第7話 凍道チャンネル「本能寺の変正親町天皇黒幕論③」

「明智光秀が正親町天皇のスパイだとする。正親町天皇が信長を抹殺しようとしたのはいつだろうか?」


黒板を用意したスライドに変える


・信長上洛 義栄病死 義昭将軍に


・浅井の裏切り 金ヶ崎の戦い


・信長包囲網


・城持ち一番手は坂本城明智光秀、二番手は長浜城羽柴秀吉


・本能寺の変 

織田がつき明智がこねし天下餅


「大胆に予想しよう。浅井の裏切りから始まる金ヶ崎の戦いは正親町天皇の策略だ。なぜか?信長は義昭を上洛させ将軍の座につけた。しかし、それまでの常識だった価値観を一切無視し、義昭の提案した官職などを謝辞して実利をとった。信長は天下布武を目指していたわけだが、ここで官職を受けて実質的に正親町天皇の部下となっていればよかった。しかし、そうしなかった。正親町天皇はコケにされたと思っただろうね。自分がせっかく認めてやった足利義昭が軽んじられたわけだからね」


『さすがにw』『ないないw』『やめろやめろやめろ』『やめろやめろやめろ』『やめろやめろやめろ』『変なのいるのだ』


「ん?また荒らしか?キック…というか登録1ヶ月以上コメント許可にするか。じゃ続きね。金ケ崎の戦いの時になぜ浅井が信長に急使を出すこともなく裏切ったのか。金ケ崎の退き口において、信長は全力で逃げ出し、朽木超えをして、命からがらで京まで逃げた。このとき殿を務めたのは、池田勝正、明智光秀、羽柴秀吉だ。この3人が正親町天皇のスパイだったんだよ。大将である信長がそこまで危うかったなら、殿なんてのは全滅するはずだったんだ。ところが彼らは全員生き延びた。本当は信長を挟み撃ちにして逃げ場がなくなったところで、この3人が反逆して信長を仕留める計画だったのに、信長が察知して全速力で逃げようとしている」


『これはアカデミア追放されますわ』『史料は?史料はあるんですか?』


「羽柴、明智、池田の兵をあわせてもそれ以外の織田の兵のほうが多いので、信長を討ち取れるかわからない。ならば、殿ばたらきをすることで手柄を立て、次の機会を待つことにしたのではないか。朝倉・浅井も正親町天皇の命令で動いていたなら、適度に追撃の手を緩めれば明智・羽柴・池田は逃げ延びることができるし、信長の信頼を得られるというわけ」


『ほぉ~』『なるほどですね~』


「決死の殿をつとめたことで信頼を得た明智光秀と羽柴秀吉は織田家の筆頭家臣となっていく。そして武田家を滅ぼし畿内を完全に制圧して気を抜いた信長と信忠を本能寺に呼び出したのは、正親町天皇と光秀と秀吉の3人による二回目の信長暗殺計画だったんじゃないかと。本能寺の変のおかしなところをあげよう。明智光秀はその後の計画性が皆無といっていい。他の織田家臣団に討たれるだけだ。信長を殺すことだけが目的だったんだと思う。そして羽柴秀吉。本能寺の変が6月2日で、6月3日に信長討たれるの知らせを受け取ってるのはいくらなんでもおかしい。秀吉もグルで、信長を本能寺におびき出すことに成功した知らせを受け取り、あらかじめ用意していた中国大返しを実行した」


『正親町天皇がボスで秀吉と光秀がスパイってそういう・・・』『ないな・・・あるあるw』


「信長と信忠が本能寺に来た経緯は、秀吉が中国攻めの協力願いを信長に出して、さらになぜか信忠と二人京に入った。正親町天皇は信長と信忠に京に来るように誘いをかけたのだろう。信長がかねてよりもとめていた誠仁親王に譲位する…は1581年に一度は正親町天皇が飲もうとしたが信長が拒絶したという説と、信長が譲位を迫ったという説がある。俺はこう思うんだ。信長は、譲位と安土城への遷都をセットで求めたのではないかと。1581年のときは正親町天皇は譲位だけを飲もうとしたが、信長は安土への遷都も強く求めた。正親町天皇は怯えただろうね。安土城の形容は伝え聞いていただろうから、信長が天皇よりも上の位につき、自分を支配するつもりなのだと思って、本能寺の変という大博打にでたんじゃないかな」


『安土京www』『日本の首都は今でも京都どすのだ』


「ちなみに俺は信長は天皇より上に立つつもりは、実はなかったんじゃないかと思う。だって、それを求めてるなら、まず譲位だけさせて、傀儡になった次代天皇をゆっくり安土につれてくればいいんだから。信長は、神話にも興味なくて、単に天下布武、天下一統をしたかっただけだと思うんだよね。信長は普通に、正親町天皇は象徴として残しつつ、全く新しい国家制度を創ったんじゃないかと思う。俺は信長が好きなんだよ」


『っぱノッブなんだよな』『凍道の推し武将』


「たとえば2014年に『米田文書』が見つかって、光秀が朝倉家に士官する前の時点で医学知識を持っていたという事が判明したんだよ。明智光秀は他にも朝廷との交渉知識があったり、火縄銃の腕前も超絶と、出自が不明なのにエリートだったわけだけど、さらに医学知識まであったとなると、朝廷と通じていたくらいの裏付けがないと無理だよね。しかも、これまでわからなかったってことは、光秀は医学知識を隠していたのかも知れない。出自を怪しまれないように隠したんだとしたら、ますますスパイ臭いよね。あーあ、この『米田文書』が見つかったあとなら、俺のあの論文も認められてたのかなあって」


『ない』『それはない』『追放は不可避』『レターパック…出したんですか?』


「それはそうw」


次回

ついでに秀吉落胤説

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る