校閲あれこれ第128回 土地「かん」
2024年10月2日(水)08:00
「土地鑑」は近年、多くの新聞やテレビなどでは「土地勘」と書いているが、本来は「土地鑑」である-。
その土地の地理や事情に通じていることを意味する「土地かん」について俗語百科事典(米川明彦著、朝倉書店)の説明を読み「え、そうなん?」と驚きました。というのも、愛媛新聞が用字用語の表記の基準としている共同通信の手引では「土地勘」と書くルールで、これが本来の書き方でないとは思ってもいなかったからです。
今治港周辺の市街地=今治市
今治港周辺の市街地=今治市
筆者が愛媛新聞に書いたものを調べると、当然ですが、愛媛県の今治地方局長(当時)を紹介する1998年の記事で「(今治地方局は2回目の勤務で)土地勘はある」と勘を使っています。他社の手引は、時事通信、朝日新聞が土地勘、読売新聞が土地カン、土地鑑としています。新聞、テレビ各社が参考にする日本新聞協会の「新聞用語集2022年版」も土地勘ですが「本来の表記は『土地鑑』」と注記しています。
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