また会おうよ
ご飯でも、お茶でも
そんな軽く言うほど
この話が実現出来るとは思えないのは
私も彼も知っている。
女性と2人で会うところを人に見られたら困る。
誤解される。
最初からそう言って隔離されたホテルでしか会わないと言っていた人だもの。
「誤解される」と言ってしまうところに既に遊びだという本音が入ってたこと
その頃の私は流していたけど今ははっきり思い出せる。
最初から性欲を解消する息抜きにしか思っていないことは滲んでいたよ。
でもそれでもいいと思えるほど
あの時私は彼を好きだった。
でも今は違うよね。
私から下手に出てお伺いは立てるようなことはしないし
プラトニックな関係でも会いたいと思うほど
彼も私を好きではない。
分かっているのに。
それでも最後まで
じゃあ、さよなら
を言わないのは ポリシーなのか、僅かな罪悪感か、
優しさなのかもしれないね。
そんなことが浮かんで絶句した私は
そう言ってくれて嬉しいよ
と、本音の感想をまず言った。
でもその後にはしっかり
自分に自惚れないように
でも私はもういいよ。
無理しないで。
そう告げた。
それはプライドだったかな。
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