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芸術は漠然だ!~斉と公平太のムダに考えすぎ~

黒澤明監督の幻の作品「素晴らしい夢」(平和がくる)を映画化するという妄想!

2022年4月12日

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黒澤明監督の映画「夢」のパンフレット 


私現在49歳、お金もなく、もともとない知能も体力も日に日に衰えてきてますし、本当に作りたい作品を思うように作れる時間も人生で残りわずかとなってきました。

しかし、夢を見るのに制約はなく妄想は無限大です。

「高さ10メートルのひまわりを育てる」と文字で書くのはお金がかかりません。
実際に育てようとすると土地や労力、お金がかかります。
しかし、こうやって文字に残しておけば、もし僕が明日死んでも、
「あいつ、高さ10メートルのひまわりを育てようとしてたんだ〜」と思ってくれるかもしれません。
というわけで、もうどう頑張ってみても実現しそうもない夢をいまからこのコラムに書いておきます。

僕には30年前からあたためている夢があリます。その夢とは、とある映画を作ることです。

「あー映画監督がやりたいんだ、いるんだよね~、小説家でもミュージシャンでも役者でも、最終的に映画監督やりたいとか言い出しちゃうのってさ~、ほんとやだね〜やだね〜」

とか言われそうですが、違います、そうではないです、映画監督はしたくはないです。僕は断じて監督はやりたくないのです。

「じゃあなんなのよ?」

聞いてくれますか?少し長くなりますが、僕の「夢」と「妄想」。

黒澤明監督の映画「夢」の公開当時1990のチラシ


話は今から32年前の平成2年、西暦1990年に遡ります。
僕が高校3年の17歳のとき、黒澤明監督の「夢」という映画をリアルタイムで映画館で観ました。画像のパンフレットやチラシは当時のものです。今あらためて見ると、チラシの「スチーブン・スピルバーグ提供」の文字がデカイと思いました。
記憶が曖昧で名古屋駅前ピカデリー1栄の東映パラスのどちらで見たかははっきり覚えていませんが、たぶん実家から行くと電車賃が安い東映パラスで観たと思います。

黒澤明監督の映画「夢」の公開当時1990のチラシ(裏面)


黒澤明監督の映画「夢」の公開当時1990のチラシ(裏面の上映館部分アップ)


この映画がどんな映画かを大雑把に説明すると、

黒澤明が見た「夢」(ここでいう夢は、寝るとき見る夢)を映像化したという体(てい)で、作られた短編8話からなる映画でして、各話の前に「こんな夢を見た」という文字がスクリーンに映しだされます。

その当時、僕はこの映画をすごい面白いと思いまして、この映画に関する記事を映画雑誌などで読んだりしていたのですが、その中にこの映画の中で映像化できなかった「夢」があったという記事を読んで、衝撃を受けました。
その夢とは

「全世界が戦争を放棄して平和になる、武器が捨てられて山積みになっているのをニュースで主人公が見ている」(黒澤明が見てる夢なので、主人公はたぶん黒澤明)

というような内容で、僕はその内容にものすごい衝撃を受けたのです。戦争の悲惨さを伝える映画はありますが、世界から戦争が無くなった瞬間を具体的にイメージして映像化するという発想をする黒澤明は、やはりすごいと思ったのです。

その当時でも戦争の無い世界というのが、ディストピア的に描かれたSF作品はあったような気がしますし、そういったものの方がリアリティがあると、僕はその時までは思っていました。

しかし、この黒澤明の「夢」は皮肉としてではなく、ストレートに平和になったことを祝福するような内容で、それを本気で映像化しようとしているのです。このような発想は偽善だという批判が、当然出てきます。現実に戦争は無くならないし、そのような映画を作っても戦争は無くならないという言葉の方が、説得力があるように思いがちです。

しかし、それでも僕はたとえ偽善的であっても、この黒澤監督のような理想がなければ、世界は歯止めがかからないまま、もっとめちゃくちゃになってしまうような気がするのです。

