4歳で中度知的障害と診断された娘。普通学級へ進むも「漢字が読めない」そんな時、母が見つけた学習法で10日でテストが満点に!そのメソッドとは?
勉強する娘の横で親も寄り添い、つまづいた時は基本に戻って
――娘さんの今の勉強習慣を教えてください。 【水野さん】:登校前は、百ます計算のわり算と「たったこれだけプリント」の漢字の音読を5分程度やっています。下校後には、私が仕事で家にいなくても一人で進められるよう、必要なプリントをコピーしてクリアファイルに入れ、やる順番を付箋に書いているので、それを進める。 最近では、「ホワイトボードを使いたい」という要望も(笑)。相談しながら、できる範囲でやりやすい方法を一緒に決めるようにしています。これまでにコピーしたプリントは1000枚を超えているかもしれません。 ――勉強習慣がつくコツは? 【水野さん】:最初は、私がなるべく勉強する娘のそばにいました。2年生の夏に漢字を猛勉強した時も、私はただ娘の横にいて「一緒にいるから、分からなくなったら聞いてね」と。このスタイルが娘に合ったようで、それからも、なるべく勉強する娘の横で、私も本を読んだり、ちょっとした用事をしたりするようにしました。 3年生頃からは帰ってきておやつを食べて、宿題をやって、テーブルの上のクリアファイルのプリントをやる流れができたので、本人にまかせています。真面目にきっちりやる性格も良かったかなと思います。 ――すばらしいですね。つまずくことはありませんでしたか? 【水野さん】:国語の文章はどうしても苦手なので、3年生でも2年生の基本ぐらいまで戻ったこともあります。 隂山先生の教材は学年に関係なく使いやすいので、あまり学年を考えたことがありませんでした。100ます計算も、やらない日が続いたときは、「今日から」と仕切り直して始めるようにしています。
親はやり方を見つけただけ。娘は自分で可能性を広げて英検3級にも挑戦
――現在娘さんはどんなことを頑張っているのでしょうか? 【水野さん】:計算ができるようになって自信をつけ、漢字や熟語も継続的にやってきたおかげで、しっかり点数が取れるようになり、それがまた自信につながっていると感じます。 英語も大好きなので、英検3級にも挑戦しています。通っている学校の補習塾で、中学受験の話もでているので、今後挑戦することがあるかもしれません。 ――ここまでのサポートを振り返っていかがですか 【水野さん】:私がやったのは、娘に合うやり方を考えながら試行錯誤すること。「伸ばしてあげた」というよりは、娘が自分の力で成長していったと感じています。ただ、自分に合う方法を見つけるのは子どもだけでは難しいものです。 だからこそ、学校に全て任せるだけではなく、親が寄り添ってサポートすることが大切だと思います。 ――最後に、娘さんに、どのように成長してほしいですか? 【水野さん】:好きなことを好きなだけやってほしいです。学年にとらわれず、理解が追いつかない場合はわかるところまで戻ってやり直せばいいし、逆に得意でどんどん進めたいことがあれば、どんどん進んでいけばいい。自分のペースで学びを伸ばしてほしいですね。
取材・文/黒澤真紀