2024年12月12日 20:09

目次

████が消えた夏

████が消えた夏

◆シナリオ本編

◉前置き

ココフォリア等、セッションツールを使わずに遊ぶということも想定し文章を書いています。
そのため、しっかりセッションツールを使って風景やBGM、SEで環境音を再現する場合は風景描写などはカットしても構いません。セッションの展開に合わせて自由に改変してください。
セッション開始前にどちらの探索者を「異界生物タマ」にするかKPの中で決めておきましょう。
KPが自由に決めても良いしダイスを振っても良いし、正気度が低い方をタマにするという方法もあるでしょう。もちろん、プレイヤーにはタマであることは伝えないようにしてください。
プレイヤー自身が自分がタマであることに気が付くことが大事なシナリオだからです。
●異界生物「タマ」である探索者に起こることまとめ
・探索者のオリジナルは死亡していることになる(タマが化けた偽物をプレイすることになる)
・無自覚に人を殺していることになる。
・一部例外を除き、肉体の損傷で死亡することがなくなる。
●シナリオ表記まとめ
異界生物タマの担当者…【HOタマ】
人間の探索者…【HO人間】
KP向け文章…(この中に内容)
技能関係…〈技能名〉

◉シーン:なくした記憶

ぐにゃりと意識が歪んでいる。どろどろと、どろどろと。
視界が定まらない。ひどい船酔いのような、眩暈のような、貧血のような、そんな感覚。
まるで水中から音を聞いているような、濁った音があなた達の耳にこだまするだろう。
徐々にそれらは収まっていき、視界は定まり、音はクリアになっていく。
シャワシャワシャワ  シャワシャワシャワ。
頭が割れんばかりのクマゼミの声。灼熱の暑さ。
深い庇(ひさし)の下、きしきしと軋む安っぽいプラスチックのベンチにあなた達は腰掛けているようだ。
暑さに降参と言わんばかりに乾いた音を鳴らす風鈴。駄菓子屋のような場所にいるらしい。手には溶けかけたアイスを持っている。
貴方たちは涙を流していた。視界がぼやけていたのはこれが原因だろうか。
あなた達は、この光景に全く見覚えがない。ここに来たという覚えもない。
かといって、この状況を分析するために記憶を遡っても何も思い出せない。
記憶。記憶が、すっぽり抜けているのだと次第に理解する。何かを忘れている。
正気度ロール。 
【HOタマ】は成功で1、失敗で1d6減少。
【HO人間】は成功で1、失敗で1d3減少。
あなたのが知っていること・憶えていることはそのまま「キャラクターシートに書いたこと」とリンクしています。自分の名前等の基本的情報は覚えているでしょう。今いるこの場所のこと、この人物のこと、今なぜ自分たちがここにいるかは、プレイヤーのあなたが知らないように、キャラクターも知りません。
(少し2人でやり取りしてもらって、タイミングを見て)
それでは、困惑しながらも少しずつ、周りの状況が見えてきます。
【HO人間】は、【HOタマ】の首回りにぐるりと一周切れ目なく、痣のようなものがあることに気が付きます。
【HOタマ】は、【HO人間】の後方にスマホが落ちていることに気づきます。
(拾う等あれば)画面が大きく割れて若干本単もひしゃげており、電源がつきません。
【HO人間】はそのスマホを見たら自分のだと、ぼんやり思うことでしょう。
そうしていると、後ろから声がかかる。
友近正樹(以下マサキ)「お待たせぇ~。」
自分たちと同じ制服の男だ。調子よさげに話を続ける。
マサキ「ばあさんが急に釣銭足りん言うてな。取り行く~ちゅうから待っとっても全然帰ってこんくて、見に行ったらすっかり釣銭のこと忘れてくつろいでてん!なんやそれ!」
マサキ「な~~にがアイスあり〼(ます)だっての。パピッコしかないやん。やっぱこの辺やと全然種類ないな~。」
マサキ「しっかし、帰り歩きにしたんは完全にミスやったな~。おとなしくぎゅうぎゅう詰めのバス乗っとったらよかったわ。暑くて叶わん」
マサキ「…って、どないしてん。二人してそない深刻な顔して。」
(戸惑う、あるいは誰?といったようなロールプレイを受けて)
マサキ「おいおい、勘弁してや~。あッ!さてはドッキリやろ!!」
マサキ「…マジに、記憶が、無いんか…?俺のことも覚えとらん…?」
マサキ「正樹や!友近正樹!」
マサキ「そんなことあるか?記憶喪失ってドラマだけやないん!?」
マサキ「いやだって、ガッコ帰り駄菓子屋寄って、普通~~に俺と喋ってて、いきなり記憶無うなるとかあるか!?しかも2人同時にやで!?」
マサキ「目が“マジ”すぎるて~~~。えぇ、こういうときどうしたらええんや…。」
マサキ「病院いこ!まだギリ外来受付しとるやろ。」
マサキ「ホケンショー!持っとるか?あとスマホ!とりあえずお前らの親に連絡しぃや」
マサキ「【HO人間】スマホ壊れとるん!?さすがにお前のおかやんの連絡先知らんで…まぁ一旦【HOタマ】のおかやんに連絡しとこ。」
(ここで想定される質問とその回答)
●記憶を失くす直前の自分の様子は?
マサキ「いやそんなん言われたってなぁ…」
マサキ「課外授業の帰りに、バスは激混みで嫌やから歩いて帰ろうや~ってなって、でも距離エグくてちょっと休憩~言うてこの駄菓子屋きたやろ?」
マサキ「3人ともパピッコ買って、最後俺の番で釣り銭ないからってばあさんに待たされて。2人は先出て食い始めたんやん。」
マサキ「戻ってきたらこのありさまや。どういうこっちゃ」
マサキ「まぁ強いていうなら…いつにもまして顔がどんよりしとるように見えたなぁ。【HO人間】は。」
●記憶を失くす直前の自分たちは何か話していた?
マサキ「何かでかい声だしとったけど、蝉うるさくて聞こえんかったわ」
●HOタマの痣について質問
マサキ「俺もそんなん詳しく知らんで。火傷とかなんとか~って【HOタマ】前言っとらんかったっけ」
●自分たちとマサキってどういう関係?
マサキ「どういうって…いやまぁ…友達、やろ。普通に」
マサキ「なんやこの恥ずい説明。させんなや。」
マサキ「希望ヶ山高入学した頃からおんなじクラスやろ」
あなた達はその説明を受けると、思い出す…まではいかないものの、彼から安心感や親近感のようなものを少し感じるかしもしれません。
●自己紹介して
マサキ「マッジで忘れ方エグいな…友近正樹。お前らと同じクラスや」
マサキ「部活はサッカー部。ポジションはまぁ…ベンチウォーマーや。希望ヶ山高サッカー部の最終兵器やな」
マサキ「好きな食べ物は定食屋杉田の山バーサス海カレー…こんなもんかいな」
●自分たちについて教えて
マサキ「自分の名前は覚えてるか?ああ、そこは覚えとるんやな」
マサキ「あとは、う~んう~ん…」
(キャラクターシートに書いてあることをかいつまんで伝える。)
(キリの良いところまで会話をしたら)
ではここで2人とも〈聞き耳〉〈目星〉をお願いします。
成功したあなたは、ふと何か視線を感じ、そちらを振り返る。
見晴らしの良いあぜ道、田んぼの中からこちらをじっと見ている人影が遠くに見える。
目を凝らせばいつの間にか姿は見えなくなっていた。
(キリの良いところまで会話をしたら、次のシーンへ)
シーン「なくした記憶」解説:
このような形で各シーン、シナリオ解説を入れる。この項は「シナリオ真相としてこういうことが起こっていたよ」という解説であり、シナリオを回すだけなら読む必要はない。ちょっとしたシナリオTipsとして読んでほしい。効率重視なら読み飛ばしていい部分。

探索者の記憶喪失の原因は、HOタマが自分自身とHO人間の記憶を消したことだ。詳細な説明は「KP用シナリオ基本情報」に譲るが、HO人間がHOタマに対し、「HOタマはHOタマじゃなくて異界生物タマだ」とスマホの動画付きで言及したことで、HOタマの記憶や人格を引き継いでいるHOタマは自分が人間ではなく異界生物としてHOタマを模しているだけということを理解してしまう。HOタマの願いである「この日常を壊したくない。この暮らしを続けたい。」という思いが、自分がタマであるという記憶とHO人間のタマに関する記憶を消した。そのときもみ合いでスマートフォンは壊れてしまった。

正樹と探索者は、課外授業で町外れまでやってきていた。
現地解散となり、バスでの帰宅を避けて徒歩で帰る途中に休憩で立ち寄った駄菓子屋からシナリオは始まっている。
HOタマについている痣は、この地から出られないように施されている呪文の痕跡だ。見えない首輪のようなものがついている。山頂の祠に見えない杭があり、それに繋がれている。そのため、HOタマはこの町から出ることが出来ない。万一遠出するような提案を受けた場合は、途中で見えない壁に弾かれるという演出が入る。

HO人間とHOタマが同じ事象を前に正気度喪失量が違うのは、HOタマが異界生物である為。異界生物はそもそも正気度なんてものはない。HOタマの記憶転移を起こしているので正気度があるが、恐ろしいことに遭遇することは自分にとっては特別でないことであることを少しずつ思い出していくしていくこと、ひいては「自分がタマであること」を思い出す作業であり、それはつまり正気度が本来通りゼロに近づいていくことになる。

最後に出てきた影は、「あの世」の存在のひとつ。(以降ケガレと呼称)
異界生物タマは、人間の魂を取り入れる為に食虫植物のように魂を誘引する作用があり、子が母を求めるように、あるいは信徒が救いを神に求めるようにHOタマに寄ってきている。この影はまだ自制があるようで、寄ってきたもののそれ以上近づくことは無かった。シナリオ中、基本的にHOタマがいるシーンでしかあの世の存在は現れない。

◉シーン:病院へ

医者「う~ん、いやあ、こりゃまいったわ」
貴方たちは薄暗い検査室でひんやりとした台に横たわっている。
頭は固定され、テレビドラマでしか見たことの無いような大げさな機器の駆動音が静かに響く。
ここは希望ヶ山総合病院。この地域で最大の病院らしい。
貴方たちを診る白髪の老医師は続ける。
医者「いやぁ。困ってまうくらい何も異常あらへん。健康そのものや。」
医者「一応、考えられるんは一過性全健忘(いっかせいぜんけんぼう)やけども…俺みたいな中高年に多い症状やし、おたくらみたいな若い子に起こるんは稀やな。しかも二人同時なぁ…宝くじ1等に当たる方が確率高いわ。つまりありえへんっちゅうわけや。」
顔をしわくちゃにして笑う医者。
ふと突然何かを思い出したように言葉を続ける。
医者「あぁ~。…もしかすると、タマ様の仕業かもしれんな」
医者「そうやタマ様。懐かしいな。よく婆さんから聞いたもんや。今や自分がじいさんやけどな ゥワッハッハ!」
医者「今時知っとるモンはほとんどおらんやろな。よく脅されたもんや。『悪いことしよったら、タマ様にお願いしてお前の思い出全部消しちゃるぞ!』ってな。よう意味わからんかったけど子供らみんな怖がっとったわ」
医者「んだもんで、おたくらの記憶はタマ様に消されたんじゃないかっちゅうわけや ゥワッハッハッハ!」
医者「とにかく。何の異常も見当たらんもんでな。とりあえず経過観察や。」
医者「もし激しい頭痛とかするようなら、また来んさい。」
あなた達が病院を出ると、空は一面焼けるような茜色になっていた。
それが長々とした影を落としながら、少しずつ夜の空へと表情を変えていく。
マサキ「なんとか様?の仕業ってよォ…。医者が言っていい話じゃねェつーの。」
マサキ「この辺でいっちゃん大きい病院でこれじゃなあ。どうすりゃいいかナァ」
マサキ「タマ様?いや俺も全く知らへん。聞いたこともねえ。」
マサキ「病院はもう頼りにできひんし、俺たちでなんとかしよや!」
マサキ「あと2人、力になってくれるやつらもいるしな。」
マサキ「まぁまぁ!今日はがーッと飯食って、さっさと寝とき。」
そんな話をしていると、あなた達の母親が車で迎えに来てくれる。【HO人間】の母親は【HOタマ】の母親が連絡してくれたのだろう。明らかに心配そうな顔を駆けつけてくる。明確に思い出せるわけではないが、どこか見知った顔のような気がする。あなたたちに身を案じる言葉も浴びせられるだろう。マサキは病院でのことを一通り伝えた後、
マサキ「そんじゃ【探索者】!また明日な」
と言い、彼の家へと帰っていった。
(キリの良いところまで会話をしたら、次のシーンへ)
シーン「病院へ」解説:
記憶を消したのはタマ、つまり人知の及ばない超常現象なので勿論病院で病状の原因が判明することはない。タマは、希望ヶ山にとってとっくの昔に信仰が途絶えた、忘れ去られた土着神だ。現代で知っている住民は稀で、数少なく存在を知っている住人は全員高齢者。憶えていても「母や祖母からそんな話を聞いたことがある」といったような伝聞調で詳しくは知らない。

◉シーン:自宅に帰る

あなた達はそれぞれ、迎えに来てもらって車で帰宅する。
それぞれシーンを進行する。まずは【HOタマ】側から。

・HOタマ自宅

(家族構成はキャラクターシートで指定があればそれに従う。特になければ父母、妹の4人家族とするのが良い。シナリオ後半で家族の一人が死亡するイベントがあるので、家族は自分除き3人以上いるのが望ましい。)
(秘匿として進行するか、オープンとして進行するかは任意。どちらでも構わない。)
ずいぶんとお腹が減った。卓上には湯気が立つほくほくのご飯と、こまかく刻まれた山盛りのキャベツにからっと揚がった唐揚げがごろごろと食卓に並ぶ。薄切りキュウリとタコの酢の物が、夏の清涼感を添える。記憶がなくなっても食欲は忘れない。ダイニングテーブルに家族が並ぶ。

(家族の普通の会話のロールプレイで問題ない。HOタマを心配したり、元気づけさせたり、自由にロールプレイをする。以下はロールプレイ例)
父母妹「いただきます」
母「記憶が無いて…記憶喪失ってこと…?」
父「【HOタマ】、父さんや母さんのことは。覚えとらんのか」
妹「えー!私は!私のことは!?」
母「明日にでも山の外の大学病院とかに行ったほうがいいんやないの」
父「そうは言うても希望ヶ山病院に掛かったんやろ。ほんならどこで診断受けても一緒やろ」
●タマ様について聞かれた場合
母「タマ…?なにそれ…?」
母「何それ急に。知らんよ。それよりあんたの記憶のことよ」
●最近の自分について聞かれた場合
母「特に変わったことはあらへんよ。いつも通りやったと思うけど…」
父「しかし、記憶が無うなってもメシはぎょーさん食べとるな。ええことや。食わんきゃ治るもんも治らへんからな。どれ、ご飯よそったる」
母「ほら、妹も【HOタマ】を見習って椎茸食べや」
妹「いやーーーーっ!」
そんなやりとりをみていて、ふと、懐かしさのような、あるいは安心感のようなものを感じた。
憶えてはいないかもしれないが、知っている。そんな感覚だ。
食事を終えた後、風呂に入りあなたは二階の自室の布団に転がる。
記憶は、強く靄がかったように、あるいはすっぽりと欠落したように思い出せない。
明日からどうしたものか。漠然とした不安を抱えながらも、少しずつ睡魔が襲ってきて、意識を手放しかけたその時。
ふと、自分の布団の上。ぬらりと奇妙な影が落ちた。
まるで白鳥やダチョウの顔のような。一体これはなんだろう。
微睡みに沈みかかっていた意識が浮上してくる。
次いで、すぐ近くの窓からはとっとっと。と音がする。
そちらに目をやれば、それが腕であることを認識する。
それと同時に脳が理解を拒む。ここは“二階”だ。どうしたらそんなことが出来る?
腕は、貴方を指で指している。
「こっち こっち」
これは、現実のモノサシで測れるものではないのだと。
夢か幻といった言葉を使わなければ説明できない事象だと。
「そっち こっち あっち こっち そっち どっち こっち」
正気度ロール。1 / 1d10
(少しロールプレイしてもらって)
そのとき、貴方の布団の中からいやな温(ぬる)さの感触がある。
布団を恐る恐るめくれば、そこには腕が———。
バチンッッッッッッと大きく弾ける音がする。
思わず目を瞑り、そして開いた頃には“それ”はその場から消えていた。
〈目星〉をロール。成功したあなたは、家の外に小柄で制服を着た少女がじっ…とあなたのことを見つめているのがわかる。やがて踵を返して、少女の姿は暗闇に溶けていった。
こんなことがあった後ではしばらく眠りにつけないかもしれないが、それでもいつの間にか意識を手放していたようだ。その日、貴方は夢を見る。
ひどく抽象的な映像。少しのプリズムとほのかに色づいた空間。
その空間には、たまに、バスケットボール大ほどの光がぽわんと現れる。
近づいていってそれに触れれば、ぽかぽかする。温かく、心地よい。
やがて光は消えていくと、ふたたびぽわんとバスケットボール大の光の球が現れる。
またそれを抱きしめる。やはり温かく心地よい。そして光は消える。
場面が変わったのか、突然映像は暗転し、今度は暗く、湿気のある空間。
近くに、少し大きめの箱があった。箱の隙間からは、うっすらと光が漏れ出ている。あの光が入っているだろうか。
空けてみれば、やはりそこには、光が入っていた。
「HOタマ自宅」解説:
HOタマ自宅に訪れた恐ろしいものはケガレだ。HOタマの魂誘引の性質に誘われてやってきた。
弾けて消えたのは、花田うたがHOタマを守る為に自分の身体に全て取り込んだため。
うたは記憶を失くしたタマがケガレに襲われることは危険だと判断して守っている。

