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双子対決を制し日本一へ!桜花学園・阿部心愛

高校バスケットの集大成 ~全国高校選手権大会=ウインターカップ~
  • 2024年12月16日
桜花学園 阿部心愛(あべ・ここな)選手
©FIBA   世代別の日本代表でも活躍する阿部心愛選手

ことしも、高校バスケットの頂点を決める選手権大会=ウインターカップが、12月下旬に開幕します。
3年生にとっては集大成となる、高校生活最後の大会です。
愛知県の女子代表・桜花学園は、
世代別の日本代表でも活躍する阿部心愛(あべ・ここな)選手を中心に、
3年ぶりの頂点を狙います。

「高校生活最後の今大会こそ頂点に」と意気込む、エーススコアラー・阿部選手の思いに迫ります。

(名古屋局アナウンサー・黒住駿)


日本代表で活躍する阿部選手 全国優勝未経験で高校最後の大会に挑む

桜花学園の主将を務める阿部心愛選手

仙台市出身の阿部選手は、「高いレベルに身を置きたい」と、愛知県の桜花学園に入学。
入学後は、「ゴール下への鋭いドライブ」に加え、
「3ポイントのアウトサイドを含めた多彩なシュート力」を武器に
主に2年生から先発メンバーに定着しました。

阿部選手、実は双子姉妹の姉です。
中学までは、地元・仙台市のチームで、妹の友愛(ゆうな)選手と共にプレーを続けてきました

写真提供:本人 写真左下が阿部心愛選手、写真右上が双子の妹・友愛選手

二卵性双生児の2人ですが「幼い頃から、性格やプレースタイルは違った」と阿部選手は話します。
それは、高校進学の際にも表れ、妹は、地元の高校に進学した一方、姉である阿部選手は、全国制覇が常に求められる環境に挑戦することを決意しました。

全国トップレベルのチームでも力を発揮した阿部選手は、高校2年生の時から日本代表に選出
世界大会の経験も積み重ね、代表で主将を任されるまでになりました。
 

©FIBA 阿部心愛選手 世代別の代表でも主将を務めた経験が

しかし、桜花学園としては、阿部選手入学前にはインターハイ、ウインターカップともに3大会連続優勝を果たしていましたが、ここ2年間は、2大大会で頂点に立つことができていません。

【阿部心愛選手】
「自分が入学して以降、一度も日本一を取れていないという状況なので、悔しい思いでいっぱい。最後の大会は、絶対に負けられないと思って、練習を重ねてきた。アウトサイドからの3ポイントでも、ゴール下に切り込んで2点を取るドライブも磨いたので、全員で力を合わせて日本一を取りたい」

と、選手権大会=ウインターカップに、並々ならぬ思いで挑みます。

世代別の日本代表で姉妹ともにプレー ″強い責任感″も芽生える
世代別の日本代表でも、得点源としての役割を担うまでに成長をしてきた阿部選手。
去年の夏、ヨルダンで行われた16歳以下のアジア選手権では、
決勝戦で強豪・オーストラリアを相手に、22得点7リバウンドと大活躍を見せました。

また、この大会では、同時に宮城県・聖和学園に所属する妹・友愛選手も日本代表に選出
双子の姉妹が、ともに日の丸を背負い、プレーしました。
 

© FIBA 双子で世代別の日本代表選出 写真右:阿部心愛選手 左:友愛選手

妹とのプレーで注目を集めるとともに、阿部選手のスコアラーとしての責任感をさらに深める経験となりました。

ゴール下に果敢に攻める‟積極性”にさらに磨きがかかったと、
桜花学園のOBで、ふだんから阿部選手を指導する白慶花(ぺく・きょんふぁ)コーチは口にします。

阿部選手を指導する白慶花コーチ

 

【白慶花コーチ】
「世代別の代表の活動を通して、プレーに対する自信もついたし、日本を背負うという責任のある立場を経験したことによって、精神面での成長も見えた。チームに帰ってきたときに、顔つきがキリっと締まっていて、“私がやらないと”っていう責任感も増しました。チームが苦しいときに、必ず点を取ってくれて、キャプテンとして、仲間へ声をかける精神的支柱でもあって、名実ともに欠かせない存在になったと思う。」


阿部選手自身も、

【阿部心愛選手】
「相手は、大きい選手が多かったけれども、それでもゴールに強く向かうことで打開することができた。チームの得点が停滞している時とか、相手の流れの時に、もっと自分がその点を決めきるところを含めて、攻める姿勢とかをもっと周りに見せていきたい」。

さらに高いレベルを求め続け、自身を成長させてきました。

©FIBA

選手権の初戦は宮城県代表・聖和学園!‟双子対決”に闘志を燃やす
11月中旬、選手権大会のトーナメントの組み合わせが決まり、
阿部選手が引っ張る愛知・桜花学園は、宮城・聖和学園と初戦を戦うことになりました。

2大大会の1つであるウインターカップという最高峰の舞台で、
別々の道を進んだ双子の姉妹が、いきなり激突することになります。

阿部選手は、妹・友愛選手との直接対決について

【阿部心愛選手】
「ふだんから、よく電話で話したりしているんですけれど、妹が活躍していたら、自分も頑張らないといけないと思わせてくれる存在。どうして初戦で当たるんだろう…って思う気持ちが一番強いけれど、戦わずに終わるよりかは、戦って終わりたいなっていうのは思っていた。組み合わせが決まってからは、お互い、後悔のないように出し切って頑張ろうっていう話もしたので、妹はディフェンスの方がうまくて、姉の私はオフェンスの方が得意としているので、どういうふうに攻めていくかをよく考えて挑みたい」

複雑な気持ちの中に、喜びの思いもあるようでした。
 

写真提供:本人  幼い頃の双子姉妹 写真左・阿部心愛選手 / 写真右・友愛選手
普段は仲が良いという阿部姉妹

双子対決となる初戦にも注目ですが、最終的な目標にすえるのは、3年ぶりのチームの優勝です。

【阿部心愛選手】
「最後の大会なので、悔いなく自分の100%を出し切れるように。去年、試合に出させてもらっていながら、ボールに絡めていなかった。自分が点を取りにいくという気持ちを強く持って、さらには、キャプテンとしてみんなを引き締めて、もっと全員でコミュニケーションとってやっていきたい」

 

双子対決となる「愛知県・桜花学園」vs.「宮城県・聖和学園」は、
大会初日の12月23日(月)午後0:20~試合開始予定。

順調に大会が進めば、
決勝戦は12月28日(土)午前11:00~の予定です。

初戦の大事な一戦を制して勢いに乗り、
マークが厳しい中でも、
リーダーシップを発揮して栄冠に輝くことを期待しています!

 

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    黒住駿

    佐賀ー沖縄ー仙台
    プロ野球・バスケットなど
    スポーツを主に担当

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