トー横キッズが芋掘り、歌舞伎町の外の世界に「触れさせたい」 新支援団体の代表が掲げる「裏テーマ」
●支援団体に子どもたちを依存させたくない
「ゆめいく」設立の直前、トー横キッズを連れて、能登半島のボランティアにも行ってきた。地震や津波だけでなく、豪雨でも被災した地域だ。 「もともとつながりのある人の案内で、一人暮らしのおばあさんの家で片付けのボランティアをしたり、仮設住宅で話をしたり、避難所で小学生と遊んだりしました。 能登の現状を見て、子どもたちの感じ方は、予想を上回りました。たとえば、終活中という高齢者がいました。30分ぐらい話していると、ある子が『本当はもっとやりたいことがあるんでしょ?』と聞いたんです、 すると、『やれるんだったら働きたい』と答えました。その子が『やろうと』と返したら、『じゃあ、やる。終活はやめた』と言ったんです。その方は、車椅子だったのですが、なんと立ち上がったんです」 実は「ゆめいく」には、もう一つの意味があると天野さんは言う。 「歌舞伎町から出ていくことを応援したいんです。それが『ゆめいく』の裏テーマです。自分で言うと恥ずかしいのですが、『You made my life』は『あなたが私の人生を大きく変えた』という意味です。 ただし、支援団体に子どもたちを依存させること、たとえば『あそこがあるから来る』ってなっちゃうのは、良くないと思っています。そのためには距離感も大事だし、居心地が良すぎないことも必要かもしれません」