合計所得金額とは?配偶者控除・配偶者特別控除で使用!解り易く解説
- 投稿日:2018年11月28日
- 最終更新日:2020/10/21
- カテゴリ:税金取扱い
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合計所得金額とは?配偶者控除・配偶者特別控除で使用!解り易く解説
年末調整で配偶者の合計所得金額の見積額を誤った場合については、下記をご確認ください。
合計所得金額とは
合計所得金額とは何なのか?理解するまでに結構な時間がかかります。私自身、毎年申告書を作成しているからかもしれませんが、申告書をイメージするとすごく頭に入ってきました。(令和2年より基礎控除が38万円⇒48万円に変更されましたが、合計所得金額には、基礎控除は含まれないことから、基礎控除改正の影響は受けません。給与所得控除改正の影響は受けます。)
合計所得金額とは、①~⑦の合計額をいいます。
①所得税申告書の赤枠の部分
+
②退職所得金額
退職所得の金額 = (収入金額(源泉徴収される前の金額) - 退職所得控除額) × 1 / 2 (特定役員退職手当等に該当する場合は1/2をしない。)
③山林所得金額
④上場株式等に係る配当所得等について、申告分離課税の適用を受けることとした場合のその配当所得等の金額(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算の適用がある場合には、その 適用後の金額及び上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の適用がある場合には、その 適用前の金額)
⑤一般株式等に係る譲渡所得等の金額又は上場株式等に係る譲渡所得等の金額(上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除又は特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除の適用がある場合には、その 適用前の金額)
⑥先物取引に係る雑所得等の金額(先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除の適用がある場合には、その適用前の金額)
⑦土地・建物等の譲渡所得の金額(長期譲渡所得の金額(特別控除前)と短期譲渡所得の金額( 特別控除前))
注・・・上場株式等の譲渡所得や配当所得の場合、源泉徴収ありの特定口座を利用して確定申告しないことをを選択した場合には、合計所得金額に含める必要はありません。
損益通算は?
損益通算については、適用後の金額を言います。例えば、不動産所得で赤字が出ているような場合は、その赤字と給与所得などを相殺後(損益通算後)の金額を言います。(ただし、不動産所得の金額の損失のうち、土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額等は、損益通算の対象外となっているので注意して下さい。)
「合計所得金額とは、その年の所得の合計(所得控除前)。 ただし、株式に関しては特定口座で申告しないもの除く」と考えれば分かりやすいかもしれません。特定口座で利益を申告すると影響あり!
令和2年から給与所得控除改正により合計所得金額に影響が!
令和2年より給与所得控除が減少し、基礎控除が38万円⇒48万円に税制改正されました。サラリーマンの場合、給与所得控除改正により合計所得金額に影響がでます。一方、基礎控除の改正は、合計所得金額には影響がありません。(改正については、詳しくは下記をご確認ください。)
給与所得控除が減少するということは、合計所得金額は、以前より増えることになります。配偶者控除や扶養控除などは、合計所得金額により判定します。そのため、これらの控除に影響が出ないように、給与所得控除改正と同時に配偶者控除や扶養控除などの合計所得金額の金額要件が変更されました。(配偶者控除であれば、合計所得金額38万円⇒48万円に)
例題① 配偶者が給与所得者の場合の合計所得金額とは
給与所得控除後の金額です。
給与収入103万円の給与所得控除後の金額は、48万円(令和2年から給与所得控除が改正されたため)になります。(「パートの収入を103万円以下におさえる」という言葉をよく耳にしましたが、言い換えれば、合計所得金額が48万円以下※という要件を満たすため。)
※令和2年より配偶者控除は、配偶者の合計所得金額48万円以下
源泉徴収票では赤枠の部分が給与所得者の合計所得金額になります。
例題② 個人事業主(事業所得)の合計所得金額とは
青色申告特別控除後の金額です。