正気度ロールが明らかに通常より大きいのは、タマという存在がそもそも正気でないからだ。思い出していく作業は即ち本来のタマに戻っていく作業であり、本来のタマに正気度なんてものは存在しないため思い出せば出すほど正気度は減っていく。

最後に見た夢は、この希望ヶ山に縛られる前のタマとしての記憶だ。各地を漂って、死んだ者の魂を取り込んでいた記憶。
暗く湿気がある空間は希望ヶ山に縛られたときのタマとしての記憶。箱=人間の身体 である。つまり今までは自然死して昇ってきた魂を取り入れていたが、初めて殺して魂を取ったという記憶である。

・HO人間自宅

(家族構成はキャラクターシートで指定があればそれに従う。特になければ父母の3人家族とするのが良いだろう。家族構成はシナリオに関係するような理由は特にないため、自由にして問題ない。以下日常を演出できれば良いので、家族描写はロールプレイ例)
貴方は夕食を取り、湯舟に浸かっていた。洗面所から声がする。
母「湯加減どお?熱すぎん?」
母「夏でもきちんと身体あっためとかんと、風邪ひくからね。しっかり入りなさいよ」
母「記憶が無い以外は本当に…どっこも悪くないん?」
父や母のことの記憶さえ朧げだ。朧げだが、彼らが自分の家族であることは実感できるような、記憶の輪郭をなぞることはできる。記憶の切れ端にある母の過保護さを少し思い出すかもしれない。
ここで〈聞き耳〉をロール。
成功すれば、リビングに戻ったらしき母とテレビを見ていた父との会話が聞こえてくる。
父「悪いことばっかりやあらへんやん。ここ最近、あいつ碌に飯食うてへんかったんやろ?」
母「確かに今日はようけ食べとったけど…。でも記憶って脳の異常なんよ。そない悠長なこと言うてられへんよ…。」
父「まぁそれもそうやな…。」
そんな会話が遠くから聞こえてきた。
風呂から出、寝支度を終えると、母に自分の部屋に案内させる。
母「ここがあんたの部屋よ。覚えとる?」
母「エアコン、ちゃんとタイマーにしとき。ちょっと、24度は寒すぎやろ」
母「それじゃあお休み。スマホばっかしやんと早く寝んさいよ」
バタン。
静寂が訪れる。自分の部屋…と言われればそんなような気もするが、いかんせん記憶があいまいだ。どこか人の部屋に入ったときのような、ちょっとした緊張感があるかもしれない。
●自分のスマホについて調べる
(これは憶えていた人へのご褒美情報であるので、無理やり発生させる必要はない)
大きな衝撃が加わったのか、緩やかに「くの字」にへしゃげている。電源は当然というべきか、つくことはない。
〈機械修理〉ないし〈電気修理〉通常成功した場合、一応修理に出してみる価値はある程度の損傷と推察する。(修理にだした場合、2日で応急処置されたものが返ってくる)
〈機械修理〉ないし〈電気修理〉にクリティカル成功(01~05)した場合、2日ほど夜時間に取り組めば自力で画面がつくところまで修理できるのではないかと確信する。
●自分の部屋について調べる
自分の部屋だ。何か記憶を取り戻すための手がかりになるかもしれない。
(部屋の中にはHO人間のキャラクターシートに齟齬のないものはあることにして良い。)
写真立てに入った写真に目が留まる。【HOタマ】や、今日世話をやいてくれた友近 正樹、もう1人同年代の女子と写っている写真を見つけることもできる。スマートフォンが普及した中、データじゃない写真というのは逆に珍しいかもしれない。
友近 正樹が猫を抱いている。猫は仏頂面に見えるが、全員笑顔で写っており、いい写真に感じるかもしれない。〈アイデア〉をロール。成功すれば、その女子の名前が「山岸凪」であることを思い出す。よく一緒にいたような気がする。
(ひと段落したところで)
あなたは自室の布団に転がる。
電気を消せば否が応でも今後について、自分の記憶について考えを巡らせてしまう。
強く靄がかったように、あるいはすっぽりと欠落したようにに、思い出せない。
少しずつ睡魔が襲ってきて、目を閉じる。そして、夢を見た。
ザーーーーーー。土砂降りの雨。雨と水たまりに反射する赤いサイレン。叩きつける水音。吹き荒れる暴風。それに負けじと大声を張り上げる、雨具を着込んだ大人たち。
母「あんたは自室で休んでなさい!!部屋から出ちゃだめ!」
大人「恭子さん、順平さんは!?」(両親の名前が決まっている場合はそちらに置換すること)
母「もうすぐ帰ってきます!」
大人「帰り次第、集会所に来るよう伝えといてください!こんな雨じゃ、山も土砂崩れするかもしれんに。もう少し落ち着くまで………████(よく聞き取れない)は、いったん打ち切って…」
景色は、レインコートを羽織り、長靴をはいたところで映像は閉じる。
この映像は一体なんだろう。自分の記憶なんだろうか。なぜか、胸騒ぎがする。
正気度ロール。0 / 1d3
「HO人間自宅」解説:
記憶を失う前のHO人間が食事が喉を通さぬほど気落ちしていたのは、全ての真実を知り、自分の親友HOタマは既に死んでいることを受け入れなければならなかったからだ。本物そっくりのHOタマに「お前はHOタマではなく、異界生物タマだ。人を襲うのをやめてほしい」と対話をするか、あるいは霊的な力を持つ短刀「光暮一閃」でいっそ殺してしまうか否か思い悩んでいた。

HO人間のスマホにはHOタマが深夜、アメーバ上の神話存在(タマ)となって無意識に人を殺し魂を喰らう一部始終が納められている。HOタマに神話存在タマである証拠としてこの動画を見せたところ、真実を受け入れられない取り乱したHOタマが、スマホを破壊した。

最後に見た映像はHO人間のシナリオ前の時系列の出来事である。HOタマ(本物)が天盤山山頂の奥まったところにある祠で死亡した。地元消防団で捜索隊が直ちに組まれたが、彼の親友であるHO人間も彼を探そうと家を出る、というシーン。このあとHO人間は山頂付近でたまたま祠を見つけ、HOタマ(本物)の凄惨な遺体を発見することになる。

●共通:以後、もし県外の大学病院に行く宣言があった場合

もしロールプレイ上、強い希望で別の病院に後日行くことになった場合は下記の情報がわかる。
・【HO人間】は問題なく行ける。診断内容は希望ヶ山病院で出されたものと同じ。更に時間をかけて精密検査を行うが、異常は見つからないまま経過観察するしかない、と診断を受ける。タマ様の話は知らない。
・【HOタマ】は希望ヶ山町から出ることはできない。途中でトイレなどで立ち寄った駅やサービスエリアで、再び電車や車に乗ろうとした際に見えない壁に阻まれる感覚がある。どんな方法を使っても町の外に出ることはできない。車や電車で移動していたら、町境で車ごと止まってしまうだろう。不思議な現象に正気度ロール 1 / 1d8

◉シーン:希望ヶ山高校

キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
担任「ふわはぁ~っ……」
担任「おい~… 出席とるぞ 相沢~。」
翌日。ひとまずあなた達は登校することにした。
親は学校に事情を連絡していることだろう。
校舎のこと、大人のこと、生徒のこと。
うっすらと覚えていたり、見覚えがある気がしたりとまだらである。
担任「小山田。椚。世良。… … … …千代田。手島。」
担任「で、えー…七瀬!」
マサキ「ちょいちょいちょ~~~い!!俺ぬかしとるってッ!俺俺俺!」
担任「でかい声だすな。友近おるな。はいはい」
お決まりのやり取りなのか、クラス内はくすくすと笑い声が漏れた。
担任「【HOタマ】!【HO人間】!」
担任「2人とも事情は親御さんから聞いとるぞ。大変やナァ。」
担任はそのまま記憶喪失の事情をクラスに説明する。
クラスメイトの好奇心、心配、無関心、さまざまな目線があなた達に集まる。
担任「よ〜し。計20名、全員出席やな。健康なのはいいことや。健康は金で買えへんからな」
担任「んじゃあ、HRを始めるぞ ふわはぁ~っ…」
そんな様子で学校生活が始まっていく。
キーンコーンカーンコーン。
響きわたる、チョークが黒板をたたく音。
それは不規則ではあるが不思議なリズムを生み出し、眠気を誘う。
先生「え~・・・。これは余談ですが~・・・・生物の神秘としてェ~・・・。記憶転移、という現象があるのはご存知でしょうか。エ~~~・・・。聞いたこと人はいますか。ん。では【HOタマ】くん。なんだと思いますか」
先生「え~これはですね。心臓移植手術を行った患者が・・・。え〜、心臓の提供者の記憶を引き継ぎ〜、え〜性格や趣向まで変わってしまったという実際にあった事例でしてェ~・・・。え~・・・・、趣味やモノの好き嫌い、習慣の一部までもがぁ一致したと~・・・しかし反論も多く~~~~・・・例えば~ドナーへの感謝の気持ちが高じてェ~~~類似行動をとっているだけなどあがっており~~・・・・今でも未解明の部分がぁ~・・・・・学術的にも賛否がわかれてましてェ~・・・・え~~・・・。」
キーンコーンカーンコーン。
学校での1日が終わった。記憶を失くしている状況での授業はなかなかハードなもので、週刊漫画雑誌を初めて読んだときのような、疎外感のようなものを感じた。前後の文脈がわかっていない授業というのは難解すぎるが、かといって理解を諦めると退屈かもしれない。
マサキ「はぁ~~終わった終わった。6限にタカセンの授業くると堪えるわ。もはや一種の催眠術やろ。気ぃついたら意識無うなっとる」
マサキ「しっかし、1日経ったら記憶は戻る、なんて都合のええことにはならへんかったかぁ。」
マサキ「まま!なんとかやるやろ。根拠はないけどな!」
●【HO人間】夢の内容について聞いた場合
マサキ「う~ん、それだけやとなんともなぁ…。」
(親身に聞いてくれるが、いかんせん断片的な情報でしかないのでマサキも分からない)
マサキ「でも、何か思い出したってことやんな!希望あるで!」
(キリのいいところで)
山岸凪(以下:凪)「よっす~。【探索者】たち、記憶喪失ってマジ?そんなん映画とか漫画だけの話やと思ってた。なんならまだ若干信じとらんよ」
現れたのは、背が高く、しっかりとした筋肉、髪の毛は少し癖のある女子だ。あなた達は、この女子にどこか見覚えがある…ような気がする。
★情報「山岸 凪について」
山岸 凪(やまぎし なぎ)。同じクラスメイトでバスケ部所属。身体を動かすことが昔から好きで、運動会では決まって代表リレー選手。ただし勉強は苦手で、テスト前に貴方たちの誰かに泣きついてくる。4人姉妹の長女お姉さん気質で面倒見が良い。他人の事情にツッコミすぎるのが良いところでもあり、悪いところでもある。同じ学年にいとこがいる。
貴方たちとよく一緒にいた気がする。
凪「あー…この雰囲気はマジな感じだ…。いかにも初めまして みたいな顔しとるし…。」
凪「えー!じゃあ【探索者】が、幼稚園年長までおねしょしとったのとか、チャック全開で過ごした修学旅行とか、体育祭前日の予行練習ではしゃぎすぎてコケて腕にヒビ入って代表リレー直前欠場したのとか、先生のこと度々おかやんって言い間違えてたこととか、あれやそれやも忘れとるってこと〜!?」
凪「冗談冗談!…半分くらいな」
花田うた(以下:うた)「みんな~!!……うわーーーーっ」
続けて現れたのは少し小柄で短髪、リュックを背負った女子…が派手に転んだ。
うた「あは!びっくりしちゃった」
うた「【HOタマ】たち、何か困ってるの?」
あなた達は、この女の子にどこか見覚えがある…ような気がする。
★情報「花田 うたについて」
花田 うた(はなだ うた)。同じクラスメイトで怪異研究会所属。山岸凪とは小学校からの幼馴染で特に仲が良い。学年テストではいつも成績上位常連。暇さえあれば本を読んでいるタイプ。運動は苦手だが、体力は人一倍ある。少女漫画が好き。写真撮影が趣味。
貴方たちとよく一緒にいた気がする。
●HOタマが自宅で〈目星〉に成功していた場合
【HOタマ】はこの小柄の女性に見覚えがある。
昨日の夜、遠くからジッと見つめていた気がする女の子とそっくりだ。
(ここで想定される質問と反応)

└あんな夜遅くになんで外で歩いてたの?
 うた「部活終わってその帰りみちだよ」

└うちの前になんでいたの?
 うた「【HOタマ】、だいじょうぶだった?」
 うた「えーと、んーと、おばけ?だっけ?いたでしょ」
 うた「ダメッ ってした」
 うた「私、強いから」
 凪「…そうそう!うたは霊感?あるんだよね」
●以後、(立ち絵の)うたの首の痣に言及があった場合
凪「ほんとだ、確かに似てんね。全然気づかなかった。」
うた「うん。お揃い。あはは」
(やり取りが一区切りしたら)
マサキ「うおっほん!今日君たちに集まってもらったのは他でもない。」
凪「なんやねんそのだるいテンション」
マサキ「茶々入れるな。我々の親友である【探索者】たちが!記憶喪失になったわけである。」
うた「きおくそうしつってなに?」
マサキ「えっそりゃアレ、記憶が喪失することや なぁ?(探索者に振る)」
凪「全然説明になってないけど…それで?」
マサキ「病院からはタマ?とかいうの?の仕業かもしれん…なんてテキトーな診断をされる始末。つまり降参ってことだ。このまま手をこまねいたって記憶は戻らない。じゃあ少しでも記憶を取り戻すにはどうすれば良いか?はい【探索者】くん!」
マサキ「はい正解発表!2人に縁のある場所に行ってみる!」
マサキ「2人が今までしとったとーりの行動する方が、思い出す可能性高そうちゃう?」
凪「…まぁ私も今日は部活休もうかな。心配やし。で、どこ行く?」
うた「ねえねえ、わたしおなかすいてきたかも」
マサキ「終わるまで我慢!!終わったら何でも食ってええから!」
うた「ほんとーーー?!やったーー!」
ということで、ここから以下の探索候補の中から最大4箇所探索することができます。
・グラウンドA(野球部)
・グラウンドB(サッカー部)
・体育館(バレー部 / バスケ部)
・家庭科室(家庭科部)
・自習室(怪異研究会)
・学校外(総菜屋)
訪れる場合、少なくともどちらかの探索者がその部活に所属しているか、そこにいる人物と知り合い以上の縁があるか、助っ人等何かしらの理由で頻繁に出入りしていることになります。兼部可能なので、メインでここにない別の部活に所属していても大丈夫です。
(想定ではそれぞれのプレイヤーが関係のある場所1か所ずつ+怪異研究会+学校外で4か所の探索になる想定。同じ部活に所属している等であれば3か所になるだろう)
「希望ヶ山高校」解説:
ここで探索者が思い出す花田うたの情報は、実は生前のうたものだ。今ここで出てくるうたは、タマから分裂したもうひとつのタマ(以降、区別する為シィと呼称)が擬態した姿。本物のうたは成績優秀だったり、写真が好きだったりするが、擬態されたうたはそうでもない。HOタマと違って不完全な記憶転移な為、このようなギャップが発生している。
シィはそもそも人間初心者な為、言葉遣いもどこか幼かったり、普通の高校生なら知ってそうな言葉を知らなかったり、そもそも歩くのが下手で何もないところで転んだりする。