そもそも黒澤監督自身の意図が、平和のメッセージだったのかどうかはわかりません。なんせ「こんな夢を見た」ですから、何をなんと言おうと、監督が寝てる時に見た夢なんだからしょうがないのです。

この映像化されなかった「夢」は、「素晴らしい夢」というタイトルで、脚本が『体系 黒澤明 別巻』という本に載っています。脚本の書かれた年は1986年、1988年と書いてあります。

『体系 黒澤明 別巻』 編集・解説 :浜野保樹 講談社 2010


この本の中に

『__特殊撮影などの経費がかかりすぎるため割愛された__』

『__絵コンテが残されている__』


(「体系 黒澤明 別巻」より引用)

と書いてあります。現在は、CGの技術が発達しているので、この絵コンテをもとに映像化が可能だと思います(この絵コンテの画集が欲しいのですが、お金がなくてなかなか買えないでいます)。

『黒澤明研究誌No.11 』黒澤明研究会 1992


『黒澤明研究誌No.11』の中では「素晴らしい夢」は「平和がくる」という呼び方をされていました。この本によると、壇ふみさんが出演する予定だったと書いてあります。

大学を卒業してしばらくして、その当時知りあった自主映画のプロデュースをしている人に、この「素晴らしい夢」の映像化の話をしたら、「そんなのつまんないよ」と完全否定されてしまいました。それでも僕はこの「素晴らしい夢」のことを映像化するべきだ、と今日まで思い続けてきました。

冒頭に書いた「映画を作りたい」というのは、自分が映画を監督するということではなく、この「素晴らしい夢」を誰かに映像化してもらうというプロジェクトなのです。

この黒澤明の「素晴らしい夢」の映像化には、2つクリアしなければならない問題があります。それは

●黒澤明の脚本の権利者から映像化の許可がもらえるかわからない。

●映像化にはお金がかかる。

ということで、かなりハードルが高いのです。

で、ここからが僕の完全な妄想です。妄想でよく、好きな小説や漫画をアニメ化するなら、あのキャラの声優はこの人がいいとか、映画化するならこんなキャスティングがいいなあ、という妄想ごっこです。妄想とはいえ、実在する監督や役者の名前を出すので申し訳ないと思いますが、あくまでも妄想なのでお許しください。

まず、「素晴らしい夢」の監督ですが、僕にもし無限に使えるお金があるとしたら、三池崇史監督にお願いしたいと思ってます。

『監督中毒』著:三池崇史  ぴあ株式会社 2003年7月5日


『三池崇史の仕事1991~2003』編著者:三池崇史 藤木TDC ギンティ小林 轟夕起夫 太田出版  2003


その理由は、三池監督がインタビューで「来た仕事は断らない」というような趣旨のことを言っているのを雑誌か何かで目にしたことがあるからです。

これについては『三池崇史の仕事1991~2003』の中の奥山和由さんとの対談でも
____

奥山「_____ところで表現者である以上「それは勘弁してよ」というのがあると思うんだけど、そういう意味で断った企画というのは過去にないんですか。スケジュール以外で断ったというのはないと言い切れちゃうんですか。」

三池「まったくないですね。(きっぱり)」 ____


__(『三池崇史の仕事1991~2003』より引用)

と答えてます。

また、漫画やアニメが原作の実写化もこなしていますし、NHK教育テレビのパペットアニメ「ころがし屋のプン」の監督もしてます。ですので、映像化が難しい「素晴らしい夢」も三池監督なら映像化も可能だと思ったのです。もちろん素晴らしい映画監督だからということは、言うまでもありません!