売上 - 経費 - 青色申告特別控除(65万円・55万円 or 10万円控除)※
※青色申告をしている場合
不動産所得についても計算方法は同じです。(青色申告特別控除後)
例題③ 配偶者が給与所得者で株式投資をしている場合の合計所得金額とは
株式投資については、源泉徴収あり特定口座で申告不要制度を選択した場合には、株式投資で得た利益については合計所得金額に含めません。
例:給与収入103万円 源泉徴収ありの特定口座で利益が出たが申告はしない
合計所得金額は、給与収入103万円 ― 給与所得控除55万円 = 48万円になります。
一般口座や源泉徴収なしの特定口座、源泉徴収ありの特定口座でも申告する場合は、合計所得金額に含める必要があります。
源泉徴収あり特定口座で申告する場合の例
・過去の上場株式等の繰越損失と当年の特定口座で出た利益を相殺するために申告すると、合計所得金額は増えます。
・当年の上場株式等の譲渡損失を上場株式等の配当と損益通算するために確定申告し、配当所得が残った場合、合計所得金額は増えます。(配当金の受け取り方法をあらかじめ「株式数比例配分方式」を選択し、特定口座内で損益通算され申告しない場合は増えません)
例題④ 配偶者が給与所得者で株式投資で損失を出した場合の合計所得金額とは
例:給与収入103万円 源泉徴収ありの特定口座で損失。譲渡損失を翌年に繰り越すために申告
合計所得金額は、給与収入103万円 ― 給与所得控除55万円 = 48万円になります。
当年にでた上場株式等の譲渡損失を翌年に繰り越すため確定申告を行っても、合計所得金額には影響ありません。
例題⑤ 配偶者が給与所得者で副業(雑所得)をしていた場合の合計所得金額とは
例:給与収入103万円 副業:収入70万円 経費20万円
合計所得金額は、給与収入103万円 ― 給与所得控除55万円 + 70万円 - 20万円 = 98万円になります。
例題⑥ 配偶者が年金所得者である場合の合計所得金額は
例:65歳以上 公的年金等の収入金額の合計額が350万円
合計所得金額は、年金収入350万円 - 公的年金控除額 (350万円 × 25% +37.5万円) = 225万円になります。
税務署の資料などに掲載されている合計所得金額の説明
国税庁HPの合計所得
合計所得金額
次のと
の合計額に、退職所得金額、山林所得金額を加算した金額です。
※申告分離課税の所得がある場合には、それらの所得金額(長(短)期譲渡所得については特別控除前の金額)の合計額を加算した金額です。
事業所得、不動産所得、給与所得、総合課税の利子所得・配当所得・短期譲渡所得及び雑所得の合計額(損益通算後の金額)
総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計額(損益通算後の金額)の2分の1の金額
ただし、「総所得金額等」で掲げた繰越控除を受けている場合は、その適用前の金額をいいます。
「年末調整のしかた」の合計所得金額
合計所得金額とは、純損失及び雑損失の繰越控除、居住用財産の買替え等の場合の譲渡損失の繰越控除及び特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除を適用しないで計算した総所得金額、上場株式等に係る配当所得等について、申告分離課税の適用を受けることとした場合のその配当所得等の金額(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算の適用がある場合には、その適用後の金額及び上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の適用がある場合には、その適用前の金額)、土地・建物等の譲渡所得の金額(長期譲渡所得の金額(特別控除前)と短期譲渡所得の金額(特別控除前))、一般株式等に係る譲渡所得等の金額又は上場株式等に係る譲渡所得等の金額(上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除又は特定中小会社が発行した株式に係る譲渡損失の繰越控除の適用がある場合には、その適用前の金額)、先物取引に係る雑所得等の金額(先物取引の差金等決済に係る損失の繰越控除の適用がある場合には、その適用前の金額)、退職所得金額及び山林所得金額の合計額をいいます。
一般的な 合計所得金額 総所得金額 総所得金額等の相関図
給与所得者の配偶者控除等申告書の合計所得金額
「表面」
「裏面」
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