このシーンでの正樹の「終わるまで我慢!!終わったら何でも食ってええから!」はかなり重要な前フリの為、シーンを挟むのを忘れないこと。

・グラウンドA(野球部)

広々とした校庭の一角、小気味のよいバッティング音と、部員達の大声が聞こえてくる。
野球部。【探索者】は、この場所に縁がある…ような気がする。
巻「お〜すマサキ。あれ、【探索者】やん!記憶喪失やって聞いたけど大丈夫なん!?」
現れたのは角刈りで筋肉が引き締まった、洗濯機でも落ちきらない汚れがついたユニフォームを着ている青年だ。
巻「でも俺のことは忘れとらんよな!な!」
そう言われ、じっと見れば…。【野球部に縁のある探索者】は〈アイデア〉ロール。
成功すれば以下のことについて思い出す。
★情報:巻ゆうたについて
巻 ゆうた(まき ゆうた)。探索者と同級生で2つ隣のクラス。すぐ悪ノリをする野球部員。お調子者だが部活に対しては真摯で真面目。声が大きく、女子からはデリカシーが無いと言われている。大学生の兄がいる。
【グラウンドに縁のある探索者】はよくつるんでいたような気がする…。
巻「うーん何かピンと来てやん顔しとんな…。」
巻「んじゃここは、俺と一打席勝負しようぜ!身体が思い出すやろ!な!」
(野球部に縁があった探索者がミニゲームを行う。)
ここでは投手をやるか、打者をやるか選択できます。

●探索者が打者をやる場合

巻「リトルリーグ以来やな、ピッチャーやんの」
巻「よっしゃー!行くぞ!!」
うた、凪「【探索者】、ファイト―!」
では、ミニゲームを始めます。
まず巻が〈投擲〉50でロール。成功レベルによって投げてくる球の鋭さが違う。
ファンブル(96~100で失敗)…探索者の〈杖〉に+80の補正
通常失敗…探索者の〈杖〉に+30の補正
通常成功……補正なし
クリティカル(01~05で成功)……探索者の〈杖〉に-30の補正
巻の〈投擲〉ロールが終わったら、打てるかどうか探索者の〈杖:初期値25〉ロール。
部活に所属しているのであれば、1d10+10成長させて良い。
ファンブル(96~100で失敗)…ピッチャーフライ。一発アウト(ミニゲーム終了)
通常失敗…空振り。1ストライク。3ストライク累積でアウト。
通常成功…いい当たり。ヒット。ゲーム勝利
スペシャル…ホームラン。ゲーム勝利
クリティカル(01~05で成功)……場外ホームラン。ゲーム勝利
勝利:〈杖〉が1d3成長。正気度1d3回復
敗北:〈杖〉が1d10成長。
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする。
(勝っても負けても、野球部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合では「球技大会」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。巻とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
巻「すまねぇ!マジかよこんなチャンスものにできやんとか…」
真夏のグラウンド。あれは確か…焼けるような暑さの中の他校との地区大会の一戦だ。9回裏で1-2の1点ビハインド、走者は2塁にいて同点・逆転のチャンス。しかしあと2アウトという状況だ。この場全体が張り詰めた緊張感で包まれている。
巻「【探索者】!マジ頼む。俺の仇を討ってくれ」
巻「なぁ【探索者】。あの投手、最後で気づいたんやけど癖あるで。」
巻「あんな、ストレートを投げるときは足の蹴り上げが高い。んで、変化球のときは少し低い、スライダーのときは蹴り上げ半分以下なっとるたぶん」
巻「任せた」
巻に両肩をぽんと叩かれ、貴方はバッターボックスに向かっていく。
今までにない緊張感だ。身体がいつもより重い気がする。
それでは、〈杖〉に+20の補正をしてロールどうぞ。
(2回失敗したら)
2ストライク。追い込まれた。しかしやることは変わらない。
そのとき、投手の蹴り足が著しく低いことに気が付く。スライダーだ。
それでは、〈杖〉に+50の補正をしてロールどうぞ。
■成功の場合
貴方の打球は柵をこえる。サヨナラホームラン。勝利だ。
巻「うおーーーーーー!!【探索者】ーーーーっ!!」
巻「ナイスホームラン!!やっぱすげぇなお前!!」
巻は人一倍努力家だ。練習だって真面目に取り組んでいる。
そんな巻に褒められるのは、嬉しい記憶として残っている。
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
■失敗の場合
「ストライクバッターアウッ!ゲームセット!」
巻「おつかれ わるぅなかったで」
巻「お前なら、悔いはない」
巻「また練習がんばろうや 次は絶対勝つで」
巻は人一倍努力家だ。この結果は相当悔しいに違いない。
それでも、その気持ちを堪えて貴方を労ってくれる。
次こそは、いい結果を。悔しくもひとつ大切な記憶として残っている。
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。

●探索者が投手をやる

巻「っしゃ!かかってこい!希望ヶ山高校野球部レギュラー巻の実力見せたる!」
うた、凪「【探索者】、ファイト―!」
では、ミニゲームを始めます。
まず探索者は〈投擲:初期値25〉をロールする。成功レベルによって球の鋭さが変わります。
部活に所属しているのであれば、1d10+10成長させて良い。
ファンブル(96~100で失敗)…ボールがバットの真芯を捉え、柵を超える。一発敗北(ミニゲーム終了)
失敗…コントロールが逸れる。ボール。4回ボール判定を出すとフォアボールで敗北(ミニゲーム終了)
成功…巻のバットが空を切る。1ストライク。3ストライク累積で勝利。
スペシャル:快調に2連続でストライクを奪う。3ストライク累積で勝利。
クリティカル:球はバットを捉えるが、あまりの威力にピッチャーフライに終わる。一発勝利。
勝利:〈投擲〉が1d3成長。正気度1d3回復
敗北:〈投擲〉が1d10成長。
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする。
(勝っても負けても、野球部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合では「球技大会」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。巻とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
真夏のグラウンド。あれは確か…焼けるような暑さの中の他校との地区大会の一戦だ。9回裏で1-2の僅差で勝っているものの、走者は1塁・2塁にいて同点ないし逆転までみえるピンチだ。マウンドに内野手とキャッチャーがあなたの元に寄ってくる。その中に巻も行った。
巻「【探索者】大丈夫や、打たれてもええ。俺たちが絶対に守るからよ!」
巻「練習通りに行こうぜ お前なら大丈夫やから」
今までにない緊張感だ。身体がいつもより重い気がする。
貴方は張り詰めた空気の中マウンドに立つ。
〈投擲〉でロールどうぞ。
■成功
打たれてもきっと仲間が守ってくれる。そう考えると、少し肩の力が抜ける。
心を落ち着かせ、あなたは渾身の一球を投げる。
伸び伸びとした決め球の変化球で、相手打者のバットは空を切った。
審判「スリーアウト!ゲームセット!!」
その瞬間、内野手全員が貴方の元に駆け込んでくる。
そこには当然、全力で喜びを分かち合う巻の姿もあった。
巻「うおおおお【探索者】!!ナイスピッチ―!!!俺らのこと信じられないから自分で打ち取ったってか!ははは!」
巻は人一倍努力家だ。練習だって真面目に取り組んでいる。
そんな巻に褒められるのは、嬉しい記憶として残っている。
そんな記憶だ。日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
■失敗
心を落ち着かせ、あなたは渾身の一球を投げる。
汗のいたずらか、緊迫感ある空気による精神的な負担か。
貴方の球はすっぽ抜け、球はストライクゾーンど真ん中に向かっていく。失投だ。
甲高いな金属音が鳴り響く。長い残像を残す打球は地面を蹴り、二遊間を抜けていく…かと思われた。
巻「んなろっ!」
その打球は、外野までは行かなかった。飛びついた巻によって身体で食い止められ、勢いを失った打球を二塁に送球。
審判「スリーアウト!ゲームセット!!」
巻「っしゃあ!!」
巻の好守備に助けられ、チームは勝利した。
巻「だーからいったろ!絶対守るってよ」
そんな記憶だ。日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●勝負したのがHO人間だった場合
巻「どうだ!?思い出せたか!?」
巻「でもま、色々大変かもしんねーけど、なんかすっきりした顔になって良かったわ」
巻「ずーっと冴えない顔しとったからお前。練習に身が入っとらんっていうか。」
●勝負したのがHOタマだった場合
巻「そういやお前、この間夜何しとったん?」
巻「いや夜中腹が減ってケッタ(自転車)でコンビニ行く途中に見かけたからよ」
巻「聞こえとらんかったんか知らんけど、返事せずそのままどっか行ってさ。」
●タマについて聞く
巻「タマ様ぁ~~~~?なんじゃそりゃ」
巻「聞いたことないな なんやそれ」
巻「あぁ~なら、俺の兄貴が知っとるかもしれんわ。オカルトマニアでな、東京の大学で民俗学勉強しとって、この手の話めっちゃ詳しいねん。」
巻「何聞きたいん?連絡してみる」
そういうと巻はスマホを取り出し、メッセージを打つ
巻「・・・・って知っとる?…と!送ったわ」
巻「って返信はやっ!もう返って来たわ、『まかせて』やって」
巻「えーっとなになに?」
(ここで得られる情報は怪異研究会の書物「魂漂鎮守譚(たまかよいちんじゅたん)」と同じ。ここで得た場合怪異研究会ではこの情報取得を省略する)
巻「えーっと『1700年代頃から希望ヶ山で信仰されとったらしい神様 だけど知っての通り今はほとんど誰もそのことを知らん』」
巻「うわっ なんか長文きた 『前調べてた内容コピペする』だとさ」
◆書物「魂漂鎮守譚(たまかよいちんじゅたん)の要約」
かつてこの地は疫病と大飢饉に苦しめられていました。
人々が苦しみ、一人、またひとりで飢えで死んでいく中、あるとき天から黄金の光が降り注ぎました。それはタマ様です。
タマ様は、ひどい悲しみや苦しみを抱えた人々に見かねて、慈悲の心でこの地に留まることを選んでくださったのです。たまさまは、村人の苦しみを、その輝きで包み込み、その記憶ごと消し去ってくださいます。
以来、たまさまのご加護のもと、村には再び笑顔が戻り、実り豊かな田畑が広がるようになりました。豊穣の恵みもまた、たまさまがもたらす奇跡のひとつなのかもしれません。村人たちは感謝を込めて祠を建て、たまさまの御心に応えるため、祈りを捧げ続けています。
この地にたまさまのご加護が永久に続くよう、村人として果たすべき役割を忘れてはなりません。これについて——(この後のページが破られており、以降は不明)
巻「『せっかくの地元特有の伝承なのに資料や知ってる人がほとんど無くて悔しい』だってよ」
巻「(任意)連絡先交換?かまわんってよ」
(きりのいいところで次の探索場所へ)

・グラウンドB(サッカー部)

マサキ「ぐっ…行くんか……顔出すん気ぃ引けるなぁ~~」
マサキ「絶対センパイに小言言われんもんなぁ~~~」
凪「因果応報でしょ、さぼりすぎなんよ。ほら、【探索者】のためなんでしょ。行く行く。」
あなた達はグラウンドに向かっていく。
広々とした校庭、整備されたサッカーグラウンドからはアップしたりパス練習をしたり、ドリブル練習をする部員たちがいる。【探索者】は、この場所に縁がある…ような気がする。
先輩「お~何日ぶりや?マサキ。随分元気そうやなあ。やのになんで顔出さへんねん。」
マサキ「ウスッ!ウスッ!いやー…ウスッ!」
後輩「マサキさん久しぶりじゃないっすか!光さんにも部に顔出すように言うてくださいよ~!2人おるとめっちゃ楽しいっすよ」
マサキ「あー光なぁ。あいつ最近なんか忙しそうなんよな。まぁ言うとくわ」
マサキが顔を出すと、先輩からも後輩からもいじられている。しかし誰も彼も少し嬉しそうだ。
マサキ「ぁあ~~…すまんお待たせ」
マサキ「みんな【探索者】のこと心配しとったわ。おかげでいじりが控えめやったな」
マサキ「ほんでな、事情説明したらゴール1個貸してくれてん。身体動かそうや!何や思い出すかもしらんし」
【サッカー部に縁があった探索者】は、ミニゲームを行います
ここでは2種類のミニゲームがありますので、1つ選んでください。
・スプリント / 持久力強化 地獄坂を上る練習
・1on1対決 オフェンスとディフェンスに分かれドリブル突破からシュートの練習

●スプリント / 持久力強化

希望ヶ山高校北門から出てすぐある、斜度48度ある通称「地獄坂48」。
ここを全速力で駆け上がる練習。持久力と脚のバネを鍛える練習。
まずはDEX×5をロールする。成功すれば続いて×4を、更に成功すれば×3、×2、×1...と続ける。失敗次第終了(DEX×5を失敗したらそこで終了ということ)。2セット挑戦し、成績の良かった方を採用する。1セット内成功3回で、坂を完全に踏破したことになる。
成功:CON+1 正気度+1d3
失敗:CON+1 DEX+1
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする。
(勝っても負けても、サッカー部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。マサキとコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
ある日の部活練習。今ほど正樹もサボっていなかったときのこと。
地獄坂の名前は伊達じゃない。登っても登っても、ゴールが近づいている気がしない。
登った分だけ遠のくような錯覚すらある。貴方も限界間近だが、更に限界そうにする人物がいる。隣を走る友近正樹だ。
マサキ「あぁ~…むり…えらい…無理すぎ…無理…」
マサキ「俺のことは置いて…先に行くんや…」
マサキ「なんでこんな走らんとあかんの…試合しようや…こんなんえらいだけやんけ…」
(「えらい」は方言。「辛い」「疲れた」などの意味合い)
(探索者のリアクションに合わせてやり取りする。目の前にエサがぶら下げられることがあれば、すぐに元気になってもうひと頑張りするだろう。)
(練習を終えて)
マサキ「ま、今日はこの辺にしといたるわ。俺のスタミナ来年くらいには覚醒するからな」
マサキ「負けやない、次はなんとかなる!根拠はないけどな。」
そんな記憶だ。日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
(きりのいいところで次の探索場所へ)

