6000円で風呂自作、120Lゴミ箱を浴槽にし台所湯沸し器をホースで延長し給湯
風呂なし二階建て一軒家に住んでいた時、一階に空きスペースがあった。一階に設置した120Lのゴミ箱に、二階台所の給湯器からのお湯を水まき用ホースで流し込んで風呂にしていた。三年以上使ってもメンテナンス不要の完成度だった。
完成形:自作お風呂
至って質素。\どやっ/
求める機能:入浴できればそれでいい
お風呂の機能があればいいので余計な工作はしない。必要な機能は次のとおり。
- お湯を溜められる
- 入浴中に寒く感じない程度の気密性能
- かかり湯が壁にかかっても腐食しない
- 敷地内できちんと排水される
- 退去の際の原状回復が容易
お風呂自作に必要なもの
重要な順番に紹介。
浴槽:お湯を溜める
お湯を溜めずに流しっぱなしで浴びると無駄が多い。この物件に数年住む予定だったので、初期投資を奮発して浴槽用のゴミ箱120Lサイズを購入。筆者は長身だがこの中に入ることも可能。浸かれたよ(^^)
浴槽カバー:お湯の温度をキープ
浴槽がゴミ箱なので浴槽カバーはゴミ箱のフタで決まりでしょ。ピッタリとフィットするしね。給湯中はフタを閉めておくだけでお湯の温度が下がりにくい。
給湯器具:散水ホース
二階から一階までバケツリレーをすると疲れる。高低差を活かしてホースで給湯できるようにした。
下図内の青い線が給湯時のホースのイメージ。フタでホースを最適な状態でしっかり挟みこめばお湯が滞ることなくきちんとゴミ箱浴槽に溜まった。
初めての給湯時はまるでピタゴラ装置が成功したかのような感動があったね。(当時はピタゴラ装置はまだなかったと思うが)
気密性能アップ:プチプチ
シャワーカーテン代わりにプチプチを設置した。これがないと体を洗っている時に寒くなる。冬は辛い。露天風呂のように開放されているので。
上図は入浴していない状態での撮影なので、プチプチで密閉されていない。使用時以外は開放してできるだけ換気されるように努めた。使用時は洗濯バサミでプチプチを固定して密閉する。
腐食対策:養生パネル
お風呂自作スペースの壁に木製の部分があったので、かかりそうな範囲全体を覆えるように養生パネルを設置した。隙間にお湯が入り込まないように細心の注意を払った。
床:すのこ
コンクリート打ちっぱなしだったこともあり、足元にすのこを敷いて入浴していた。
すのこの隙間に髪の毛が引っかかって掃除が面倒だった。
今から思えばマットの方が良かったな。
養生テープ
知人から養生テープをいただけたので、養生パネルを壁に貼る際や排水路を設置する際に役立った。養生テープが無ければ他のテープでもいいんじゃないかな。
物件の間取り
一階はもともと部屋があったようだが、部屋を取っ払って駐車スペースになっていた。二階にキッチンがあった。
- 下図内の1Fにある青い丸部分が下水道につながる排水用の小さなマンホールだった。
- オレンジのラインは後述する自作排水システムの位置を示す。
さっきから再三出てきている上の写真は下図のカメラアイコンがある位置から撮影。ピンク色で塗りつぶしたところが写っている部分。
自作時の工夫ポイント
給湯システム
二階にキッチンがあるが、押し入れを改造した簡易キッチンだった。この給湯器から水まき用ホースでゴミ箱浴槽にお湯を流し込んだ。15分以上の連続運転は禁止と記載されていたのでそれは順守した。
先ほどの間取り図で給湯時のホースの状態を示すと下図のとおり。青の矢印がホース。給湯器からお湯が出て、浴槽へと流れていく。
(追記:2014年6月22日11:00に次のコメントを引用)
自作給湯器風呂が原因で一家全滅事案毎年見かけるので心配になったが、この構造なら空気より軽い一酸化炭素が1階に降りてくることはないので少なくとも入浴中は大丈夫そう。うっかりすると2階で死ぬ可能性はある。 2014/06/21
n-stylesさん
排水システムはダンボール
