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2021.04.11

4輪と2輪の良いとこ取り!?電動3輪バイクが郵便配達に採用された理由

aidea

地球環境に配慮した企業活動の一環として持続可能な郵便・物流事業を推進するために、4輪および2輪EVの導入を行ってきた日本郵便。EC市場拡大の影響による貨物の小口化・多頻度化に最適な車両を検討する機会として、aideaと日本郵便による屋根付き3輪EVの実証実験が行われた。

2020年9月から約2カ月間、東京都内2か所の郵便局において、aideaの「AAカーゴ α4」を郵便配達業務に使用し、走行安定性や利便性の検証を経て、郵便配達業務における初めての屋根付き3輪EVとして、「AAカーゴ β8」の正式採用が決定した。

実証実験を踏まえた日本郵便の要望により、大容量バッテリーとERP(Electric Roll-lock and Parking Brake)を搭載した原付二種モデル「AAカーゴ β8」が新規開発された。





■AA カーゴ β8の特徴
1. 走行安定性
3輪構造と前後13インチの大径ホイールにより、段差や悪路でも安定して走行が可能。また、前後連動式のディスクブレーキが安定した性能を発揮する。

2. 利便性
「屋根付き3輪」という独自の車体構造により、4輪車に近い快適性・積載性と、2輪車並みのコンパクトさ・手軽さを両立。また、左右のハンドルスイッチで簡単に操作できる「ERP(Electric Roll-lock and Parking Brake)」を新開発。車体の左右方向と前後方向を、それぞれ独立してロックすることができるため、停車する頻度が多い配達業務での運転者の負担を軽減する。





3. 業務の効率化
原付二種である「AAカーゴ β8」は、原付一種と比較して走行に関する規制が少ないため業務効率が高く、最大積載量も60kgであるため多くの荷物を運ぶ業務に適している(原付一種は最大30kg)。

4.長距離走行が可能
「AAカーゴβ8」は7.7kWhの大容量バッテリーを搭載し、一回の充電で最大149km※の走行が可能。バッテリーは、固定式とすることでスペース効率を最大化。EVの課題とされる「走行可能距離の短さ」を解消した。
※30km/h定地走行テスト時の値。運転方法や走行環境に応じて、値は変化します。



■採用局及び台数
今回の採用により、以下8つの郵便局に各1台、合計8台が納入された。
茨城県  古河郵便局
埼玉県  上尾郵便局
千葉県  美浜郵便局
東京都  多摩郵便局
東京都  西東京郵便局
東京都  町田郵便局
神奈川県 高津郵便局
神奈川県 神奈川郵便局

脱炭素社会へ向けた世界的な取り組みである「EVシフト」の一助となるべく開発された電動3輪バイク。荷物の運搬に最適化した車体構造により、コロナ禍における食品宅配の急増や、小口配送における「ラストワンマイル問題」にも対応。大容量バッテリーを搭載することで、災害時には「走る蓄電池」としての活用も期待されている。

スペース効率とエネルギー効率が高く、4輪と2輪の良いとこ取りであるAAカーゴは、これからの時代に必要な配送車両といえるのかしれない。

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サーキットで女子会を!代官山モーニングクルーズと富士ファンクルーズが初のコラボ企画を開催

Ryota SATO

車とオーナーたちを繋ぐミーティングイベントは全国各地で行われていますが、2024年12月8日(日)、代官山 蔦屋書店クルマ・バイクコーナーと富士モータースポーツフォレスト主催で女性ドライバーをテーマにしたイベントが開催されました。

代官山 T-SITEでは早朝の時間を使ってさまざまなテーマに基づいたミーティングイベント『モーニングクルーズ』を開催してきた経緯がありますが、今回は『代官山モーニングクルーズ&富士ファンクルーズ 女性ドライバースペシャル』と題し、代官山のスタート地点から静岡県小山町にある富士スピードウェイへ各々が大切にしている愛車とともにドライブを楽しむもの。さらに、目的地となる富士スピードウェイでは国内最高峰のレースやWECなどのレースを開催している国際レーシングコースの体験走行を行うとあって、初めての体験に期待を寄せる参加者たちが集まっていました。





今回のイベントの募集要項は女性ドライバーであることが前提となるものの、同行者は女性以外も歓迎。女性一人で参加しているケースもありますが、ご夫婦やご家族連れの姿も。参加する車は年式不問で、クラシックカーやスポーツカーなど、大切にしている愛車であればいいということで、アルファロメオの4Cにトライアンフのクラシックカー、ホンダ シビック タイプRにマツダ ロードスター、メルセデス・ベンツのGクラスといったオフローダーまで、多岐にわたっていました。



富士スピードウェイを目指す道のりは、首都高速の池尻ICから東名高速道路の足柄スマートインターチェンジを経由する予定。参加台数が多いので連なって走る必要はありません。参加者は、あらかじめ手持ちのスマートフォンに仲間とのドライブを楽しむためのアプリ『MyDrive』をインストールしてから車に乗りこんで出発。アプリの地図上には、現地に向かうための分岐や右左折のポイントがフラグで表示されるほか、参加メンバーそれぞれの車の現在地を表示する仕組み。互いの走行位置を把握できるので、他の参加者とすれ違うと途端に仲間意識が芽生えてきます。単独でドライブするのとは違い、現代的なツールを駆使して、同じ時間を共有している実感を得られるのは楽しいものです。