・1on1対決

マサキと勝負。
オフェンス側とディフェンス側に分かれて、オフェンス側はドリブル突破しシュートを決めたら勝利、ディフェンスはボールを奪取すれば勝利。
3回ずつ攻守を行なって、より多くゴール決めた方が勝ち。同点の場合はサドンデス。
勝敗は対抗ロールによって行うが、使うステータスを以下から選ぶ。
DEX:身のこなしで攻める / 守る
SIZ:フィジカルの強さで攻める / 守る
INT:相手の次の行動を読んで攻める / 守る
友近正樹はオフェンス時はDEX:14、ディフェンス時はSIZ:10を使う。
(対抗ロールについて不明点がある場合は第六版ルールブックのP58を参照)
勝利:DEXが1成長。正気度1d3回復。
敗北:DEXが1d2成長。
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする。
(勝っても負けても、サッカー部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合は「球技大会に向けて頑張ってた頃」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。マサキとコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
マサキ「いや~やっぱドリブル突破決めてディフェンス抜きまくって、シュート決めるんがいっちゃん楽しいしかっこええやろ。そう思うやろ?【探索者】」
マサキ「ポジションがどうとか役割とかも、まぁわからんこともないけどな~…」
(探索者のリアクションを拾いながら)
地区予選他校との試合直前のベンチ。そんな会話をした。
試合がいざ始まれば、正樹は「ゴールは俺のもんや!」と豪語しながらドリブル突破を狙うも、全くフェイントが効かず、あっさりボールを奪われることが続いた。
マサキ「ぐっ…このディフェンダーしつこすぎやろ…」
そのとき、一瞬【探索者】と目が合った。
ドリブル突破を再びはしかけ…ようとしたその瞬間、それをフェイントにがら空きのあなたへパスを出す。
マサキ「【探索者】!頼むわ!決めたれや!」
(好きに結末を描写して終了)
そんな記憶だ。日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●タマについて聞く場合
周りの部員たちにタマについて聞いてみることにした。
マサキ「確かにそやな…。お~~い!」
後輩A「ウス!なんすか?」
マサキ「あのさぁ、ちょっと聞きたいことがあるんやけど…」
後輩A「タマ…?いやちょっと分からないっスねぇ」
後輩A「そっち系の話なら、怪研(怪異研究会)とか知ってるんじゃないスか?」
(きりのいいところで次の探索場所へ)

・体育館(バレー部 / バスケ部)

体育館では半分をバスケ部が、もう半分をバレー部が利用している。
アップやストレッチをする者、シュート練習をする者、パス練習をする者等様々だ。
【探索者】は、この場所に縁がある…ような気がする。
山岸朝子(以下:朝子)「あっ 【探索者】。やほ〜。」
現れたのは毛量の多い髪の毛を可愛く結っている、ショートヘアで上下ジャージの女生徒。
朝子「元気…?じゃ、ないか。聞いたよ~記憶喪失なんやって?」
朝子「そっか。…。……。」
何やら、貴方の目をじっと見つめている。
朝子「あ、ごめんごめん。何でもない!心配しとっただけ。」
朝子「それより記憶ないってどのくらい?あたしのことは覚えとる…?」
そう言われ、じっと見れば…。【バスケ部かバレー部に縁のある探索者】は〈アイデア〉ロール。
成功すれば以下のことについて思い出す。
★情報:山岸朝子について
山岸 朝子(やまぎし あさこ)。探索者と同級生で2つ隣のクラス。バレー部。高身長で体格が良く力も強い、運動神経が良い。男子顔負けの鋭いスパイクを打つ。爽やかでカラッとしている。極度の癖っ毛で、雨季や雨が降った日は頭が爆発している。
凪「あさこーー!元気してるーーー!」
朝子「わっ 凪ー!超元気やで!!今日も髪の毛暴れてるね」
凪「あんたもでしょうが。実はかくかくしかじかで…。【探索者】も思い出せるんじゃないかって」
朝子「なるほどな〜。んじゃ【探索者】、部の練習メニュー一緒にこなしてみる?」
【バスケ部・バレー部に縁があった探索者】は、練習メニューを行います。
ここでは3種類の練習メニューの中から、1つ選んでください。
・スプリント / 短距離走(バスケ部・バレー部共通)
・レシーブ / スパイク対決(バレー部限定)
・1on1対決(バスケ部限定)

●スプリント / 短距離走

希望ヶ山高校北門から出てすぐある、斜度48度ある通称「地獄坂48」。
ここを全速力で駆け上がり、持久力と脚のバネを鍛える練習。
まずはDEX×5をロールする。成功すれば続いて×4を、更に成功すれば×3、×2、×1...と続ける。失敗次第終了(DEX×5を失敗したらそこで終了ということ)。2セット挑戦し、成績の良かった方を採用する。1セット内成功3回で、坂を完全に踏破したことになる。
成功:CON+1 正気度+1d3
失敗:CON+1 DEX+1
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする。
(勝っても負けても、バレー / バスケ部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合は「球技大会に向けて頑張ってた頃」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。朝子や凪とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
地獄坂の名前は伊達じゃない。登っても登っても、ゴールが近づいている気がしない。
登った分だけ遠のくような錯覚すらある。
貴方の足は震え、呼吸の速度は著しく早い。汗でまみれだ
同じく汗だくの…そして自身の汗で髪が爆発している朝子が姿を現す。
朝子「はぁ、はぁ、はぁ…あっ【探索者】!はぁ、はぁ、もう限界?」
朝子「前もこの辺でぶったおれてなかった?」
朝子「相手は地獄坂じゃなくて前回の自分自身やで!前回の自分に…ちょっとでも勝つのが大事!」
朝子「自分に勝った回数だけ、つらいときの支えになるんよ」
朝子「よし、行こいこ!ほらなーちゃんも!」
凪「あぁあ~~~…死ぬ~~~~…」
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。

●レシーブとスパイク勝負

朝子と勝負。
スパイク側とレシーブ側に分かれて、交互に打ち合う。
3回攻守を行なって、より多くスパイクを決めた方が勝ち。同点の場合はサドンデス。
スパイクする側のSTRと、レシーブする側のDEXで対抗ロールを行う。
※対抗ロールについて不明点がある場合は第六版ルールブックのP58を参照
■探索者がスパイクする場合
ファンブル(96~100で失敗)…空ぶって空中で制御を失い、受け身取れないまま転ぶ。打ちどころ悪くこのミニゲーム中STR,DEXが−1。
通常失敗…完璧にレシーブされる。得点ならず。
通常成功…レシーブされるボールは勢いよく壁にぶつかる。得点獲得。
クリティカル(01~05で成功)…球威と鋭さ共に申し分のない完璧なスパイク。朝子は身体ごと後ろに吹っ飛ぶ。即時勝利。
■探索者がレシーブする場合
ファンブル(96~100で失敗)…吹っ飛ばされる上、とてつもない球威でレシーブした腕がパンパンに腫れる。このミニゲーム中STR-2。
通常失敗…球に触れたが吹っ飛ばされる。球はすごい勢いで後方の壁に叩きつけられ、跳ね返ってくる。
通常成功…吹っ飛ばされ体勢は崩れるものの、球は前に飛ばすことができた。
クリティカル(01~05で成功)…勢いを殺す完璧なレシーブ。朝子の戦意を削ぐ。2得点獲得。
勝利:STR+1 正気度1d3回復
敗北:STR+1 DEX+1
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする…。
(勝っても負けても、バレー部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合は「球技大会に向けて頑張ってた頃」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。朝子とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
ドウッッッッッッ!!!!!!!
朝子がスパイクした球は貴方の顔に直撃し、吹き飛んでいく。
朝子「ごめーーーーーーーーーーーーーーーん!!」
そうだ、あれは県予選が近くなってきて、強豪校のスパイク対策に朝子に練習をお願いしたときのこと。仮想敵にしては強すぎたかもしれない。朝子や他の女子バレー部員、男子バレー部員も心配そうにかけよってくる。
朝子「頭うってないかー?い、生きとる…?」
朝子「練習、この辺にしとこうか?」
(返答後)
そうして、次に思い浮かぶシーンではなじみのない体育館。
県予選だ。貴方の元にスパイクが飛んでくる。
DEX×5に固定値+20してロールしてください。
(成否の描写をして終了)
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●練習したのがHO人間だった場合
朝子「ねぇ【HO人間】。ちょっとこっち来て」
朝子「一緒にいるのって、友達…なんよね?」
朝子「んー、なんかさ、大丈夫?」
朝子「うーんと…いつもと様子違うとかさ」
朝子「…そっか!いやいやごめん!なんでもない」
(厳しく問い詰めれば)
朝子「いやなんっていうか、う~ん…。霊にとり憑かれてるかもしれないってゆーか。あはは…。」
朝子「いやほんと!大丈夫なら全然大丈夫やから」
●練習したのがhoタマだった場合
朝子「ねぇ、【HOタマ】。」
(返事をしたら)
朝子「…………。」
朝子「最近、えーっと。調子とかどう?」
朝子「いや、ごめんそれならよかった。あはは。」
●タマについて聞く場合
朝子「タマ…?何それ?猫?」
朝子「うーん、知らんなぁ えっ怖い話?!」
朝子「やめてや~!そういうの。うーん、なら怪異研究会にいくとええんちゃう?」
朝子「それか巻の兄貴が詳しいんじゃなかったっけ。」
朝子「あぁええと、2-Aの。野球部の巻。巻ゆうたの兄貴。どっちかちゃうかなぁ」
(きりのいいところで次の探索場所へ)

・1on1対決(バスケ部限定)

凪と勝負。
半面コートを使用し、オフェンス側とディフェンス側に分かれる。
3回ずつ攻守を行なって、より多く点数を決めた方が勝ち。同点の場合はサドンデス。
勝敗は対抗ロールによって行うが、使うステータスを以下から選ぶ。
DEX:身のこなしで攻める / 守る
SIZ:フィジカルの強さで攻める / 守る
INT:相手の次の行動を読んで攻める / 守る
山岸凪はオフェンス時はDEX:12、ディフェンス時はSIZ:15を使う。
(対抗ロールについて不明点がある場合は第六版ルールブックのP58を参照)
厳しいメニューを終えて意識も朦朧としている時、ある映像がフラッシュバックする…。
(勝っても負けても、バスケ部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活所属ではない場合は「球技大会に向けて頑張ってた頃」に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。凪とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
きゅっきゅっきゅきゅっきゅ。
体育館特有の、滑り止めのついたシューズが鳴る。
女子バスケ部に凪の体躯に並ぶ部員はおらず、想定練習として男子バスケ部から貴方に声がかかった。
凪「そこっ!!」
華麗に貴方に背中からあたり、くるりと身を1回転させてあなたを抜いて放たれた球は、リングに入ることなくきれいに決まった。その瞬間、ゲーム終了のブザーがけたたましく鳴り響く。
凪「よっしゃーーーーーーー!!勝ちや!」
凪「あーうれし…。ほらほら、ちょっと練習不足なんちゃう」
凪「ジョーダン!今回は…まぁ時の運もあったわ。次わからへんし。」
凪「ちょっとやってて気づいたんやけど、【探索者】シュートするとき肘さがりすぎちゃう?もったないで」
凪「そうそう!ええ感じや」
凪「ほいこれ 練習付き合ってくれたお礼」
そういって渡された冷えたポタリスカットは、普段より美味しく感じた。
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●タマについて聞く場合
朝子「タマ…?何それ?猫?」
朝子「うーん、知らんなぁ えっ怖い話?!」
朝子「やめてや~!そういうの。うーん、なら怪異研究会にいくとええんちゃう?」
朝子「それか巻の兄貴が詳しいんじゃなかったっけ。」
朝子「あぁええと、2-Aの。野球部の巻。巻ゆうたの兄貴。どっちかちゃうかなぁ」
(きりのいいところで次の探索場所へ)

・家庭科実習室(家庭科部)

希望ヶ山高校内、家庭科実習室。部活に入っていでもしなければ、この部屋に入ることは一年通しても片手で数えるくらいだろう。三角巾とエプロンを巻いた複数名の生徒からは食欲をそそる音と香りが漂う。ゆるく井戸端会議をしながらミシンと向き合って裁縫をしている生徒もいる。
【探索者】は、この場所に縁がある…ような気がする。
田所結城(以下:結城)「お。【探索者】じゃん。」
結城「記憶喪失って聞いたけど。え、大丈夫なん?」
話しかけてきたのはきれいな黒髪の、一重瞼でお下げの女生徒だ。
結城「部のこととか、私のこととか覚えとる?」
そう言われ、じっと見れば…。【家庭科部に縁のある探索者】は〈アイデア〉ロール。
成功すれば以下のことについて思い出す。
★情報:田所結城について
田所 結城(たどころ ゆうき)。探索者と同級生で2つ隣のクラス。家庭科部所属。
淡々としているので一見真面目そうに見えて、マイペースでおおざっぱな一面がある。料理が得意分野だが、そもそも器用なのでその気になれば大体のことはできる。細かなことによく気づき、気が使えるタイプ。
凪「ゆうきーー!!なんか今作っとる??」
結城「なんも作っとらんよ。味見?え?ダイエット中やろ?」
凪「別に食べるなんて一言も言うとらんし。じゃなくて!実はかくかくしかじかで…【探索者】も思い出せるんじゃないかって」
結城「ふーん、そういうことか。わかった。協力するわ」
【家庭科部に縁があった探索者】は、結城と一緒に部活動をこなすことになります。
ここでは裁縫か料理か選ぶことができます。どちらにしますか。
■料理をする場合
〈製作:料理〉(初期値10)で判定。
部に所属していることにする場合、1d10+10成長させて良い。
5回ロールを行う。更に1回、田所結城〈製作:料理〉75で伝ってくれる。
成功回数に応じて、美味しい料理を作ることが出来る。
成功回数~2回…失敗。味蕾破壊兵器が出来てしまう。〈制作:料理〉が1d10成長
成功回数3回~…成功。かなり美味しい。〈制作:料理〉が1d3成長 正気度1d3回復
一連の作業をしている時、ある映像がフラッシュバックする…。
(勝っても負けても、家庭科部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。部活に所属していない場合は文化祭の助っ人という形に置き換える。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。結城とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
結城「…。【探索者】、これ、“塩”と“味の源”の分量、逆でいれとらん?」
肉じゃがを味見した結城がそう言う。
結城「あと、なんか隠し味おおない?何いれとるのこれ?」
高校1年の文化祭。家庭科部も様々な料理を提供する出店として出店している。
その仕込みであなた達2人が組んで調理していたのだ。
結城「あんな、前もいったけど初心者ほどレシピ外のアレンジしすぎて失敗するんよ」
結城「……まあでも、黒酢は悪くないやん。これは採用してもええかも。もっかいつくりなおそ~ これ食べてからな。」
お互いに顔をしかめながら、作った魔改造にくじゃがを食べる。そんな記憶。
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
■裁縫をする場合
〈製作:裁縫〉(初期値10)で判定。
部に所属していることにする場合、1d10+10成長させて良い。
5回ロールを行う。更に1回、田所結城〈製作:裁縫〉70で伝ってくれる。
成功回数に応じて、出来の良い洋服(制作物は任意)が出来る。
成功回数1以下…製作中、なんども指に針を刺してしまった上に雑巾のような何かができる。できるというよりできてしまった。ダメージ1d3、〈製作:裁縫〉+1d10
成功回数2…よくいえば「味のある」わるく言えば雑な出来の製作物ができる。途中指に針をさしてしまった。1点のダメージ、〈製作:裁縫〉+1d6
成功回数3…普段使いしても良い完成度でできる。〈製作:裁縫〉+1d4 正気度1回復
成功回数4…工業製品と見紛う程の出来。洋服の自給自足ができるだろう。〈製作:裁縫〉+1d3 正気度1d3回復
成功回数5回以上…裁縫だけでなくデザインも良い洋服ができた。次の流行はこれだ。〈製作:裁縫〉+1、正気度を1d6+1回復、セッション中これを着ている限りAPP+1。
一連の作業をしている時、ある映像がフラッシュバックする…。
(勝っても負けても、家庭科部で頑張っていたころの記憶がフラッシュバックする。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。結城とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
部室でまさに裁縫をしている記憶。
何を作っているでしょうか。
(例:マフラー、エプロン、ぬいぐるみ、エコバック、ポーチ、クッション、文化祭用の衣装、ほつれの修正など)
どうやら少し苦戦している、そんな様子です。
隣にはミシンを動かす田所結城の姿が。
結城「それ、誰かにあげるん?」
結城「ふ~ん、そうか」
・結城は誰かに作ってるの?
「これ?妹のヘビロテ服が破れてまって、そのなおし」
(誰かにあげる場合)
結城「ええよな裁縫って」
結城「誰かのプレゼント選ぶときにワクワクするやつあるやん。これ喜んでくれるかなーみたいな」
結城「裁縫って作る時間長いから、その時間が長いっていうか」
結城「【探索者】のも、喜んでくれるとええなぁ。」
結城「…なんか困ったことあったら言ってや 手伝うし」
(手伝いを求めれば)
「ほんなら、ちょっとだけ直す?」
結城のアドバイスを受けながら、あなたは直していく。
しかしどうしても完璧な修正にはならないかもしれない。
結城「めっちゃええ出来やん!形?いいのいいの、これも味やろ 頑張った感あるし」
ミシンの音だけ響く、ゆったりした時間に会話した何気ない会話。そんな記憶。
日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●裁縫 / 料理したのがHO人間だった場合
結城「でもまぁ、前より元気そうでよかったわ」
結城「なんか最近の【探索者】、怖かったもん顔。思い詰めてるっていうか」
結城「心ここにあらずで、火つけっぱなしにしたり調味料間違えた上大量に入れたりさぁ」
●裁縫 / 料理したのがHOタマだった場合
結城「そういや、HOタマこの間、夜タイムリーマート近くにいた?」
結城「いや似たような人みかけたから…ケッタ(方言。自転車のこと)乗るでもなく歩きだったし」
結城「あっ、夜風あたるタイプ?何か悩んでる?」
結城「ほんじゃ気のせいか…。」
●タマについて聞く
結城「タマ…?何それ。食べもの?」
結城「うーん、わからんわぁ 怖い系の話?」
結城「そういうのなら、怪異研究会にいくとええんちゃう?」
結城「それか巻の兄貴かなぁ。2-Aの野球部にいる巻の兄貴がそれ関連詳しかったはずや」