ダンボールで樋(とい)を簡易的に作成。お湯がかかる側だけ養生テープでコーティングし、コンクリートの床にこれまた養生テープで貼り付けただけ。風呂を自作した時から退去時まで問題なく機能した。
筆者は素人ながらも排水システムはわりと得意だ。
1.5Lペットボトルをリサイクルして排水口パイプからの水漏れを応急処置した
物件の特性をうまく利用できた
一階の駐車スペースになぜか排水用のマンホールがあったり、自作風呂スペースの位置がマンホールよりも高かったりと、排水システムを作る上で好条件が整っていた。
入浴の際に工夫したこと
コメントで質問があった。このセクションは2014年6月22日11:00に追記したよ。
おお、簡易的かつ機能的だ。しかも自作給湯器風呂の危険性について語られるブコメも結構凄い。これ頭はしゃがんで全身浴槽に浸かって洗ってたんですか?それとも普通にバケツかな? 2014/06/22
takafuuさん
ゴミ箱に溜めるお湯の温度は少し高い目にし、かかり湯をしてから浸かった。
筆者は長身だが太ってはいないので、ゴミ箱に入れた。肩から下は浴槽に入れた。お湯をそんなに多く入れなかったが胸くらいまで浸かれた。
ゴミ箱なのでもちろん追い焚きできないし、お湯の保温性能も期待できない。だんだんぬるくなってくるので、そこそこ体が温まったら浴槽から出た。
頭や体を洗ってから、洗面器でゴミ箱浴槽のお湯をすくって身体にかけた。
入浴後に余っていたお湯は洗濯で再利用したときもあれば、捨てたこともあった。捨てる時は排水システムをオーバーフローしないように慎重にお湯を捨てたね。
自作風呂の思い出
企画:俺、制作:俺、撮影:俺
筆者がまだ未成年だったころに自作した。誰の入れ知恵もなく完全に自分だけで発案し作成。筆者の学生時代の学部は文系だったけどね。
鉄板ネタ
知人が初めて我が家に来た時は絶対爆笑の鉄板ネタになっていたな。全員中途半端にノリがいいので、「俺にも入らせてくれ」ととりあえず言うが実際に入った奴は皆無。
この物件に女の子が何人か泊まりに来たけど、みなさん銭湯が好きだったね。我が家の銭湯なら無料だし、開放感あふれるいい風呂なのにな。なぜ誰も入らなかったのだろうか。
俺は隠れて覗くような男じゃないぞ。堂々とガン見するぜ。乙女心はむずかしい(^m^)
シティーハンターの冴羽獠に似てるよね、変態なところが。←どう考えても褒め言葉
もらいものたくさん
そういや、自作に必要な物資の内、次のものは知人(アルバイト先の引越し業者の社員)から無料でいただいた。いい人が周りにいて助かったよ。
- 養生パネル(廃材)
- プチプチ(廃材)
- 養生テープ(新品)
引越し業者はブラック企業、きついアルバイトを1年続けた地獄の日々を振り返る
購入したのは次の3点だけ。当時の価格で合計6000円ほどだった。
- ゴミ箱120L
- ゴミ箱のフタ
- 水まき用ホース
ホームセンターで購入したものを別の知人に車で運んでもらった。当時はAmazonなんて知らなかった。
未成年の頃からこんなことをやって楽しんでいたので、海外や西成のドヤ街などの劣悪な条件でも生活できるのかな。
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アイドルポスター
自作風呂写真に写っている女性は何年か前までアイドルだった人。誰か分かるかな?
スポーツクラブに行きだしてからは
学生はスポーツクラブの月会費が安かったので、入浴目的でスポーツクラブに行きだした。それからはスポーツクラブの定休日だけこの自作風呂を活用してたな。
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まとめ
風呂を自作する時は、その物件の特性などを把握した上で行うといいね。あなたも風呂なし物件に住む予定なら、風呂自作を検討してもいいんじゃないかな、自己責任で( ´艸`)