〈科学不正〉(下) 不正の3要素減らせ
データの保管・監視、現場で徹底 「動機」「機会」「正当化」
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東京大学の定量生命科学研究所(東京・文京)を訪れると、ガラス張りの研究室が複数目に入る。日本では珍しい外から室内が見える「オープンラボ」が5~6月に稼働した。
研究不正の対策を担う須谷尚史准教授は「開かれた環境で若手やベテランの区別無しに議論すれば、不正防止や技術革新につながる」と語る。
設置の背景には過去の反省がある。前身の分子細胞生物学研究所ではデータの捏造(ねつぞう)や改ざんが続き、改組に...