・自習室(怪異研究会)

(怪異研究会へは、探索者がこの部活に所属していなくても来る調査ポイント。)

■探索者が怪異研究会に所属していた場合

希望ヶ山高校内にいくつかある自習室。クラス札には何も書いていない。
扉の近くには紙で「怪異研究会」と書いてある。
【探索者】は、この場所に縁がある…ような気がする。
高橋 侑真(以下:侑真)「やあやあ同志【探索者】!それに花田殿!ご無沙汰しておりました。もう体調は大丈夫なんですか?」
うた「んとー。誰?だっけ。ふふふふふ」
侑真「ズコーーーーーッ!あんまりじゃありませんか!高橋 侑真(たかはし ゆうま)ですよゆ・う・ま!」
うた「ゆーま!そだそだ。ゆーまだ。」
●「体調は大丈夫」って?と聞かれた場合
ユーマ「花田殿は体調を崩してしばらく学校を休んでいましたから!熱心に活動されていた同士花田のこと、心配しておりました」
凪「(少し食い気味に)あーそうそう。うたね一時期…高熱が出ちゃってて。学校に来れる状態じゃなかったんだ」
うた「うん!なぎがね、そのとき色々助けてくれたの」
侑真「同志【探索者】も久しぶりですな!何やら記憶があやふやに…という話を風の噂で聞いたのですが、それは誠ですか…?」
侑真「なななんと!それは大変なことになりましたな…」
侑真「同志【探索者】は〈※探索者のキャラクターによって自由に選択 ⇒ 都市伝説が好きでフィールドワークによくでていた / 妖怪フリークだった / 心霊現象の真偽追求をしていた / 西洋魔術や儀式、魔女の調査に励んでいた / 日本神話と民俗学研究に没頭していた / あんまり興味はなさそうだった〉じゃありませんか!」
そんな話をしていると、どこか彼のことを思い出せそうな気がする…。
★情報:高橋 侑真について
高橋 侑真(たかはし ゆうま)。探索者と同級生で1つ隣のクラス。怪異研究会の会長。奇怪な言葉遣いとリアクションをするが怪異に対する情熱は本物。希望ヶ山には様々な心霊スポットがあるが、彼が第一発見者のものも多い。にも関わらず、特に何かあるわけでもなく、五体満足でいることが最大のホラーだと巷では囁かれている。オカルト分野に興味を示すそぶりを見せると早口で知識を披露する。その様子はまるで呪文のよう。
うた「あのね、【探索者】たち、色々おもいだせないんだって。だから、いつもやっていることしたら思い出せるんじゃないかって」
侑真「なるほど!!それでは【探索者】殿、いつもやってるあれをやりましょう。日本妖怪しりとりですよ!」
(怪異研究会に縁があった探索者がミニゲームを行う。)
■ミニゲーム:日本妖怪しりとり
侑真と勝負。妖怪限定でしりとりをしていき、時間切れもしくは「ん」がついたら負け。
探索者は〈オカルト〉でロール。研究会に所属していることにする場合、1d10+10成長させて良い。
成功した場合は自動的に返答できる。失敗した場合は自力で考える必要がある。1回答あたり30秒が経過しても返答できなかった場合は失敗。計3往復できたら探索者の勝利。
(想定していない回答をプレイヤーがする可能性もあるため、KPはwikipedia「日本の妖怪一覧」等を用意しておくと良い)
侑真「それでは僕からいきますよ、まずはしりと『り』…!りって以外といないんですよねぇ。『両面宿儺(りょうめんすくな)』で!『な』です!」
想定解:なまはげ
侑真「やりますね…ウーム。では「げ」を「け」に変えて…毛女郎(けじょうろう)で!『う』です」
想定解:うみぼうず
侑真「おおッ!そうきましたか…。えーっとんーーっと、ちょっと待ってくださいね。では砂かけ婆(すなかけばばあ)でどうですか!『あ』です」
かなり苦しそうながらも返答をする。
想定解:小豆洗い(あずきあらいなど)
侑真「……ううううう… あーーー時間切れ!これは悔しい!!お見事です【探索者】殿!」
勝利:〈オカルト〉+1d3 正気度+1d3
敗北:〈オカルト〉+1d10
妖怪しりとりをしている時、ある映像がフラッシュバックする…。
(勝っても負けても、オカルト部で活動していたころの記憶がフラッシュバックする。また、フラッシュバックした記憶は本編に関与することはないため、下記に例示するが自由に改変してほしい。侑真とコミュニケーションをとることを目的としたシーン)
侑真「いやぁ~~何度来てもいい瘴気ですね“達磨塚(だるまづか)トンネル”!」
ここは達磨塚トンネル。希望ヶ山町にある有名な心霊スポットのひとつだ。
侑真「よ~し!では行きますよ、同士【探索者】!今日こそこのトンネルの噂を詳らか(つまびらか)にしましょう!」
侑真「んんん~~……中腹まできましたけど特に何も起きませんねぇ」
カメラで何枚か写真を撮りながら進む侑真。
そのとき。【探索者】の背後から音が聞こえてきた。
コヒュー、コヒュッ、シューッ、ひゅう、ふう、スー。しゅうしゅう。
なにかが背後にいる。確実に。しかし足音ひとつしなかった。
「後ろを振り返ったら取り返しがつかなくなる。」そんな予感がある。絶対に後ろは振り返れない。
恐怖と連動してか、貴方の身体がどんどん重たく感じる。
何かがまとわりついているような感覚。顔がひっぱられ、腕と足に何かがしがみついているような。そのとき、声がかかった。
侑真「【探索者】殿、顔色が悪いですよ。あぁ!こういうときはアレやりましょう!日本妖怪しりとり!」
侑真「ではまず僕から。ぬらりひょん!どうぞ」
侑真「ぬわーーーーーーっ!しまった!まずは推し妖怪と思ったら!」
少し空気が弛緩したのを感じた。
侑真「あーーーー!今の無しでお願いします!鵺(ぬえ)!鵺でいきましょう!はいどうぞ!」
・・・・
そんなこんなで気が付けば、トンネル出口を抜けていた。
ふと振り返ると、あれほど重く感じていた空気が嘘のように軽くなり、トンネルの中はただの暗い通路に見える。
侑真「あらもう出口ですか。いやぁ~…結局何も出ませんでしたねぇ。」
侑真「もういっちょ妖怪しりとりリベンジしながら、往復しましょうか!」
そんな記憶だ。日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
●妖怪しりとりしたのがHO人間だった場合
侑真「しかし心配ではありますが、以前と比べて憑き者が落ちたようで良かったですよ!」
侑真「ここ最近の【探索者】殿、霊に憑かれたかと見紛うほど消沈のご様子でしたから」
侑真「あぁそういえば、その時“タマ”についてやたら執心のようでしたが…」
侑真「えぇ、えぇ。それはもう熱心に調べられていたではないですか。話しかけるのが少し憚(はばか)られるほどに。」
侑真「あと、人を探してましたね。誰だったかな。忘れちゃいましたけど。知らない人でしたね。」
自習室(怪異研究会)解説
HO人間が怪異研究会に所属していた場合のみ、ここは他より少し情報が出ている。
怪異研究会に所属していた探索者は、その所属を活かして色々と調べていたはずだ。
HO人間が短刀「光暮一閃」のおかげで記憶消去を免れ、「消えた人」に気が付いた。その痕跡を追う為に侑真に話を聞いたりもしただろう。
●妖怪しりとりしたのがHOタマだった場合
侑真「そういや、【探索者】殿、この間夜深く商店街の方で見かけましたが、フィールドワークか何かですか?水臭いですよ!誘ってくれないなんて」
侑真「暗かったので確証はないですが、たぶん【探索者】殿かと…。」
侑真「はだしで出歩いていたもので、印象に残ってるんですよ」
■タマについて心当たりがないか聞く
侑真「タマですか!おぉ、なんとその名前を聞くとは。勿論知ってますとも。希望ヶ山発祥の伝承の一つですからね。」
侑真「そうですね!僕も実際に見聞きしたわけではないので、こちらの資料を読んでいただくのが早いでしょう。」
侑真「これは我が研究会OBが、自宅の蔵から発見したものらしく。役所に回収されてもおかしくなかった非常に歴史的価値の高いものですよ!」
そう言って渡されたのは古びた書物だ。黄色みがかった赤色の表紙。
全て手描きの筆文字であるところ、古いものだと推測できる。
(〈歴史学〉〈人類学〉で成功していた場合、この本・出版方式は「草双紙」(くさぞうし)といい、江戸時代中期頃によく刷られた方式だということがわかる。)
今とは違う言葉使いや書き方でとても読めるものではない。
怪異研究会が要訳したものと一緒に渡してくれる。
◆書物「魂漂鎮守譚(たまかよいちんじゅたん)」(現代語要約)
かつてこの地は疫病と大飢饉に苦しめられていました。
人々が苦しみ、一人、またひとりで飢えで死んでいく中、あるとき天から黄金の光が降り注ぎました。それはタマ様です。
タマ様は、ひどい悲しみや苦しみを抱えた人々に見かねて、慈悲の心でこの地に留まることを選んでくださったのです。タマ様は、村人の苦しみを、その輝きで包み込み、その記憶ごと消し去ってくださいます。
以来、タマ様のご加護のもと、村には再び笑顔が戻り、実り豊かな田畑が広がるようになりました。豊穣の恵みもまた、たまさまがもたらす奇跡のひとつなのかもしれません。村人たちは感謝を込めて祠を建て、たまさまの御心に応えるため、祈りを捧げ続けています。
この地にタマ様のご加護が永久に続くよう、村人として果たすべき役割を忘れてはなりません。これについて————(次のページが破られており、以降は不明)
侑真「これを読むと、この町ではタマが神様として信仰されていたみたいですねぇ!」
侑真「蔵から見つけた時、家族に聞いたみたいだけど誰も知らなかったみたいですから、相当にに古いものでしょうね!彼のご先祖が持っていたものなのでしょう」
侑真「あとは、そうですねぇ~。」
そういった侑真の視線の先には大量の本が敷き詰められたいくつもの本棚。
侑真「どこかには…タマについての表記のある資料もあると思うのですが。整理整頓が苦手でしてね…ははは」
あなた達は追加の資料を得るためには、この大量の本から見つける必要がある。骨が折れる作業になりそうだ。あなたたちとマサキ〈図書館:25〉、凪〈図書館:40〉、うた〈図書館:12〉計5人で調査にあたって2人が〈図書館〉に成功すれば成功。失敗しても情報は出るが何かよくないことが起きる。
失敗した場合、【探索者のどちらか】はある本が目に留まる。
(ややギャグっぽく描写)
ある程度の分厚さがありながら背表紙には何も書いておらず、取り出せばぐるりと金属の留め具がされているのだ。表紙は薄黒い何か革で装丁されているが、その素材は動物のものとは思えず、触れると微かにぬめりがあり、不気味な温かさがある。本の小口部分には赤黒い、血痕を思わせるものがべっとりと付着している。そう、それはまだ湿り気を帯びているのだ。
なぜかあなたは、ページをめくってしまう。そこに書いてある内容は、表記するにも憚られるような禁断の知識の数々だった。正気度ロール1 / 1d4
(以降成功描写に合流)
成功した場合、【探索者のどちらか】はある本の中に気になるページを見つける。
いかにもな挿絵が書かれた本だ。ページはやや日焼けしている。
中身を開けば日本を中心にしつつも世界中の怪異、超常現象、人外生物、霊などが説明と共に掲載されている。どれも好き勝手書いている眉唾ものだ。…と普段なら思うだろう。
その中で目に留まったのは次の項目だ。
★見つけ出した本「隠されし世界:怪異と真実」
・記憶を消して周る無自覚浮遊存在
隠世の唯一存在。人間のような意識・思考は無い。本能による活動のみで無自覚。現世における単細胞生物に属性が近い。人の魂を取り込んで存在を維持しているため、人が沢山死んだりするとその地域に漂っていく性質。故に、18世紀まで様々な国と地域で同様のものと思われる伝承や文献を確認することができる。現世に生きる我々には特に害のない存在。
一説によると、記憶を消す力があるとされる。魂を取り込む過程での消化器官の発達によるものだと思われる。かの存在に取り入れられてしまった魂は、天国にも地獄にもいけないと噂される。
この存在についての呼称は、発見年代、発見地域によってさまざまな名前がつけられているが、どれも同じものを指し示していると思われる。霧魂(むこん)、忘却雲母(ぼうきゃくうんも)、魂漂(たまかよい)、金鷹蜃(きんようしん)、天霊(あまつたま)、たまゆらの霧(たまゆらのきり)など
(きりのいいところで次の探索場所へ)