当日はカラリと晴れた最高のドライブ日和。東名高速を西へ走り進めるにつれて、冬化粧をした富士山が迫力を増していきます。足柄スマートインターチェンジから一般道へ降り、農地に囲まれた道を辿って15分ほど走ると、富士スピードウェイに到着しました。





いったん、パドック近くの駐車場に集合して車を停めて、各々の車と記念撮影を実施。待ち時間は集まった車を鑑賞しながら、オーナーさんに話しかけたり、談笑したりして和やかな雰囲気。



すでに顔見知りの人たちもいるようでしたが、話しかけてみると初参加だという人たちも多い様子です。ポルシェ964に乗られてきたご夫妻は奥様が運転しやすいようにとATモデルを買われたそう。お二人の関係性が伝わる心が温まるエピソードも聞こえてきます。



そして、いよいよ国際レーシングコースの体験走行の時間に。富士スピードウェイのコース管理者が注意点をレクチャーしたあと、参加者たちはピットロードからコースイン。一般道とは違って道幅が広く、起伏のある雄大なコースを全車が連なって走っていきます。隊列が整うと先導車は少しずつペースアップ。私自身はこのコースで何度もレースに参加していますが、日常を共にしてきた愛車で非日常な環境を走れることにはワクワクしました。





興奮冷めやらぬ間に参加者のグループに感想を伺ってみたところ、最年少の女性ドライバーはまだ運転歴が浅い20歳の娘さん。ご両親に見守られながらSUVのハンドルを握って走ったそうですが、車好きのお父様は「案外ちゃんと走れていて、驚きました」と嬉しそうにコメント。こうした貴重な体験を同乗するご家族みんなで共有されるなんて素敵です。



体験走行後はウェルカムセンターのエントランスに移動して記念撮影。2023年春に設立された富士モータースポーツフォレストは、富士スピードウェイを中心に、富士モータースポーツミュージアム、富士スピードウェイホテル、レーシングチームのガレージが建ち並んでいます。今後は温浴施設やレストランを計画するなど、モータースポーツを楽しむのはもちろん、レース以外にも車や人が集い、楽しめるコンテンツが増えていくようです。





そして、ここからのお楽しみはハイアットが運営している富士スピードウェイホテルのイタリアンレストラン『TROFEO』でランチパーティ。ここでは、窓の向こうに大きく聳える富士山の絶景を望みながら、オープンキッチンで調理される料理がいただけます。新鮮なサラダやパスタを楽しみながら、同じテーブルに座る参加者とそれぞれの車の話に花が咲きます。







イベントの最後を飾ったのは、参加した車の中から参加者たちが投票によって各賞を選ぶコンテスト。



『FUJI SPEEDWAY HOTEL AWARD』は、クラシックカーとして素敵な雰囲気を醸し出していたエントリーNo.16のトライアンフ スピットファイア mk1。普段は神奈川県の三浦市で車で集えるカフェを営まれているオーナーさんが晴天のもと、颯爽とオープンモデルを乗りこなす姿が素敵でした。




『FUJI MOTORSPORT FOREST AWARD』はお子さま連れで親子で参加していたNo.29 ポルシェ 911 カレラS。様々な世代に楽しんでもらえる施設へ発展していくことを目指す富士モータースポーツフォレストに因んだ受賞となりました。




ゲストとして参加した私が選ばせていただいた『LOVELY DRIVER AWARD』は、ご夫婦で共有されているというNo.26 ホンダ シビック タイプR。お二人はサーキット走行を楽しみながら、ドライビングについてコメントし合っているそうで、愛機の魅力を味わい尽くそうと切磋琢磨される関係性は羨ましく思えました。




参加者の投票で1位を獲得した『ENTRANT & AUDIENCE AWARD』はNo.30 BMW 3.0CS。レストアされたコンディションの車体は今なお素晴らしいコンディションのもので、受賞された奥さまは、天気が晴れてくれたことで参加することができたうえに、みなさんに選んで貰えた喜びを語っていました。




素材やデザインにこだわり、匠の技術を用いて車種専用のフロアマットを製作しているKAROからは『KARO賞』 としてNo.10 ポルシェ ケイマンRに賞典を授与。オーダーメイドで生地とデザインを選び、その車のためのフロアマットをプレゼントしてくれるそうです。




また、会場には各メーカー・インポーターの協力で最新モデルがやってきていて、V6ガソリンモデルの『アルファロメオジュリアクアドリフォリオ』、WRCで活躍した『GR ヤリス』、デザイン性とユーティリティを両立させた『プジョー 408』、英国ブランドのSUV『ベントレーベンテイガ』を展示。一歩先の未来を体感させてくれる電気自動車としては、スポーツセダンの『BYDシール』や『ロータス エメヤ』、『メルセデス・ベンツ EQA』も登場。初めて目にする車に触れて、珍しそうにスマホで撮影している参加者もいるようでした。















筆者(左から4番目)と、各メーカー・インポーターで活躍する女性広報・マーケティング担当者もゲストとして参加。

それ以外にも、参加者には参加賞としてLena Japonのスキンケアキットやランボルギーニ・ウラカンSTOのポスター、メルセデス・ベンツのカレンダーなどをプレゼント。ドライブする楽しさを満喫したのはもちろんのこと、車で集い、イベントの楽しみをさまざまな体験を通じて、みんなで共有できた1日となりました。





文:藤島知子 写真:佐藤亮太
Words: Tomoko FUJISHIMA Photography: Ryota SATO

藤島知子

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