮影もしますし、セミナーの様子もネット上に出てきます。
日本と海外のルールの違いはあるかと思いますが、日本の医療の進歩を妨げているのはどちらの方なのか今一度考えて頂きたく思います。
今回は私の指導力不足と管理監督不足で世間をお騒がせして大変申し訳ありませんでした。
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あたかも米国ではご遺体の写真撮影やSNSアップが問題ないかのような誤解があります。
米国でもご遺体は尊厳と敬意をもって扱われるべきとされており、写真撮影してSNSにアップする行為は非倫理的とされています。実際に米国の大学や教育機関では、画像をSNSで共有することを禁止する厳格な方針を設けています。
実習では同意書が求められることが多く、違反した場合は退学や解雇といった懲戒処分を受ける可能性があります。
本件の医師はご遺体を背景にピースサインしての写真を投稿するなどしており非倫理的行為に該当する可能性があることに注意が必要です。
anatomypubs.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/as…
pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC73…
libguides.mssm.edu/virtualanatomy…
pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC73…