■探索者が怪異研究会に所属して『いない』場合

希望ヶ山高校内にいくつかある自習室。クラス札には何も書いていない。
扉の近くには紙で「怪異研究会」と書いてある。
高橋 侑真(以下:侑真)「やあやあ花田殿!ご無沙汰しておりました。もう体調は大丈夫なんですか?」
うた「んとー。誰?だっけ。ふふふふふ」
侑真「ズコーーーーーッ!あんまりじゃありませんか!高橋 侑真(たかはし ゆうま)ですよゆ・う・ま!」
うた「ゆーま!そだそだ。ゆーまだ。」
●「体調は大丈夫」って?と聞かれた場合
ユーマ「花田殿は体調を崩してしばらく学校を休んでいましたから!熱心に活動されていた同士花田のこと、心配しておりました」
凪「(少し食い気味に)あーそうそう。うたね一時期…高熱が出ちゃってて。学校に来れる状態じゃなかったんだ」
うた「うん!なぎがね、そのとき色々助けてくれたの」
侑真「ところで、皆様は?」
(自己紹介、事情説明などなどやり取りあって)
侑真「そういうことでしたか。それは大変ですな…!」
侑真「僕は高橋 侑真(たかはし ゆうま)!この怪異研究会の会長です。」
そんな話をしていると、どこか彼のことを思い出せそうな気がする…。
★情報:高橋 侑真について
高橋 侑真(たかはし ゆうま)。探索者と同級生で1つ隣のクラス。怪異研究会の会長。奇怪な言葉遣いとリアクションをするが怪異に対する情熱は本物。希望ヶ山には様々な心霊スポットがあるが、彼が第一発見者のものも多い。にも関わらず、特に何かあるわけでもなく、五体満足でいることが最大のホラーだと巷では囁かれている。オカルト分野に興味を示すそぶりを見せると早口で知識を披露する。その様子はまるで呪文のよう。
■タマについて心当たりがないか聞く
侑真「それで、本日は皆さん一体どのようなご用件で?」
侑真「タマですか!おぉ、なんとその名前を聞くとは。勿論知ってますとも。希望ヶ山発祥の伝承の一つですからね。」
侑真「そうですね!僕も実際に見聞きしたわけではないので、こちらの資料を読んでいただくのが早いでしょう。」
侑真「これは我が研究会OBが、自宅の蔵から発見したものらしく。役所に回収されてもおかしくなかった非常に歴史的価値の高いものですよ!」
そう言って渡されたのは古びた書物だ。黄色みがかった赤色の表紙。
全て手描きの筆文字であるところ、古いものだと推測できる。
(〈歴史学〉〈人類学〉で成功していた場合、この本・出版方式は「草双紙」(くさぞうし)といい、江戸時代中期頃によく刷られた方式だということがわかる。)
今とは違う言葉使いや書き方でとても読めるものではない。
怪異研究会が要訳したものと一緒に渡してくれる。
◆書物「魂漂鎮守譚(たまかよいちんじゅたん)」
かつてこの地は疫病と大飢饉に苦しめられていました。
人々が苦しみ、一人、またひとりで飢えで死んでいく中、あるとき天から黄金の光が降り注ぎました。それはタマ様です。
タマ様は、ひどい悲しみや苦しみを抱えた人々に見かねて、慈悲の心でこの地に留まることを選んでくださったのです。たまさまは、村人の苦しみを、その輝きで包み込み、その記憶ごと消し去ってくださいます。
以来、たまさまのご加護のもと、村には再び笑顔が戻り、実り豊かな田畑が広がるようになりました。豊穣の恵みもまた、たまさまがもたらす奇跡のひとつなのかもしれません。村人たちは感謝を込めて祠を建て、たまさまの御心に応えるため、祈りを捧げ続けています。
この地にたまさまのご加護が永久に続くよう、村人として果たすべき役割を忘れてはなりません。これについて——(次のページが破られており、以降は不明)
侑真「これを読むと、この町ではタマが神様として信仰されていたみたいですねぇ!」
侑真「蔵から見つけた時、家族に聞いたみたいだけど誰も知らなかったみたいですから、相当にに古いものでしょうね!彼のご先祖が持っていたものなのでしょう」
侑真「あとは、そうですねぇ~。」
そういった侑真の視線の先には大量の本が敷き詰められたいくつもの本棚。
侑真「どこかには…タマについての表記のある資料もあると思うのですが。整理整頓が苦手でしてね…ははは」
あなた達は追加の資料を得るためには、この大量の本から見つける必要がある。骨が折れる作業になりそうだ。あなたたちとマサキ〈図書館:25〉、凪〈図書館:40〉、うた〈図書館:12〉計5人で調査にあたって2人が〈図書館〉に成功すれば成功。失敗しても情報は出るが何かよくないことが起きる。
失敗した場合、【探索者のどちらか】はある本が目に留まる。
(ややギャグっぽく描写)
ある程度の分厚さがありながら背表紙には何も書いておらず、取り出せばぐるりと金属の留め具がされているのだ。表紙は薄黒い何か革で装丁されているが、その素材は動物のものとは思えず、触れると微かにぬめりがあり、不気味な温かさがある。本の小口部分には赤黒い、血痕を思わせるものがべっとりと付着している。そう、それはまだ湿り気を帯びているのだ。
なぜかあなたは、ページをめくってしまう。そこに書いてある内容は、表記するにも憚られるような禁断の知識の数々だった。正気度ロール1 / 1d4
(以降成功描写に合流)
成功した場合、【探索者のどちらか】はある本の中に気になるページを見つける。
いかにもな挿絵が書かれた本だ。ページはやや日焼けしている。
中身を開けば日本を中心にしつつも世界中の怪異、超常現象、人外生物、霊などが説明と共に掲載されている。どれも好き勝手書いている眉唾ものだ。…と普段なら思うだろう。
その中で目に留まったのは次の項目だ。
★見つけ出した本「隠されし世界:怪異と真実」
・記憶を消して周る無自覚浮遊存在
隠世の唯一存在。人間のような意識・思考は無い。本能による活動のみで無自覚。現世における単細胞生物に属性が近い。人の魂を取り込んで存在を維持しているため、人が沢山死んだりするとその地域に漂っていく性質。故に、18世紀まで様々な国と地域で同様のものと思われる伝承や文献を確認することができる。現世に生きる我々には特に害のない存在。
一説によると、記憶を消す力があるとされる。魂を取り込む過程での消化器官の発達によるものだと思われる。かの存在に取り入れられてしまった魂は、天国にも地獄にもいけないと噂される。
この存在についての呼称は、発見年代、発見地域によってさまざまな名前がつけられているが、どれも同じものを指し示していると思われる。霧魂(むこん)、忘却雲母(ぼうきゃくうんも)、魂漂(たまかよい)、金鷹蜃(きんようしん)、天霊(あまつたま)、たまゆらの霧(たまゆらのきり)など

・学校周辺(惣菜屋)

希望ヶ山高校を出て自転車で10分ほど。
主婦や学校終わりの学生、仕事上がりのサラリーマンなど様々な人々が行き交う商店街の一角に、盛況しているお店がある。「お肉と惣菜のヤマザキ」だ。
ショーケースには揚げたてのメンチカツやコロッケ、豚カツ、唐揚げなどが夕日を跳ね返し宝石のようにきらめいている。香ばしい匂いが街に溶け込み、夕暮れの風に溶ける。揚げ物の音や香りは、空腹を呼び起こす。
マサキ「やっぱ【探索者】たちに縁があるっちゅーたらヤマザキやろ」
凪「あんたが小腹空いただけじゃなくて?」
マサキ「いやいやいや!ちゃうやん!ヤマザキの美味さは記憶戻るレベルやろ!ほら、味覚から攻めてみるパターンあるやん。」
マサキ「【探索者】たちには俺がメンチカツを奢ってやろう。全部うめーけど、メンチは特にやべーから。」
うた「私もヤマザキ好き!!わーーーーっ!(転ぶ)」
一口かじれば、まず耳に飛び込むのは、外側の衣が奏でるザクっと小気味の良い音。口の中に広がるのは、絶妙にジューシーな肉の旨味と、玉ねぎの自然な甘さ。肉汁がじわっと広がり、熱々の状態でありながら、しつこさのない軽やかさ。気づけば、最後の一切れになっていた。
そのとき、【探索者】たちは一匹の猫から視線を感じます。
まるまるとした、真っ白い猫だ。
何か…どこかで見たことあるような、無いような。
記憶のひっかかりを感じるかもしれません。
マサキ「ん、どしたん?」
マサキ「あぁ!メンチ兄貴やん!!」
マサキ「おぉ~い ほらほら。ちゅ~るんだぞー いやこれ以上食わせたらやばいか?」
ここで、探索者たちはAPP×5でロールをお願いします。
成功すれば「な~~ん」と言いながら頭を貴方にこすりつけてくる。
失敗すれば「ぅぅ~~…」と遠巻きに唸って近寄ってこない。
うた「めんちのにいやん!めんちのにいやん!」
メンチ「ナアアアアアアアアアア!」
うた「すごい!よろこんでる!」
凪「メンチ兄貴めちゃくちゃ毛逆立てとるよ…。指突き立てたらあかんよ。こうやって優しく撫でたげて」
(一区切りしたところで)
そんな光景を見ていれば、ある映像がフラッシュバックする…。
マサキ「おーおはへはひは何はっはんは?(お前たちは何買ったんや?)」
口にメンチカツを頬張ったマサキが聞いてくる。
凪「食べ終わってから喋りなさいよ。」
マサキ「色々食うへど、へっひょふメンチカツ買っちまうよなァ~」
うた「ふふ…。あっ!ねえねえ見てみて。ねこちゃん」
そう指さされるそこには、真っ白な毛並みの猫。
ここぞとばかりにカメラを構えて写真を撮っている。
皆さん〈目星〉を振ることが出来ます。
成功:その猫が何かを加えているように見える。あれは…メンチカツ…?
失敗:NPCの誰かが気づく
うた「えっ!?あれメンチカツ!?」
マサキ「おいおい!猫にメンチカツはやべーだろ!誰か落としたもの食ってんのか!?」
凪「無理にでも止めないと…!」
(探索者からも止めると宣言があったら)
白い猫は貴方たちの気配を察すると、メンチカツを咥えたまま逃げていきます。
〈DEX×5〉で判定。成功で捕まえることが出来る。
失敗した場合は捕まえようとしてもかわされて転ぶ。うたが捕まえる。
猫「なーーーーーーーーん!」
おばさん「どうしたんだい、なんの騒ぎだ」
惣菜屋のいつものおばさんが、ディスプレイに肘をつきながらあなた達に話をしてくる。
おばさん「あぁ、そういうことか。安心し。それは人間用のメンチじゃないんよ」
おばさん「鶏肉を使ってたまねぎや塩は使わず、かぼちゃを衣の替わりにして…まぁ細かいレシピの話はいいとして、とにかく猫専用のメンチカツや。厳密にいえば全然メンチカツじゃないんやけれどな」
おばさん「猫用のメンチもなかなか奥深くてなぁ。ようやく最近食べてくれるようなったんや」
おばさん「それよりも、その猫、最近勝手にうちに住み着いて、いつの間にかうちの飼い猫みたいになっちまってるのさ。名前がまだないんだ。なんかいい感じの考えてやってくれ」
(自由にロールプレイ。現在時間軸で「メンチ」「メンチ兄貴」と呼ばれているので、最終的にはそこに着地する。)
うた「じゃあ、メンチ兄貴に名前がついた記念ってことで。写真撮ろう?」
うた「ほら、よってよって!とるねー。はい、チーズ!」
一眼レフを構えたうたが写真を撮って確認する。
うた「うんうん。いい写真。あとで現像してみんなに渡すね」
マサキ「うた、お前も写れば?」
うた「ううん、大丈夫。写真に写ると魂ぬかれちゃうから…」
マサキ「だとしたら俺たちにやるなよ!!!!」
そんな日常の1ページを思い出したことで、正気度を1回復する。
学校周辺(総菜屋)解説:
ここで登場する「うた」はシィに成り代わっていない本物のうただ。
受け答えは普通の高校生としての知識レベルであるし、写真も好きでたくさん撮影している。立ち絵を見れば目の形が少し違うのもわかるだろう。タマを触る機会があれば、普通に優しく撫でている。

★4か所探索が終わったら

(マサキの最後の登場シーンとなるため、マサキを中心にコミュニケーションをとると良い)
そうこうしているうちに、外は日を飲み込んで夜が顔を出し始めていた。
ひぐらしの大合唱も終わりを告げようとしている。
(最後にいた場所が学校内であれば)グラウンドに照明塔が点灯しはじめる。
(最後にいた場所が学校外であれば)防災無線からチャイムの音が鳴り渡る。
マサキ「おっと。もうこんな時間か。んじゃ1日の〆にいつもんとこ行かへん?」
マサキ「どこって?それはやな――――。」
マサキ「レストランあめりかに決まってるつーの!」
ところ変わって、ここはとあるファミリーレストランの店内。
マサキ「ここも俺らのたまり場やからな~外せへんやろ。なあ?【探索者】」
凪「いやあんたが食べたいだけやん…はい、【探索者】。メニュー。」
凪「今日何頼もうかな~~。これ以上体重増やしちゃうとな~」
マサキ「俺は“あめりカルボナーラ”の大盛にするわ。いっちゃん安くて量多いしよ。」
(自由に何か頼んでもらう。メニュー名もプレイヤーが自由に決めて良い)
少し待てば、貴方たちが頼んだものが配膳される。
店員「あめりカルボナーラ、ベガスベジタブル、自由のメガ女神プリン、最後に、あめりかメガDXマウンテン大統領パフェになりまァす」
マサキ「…うたお前、最近ほんまよう食うなあ。成長期か?」
凪「そういうの、女の子に言うとモテないよ」
マサキ「ウッッッッッッッ」
うた「あむあむ!うくっ!うぬっ ゴホッゴホッ…」
うた「【HOタマ】もいる?あげよか?」
凪「うた、生クリーム口の周りいっぱいついてるよ。も~…ちょっと待ってね」
マサキ「…しかしまぁ、話戻すけど。2人とも少しずつ記憶思い出してきとるし、効果あったんちゃう?」
マサキ「結局原因は分からへんけど」
マサキ「ほら、なんとかなる言うたやろ?根拠ないけどな」
凪「その、病院で言われたっていうタマ?は、2人の記憶が消えたこととは結局関係あるんかな。」
マサキ「関係ないんちゃう?真面目に調べるだけ時間の無駄やって。」
(今日一日の情報精査や雑談など自由にして良い。)

(きりのいいところで)
マサキ「もう帰り道わかるか?ほんなら俺こっちやから。じゃ、【HOタマ】、【HO人間】またなー」
(マサキとウタは一緒に帰る。描写か、オンラインセッションなら立ち絵などで表現しよう)
凪「うん。じゃバイバーイ!」
「希望ヶ山高校」全体解説:
それぞれの場所の関係者は、HO人間については顔色の悪さ、元気の無さを憶えているし、HOタマについては深夜出歩いている姿を見ているHOタマは起きている時間はHOタマとして行動しているが、寝ている際つまり無意識の時はタマとして活動している。もともとタマは無意識、自我のない本能的な存在なので従来の状態で活動しているだけだ。
こうして、1日が終わる。相変わらず憶えていないことや不安なことはあるけれど、少しは前進した気がする。ここから各探索者ごとに進行。まずは【HOタマ】から。

・HOタマのシーン

視界はぼやけて、どこか分からない。ただただ暗いという印象は受ける。
微睡むような黒が辺りを包む。ただ延々と黒い。
その空間に、あなたは誰かと2人で身を寄せている。
ひもじい。湧き出てくる感情。貴方たちは身を寄せ合い、ただじっとしている。
ひもじいという感覚を超えて、どうにかなってしまいそうだ。もはや動く気力は湧かない。
寒い。暗い。狭い。辛い。ただじっと。1分1秒が果てしなく長く感じる。
ただそっと、誰かが寄り添っている。
正気度ロール 1 / 1d8
そこで、目が覚める。夢だ。夏の暑さなのか、寝汗をびっしょりとかいている。
リビングに行けば家族が出迎える。誰かに夢の内容を話せば笑い飛ばされたり、からかわれたり、あきれられたりする。
(次のHOタマの家シーンでは家族が一人消える。つまり消える前の最後のコミュニケーションが取れるシーンである。少し消える家族と多めにやり取りしておくといいかもしれない)

・HO人間のシーン

ここは、そうだ。自分の部屋だ。外は明るく、窓越しにも蝉の鳴き声が聞こえる。
自分の机の、下から2段目の引き出しを開ける。複数冊積まれたノートを取り払うと、筆箱より一回り大きいくらいの古めかしい木箱が現れる。それを丁重に取り出し、蓋を開ける。
そこにあったのは、短刀だった。年季を感じさせる鞘(さや)からゆっくりと抜けば、よく研がれた刀身が姿を現す。どことなく光の反射が奇妙で、まるで刀身が陽炎のように揺らいでいるようだ。しばらく刀身を眺めた後、目を瞑る。やがて鞘に納め、箱に戻し、また同じように元の場所に戻した。
けたたましくアラームが鳴り響く。朝。どうやら夢だったようだ。
貴方は重たい身体を引きずって起き上がる。
●机の下から2段目の引き出しを調べる
そこには、まさに夢と全く同じ状況で木箱が入っている。
開ければ、中には夢で見た短刀だ。おもちゃではないことは一目で理解できる。包丁より少しだけ細く、長い。柄を握るだけで体温が下がるような感覚に陥った。一瞬あらゆる音が遠ざかるような錯覚がある。家の包丁とは何か決定的に違う気がする。
全長30センチの短刀。鞘は黒漆で艶やかに仕上げられ、金箔の紋があしらわれている。柄には白蛇の皮が巻かれ、独特の冷たい触感を持つ。刃は波紋が浮かび上がるように美しく鍛えられており、青白い光を放つ。ただならぬ空気をまとっているように思える。
(きりのいいところで次のシーンへ)
「レストランあめりか~自宅」解説:

