分数と小数はまったくの別物ではなく、互いに互換性があります。そのため、同じ式に登場して足したり引いたりすることもあるのですが…どうやって計算すればよいか覚えているでしょうか。
今回は、分数と小数が混じった式の答えを小数で出す方法を考えてみましょう。
問題
次の計算をして、小数で答えなさい。
1/5+1.5−1.2
解答
正解は、「0.5」です。
どうやって計算すればよいか、すぐに分かったでしょうか。
正しく答えを求めるための「ポイント」を確認しておきましょう。
ポイント
この問題のポイントは、「分子÷分母を計算して分数を小数に直すこと」です。
今回のように分数と小数が混在している式では、分数か小数、どちらかに数字を統一してから計算をします。今回は、小数で答えるよう指示があるので、分数を小数に変換します。
分数を小数に直す方法はとても簡単で、「分子÷分母」を計算するだけです。
では、式内の1/5を小数に変換してみましょう。
1÷5
=0.2
これをもとの式に当てはめて計算すると、次のようになります。
1/5+1.5−1.2
=0.2+1.5−1.2
=1.7−1.2
=0.5
これで答えを出せましたね。
【おまけ】分母を10にして小数に変換する
分母を10にすることで、小数に変換する方法もあります。
1/10は0.1と同じです。これを利用して1/5を小数に変換してみましょう。
分数は分子と分母に同じ数を掛けても表している数が変わらないので、分子と分母に2を掛けます。
1/5
=(1×2)/(5×2)
=2/10
1/10が0.1なので、2/10は0.2ですね。
分母が2や5(あるいは2や5の倍数)の場合は、「分子÷分母」を計算する以外に、このような方法で分数を小数にすることもできます。
まとめ
今回の問題では、分数を小数にして答えを求めました。分数を小数にするには、「分子÷分母」を計算するだけです。ただし、「分子÷分母」が割り切れないケースもあります。
例:1/3=1÷3=0.333...
このような場合には分数を小数にするのではなく、小数を分数にして計算しましょう。小数を分数にするケースについては別の問題で取り上げていますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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