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芸術は漠然だ!~斉と公平太のムダに考えすぎ~

お金がない、完全に売れない画家!

2022年7月25日

このコラムの連載が始まってから「芸術とお金」をテーマに書こうと思って、何度もボツにしてきました。

その理由は、
「芸術とお金」ではなく、結局「お金と自分」「お金がない」という話になってしまうからです。

最近、某通販サイトを見ていたら「完売画家」というタイトルの本がおすすめで表示されました。私の場合は作品が一つも売れない「完全に売れない画家」ということになります、まあ画家ではないですが。

大学を卒業したての頃「お金がない」とボヤいていると、お世話になっていたギャラリストや先輩美術作家から

「借金してないやつが金が無いなんていうんじゃねえ!」

と怒られたりもしました。そういう意味で自分は甘いのかもしれません。

働いて、給料から家賃や食費や生活費を抜いて、残ったお金を作品の制作費にあてるので、作家活動が生活を逼迫させる主な原因となっています。

普通はここで、

「だったら美術作家としての活動をやめればいいじゃないか」

という話に普通なるのですが、まあ

「ギャンブルでお金がない」

といってる人に

「今すぐギャンブルやめろ!」

と言ってすぐにやめれないのと同じことなのかなんなのかわかりませんが、作品を作ることは、なかなかやめることができないのです。

かといって、「お金がないけど夢を追ってる人」ということでは全然ないです、そのへんは誤解されると嫌なので、はっきり違うと言っておきます!

さらにもっというと、仮に作品制作をやめても一般的な意味で低所得者であることには変わりないのです(インターネットで「低所得者」で検索して、その定義をみたら完全にあってはまってました)。

だから、自称美術作家ということを抜きに考えても、「単にお金がない」ということです。

大学卒業後、アルバイトで生計をたて一人暮らしを始めた時にまず思ったのは、

「美術館やギャラリーに行く人は、お金と時間に余裕のある人だ」

ということです。
学生時代と違い、働き始めると、それらは全然みじかなものではなくなってしまったのです。自分にとってなにかこう、はるか遠くのものになってしまったのです。皮肉なのは、それらは自分が発信する側としてやろうとしている美術というジャンルと、関係の深い場所だということです。

もし自分が美術に興味がなかったら、「美術館もギャラリーもこの世になくていい」と考えるかもしれないと思いました。

今僕は、美術館やギャラリーに作品を観にいったり映画館で映画を観ることはほぼないです、お金も時間もないからです。「ギャラリーは入場無料だろ!」というツッコミもあると思いますが、やはり観に行く時間がないです。

ただ、今はインターネットがあるので、それで作品の画像を観て、「こんな感じの作品か〜」と思ったりはします。それが良いか悪いかといえば、僕個人は良くないことだ思っていますが、お金がないのでどうしようもありません。

もうすぐ50歳になるのに、毎日毎日お金の心配をして暮らしています。

「そんなの年齢関係ないよ、みんなそうだよ!」

ということかもしれませんが。

今のところ、この「お金がない」ということの悩みは解決しそうにありません。病気になったら入院費用はどうしようか?とか、もしかしたら死ぬまで続くかもしれません。

「そんなのみんなそうだよ!」

ということかもしれませんが。

「毎日毎日お金の心配をして暮らす」ということが、作品に反映されないようにした方が良いのか悪いのか迷うところでして、迷っている割には、僕の場合、確実に反映されてますが、ただ、それでも「お金」という価値観に左右されない、純粋に概念としての作品を制作できないか、試行錯誤しています。

この連載コラムも僕は自分の作品だと思っているので、そのような試みの一つでもあります。

「世の中、結局金だよ」

という考えには、断固抗っていきたいのです。とはいえ低額、無料の仕事の依頼は勘弁してください!!

おもちゃのお札で気持ちを落ち着かせる筆者


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