レストランあめりかで花田うたがよく食べるのは、食事に含まれる数々の生命の微弱な魂を摂取するため。もちろん全く足りないが肉体の限界が来る。探索者が思い出した花田うたのプロフィールに大食いがないのは、元のうたはどちらかといえば小食だったため。

HOタマの夢は昔、人間に天盤山山頂にある祠に繋ぎ留められた後、々がタマを必要としなくなり、やがて忘れさられ、生贄が捧げられなくなった影響で、空腹に直面することになる。祠に押し込められた意思なき存在タマは、目の前にご飯が放られないと食べられない。
このとき、身を寄せてくれているのは自分の分裂体であるシィ。

HO人間の夢はシナリオ開始直前の記憶。いよいよ町の危険から目をそらすことが出来なくなり、「対話か殺すか」を迫られていたHO人間。結果対話を選び、短刀「光暮一閃」を自宅に置いて出て行った。

◉シーン:異変


キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
ガラララと空く扉を合図に、朝の井戸端会議は解散していく。
担任「おら~席につけ~~。」
担任「はい、出席とるぞ。相沢~。」
翌日。ひとまずあなた達は登校することにした。
親は事情を学校に連絡していることだろう。
校舎のこと、大人のこと、生徒のこと。
うっすらと覚えていたり、見覚えがある気がしたりとまだらである。
担任「小山田。椚。世良。… … … …千代田。手島。」
担任「【HO人間】~。【探索者】~。」
担任「よ〜し。計19名、全員出席やな。健康なのはいいことや。健康は金で買えへんからな」
担任「んじゃ、HRはじめっぞ~」
◆この時点でマサキの不在に気づいた場合
担任「……?は?誰やって?」
担任は手を顎にあて、斜め上を見ながら考えるしぐさを取る。
担任「トモチカマサキ…?」
担任「誰や?トモチカマサキって。」
担任「朝っぱらから勘弁してくれ」
担任「寝ぼけとんのか?授業前に顔洗ってきいや」
担任「…とまぁ、そんなとこや。1限は教室移動だ。遅れんようにな~HR終わり。」
いくつかの共有事項の後、HRが終わり次の授業までの隙間時間。教室内は喧騒を取り戻す。
凪「おす~二人とも。朝からぶっこむね~」
うた「おはよう~~! お、あっ、あーーーーーーーっ!!(何もないところで転ぶ)」
凪「えっ、マジなの…?冗談とかじゃなく…?」
(◆以降共通描写 まで飛ぶ)
◆この時点では不在に気づかなかった場合
担任「…とまぁ、そんなとこや。1限は教室移動だ。遅れんようにな~HR終わり。」
いくつかの共有事項の後、HRが終わり次の授業までの隙間時間。教室内は喧騒を取り戻す。
凪「おす~調子ど?ダメ元で聞くけど記憶もどった?」
うた「おはよう~~! お、あっ、あーーーーーーーっ!!(何もないところで転ぶ)」
うた「あは。だいじょうぶだいじょうぶ。」
凪「んも~。それじゃ、今日も私たちで思い出の場所巡りしよ。今度こそなんか思い出すかもしれんし」
(友近 正樹について言及したタイミングで)
凪「…ん?えっと…?」
凪「誰?トモチカマサキって…」
◆以降共通描写
凪「隣のクラス?あっそれとも違う学年?」
凪「うたは知っとる?」
うた「うーん…? 2人はなんで知ってるの?」
あなた達はここで理解する。
彼らは自分たちをからかっているわけではない。
至って真面目に、本気で知らないのだ。
おかしいのは、あなたたちと言わんばかりに。
正気度ロール。HO人間:1 / 1d4 HOタマ:1 / 1d8
凪「つまり、え~っと…。」
凪「2人が言うには、トモチカマサキっちゅー人がおって、私たちと仲良くて、昨日も私たちと一緒に行動しとったってこと?」
凪「いつもこの4人でつるんでた…と、思うけど…。」
凪「2人とも、冗談で言っとるわけじゃないんよね」
凪「うん、うん。そんならさ、怪研の高橋くん(or巻の兄・仁希太(にきた))にMINEで相談してみん?」
◆起きたことについて、巻の兄(仁希太)か高橋侑真に確認をとる
彼らに確認を取れば、すぐに連絡を返ってくる。
(巻の兄に連絡した場合は、巻の兄も同様の内容を伝えてくれる。)
侑真「それは実に奇々怪々な事象ですな」
侑真「同氏諸氏は、大変な何かに巻き込まれているのかもしれません!!」
侑真「似たような奇妙な話を聞いたことがあります。」
そういわれると、続きにはURLリンクが張られている。
開いてみれば、掲示板のまとめサイトのようだ。
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ガチで経験した怪奇現象・心霊体験を書いていくスレ
0014本当に不穏な名無し 202X/05/04(月) 15:20:21:56
本当にやばいかもしれん 人が消えてる
誰も覚えてない @〇〇県〇〇希望ヶ山
0019本当に不穏な名無し 202X/05/04(月) 19:21:30:79
>>14
kwsk
0021本当に不穏な名無し 202X/05/04(月) 23:03:04:33
久しぶりに実家に帰ったんだけれど、親戚とか知り合いとかが居なくなってた。
周りにどこいるか聞いても全員「誰それ?」っていう反応。
分かっているだけでも6人
0025本当に不穏な名無し 202X/05/05(火) 00:40:00:37
そいつらが映った写真とか物とか家とか、もっと言えば役所とかに戸籍残ってるんだから、知らないじゃすまないだろ 設定の作りこみ甘いよ
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侑真「同様の書き込みや噂が、このサイトに限らずちょこちょこあるんですよ。しかも、確認できる限り、希望ヶ山周辺とみられています。」
侑真「希望ヶ山に縁の深い何かが影響している可能性が高そうですよねぇ!」
侑真「お二人に起こったことを整理すると、少なくとも次のうちどちらかが起きていそうです」
侑真「ひとつ、君たち2人だけが何者かに幻覚を見せられていて、それが解けた。つまりその「トモチカマサキ」なる人物が幻だったパターンですね。見せられていた理由も解けた理由もわかりませんが」
侑真「そしてもうひとつ。君たちの言うことこそ現実で真実。君たち2人以外の記憶から友近まさきなる人物の記憶が消された。こっちはこっちで、君たち2人だけがなぜ憶えているのかが謎ですね。」
侑真「ひとつアイデアなのですが、この掲示板の書き込みにあるようにトモチカマサキさんが存在していた証拠を探すのはいかがですか?もし何か見つかれば、君たち以外の記憶が消えたという証左になるわけですから、後者のパターンだと絞れます。」
侑真「また調べがついたら、連絡ください!」
侑真「今日僕に会いに行く?すみません、実は今日僕学校にいないんですよ!とびきりやばそうな心霊スポットを発見しまして!おっとすみません、霊障が…」
それを最後に返信が止まる。
キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
学校での1日が終わった。昨日以上に身の入らない1日だったかもしれない。
教室は一気に騒々しさを取り戻す。雑談を楽しむもの、帰り支度を早々にすませる者、部に向かっていく者。自分たち以外は、憎いほどの日常だ。
うた「おうい!二人とも、だいじょうぶ?なんか顔、こわい。」
うた「それで、今日はなにする?」
(侑真、巻の兄の助言通り友近正樹の痕跡を追うことになるだろう)
凪「…そっか。私も手伝う!何かひっかかるってゆーか…。2人のことも気になるし」
凪「そもそも、2人の記憶の件も解決しとらんもんね」
◆友近 正樹の痕跡を探す
机は空席になっている。中身は何も出てこない。ロッカーも同様。
自分のスマートフォンからはマサキの連絡先がそっくりそのまま消えている。
出席簿を覗いても、マサキの名前は無い。
マサキから何かもらったものがあれば失くなっている。
写真の類を見れば、マサキのいた場所だけ不自然に空間がある。
市役所に行くなど何とか調査すれば、町内に「友近」性は見つけることが出来るが、子は存在しないことになっている。
(きりのいいところで)
貴方たちは改めて理解する。貴方たち以外の誰も、マサキのことを憶えていない。
それどころか、マサキの痕跡すら残っていない。では、自分たちのこの記憶は何なのだろう。
マサキが存在しないことになっていることを理解してしまった貴方たちは正気度ロール。
HO人間は1 / 1d3 HOタマは1 / 1d6の減少。
◆友近 正樹について聞き込みをする
(誰に聞いても誰も知らない。以下サンプル会話)
生徒A「マサキ…?誰やねんそいつ」
生徒B「今朝のボケ、ダダ滑っとったやん!どしたん急に!」
先生A「マサキ?…(名簿を見ながら)先生の管轄の子ではいないぞ」
先生B「すんませーん、マサキって子誰か担任してます?…ほら、おらへんやろ。」
誰かに聞いた際に、〈幸運〉ロール。成功した場合は、
「またかよ。【HOタマ】まで。こないだので懲りろって。いい加減おもんないわそれ」と言われる。
また?と問い返せば、「以前も【HO人間】に存在しない人物のことを聞かれた」という情報が聞ける。
解説:
HO人間は記憶を失くす前、全く同じ事象に見舞われている。HOタマの正体を追う中で、たまたま短刀「光暮一閃」を手に入れたことで記憶消去から免れた。それによって「人が消えている」「しかも誰も知らない」「更に痕跡も残ってない」という事象に遭遇し、今の探索者と同じような動きをとっていた。
(きりのいいところで)
貴方たちは理解する。貴方たち以外の誰も、マサキのことを憶えていない。
それどころか、マサキの痕跡すらない。自分たちは、幻覚でも見ていたというのだろうか。
マサキが存在しないことになっている現状を理解してしまった貴方たちは正気度ロール。
HO人間は1 / 1d3 HOタマは1 / 1d6の減少。
(※◆マサキの痕跡を探すで減少済みの場合は不要)
(友近正樹の痕跡を見つけられない事実を理解したら)
凪「ねぇ、とりあえず高橋くん(or巻の兄貴)に連絡してみん?痕跡見つからんかったって」
うた「二人とも、だいじょうぶ?元気、ない?」
うた「きっとなんとかなる。根拠ないけど」
(「根拠ないけど」はマサキの口癖。その口癖に探索者が突っ込んでも、うたは「?」という顔)
MINEをすれば、いつもより少し時間が空いて返信が来る。
侑真「なるほど…。痕跡が無かったと。やはりお二人が見ていたトモチカマサキさんは幻覚、という線の方が濃いんでしょうか。ただ…」
侑真「あのあと、少し考えてたのですが」
侑真「もし、もしですよ。同志諸氏の言っていることが真実だとします。僕たちがトモチカマサキさんに関する記憶が消えている方を正と仮定して。」
侑真「かなり拡大解釈ですが、「記憶」というのが生物だけではなく、この世界…もはや概念めいていますが「世界」にも「記憶」というものがあるのなら?僕たちが本来記録と呼ぶものです。この世界がトモチカマサキさんという存在の記憶が消えているとしたら。つまり記録が消えているとしたら。かなり力技な論な気がしますが、一応辻褄は合います」
侑真「あなたたちだけがトモチカマサキさんの幻覚を見ている という方が簡単ですしそっちの方が可能性はある…と頭で考えつつ、感覚はなぜだか後者を支持してしまいます。」
侑真「もしこれが正なら…貴方たちだけがトモチカマサキさんを憶えている、というのは何かしらのエラーとしてとらえた方が良いと思います。本当は貴方たちも記憶が消えている方が自然です。ま、ここは今考えても仕方がないかもしれませんが…。」
侑真「希望ヶ山に深く縁があって、幻覚を見せるもの もしくは 記憶を消すもの この2つを線で引いたときに、何が浮かび上がってくるか…。」
(タマ?)
侑真「ですね。あなた達の記憶喪失からから———かつて信仰されていたタマ様という存在がちらついている気がします。」
侑真「ワクワクしてきますねぇ!希望ヶ山に今僕がいないことが悔しいですよ!!」
侑真「タマ様について、調べる価値あると思います!ただ…前もお伝えしたかもしれませんが、驚くほど資料が少ないんですよねぇ~。」
侑真「昨日みていただいたあの資料がどれだけ貴重なことか…」
侑真「あれ以上の資料を探すとなったら、可能性はひとつ。希望ヶ山ふるさと図書館の閉架書庫です。あそこには怪異に関して宝の山みたいな場所ですから!」
侑真「頑張ってください。あっすみません!ちょっとこっちも大盛り上がりでして!!それはもう大興奮ですよ!!学校休んだ甲斐があるってものです。しばらく連絡が取れなくなる見込みです。そちらもご武運を!」

・希望ヶ山ふるさと交流館 / 図書館

希望ヶ山高校から自転車で20分ほどにある、町民会館と図書館を兼ねた施設。最近工事が入って、随分外見も中もきれいな見た目の建物になった。この町最大の蔵書量があるだけあって中は広い。その広さに見合った、老若男女さまざまな人々が利用していて静かに賑わっている。
うた「しーーーーっ。うるさくしちゃいけないんだからね。 わーーーーーっ(小声)」
凪「静かに転ぶやん…。大丈夫?」
凪「閉架書庫にある本って、司書さんにお願いして見たい本取ってきてもらうんよね?ってことは、本の題名を伝えんとあかんのやけど…」
受付を見ると、司書は今不在のようだ。
図書館内には近くには、PCがある。どうやら蔵書の検索システムのようだ。
凪「あっ、一旦どんな本があるか調べてみればいいんやない?」
検索欄に、良い検索ワードを入れることが出来れば効率的に発見できるだろう。
検索ワードに心当たりがあれば自力で考えることが可能。
また〈図書館〉に成功すれば1つ分の有効検索ワードが判明する。
2つ以上の良い検索ワードを挙げれば情報が開示される。
(良い検索ワードの例)
・タマ様
・大飢饉
・希望ヶ山
・魂漂(たまかよい)など
・(その他、適宜良いものが出れば採用して構わない)
〇検索結果
・村史録 魂漂顕現顛末記 一ノ巻
 資料の状態:在庫あり
 禁帯:〇(貴重資料故に借りられないということ)
 利用対象: 閉架

・村史録 魂漂顕現顛末記 二ノ巻
 資料の状態:在庫あり
 禁帯:〇(貴重資料故に借りられないということ)
 利用対象: 閉架
・希望ヶ山伝承考 
 資料の状態:在庫あり
 禁帯:一般
 利用対象:閉架
・ふるさと今昔~希望ヶ山町の歩み~
 資料の状態:貸出中
 禁帯:一般
 利用対象:開架
(検索が終わったタイミングで)
司書らしき女性から声をかけられる。
松浦幸子(以下:司書)「あの…ちょっと声…大きいかも…」
(謝罪されるなどのロールプレイを想定)
司書「いえ——。あら、閉架書庫の本を探しとるんですか?」
司書「学校課題か何かですか?」
一般人「あの~すんません。本借りたいんやけど」
司書「あらま、ごめんなさい。今行きます。」
見れば、受付には列ができている。司書は少し困った顔をする。
司書「今日もう一人の司書が急病でお休みになっちゃって…。全部一人で対応しとるんです。申し訳ないんやけど、希望ヶ山高校の生徒さんなら特別に閉架書庫内入っていいんで、自分たちで本取ってきてもらっても良いですか?」
司書「本当に特別ですからね。閉架図書は2Fにあって…」
と場所を教えてくれます。
司書「これ入るためのカードキー。終わったら必ず返してください。みだりに関係ない本を触らんようにね。それと、閉館時間も近いんで、30分くらいで戻ってきてくださいね。」
解説:
ふるさと今昔~希望ヶ山町の歩み~ が貸出中なのは、記憶を失くす前のHO人間が借りている為。この後自宅から発見されるシーンがある。HO人間はこの地図を見て同じように祠に出向いてHOタマの死を確信&短刀「光暮一閃」を手に入れている。

