ラモーンズのデビューアルバム:知られざる10のこと

1976年のラモーンズの伝説的デビューアルバムの秘話を徹底検証。(Photo: AF archive/Alamy)

パンクの伝説的アルバムが、ラジオ・シティでレコーディングされたエピソード、ザ・ローリング・ストーンズにインスパイアされた曲など、1976年の名アルバムの知られざる秘話とは?

もしザ・ストゥージズとニューヨーク・ドールズがパンクロックバンドの親的存在なら、ラモーンズの斬新で型にとらわれない、本能的なサウンドは、叫びまわる野生児だといえるだろう。中流階級が多く住むニューヨークのクイーンズの町、フォレスト・ヒルズでバンドを結成したのが1974年。そして2年後の1976年の2月初旬。初のスタジオ入りを果たした彼らは、野生児から十分に成長を遂げていた。それからわずか2か月後の4月23日に、セルフタイトルのデビューアルバム『Ramones(ラモーンズの激情)』をリリースした。シンプルな3つのコード使いで、ニューヨークのアティチュード、超絶なスピード感が絶妙にミックスされたアルバムに仕上がった。この爽快でパワフルな29分で、ラモーンズはロックの真の力強さを証明した。

発売当初の売れ行きこそ伸びなかったが、『Ramones(ラモーンズの激情)』はミューシャンに限らず誰もが親しめるパンク・ロックを築き、多くの若者がギターを片手にパンク・ロックシーン飛び込むきっかけを作った。年月が経つごとにパンクの先駆的アルバムとさらに高く評される同アルバム。ジョーイ、ジョニー、ディー・ディー、トミー、そして彼らの音楽に敬意を払い、その知られざるエピソードの数々を紹介しよう。

1 『Ramones(ラモーンズの激情)』のレコーディング時点で、すでにアルバム3枚分の曲を持っていた

当初ラモーンズがニューヨークのダウンタウンのクラブ、Max’s Kansas CityやCBGBなどでライブ活動を始めた頃、だいたい1ステージ20分もあれば全曲プレイし終わっていた。もう少し長い出番の際は、一曲目からやり直していたという。

しかし、ファーストアルバムをレコーディングする頃には、バンドのセットリストは莫大に膨れ上がっていた。「ファーストアルバムの時には、俺たちにはアルバム3枚分の曲があったんだ。だいたい30から35曲くらいあって、俺たちは、作られた曲順にレコーディングしていったんだ。とびきり良い曲だけをファーストアルバムに入れて、他を次にまわして、というように、セカンドアルバムを期待外れのものにしたくなかったんだ。」と、ジョニーは当時を語っていた。それほど大量のレパートリーがありながらも、収録された全14曲の収録時間はわずか29分4秒。スピード感抜群のアルバムである。

Translation by Miori Aien

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最も有名な「ロック舌」ベスト10

Photo: (Dimitri Hakke/Redferns/Getty; Donna Santisi/Redferns/Getty)

ジミヘンからマイリーまで――音楽界に愛されている“舌”の鑑賞

ロック界に愛されている器官とは?ハモンド製のオルガン(器官)と答える人がいるかもしれないが、話し、歌い、味わい、そしてキスをする時に欠かせない、筋肉でできた口の中の器官、つまり舌(タン/タング/tongue)と我々は答えよう。

ロック界の人気者たちは長い間舌の素晴らしさを称えてきた。例えばトーキング・ヘッズは『スピーキング・イン・タンズ(意味不明なことを口走る)』、ヤー・ヤー・ヤーズは「Black Tongue(黒い舌)」について歌い、ボブ・ディランは、「スペイン語は愛の言葉(Spanish Is The Loving Tongue)」と宣言した。ここに史上最も舌を巻くリストベスト10を挙げよう。


第10位 ジミ・ヘンドリックス

Photo: Petra Niemeier/Redferns/Getty

ヘンドリックスが考案したいくつもの真に革新的なエレキギターの弾き方の一つに、自分の舌を使う奏法がある。(ライター用オイルは幸い別の時に使われた)


第9位 R.E.M.の「タング」


アルバム『モンスター』に収録されている(英国でヒットした)この曲を、「女の子みたいに歌おうとした」とマイケル・スタイプは語る。ピアノと裏声に重きを置いたこのバラードは女性の視点で書かれている。自分は醜く❝最後に声がかかる都合のいい女❞と感じている女の子の悲しいつぶやきだ。舌はいつだって性と力の中心にある。R.E.M.のコンサートではこの曲が流れる間、悲しい歌詞とは対照的にミラーボールが回っていた。余談ではあるが、1995年のコンサートでドラマーのビル・ベリーはこの曲の演奏中にくも膜下出血で倒れ、スイスの病院に運ばれた。

Translation by Yoko Nagasaka

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