仮設トイレで暴行 男2人 初公判で起訴内容認める

 さいたま市西区にある公園のトイレで、男性に暴行を加えて車内に監禁したとして逮捕監禁などの罪に問われている2人の男の裁判がさいたま地裁で始まりました。

 2人は起訴内容を認め、「指示役に住所や氏名を知られていて怖くて逃れられなかった」などと述べました。

 逮捕監禁と恐喝未遂の罪に問われているのは、住所・職業不詳の饗庭元被告(21)と東京都小平市の無職・佐藤拳太被告(25)です。

 2人はことし8月、さいたま市西区の公園で、30代男性の腹を複数回殴った上で、車で連れ回し、現金を脅し取ろうとしたとして逮捕監禁と恐喝未遂の罪に問われています。

 12日の初公判で、2人は起訴内容を認めました。

 検察側の冒頭陳述では、被害者の男性が複数の闇バイトに関わって指示役側とトラブルになっていたことや事件当日、指示役から「報酬を渡す」と言われて公園に誘い出され、2人に襲われたことが説明されました。

 続いて行われた被告人質問では、饗庭被告が「指示役に住所や氏名を知られていて怖くて逃れられなかった」などと述べ、佐藤被告は、「やめたら自分も被害者の男性と同じ目に遭うのではないかと思った」などと犯行の経緯を述べました。

 検察側は、「高い組織性と計画性があり、実行役として事件の中核を担っていて刑事責任は重い」として、饗庭被告に懲役3年6か月、佐藤被告に懲役3年を求刑しました。

 一方、弁護側は執行猶予つきの判決を求めました。

 判決は、12月23日に言い渡されます。

電車内で女性触ったか 外務省職員を送検

 電車内で20代の女性の体を触ったとして、不同意わいせつの疑いで現行犯逮捕された外務省に勤める62歳の男の身柄が12日朝、さいたま地検に送られました。

 送検されたのは、外務省領事局政策課の課長補佐 関口健治容疑者(62)です。

 関口容疑者は11日午前8時半すぎ、JR高崎線の電車内で、20代の女性の体を手で触るなどのわいせつな行為をした疑いが持たれています。

 警察によりますと、車内を警戒中だった鉄道警察隊の捜査員が関口容疑者が女性の体を触っている様子を確認し、JR赤羽駅で降ろして、現行犯逮捕しました。

 関口容疑者は、満員の車内で女性と背中合わせの状態で乗っていたということです。

 女性は関口容疑者と面識がなく、けがはありませんでした。

 調べに対して、関口容疑者は「混雑で触れたかもしれないが、故意で触ったつもりはない」と容疑を否認しています。

 外務省人事課は、「職員が逮捕されたのは極めて遺憾で、厳粛に受け止めている。職員の綱紀粛正の徹底に努めていく」とコメントしています。

川口市 自転車の女性 トラックにはねられ重体

 11日午後、川口市の市道で自転車に乗っていた女性が、出会い頭にトラックにはねられる事故があり、女性は意識不明の重体です。

 11日午後5時半ごろ、川口市芝の十字路交差点で、自転車に乗っていた近くに住む会社員の高戸恵美さん53歳が、左から走ってきたトラックに出会い頭にはねられました。

 この事故で、高戸さんは病院に運ばれましたが、頭などを強く打ち、意識不明の重体です。

 警察は、トラックを運転していた川口市桜町の会社員、岩田壽雄容疑者(69)を過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕しました。

 岩田容疑者は仕事中だったということで、調べに対し「自転車とぶつかる事故を起こし、相手の人をけがさせたのは間違いない」と容疑を認めているということです。

 警察は、事故の詳しい原因を調べています。

県内企業の約半数が正社員不足 高止まり傾向続く

 県内で正社員が不足している企業はおよそ半数で、高止まりの傾向が続いていることが「帝国データバンク大宮支店」の調べで分かりました。

 調査は、ことし10月18日から31日にかけて県内企業998社を対象に行われ、回答率は41.0パーセントでした。

 このうち、正社員が不足していると答えた企業は49.6パーセントでした。

 去年と比べて1.2ポイント減少しましたが、半数近くで正社員が不足していて、高止まりの傾向が続いています。

 業種別で最も高かったのは、「建設」で77.2パーセント、次いで「運輸・倉庫」が66.7パーセントとなっています。

 いずれも、時間外労働の規制が強化された「2024年問題」の影響が大きい業種です。

 国は、人手不足の解消に向けて年収が103万円を超えると、所得税がかかる「103万円の壁」の見直しに向けた議論を進めています。

 帝国データバング大宮支店は「今後の議論の行方が注目されるが、企業側にもDXの推進による生産性の向上といった取り組みも求められる」と指摘しています。

今年の漢字は「金」

 日本漢字能力検定協会は12日、ことし1年の世相を漢字ひと文字で表す「今年の漢字」が「金」に決まったと発表しました。

 「金」が選ばれるのは今回で5回目です。森清範貫主は京都の清水寺で12日、力強く「金」と書きました。

 パリ・オリンピック・パラリンピックの金メダル獲得、新紙幣の発行など「光の金」。

 一方、政治の裏金問題や金目当ての闇バイト強盗事件などの「影の金」という2つの面で注目が集まったことを、理由にあげています。

川越八幡宮 大鳥居くぐり初め神事

 6年後の2030年に創建千年を迎える川越八幡宮で、12日、再建された大鳥居のくぐり初め神事が行われました。

 川越八幡宮の大鳥居前で行われたくぐり初め神事にはおよそ150人が訪れ、神職からのおはらいを受けた人たちが新しくなった鳥居をくぐっていました。

 川越八幡宮によりますと、これまであった石の鳥居は東日本大震災の影響で石にずれが生じていて、2030年に迎える創建千年の記念事業では大鳥居の再建が最優先事項として挙げられていたということです。

 完成した鳥居は高さ6メートル、笠木の幅は7.5メートルで、大鳥居の社号額には、以前一族が川越城主を務めていた姫路城主の酒井雅楽頭忠道が、川越八幡宮に納めた向鳩文字の神号軸の写しが使われています。

 岸野克巳権祢宜は「川越八幡宮がさらに千年、多くの方の心のよりどころとなり、神様のお恵みを皆さま方がいただけるように努力をしていきたい」と話していました。

十二日まち

 さいたま市浦和区の調神社では、年の瀬恒例の「十二日まち」が開かれていて、多くの人で賑わっています。

 「十二日まち」は歳の市のひとつで、新しい福を呼び込む伝統行事として明治時代から12月12日に開かれています。

 調神社の境内とその周辺では、家内安全や商売繁盛を願う縁起物の熊手を売る露天などが立ち並んでいます。

 商いが成立すると、売り手たちの威勢のいい掛け声とともに手締めの音が響き渡っていました。

 「十二日まち」は、午後9時半まで縁起物を求める人たちでにぎわいます。