つぎに、主役のキャスティングですが、黒澤監督の「夢」では主人公「私」の役、つまり黒澤明の役は、寺尾 聰さんが演じていますが、映画の中では、監督自身だと明確に表現されてません。パンフレットも脚本も役名の表記は「私」になってます。

寺尾聡さんが劇中で被っている帽子が、黒澤監督の若い時の写真の中で被っている帽子に似てるので、もしかしたら役として若い時の黒澤明によせてるかもしれません。このへんの詳しいことはわかりません。

黒澤明が監督しているときは、「私」でもいい気がしますが、他の監督が監督した場合は、この役は「私」でなく「黒澤明」の役になるので、この僕の妄想の中の「素晴らしい夢」の映像化では、この主人公をもう少しはっきり黒澤明によせていきたいと思っています。そこで、この役は塚本晋也さんにお願いしたいと思っています。

理由は、監督の役は監督をやってる人が良いだろうということで、映画監督で役者もやっている塚本晋也さんが最適だろうという理由です。もちろん監督しても役者としても素晴らしいからということは、言うまでもないです。

過去に映像の中で黒澤明を演じたことがある人といえば、バンド怒髪天の増子直純さんがいます。また監督と役者両方やっているといえば、北野武さんも有名ですが、僕は黒澤監督の風貌に近いのは塚本晋也さんだと思いまして、塚本晋也さんにお願いしたいと思っております。

そして、世界が平和になったことをニュースで伝えるアナウンサーの役、これは本当のアナウンサーを使うと、リアリティが出すぎて逆に嘘くさくなりますし、役者がやると役者がやってる風に見えてしまいます。そこで考えたキャスティングが綾部祐二さん、演技も上手く芸人でもあり、しかも現在ニューヨークで活動しているので、海外からニュースを中継しているということにリアリティを持たせることができます。

劇中の音楽は、大友良英さんにお願いしたいです。これは単に私が大友良英さんの音楽が好きだからです。もちろん素晴らしい音楽家であることは言うまでもありません。

ということで、僕の妄想の企画のキャスティングをまとめると、
___
『素晴らしい夢(平和がきた)』
監督 三池崇史
脚本 黒澤明

黒澤明役 塚本晋也
アナウンサー役 綾部祐二

音楽 大友良英
___
あくまでも僕の妄想です。

長さがは10分くらいの短編映画。
映画館で上映したら。最終的にはYouTubeやTikTokにもアップしたいです。

以上、これすべて僕の妄想です。
妄想とはいえ勝手に名前を出してしまった皆様すみません。
この、妄想を実現したいのですが、無理そうなのでこのコラムに書いてみました。
今こそ、全世界が全ての兵器を一斉に捨てて平和になる、そんな映像が見たいのです。
いつか、この「素晴らしい夢」を誰かが映像化する日が来るのを待っています!

誰かクラウドファンディングでやってください!
「黒澤明の幻の映画を完成させよう!」とかなんとか、まあ黒澤明の脚本の権利関係とかいろいろ難しい問題もあると思いますが、ぜひ誰かやるべきです!このコラムを読んでいる人の中で、黒澤明の著作物の映像化の権利に詳しい人がいたら教えてください。
『そんなの黒澤明文化振興財団に問い合わせろよ!』ということを言う方もおられるかもしれませんが、連絡先もわかりません。

黒澤明文化振興財団については、近年のニュースでご存知の方もいるでしょうから、ここで細かく書きませんが『黒澤明文化振興財団』と検索するといろいろ出てきます。

もしかして、中日新聞の「達人に訊け」の映画狂 坪井篤史さんに訊けばわかるのでしょうか?中日新聞WEBコラム担当者さん!訊いといてください!

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坪井篤史さんのリンク
映画狂 坪井篤史の「名古屋を映画で一番熱い地に!」
https://plus.chunichi.co.jp/blog/atsushi_tsuboi/

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参考文献

●「体系 黒澤明 別巻」
著者:黒澤明
編集・解説:浜野保樹
発行:講談社
2010年11月5日 第1刷発行

●『黒澤明研究誌No.11 黒澤明研究会二十周年記念号』
発行 黒澤明研究会
1992年1月1日発行

『三池崇史の仕事1991~2003』
編著者:三池崇史 藤木TDC ギンティ小林 轟夕起夫
発行 太田出版 
2003年5月26日 第1版第1刷発行

●『監督中毒』
著者:三池崇史
発行 ぴあ株式会社
2003年7月5日 初版第1刷発行

●映画「夢」パンフレット 
編集・発行:松竹株式会社事業部
発行承認:ワーナー・ブラザーズ映画会社
平成2年5月25日発行

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