「内製を遥かに上回るスピード感と品質」老舗暗号資産取引所『Zaif』がGincoを使い倒す理由とは

株式会社Ginco

「内製を遥かに上回るスピード感と品質」老舗暗号資産取引所『Zaif』がGincoを使い倒す理由とは
インタビュー協力
株式会社Zaif
業界
金融
プロジェクト内容
暗号資産取引所「Zaif」
導入サービス
Web3 Cloud/Web3 SaaS(Ginco Enterprise Wallet、Ginco Monitoring Solution)/プロフェッショナルサービス(技術プロトコルレポート)

国内の暗号資産取引所の中で有数の実績を持つ『Zaif』。そのZaifを運営する株式会社Zaifは、Gincoのソリューションの有用性を見抜き、短期間で導入することを決定。実際の運用でも大きな効果を得ているそうです。今回はGincoと協業するメリットや今後期待することについてお聞きました。(取材実施日:2022年12月)

本記事で分かること

  • Ginco Enterprise Wallet(以下、GEW)を導入した感想・印象
  • Gincoの提供するソリューションを導入したことによる具体的な費用対効果
  • Web3事業のパートナーとしてのGincoの提供価値

リソース不足を解決すべく100%内製だったウォレットをリプレイス

――貴社の事業と導入したソリューションについて教えてください。

メインの事業は、暗号資産取引所・Zaifの運営です。Zaifは国内の暗号資産取引所の中でも老舗のような位置付けになっており、暗号資産交換業者登録では近畿財務局長第 00001 号となっております。

――Gincoのソリューションはどのような経緯で導入されたのでしょうか。

Zaifはもともと100%内製でブロックチェーンの開発・運用を行っていました。しかし、ブロックチェーンエンジニアは採用するのも雇用し続けるのもコストが高い。そもそも人材市場での絶対数も少ないので、そのうち社会でブロックチェーンエンジニアは枯渇すると考えていました。

また新規トークンの取り扱い開始をもっと早くしてほしいなど、ユーザーの方々からご要望をいただくことも多かった。これらの課題をクリアするためにどうすればいいのか悩んでいたため、Gincoなら解決できると思い導入することに決めました。

導入は2022年3月ごろと最近ですが、現在のZaifの取り扱うウォレットの多くでホットとコールドがGinco管理になりました。詳細は後述しますが、導入からここまで短期間でこれだけ使い倒しているのはおそらくZaifくらいではないかと自負しています。

高頻度のアップデートにより、顧客要望にスピーディかつ丁寧に対応

――導入してから実際に運用してみて、いかがでしたか。

今だから言えるお話ですが、導入当初はできることが想定よりも少ないと感じることもありました。ただ、これはGincoのソリューションが個社提供ではなく暗号資産交換業のベストプラクティスを集約するSaaSだからだと理解しています。

一般的にウォレットのように信頼性やセキュリティの要求水準の高いシステムを内製で開発する場合、アップデートのスピード感を保つことが困難です。一方、Gincoのソリューションは導入企業各社のリクエストや社内の改善プランに基づいてSaaSとして高速・高頻度でアップデートされています。

そこで、Gincoに対して開発リクエストを出したり、自社の運用体制自体を見直したりと、導入に伴う試行錯誤を繰り返しました。その結果、インフラやウォレットに関する業務負担を削減すると同時に、セキュリティを大幅に向上させることができました。

また、Gincoは日本が拠点でエンジニアの方々も日本人なのも大きいですね。コミュニケーションも密に取れますので、開発リクエストはもちろん、事業に関する相談まで何でも気軽にお話できてとても助かっています。

海外企業と組んでいる暗号資産取引所の話を聞くと、コミュニケーションで困っているケースが多いようです。時差もあって頻繁にコミュニケーションは取れないですし、言語の壁もあります。

さらに、これまで見送ってきたユーザーへの送金対応の日程短縮や、送金取り消しの対応などもGincoのソリューションで実現でき、ユーザー体験も向上しています。

マルチシグを駆使してセキュリティとガバナンスを両立

――Gincoのソリューションに対する印象や気に入っている特徴はありますか。

暗号資産の送金に必要な秘密鍵を分散する「マルチシグネチャー(以下、マルチシグ)」をソリューションの大前提と捉え、対応する暗号資産全てで対応している点が印象的です。

マルチシグの機能は単純なセキュリティ面の安全性だけでなくガバナンスに直結しています。例えば、複数の秘密鍵で署名を行う過程で、色々なセクションの人々が多面的にチェックできますし、送金金額がおかしい時はそれに気づくこともできます。

