地震で被災した能登半島にも雪が降り始め、仮設住宅の住民が階段やスロープで転倒する危険性が増している。金沢市のボランティア団体が21日、七尾市の民間ボランティアセンターに、滑り止めになるわらの敷物「むしろ」千枚を寄贈した。市内の仮設住宅に順次配布される。

 寄贈したのは、地震直後から七尾、輪島の両市を中心にボランティア活動に取り組む「カリタスのとサポートセンター」(金沢市)。認定こども園や仮設住宅でカフェを定期的に開いて、地域住民に交流の場を提供している。

 既に七尾市が降雪に備えて、市内の仮設住宅にむしろを配布していたが、民間ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」には「足りていない」との声が寄せられていた。そこで、カリタスが生活環境の改善を図るため、市内の全仮設住宅に行き届くように準備した。

 同市能登島向田町第1団地で寄贈式があり、カリタスの片岡義博さんがおらっちゃ七尾の代表今井健太郎さんに手渡した。団地では、配布された50枚のむしろをボランティアと住民が協力して、住宅の入り口に続くスロープに敷いた。

 住民で仮設住宅の世話人、後藤ひとみさん(66)は「市の配布分では足りなかったので、ありがたい。ただ、全部の通路に敷けたわけではないので、仮設住宅に寄せられた義援金を使って様子を見ながら追加していこうと思う」と話した。 (染谷明良)