経歴詐称疑惑!「生まれ」と「育ち」のややこしさ
2019年9月20日
みなさん、THE BLUE HEARTS の「青空」という歌をご存知だろうか?
(ここで歌詞を紹介したいところだが、JASRACの関係でできない)
知らない人は是非聞いてみて欲しい。今回のコラムで言いたいことがこの歌につまっている。
THE BLUE HEARTS 青空 歌詞
(注:下記画像のレコードに青空は収録されていません)
美術作家として活動しはじめてから展覧会への出品依頼を受けるたびに、毎度悩むことがある。
出品の際、「経歴」を書いて提出しなければならない。
記入欄には、「生まれ」「誕生年」「学歴」「展歴」「賞歴」等を書く欄がある。正直これが嫌なのである。
特に、この中のひとつ「生まれ」これが悩みの種である。
このコラムにも僕の経歴が左側に表示されている。
「1972年愛知県生まれ」
となっている。
これが長年の悩みなのである。
じつは僕は静岡県にある病院で生まれているのだ!
「え!嘘つき嘘つき!じゃあ愛知県生まれじゃないじゃないか!!経歴詐称!詐欺師!犯罪者!!逮捕だ、逮捕!!」
と、糾弾されそうな事実であるのだが、僕の言い分を聞いて欲しい。
生まれたのは静岡だが、そのあとすぐに愛知県に引っ越してきたのである。
保育園、小学校、中学、高校、大学、全部愛知県内である。
作家活動を始めたころは静岡生まれと書いていた。1998年に依頼を受けて出品した某展覧会にも「静岡県生まれ」と書いて提出した。
そうすると、プレス用の資料にも図録にも静岡生まれと掲載される。それを見た静岡の地方新聞が、僕を静岡出身の作家だと思い取材にきたのだ。
そして、静岡についていろいろ聞かれたのだが、なんせ、生まれた病院が静岡だというだけで、記憶もなにもなく、取材にきた記者も、僕も非常に気まずくなってしまった。
その後、このことを親しい人に話したら、
「そういう場合は愛知県生まれと書いたらいいんだよ」
とアドバイスを受けた。そして、それ以降「愛知生まれ」と書くようにしているのだが、それでも何か嘘をついているような気がして、出品依頼がある際、
「生まれの欄、無記入じゃだめなんですか?」
というやりとりをしてしまうのである。
「チラシや図録のプロフのデザイン上、他の作家とそろえたい」
という返答がほとんどで、僕も意地をはって迷惑をかけるのも嫌なので、最終的に「愛知生まれ」にしてもらっている。
ただ、「無記入じゃダメ?」ということを聞いている時点で、
「こいつメンドクさいやつだな~~」
と思われて仕事が減っていくのである。
映画「男はつらいよ」の有名なセリフ
「わたくし、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します」
この寅さんのセリフには、「育ち」という項目がある。
この「育ち」という項目があれば、
生まれ:静岡の病院 育ち:愛知県
と書けるのだが、
だいたい、この「生まれ」というプロフ、必要か???
なんのためにあるのだろうか?
作品と出生地関係あるのか??ないだろ!
「あの美術作家、大阪生まれやさかい、やっぱ関西のお笑いやねん!」
とかあるのか??そんな批評ないだろ!
大阪で生まれて、生後1ヶ月で、北海道に引っ越しとかあるだろ!
もう、やめようぜこんなこと!!
僕も嘘つき呼ばわりされるのはもうゴメンだよお!
「いや~聖徳太子が馬小屋で生まれたから、みんな生まれた所が気になるんじゃないかな~」
これからは、
「生まれ:病院」にします。