生成AIの問題点とその関係性を整理した図を作成しました(+生成AIと情報発信に関する個人的な意見)
生成AI問題について、特にクリエイターに関して起きている問題を整理し、それらの問題がそれぞれどのように関係しているかまとめた相関図を作ってみました。
この図は生成AIの問題点を広める意図であれば自由に利用して頂いてかまいません。ただ、個人が作成したものなので間違いなどがあるかもしれません(出来るだけ調べてはいますが…)。その点は自己責任でお願いします。
ご利用される際にはできるだけトリミングなどは行わず、画像をどこかに投稿する場合などは、このnoteか私のXアカウントなどを出典として表記されることをお願い致します。また、テキストのみ、図のみでの利用は行わず、必ず一緒に掲示してください。これは著作権などといった権利の主張ではなく、作ったものの責任を取るという考えに基づくものです。
もしも生成AI問題を解説する図などのコンテンツを作りたいと思う方がいらっしゃれば、その参考にして頂いて構いません。
私の作ったものが参考にできるほどのものなのかは分かりませんが…。
画像は2024年12月時点のものであり、必要であれば今後変更を加えていく予定です。
画像は合計で3枚となります。
あと、記事の一番下の方に生成AIと情報発信に関する私の考えを書いてみたのでぜひ見てみてください。
ここからは私個人の考え方を少しだけ話します。
生成AIの問題は、非常に多く複雑でお互いの問題が相互に関係しあっている構造であることは、今まで問題を追ってきた方ならよく分かると思います。
生成AI規制派の方々の中にはX(旧Twitter)で問題点を啓発されてきた方もいらっしゃいます。
SNS(特にX)というのは、瞬間的なバズという意味では非常に強く、大勢との情報共有が短時間で可能という利点があります。一方、1ポストに付き約140文字ほどと非常に文字数の制限がきつく、数多ある生成AI問題のすべてを伝えることはほぼ不可能です。プレミアムアカウントに入られている方は文字数制限がかなり緩和されますが。
そのような環境下で起きる大きな問題として「断片的な情報しか手に入れられない」というものがあります。文字数制限ゆえにポスト内に入れられる情報も減ってしまう→Xユーザーは自身のTLに流れてくる断片的な情報に基づき生成AIの問題を"理解"することになる、ということです。
そのため、「生成AIの問題点への認識がそれぞれの個人によって違ってしまう」という大きな問題が生じるのではないでしょうか。(だから生成AIを嫌いと言っている人がGrokを使ってしまうという状況が起きるのかもしれません)
生成AIのどこを問題視するかは、その人個人の考え方や実際に被る損害の違いもありますが、個々のXユーザーがX内で生成AIについてそれぞれどのような内容の情報を見たかにも左右されるのではないでしょうか。
・絵師に嫌がらせする一部の生成AIユーザーが悪い
・生成AIの開発時にクリエイターの作品を無断で使う構造が問題だ
・LoRAなど絵描きの絵柄を出力可能にするのが良くない
・画像生成AIには問題があるけど、他の生成AIは違う
・どこかのよく分からない中小企業が開発した生成AIは胡散臭く問題があるように感じるが、大手企業が作ったものは問題がない
・生成AIユーザーが投稿時にAI表記しないのが悪い
など、人によって問題と思う箇所や問題に対する認識は様々です。
上で挙げられた問題のどれかに関するツイートがタイムラインに流れてくれば、「なるほど○○が悪いのか」とそのまま納得してしまい、他の問題点にまで目が向かなくなる方も多くなるのではとも思います。この問題を出来るだけ改善し、みんなに同じ認識を持ってもらうことが重要でしょう。
ここで「問題に関心を持ったのならその全体像をきちんと調べるべきだ」と思われる方もいるかもしれません。
人間、思ったよりも調べません。
インターネットで議論が白熱しており、Xのタイムラインにも関連するツイートがたまに流れてくるがあなたにとっては特に関係ない(と認識している)話題に対し、普段あなたがどれぐらい関心を持っているか振り返ってみましょう。
特に内情を調べないか、目の前に流れてくる問題の内容をそれっぽくまとめて解説したツイートを見てRT/いいねを押して裏取りはせず終わり、なことが大半ではないでしょうか。
WikipediaやGoogle検索結果の1ページ目に出てくるサイトすらも見ずに終わらせる人が多いのではないでしょうか。
生成AIの問題についても、特に関心がない層は問題に対しそのような目を向けているのではないかと思います。
もちろん、生成AI問題に限らず、社会問題について大いに関心を持ち調べることは非常に大切ですし、皆がそうあるのが社会の一つの理想形でしょう。しかし現実はその理想を実現できているとは言えません。
「基本的に自分から積極的に調べる人は極めて少ない」という事を前提として、「自分から情報を持っていく」形で物事を進めるのがこれからより重要となるのではないでしょうか。
私は、この考えを実践する一つの方法として今回の画像を作成しています。
一枚の画像に、問題点を必要な部分は出来るだけ残しつつ短い内容に圧縮し、長くなり過ぎないようまとめることで、空いた時間で手軽に見ることの出来るような生成AI問題をまとめるコンテンツの必要性は高く、何が問題なのか体系的に理解でき「○○だけが問題なんだ」と考えていた人でも、「生成AIの問題とは多岐に渡る」のだと比較的スムーズに理解してもらえる可能性が向上します。
また、画像作成にあたっては、「問題を何も知らない人の視点から見て徹頭徹尾分かりやすいものになっているか」というのも大切です。
生成AIへ規制を求める人達にとって常識でも、問題を知らない人にとってはチンプンカンプンなワードはたくさんあります。とにかく問題を知らない人に寄り添って作る事を徹底しましょう。
ただ、このような画像作成によるアプローチは、文字情報以上に「一度ネットの海に出してしまえば修正が困難」であり、作成の際は慎重に事実関係を調べることが重要です。
また、自身の主張を補強する、もしくは関心を持ってくれた方により情報を提供するというニュアンスで、リプツリーにニュースサイトなどのリンクを一緒に貼っておくとより良いでしょう。ただし、どのリンクを貼るかによっては逆に自身の主張の説得力を弱めてしまう可能性もあるため慎重に。問題点のうち、報道記事など明確なソースがあるものをメインに取り上げていくのがベターでしょう。
最後になりますが、とにかくこの問題は複雑でSNSの文字数ですべてを伝えることは非常に困難です。そのため、文字だけではない別のアプローチを積極的にしていく事も重要となるのではないでしょうか。(画像を作成するというのはその一つの答えです)
予め資料を作っておくことで同じことを何度も説明しなくても良くなり、精神的負担を軽減できるというメリットもあります。
SNSでの情報発信は、その利点である大人数に短時間で拡散できるという特性を生かしつつ、一度に伝えられる情報量の少なさという欠点をどう克服するかが大切になると強く感じます。
長文ですが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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