動画拡散女子高校生が精神的苦痛 県教委いじめ重大事態と認定

県内の県立高校に通っていた女子生徒が、無断で撮影された動画を拡散されるなどして精神的な苦痛を訴えてそううつ病と診断され、県教育委員会が調査の結果、いじめの重大事態にあたると認定しました。
報告書で県教育委員会は、重大事態に至った要因として、動画の拡散を学校がいじめとして捉えなかったことなどをあげています。

県教育委員会の報告書によりますと、女子生徒は、おととし(令和4年)5月、当時通っていた県内の県立高校の上級生に、無断で下校時の様子を撮影された動画を後輩に送られたほか、おととし7月から11月にかけて、ほかの高校の複数の生徒に、無断で撮影された動画を拡散されるなどしたということです。
代理人の弁護士などによりますと、女子生徒は、不眠や食欲不振、それに頭痛などの症状を訴えてそううつ病と診断されたということです。
学校から報告を受けた県教育委員会は、調査委員会を設けて事実関係を調査した結果、いじめの重大事態にあたると認定しました。
県教育委員会は、重大事態に至った要因について、学校が行ったいじめに関するアンケートで女子生徒が無記名で記載した内容への対応が不十分だったこと、動画の拡散を学校がいじめとして捉えなかったこと、学校の組織的な対応によるいじめの解消がなされなかったことをあげています。
弁護士によりますと、女子生徒は、現在、別の高校に通っているということです。
県教育委員会は、「取り返しのつかない事態を招いた事案の重さを真摯に受け止める。学校の指導体制を一から見直し、再発防止に取り組んでいく」としています。

県教育委員会がいじめの重大事態にあたると認定したことについて、女子生徒の代理人の弁護士は、「高校はいじめを訴えても当初十分な対応をとらなかった。教員が萎縮していると感じ、学校のみで対応するのは限界がある。いじめなどの問題で弁護士が法的なアドバイスを行う『スクールロイヤー』の配置を増やすなど、学校側の環境整備が必要だ」と話しています。

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