とはいえ、暗号資産ごとにマルチシグを実現するための仕様や手法が異なるため、単一のシステムの中で統一感のあるUI/UXを実現するのはなかなか大変です。内製での開発であれば尚更でしょう。

Gincoのソリューションの場合はマルチシグを使いこなし、金融事業者のガバナンスに不可欠な「相互牽制」の考え方に融け込ませているという印象で、安心安全でありながら使い勝手に無理がありません。

暗号資産取引所ビジネスを深く理解し、顧客のことを考え抜いたGincoだからこそ実現できているのだと感じます。

最近では暗号資産取引所のガバナンスが国内外を問わず問題になっていますから、もっと対外的にアピールしてもいい特徴だと思います。

必要人員は1/3に。高い費用対効果を実現

――使ってみて便利だった機能や、おすすめの機能などはありますか。

Zaifのウォレット管理者の働き方を大きく改善してくれたのは「リザーブ送金」です。これは署名済みの出金申請をプールし、必要な時に承認することができる機能で、Gincoの提供サービス「Ginco Enterprise Wallet」導入前では、ハードウェアウォレットだと即時出金のみのため休日や年末年始に関係なく必ず毎日実施する必要がありましたが、GEW導入以降は日々の金庫運用が必須とならず、リモートでも承認できることで運用コストが大幅に削減できました。

以前は24時間365日、送金業務に誰かしらが従事している必要がありましたが、リザーブ送金機能が使えることによって、いつ送金業務が発生するか分かり、人員計画が立てやすくなりました。人員も以前は15人ほどで回していましたが、今は5人くらいで対応できます。

さらに特許技術を利用したコールドウォレットも頑強で使いやすく、故障や事故のリスクも大幅に低減しました。利用シーンを実際に見てもらえないのが残念ですが現時点ではこれ以上ないソリューションだと思います。

――費用対効果については、どう捉えていますか。

現時点で既に十分な効果が得られています。そもそもGincoがなかったら、100%内製という選択肢しかなく、2つの手段を比較して費用対効果を考えるなんてこともできませんでした。それができるようになっただけでも、暗号資産取引所の事業にとって大きいです。

技術だけに留まらない。Web3ビジネスへの幅広い知見を持ったパートナー

――ソリューションの導入以外に、Gincoとビジネスを行うメリットがあれば教えてください。

ブロックチェーンやウォレットに関する技術的専門性を有しているのはもちろんですが、Web3領域の新規事業全般に対しても的確な意見をくれます。

例えば、Zaifは今後ゲームトークンの取り扱いを展開しようとしています。すでにいくつかのゲーム会社からと相談をさせて賛同もいただいていますが、これを展開する上でもGincoの存在は欠かせません。ソリューションの提供だけでなく、新たなビジネスの立ち上げでも協力していただきたいです。

――今後、Gincoに期待することは何ですか。

色々ありますが、まずは日本のブロックチェーン業界を牽引する存在になってほしいですね。金融庁などの当局とも良好な関係を築いているようですし、官民をつなぐ役割を担ってもらいたいというのがあります。

また暗号資産取引所同士がフラットに話せる場も作ってほしい。イベントなどを通じてそのような場を設けてくださっていますが、今後より積極的に展開してくださったら嬉しいです。

Gincoは世界で最も厳しいと言われている日本の規制をクリアできるほどの知見や技術を有しています。それだけに、将来的にはグローバルにも展開してほしいですね。もちろんGinco単独ではなく、政府のサポートなども必要になってくるかもしれませんが、いずれは世界のブロックチェーン業界を引っ張る存在になることを期待します。

スマートフォンが世界を変えたように、今後ブロックチェーンが世界を変革する可能性は十分に考えられます。その時に日本がどれほどの存在感を示すことができるのか。Web3の主役は主にZ世代の方々です。後世のプレイヤーが活躍できる土台を作れるように、先人である私たちも取り組みを進めたいですし、Gincoと共に歩んでいきたいです。

本事例のポイント

  • 自社で内製してきたウォレット等のインフラをGincoのソリューションへリプレイスすることにより、リソース不足の解消と通貨追加や顧客要望への対応スピードが向上した。
  • 入出金などのオペレーションに要する工数が1/3に。休日出勤や夜間対応などが激減し社員ひとりひとりの負担が解消されただけでなく人員計画も立てやすくなった。
  • 技術だけに留まらないWeb3ビジネスへの幅広い知見を持ったパートナーとして、今後も連携して事業展開に取り組んでいく。

参考