引き算は小学校で学習しますが、桁が多くなったり、繰り下がりがあったりすると、暗算するのが難しくなることがあります。
この記事では、繰り下がりのある引き算を簡単にするテクニックを紹介します。やり方は簡単なので、ぜひ練習してみてください。
問題
次の計算をしなさい。
925−398
「三桁の数−三桁の数」の計算です。
まずは自分自身で正しい答えを出せるか挑戦してみましょう。
解説
今回の問題の答えは「527」です。
ここでは、次のように工夫して計算をします。
(1)925から400を引く(925−400=525)
(2)525に2を足す(525+2=527)
元の計算は、「398を引く」という計算でしたが、「400を引く」「2を足す」という計算になりました。
同じ引き算でも「400」というキリのいい数にしたことで、暗算しやすくなりましたね。そのあとの「2を足す」というのは、本来398を引くところで400を引いているので、引きすぎた2を戻しています。
このように、引く数が100の倍数のようにキリのいい数に近いとき、まずはそのキリのいい数を引いてみましょう。そして、そのあと引きすぎた分を足して調整すればいいのです。
すると、繰り下がりの計算をせずに、答えを求めることができます。
数学的な式変形
この計算の工夫は、数学的には次のような式変形を行なっていることになります。
925−398
=925−(400−2)
=925−400+2
=525+2
=527
まず、「398」を「400−2」と分解しています。そのあと、カッコを外して「400を引き、2を足す」としました。
カッコを外す前は「−(400−2)」ですが、カッコを外したことによって「−400+2」と符号が変化していることに注意しましょう。
まとめ
繰り下がりのある引き算を工夫して計算する方法を紹介しました。ほんの少しの工夫ですが、繰り下がりの計算をせずに、暗算で求められるような簡単な計算になりましたね。
計算方法に慣れると、簡単に暗算できるようになりますので、ぜひ日常生活でも活用してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法を持つものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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