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温泉街
商店街の抽選で温泉旅館のペア招待券を当てた翔子は、他にあてもないので、東京にいる息子の正樹を誘ってみた。
母に会うのはひさしぶりだ。たまには親孝行もいいかと思った正樹は二つ返事でオッケーし、現地で落ち合うことにした。
翔子は3年前に離婚してアパートの一室で気ままな独り暮らしをしている。
親から相続したおんぼろアパートだが、夫からの慰謝料とあわせれば、それだけでもなんとか暮らしていけなくはないが、老け込むのも嫌なので郊外の大型スーパーでパートをしている。
駅で落ち合った母子は、昼過ぎには旅館につき、まったりと温泉を満喫した。
久しぶりに会話も弾み、すっかり打ち解けた母子は、夕食を終えるころには、すでにかなり酒を呑み酔っ払っていた。
久しぶりに会った翔子は息子の目から見てもなかなかいい女だった。
すでに五十路に手が届く年齢のはずだが、ぱっと見には30代後半でも通りそうだった。
もちろんじっくり見ると、年相応の豊麗線や小皺は隠しようもなかったが、それがまた熟女特有のアンニュイな色香を放っていた。
綺麗な脚が自慢なのか、正樹が小学校の頃はミニスカートをよく履いていた。
高校の頃、家に遊びに来た友人は翔子に挨拶されると顔を赤くしたものだ。
夫婦仲が不仲になるにつれ、ストレスが重なったためか、一時は容色は衰えたが、離婚すると以前よりも美人になった。
しかし、それは以前の美しさとは質的に違うように思われた。
以前は健康的な溌剌とした美しさだったのが、ここ数年は円熟した妖艶な雰囲気、あえて言うとどこか男好きのするフェロモンを漂わすようになっていた。
そんな翔子と温泉旅館の一室で互いに差しつ差されつ酒を酌み交わしていると、何やら妙な気分になってくる。
それは翔子も同じで、いつのまにか相手は息子であるということを忘れてしまいそうだった。
少し休憩してから酔い覚ましに一風呂浴びると、どちらから誘うとでもなしに、二人で温泉街を散歩することになった。
浴衣に丹前をはおり旅館を出ると、川沿いの通りは同じように丹前姿の宿泊客が三々五々そぞろ歩き賑わっていた。提灯をあしらった街頭が渓流に反射し、ムードは満点である。芸者が歩いているのにすれ違った。
しばらく行くと共同浴場があり、自由に楽しめる足湯があった。
二人は並んで、裾を捲り、足を入れる。
翔子の白い脛がなんとも眩しい。
母に会うのはひさしぶりだ。たまには親孝行もいいかと思った正樹は二つ返事でオッケーし、現地で落ち合うことにした。
翔子は3年前に離婚してアパートの一室で気ままな独り暮らしをしている。
親から相続したおんぼろアパートだが、夫からの慰謝料とあわせれば、それだけでもなんとか暮らしていけなくはないが、老け込むのも嫌なので郊外の大型スーパーでパートをしている。
駅で落ち合った母子は、昼過ぎには旅館につき、まったりと温泉を満喫した。
久しぶりに会話も弾み、すっかり打ち解けた母子は、夕食を終えるころには、すでにかなり酒を呑み酔っ払っていた。
久しぶりに会った翔子は息子の目から見てもなかなかいい女だった。
すでに五十路に手が届く年齢のはずだが、ぱっと見には30代後半でも通りそうだった。
もちろんじっくり見ると、年相応の豊麗線や小皺は隠しようもなかったが、それがまた熟女特有のアンニュイな色香を放っていた。
綺麗な脚が自慢なのか、正樹が小学校の頃はミニスカートをよく履いていた。
高校の頃、家に遊びに来た友人は翔子に挨拶されると顔を赤くしたものだ。
夫婦仲が不仲になるにつれ、ストレスが重なったためか、一時は容色は衰えたが、離婚すると以前よりも美人になった。
しかし、それは以前の美しさとは質的に違うように思われた。
以前は健康的な溌剌とした美しさだったのが、ここ数年は円熟した妖艶な雰囲気、あえて言うとどこか男好きのするフェロモンを漂わすようになっていた。
そんな翔子と温泉旅館の一室で互いに差しつ差されつ酒を酌み交わしていると、何やら妙な気分になってくる。
それは翔子も同じで、いつのまにか相手は息子であるということを忘れてしまいそうだった。
少し休憩してから酔い覚ましに一風呂浴びると、どちらから誘うとでもなしに、二人で温泉街を散歩することになった。
浴衣に丹前をはおり旅館を出ると、川沿いの通りは同じように丹前姿の宿泊客が三々五々そぞろ歩き賑わっていた。提灯をあしらった街頭が渓流に反射し、ムードは満点である。芸者が歩いているのにすれ違った。
しばらく行くと共同浴場があり、自由に楽しめる足湯があった。
二人は並んで、裾を捲り、足を入れる。
翔子の白い脛がなんとも眩しい。
更新日:2018-12-10 08:17:12