・閉架書庫

立ち入り禁止と書かれた扉。脇にはタッチ式のデバイスがあり、借りたカードキーをタッチすると横に自動スライドして中に入れるようになる。
一般開放しているエリアとは異なり、人もおらず余計に静かな空間だ。職員しか通ることを想定されていないためか、通路も狭い。一直線の狭い通り道の両側には鉄製の本棚が並んでいる。棚の側面にはアルファベットが書かれた紙が挟まっている。
凪「うおお…古い本の匂いでいっぱいや…」
うた「本いっぱーーい!すごーーーい!」
凪「閉館まで30分って言っとったよね?時間ないし二手に分かれて探そか」
凪「ほんじゃ、【HOタマ】と【HO人間】は、えーっとなんやっけ。「村史録」?を探してもらっていい?」
うた「じゃあ私たちは、えーっと、きぼうがやま…」
凪「希望ヶ山伝承考(きぼうがやまでんしょうこう)ね。行こう」
それでは、あなた達は2冊の村史録を探すことになりました。
長年の整理不足で本は乱雑に分類されており、プレイヤーはジャンルと本棚の位置を正確に特定しなければ発見できない。ということでルールを説明します。
探している2冊の村史録は、大まかに以下の本棚にあると推測が出来ました。
本棚A: 歴史
本棚B: 文学
本棚C: 科学
本棚D: 宗教・伝承
本棚E: 地域史
本棚F: 民間伝承
本棚G: 未整理・分類不能
各本棚は更に上段・中段・下段の3段構成です。
この中からどこにあるか見つけ出さなければいけません。
ここに来る前に、司書から本の場所に関する情報をもらっています。
情報を整理し、どこにあるか推測してください。
回答は何回でも可能ですが、何かあるかもしれません。
■本の基本情報
【一ノ巻について】
・1700年代に記された歴史書で、地域の出来事を中心に記録した内容。
・「歴史」や「地域史」に通常分類されるが、伝承に関する記述もごく一部含まれている。
 ⇒主な候補ジャンル:本棚A(歴史)、本棚D(宗教・伝承)、本棚E(地域史)
・背表紙には当時にしては貴重な金箔が控えめに施されている
【二ノ巻について】
・一ノ巻の続編。地域の地域の宗教的な儀式や伝承、それに伴った地域史を記録。
 ⇒主な候補ジャンル:本棚D(宗教・伝承)、本棚E(地域史)、本棚F(民間伝承)
・保存状態が良い。
■閉架図書の整理規則
【ジャンル】
・複数の属性を含んでいる本の場合、その中で最も比重の高い属性が優先される。
・儀式のような宗教色の濃い本は、本棚E(地域史)に割り振ることはない。
【上下段に関する記述】
・上段:状態が特に良いもの、装飾が施されているものが優先配置される
・中段:上段と中段の情報どちらも併せ持つ、もしくはどちらも持たない場合はここに配置される
・下段:本の損傷が激しいもの、本の重量があるものについては下段に移される
■司書から聞いた話
【ジャンルについて】
・「一ノ巻は、確か本棚A(歴史)か、本棚D(宗教・伝承)のどちらかに収容されていたと思う。」
・「二ノ巻は宗教書と並んでたから本棚D(宗教・伝承)ような気がするが、地域固有の宗教だから本棚E(地域史)の可能性もある」
【上下段に関する情報】
「一ノ巻はとても重かったと思う」
(全ての情報を整理すると、正解は一ノ巻は本棚A(歴史):中段、二ノ巻は本棚D(宗教・伝承):上段になる。)
(2回ミスした場合、この後の神話存在との遭遇時に逃走ロールが発生せず、かつ正気度喪失が+1の固定値が付く)
(ミニゲームをクリアしたら)
棚にたどり着き、上から該当する題名を探していけばお目当ての本を見つけることが出来る。
本…というよりはノートくらいのサイズだ。表紙からして年季が入っており、時代特有の不完全な製本を感じる。中を開けば、筆文字が続いていく。
●史料「村史録 魂漂顕現顛末記 一ノ巻(そんしろく たまかよいけんげんてんまつき)」
寛延二年、村を襲った未曾有の飢饉・疫病によって多くの死者が出た。
僅かに生き残った人々は精神衰弱に陥り、自死する者も少なくなく、廃村寸前まで追い込まれる。いよいよ、この村と運命を共にする覚悟でいたが、ある日不思議なことが起こった。
村人たちが、飢饉と疫病のこと、死者のことをすっかり忘れ去っているのだ。更に不思議なことには、死者に纏わる物品、痕跡、死体すら消えているということだった。故に、実は我らの方こそ夢幻を見ていて、気が触れてしまっているのではないか疑ったほどだ。
その疑いが晴れたのは、更に数日経過したある日、天盤山(てんばんさん)を見ると山頂付近の空に薄ら黄金色の雲のようなものを見て取れた。一目見てなぜだが確認した。あれこそ、きっとこの村を「忘却」という妙薬で救った神に違いない。絶望の底に沈んだこの村には、神のご加護が必要だ。しかし、妄信は危険である。邪の神の可能性もある。そうであるなら討たねばならない。私は急ぎ「光暮一閃(こうぼういっせん)」を片手に、山頂に急いだ。
間近で見た不定形の、黄金色の雲如きそれは、天盤山を覆いつくすほどの大きさ。いくつかの光輝く球体で埋め尽くされている。その球からは声が——死んだはずの村人の声が聞こえるのだ。無数の村人の声が。あれは人の魂なのだろうか。
黄金色の雲如きそれに意思らしきものは感じれない。もしや、気ままに漂い、昇ってくる魂をただ取り込んで周っているだけなのかもしれない。それでも、記憶を消す超常の力を持つかの存在は村に必要である。我らは呪い(まじない)によって神をこの地に縛ることに成功する。最大限のもてなしとして村一番の大工に山頂に祠を作らせ、扉に簡単な霊具を用いて中に鎮座していただくことにした。神を我々は魂漂(たまかよい)様と名付けた。
魂漂(たまかよい)様は、死した者から出る魂を取り込んでいるようだ。この村をお守りいただくために、毎月人身御供を行うことにした。寿命が近いもの、思い病に臥せているもの、強い希望者…いなければ██████████████████(以降全て黒塗りされている)。
以後も魂漂(たまかよい)様は、悩める者が祠で願えば辛い記憶を消してくださっている。
魂漂(たまかよい)様と共生するようになったの後、疫病は減り作物も取れるようになり緩やかに人口増加を続けている。このままいけば、村はやがてかつてのような賑わいに戻るだろう。
●史料「村史録 魂漂顕現顛末記 二ノ巻」
魂漂(たまかよい)様の不安定さをここ最近強く感じるようになった。不安定さは大概魂の不足が原因で生じるものであり、つまり贄を捧げれば安定するのだが、今までの頻度では不安定さを抑えることが出来なくなってきている。今までの二倍量の生贄が必要になっている。まるで魂漂(たまかもよい)様が2柱いるようだ。
まだまだ魂漂(たまかよい)様はなくてはならない存在だ。だが、もしこれ以上の贄が必要になったり、あるいは神を借りずとも我々が自立できるようになったり、魂漂(たまかよい)様の不安定さを発端にこの村を害なす存在になってしまうのであれば、駆除も止む無しだろう。
(資料を回収し終わり、内容査読にひと段落したら)
あなた達は無事資料を発見し、閉館も近いので引き上げることにする。
凪やうたも見つけることができただろうか。
ふと、突然の無音。もともと騒がしい空間ではないが、何か違和感がある。
空調、換気扇、蛍光灯、あるいは外からの風の音など…そういうものすら聞こえない。不自然な無音とでもいうのか。空間ごと切り取られたかのような、ありえない無音さ。
「かえ・・・い」
何か聞こえる。自分たちの発する音以外しないこの空間で、それ以外の何か。
「えりな・・・・」
「おか・・・・さい・・・」
段々と明瞭に聞こえてくるその音の出どころに、自然と顔向けるだろう。
「おかえりなさい おかえりなさい おかえりなさい おかえりなさい」
顔。そういう他にない。何もない空間から、顔だけがその場で浮かび上がっている。
顔が絞り出すように話す言葉と一緒に、また別の顔が口の中からぼとりとこぼれ落ちる。
それもまた、言葉を発しながら口から別の顔をぼとりと生み出す。
顔が増えていき、それは輪唱のようにこの空間中に響きわたる。
異様な光景を目の当たりにした探索者たちは正気度ロール。
HO人間は1 / 1d6 HOタマは1 / 2d6の減少。
“それ”は貴方たちに迫ってきます。
「このままここに居ればまずい」と本能が警鐘を鳴らす。
(うたや凪に声をかけても返事がない)
ここでは、DEX×3、もしくは〈隠れる〉がロール可能。
●成功した場合
貴方は即時に踵を返し、着た道を正確に戻っていく。
後ろを振り返らず、出口に向かって一直線に。一切の減速なく向かう。
扉に到着し、ドアノブをひねった瞬間に違和に気づく。ドアノブがまるで固定されているように動かない。
「おかえりなさ おか おかえり おかえりなさい あ あ あ あ」
(リアクションのロールプレイをしてもらいつつ、キリのいいところで共通描写へ)
●失敗した場合
空間に浮かぶ顔が俊敏だからか、あるいはパニックになったあなたの足が動かなかったか、あなたは“それら”に追いつかれてしまう。
「おかえりなさ おか おかえり おかえりなさい あ あ あ あ」
無数の顔は、あなたの口の中に次々と入っていく。自意識の境界があいまいになり、自我が崩壊しかけていく。
「け。け。け。け。け。け。け。け。」
追加で正気度ロール。HO人間は0 / 1d3、HOタマは1 / 1d6の減少。
(以降共通描写)
その瞬間、バチン!と大きな音が鳴り、貴方たちの視界は横転する。
寝転がった視界には、うたの姿が見えた。片手を前に出し、そこからは何か空間が歪んでいるように見て取れる。少し離れた後方から、本を抱えた凪も走り寄ってくる。
うた「【HOタマ】、【HO人間】!だいじょうぶ?けがない?」
うた「本当、よかった…。ごめん。気が付くのが遅くて…」
うた「えーっと、うん。おばけ。おばけは、私やっつけれる。」
うた「??? できるから、できる!」
凪「怖ッ怖ッ怖ーーーッ!!早くここ出ようや。なんか…嫌な感じめっちゃするもん!」
貴方たちは足早に閉架書庫を後にし、司書さんにカードキーを返す。
情報共有と、何よりも落ち着くために、貴方たちはれすとらんあめりかに赴くことにした。

・レストランあめりか

夕日は沈み、あたりはすっかり夜になっている。
今日もレストランあめりかは元気な店員と談笑している多くの客で盛況している。
凪「この騒がしさ、安心するわぁ。はぁ…。」
凪「で、そっちはどうやった?」
凪「えぇ…。すごいな、これほんまに希望ヶ山の話…?ちゃんと保管されとる資料ってなると、尚更怖いわ…」
凪「いちお説明するけど、天盤山(てんばんさん)はこの町で一番大きい山のことね。学校から見えるっしょ、でっかい山」
凪「え、ちょっと待って。祠…?天盤山に祠なんて無いよな?知らんだけかな」
凪「朝子に聞いてみよかな。朝子のお家、天盤山の観光業やっとるから詳しいんよ」
凪「おっ返信きた。やっぱりそんなの無いって」
凪「うーん…なんなんやろ。とりあえず私たちの見つけた資料も共有するわ」
そういうと凪は鞄の中から本を取り出す。題名は「希望ヶ山伝承考(きぼうがやまでんしょうこう)」
ぱらぱらと眺めれば、希望ヶ山周辺の歴史や民俗学的背景を丁寧に掘り下げ、霊具や怪異現象が語られ、どのように地域文化に根付いてきたかを記録している文献だとわかる。大抵は既に知っていることか、関係ないと思われることだが、その中であなた達は気になる記述を見つけます。
・短刀「光暮一閃」(こうぼういっせん)について
「光暮一閃は、出自は不明であるが『神霊抄録』にはその存在についての記述が見られる。数々の時代で幾多の戦乱を鎮めた霊刀であり、その一振りは白銀色の閃光のごとく闇を、魔、邪、霊、呪い(まじない)といった通常干渉できぬものを切り裂くのだという。
『守護逸話集』には、ある領主が霊や魔の下使い(したづかい)の存在に悩まされていたが、光暮一閃を枕元に置くようになってから、奇妙な音や怪しい影が姿を消し、安眠できるようになったという話が残されている。以来、家に置けば魔を遠ざけ、悪しき存在の干渉を防ぐ「守り刀」としての側面が語り継がれている。
また、安土桃山時代の武将であった武田影久が所持していたとの記録が『武田軍記』に残されており、彼が……(以下略)
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
その文章には合わせて短刀の挿絵があり、それを見た【HO人間】は確信する。
この「光暮一閃」は、自分の机から出てきた短刀と一致するということを。
凪「え、【HO人間】これ持っとるん?!なんで!?」
凪「すごっ。なんかたぶん、歴史的に価値あるようなもんやろ」
凪「これ読んどる感じ、タマ様をやっつける力がある…のかも!?」 
凪「でもこれからどうしようね…。」
凪「この祠?の場所が分かったら、何かやりようはありそうなんやけどなぁ。」
凪「そもそも、本当の話かどうかだって分からやん…。」
凪「2人の記憶喪失、トモチカマサキ?さん、なぜか持っとる短刀、消えとるっちゅー人々、タマ様…なんや、わからへんことだらけやなー。」
長い沈黙。「何かは起きていそうである。だけど、何もしようもない」という閉塞感。
うた「たべおわった!!おかわりする!!!!」
凪「あ~もうはいはい、口にクリームいっぱいついてるよ。ほら」
うた「ふたりとも、たべないの?わけたげようか?」
うた「食べないと死んじゃうぞ」
凪「今日は時間遅なってもうたし、明日また考えようか。」
そう言われ時間を確認すれば、既に20時近くを針は指し示していた。
心配性の家庭ならMINEが何件か来ているかもしれない。
貴方たちは、帰路につくことにした。

・HO人間のシーン

あなたは帰宅し、夕食を終え、風呂に入り、自室に戻る。
どのように過ごしますか?
(キリのいいところで)
そのときふと、勉強机に並ぶ教科書類に交じって、今日散々にみた古い紙質の本を見つける。
背表紙には「ふるさと今昔~希望ヶ山町の歩み~」
この本は確か、端末で「貸出中」になっていた本だ。
借りていたのは、記憶をなくす前の自分だったのか…?
その本には、付箋が1枚ついている。
中を開けば、そこには1700年代後半のものとされる、天盤山の地図が広がっていた。
いわゆる空から見下ろした地図ではなく、山を真横から見たような形になっている。
当時の登山マップなのだろう。いくつかある登山道がガイドされている。
その中に、不可解なものを見つけた。
その山の山頂付近少し手前に小さく、祠の絵が描かれていることを。
「魂ノ尊乃祠(たまのみことのほこら)」と書かれた祠から一本「玉光路(ぎょくこうろ)」という名前の道が伸びている。祠に至る道があるのだろうか。
そして、本を取り出した際に一緒に出てきたものがある。
新聞記事のようだ。
★情報「4月20日の新聞記事 切り抜き」希望ヶ山新聞
「希望ヶ山高校生の行方不明、不安広がる」
市内の高校に通う17歳の男子生徒が4月17日から行方不明になっており、警察や消防団有志による捜索が続いています。行方不明になったのは
希望ヶ丘高校2年生である【HOタマ】さん。
16日の課外授業の後、自宅に戻っていません。
警察は17日から捜索を始めていますが発見には至っておりません。
21日には県の防災ヘリコプターで範囲を広げ捜索を継続する予定です。
(キリよくなったら)
あなたは、無理やりにでも、床についていた。
今は寝なければならない。沢山の情報が頭を巡る。
そうしているうちに意識は微睡み、どこかへ溶けていく。
キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
貴方は、教室にいた。2-C。通いなれた場所だ。
雷雨の轟音が、教室の窓ガラスを震わせている。
稲妻が一瞬、白く光るたび浮かび上がるのは、整然と並んだ20もの勉強机。
そのうち、固まるわけでもなくまばらに4人がぽつり、ぽつりと座っている。
貴方と、【HOタマ】と、山岸凪と花田うた。
凪「あのさ……すごい変なこと聞いてええかな」
凪がぽつりとつぶやく。
凪「うちのクラスってさ…、こんなに人数、少なかったっけ…?」
背中に冷たいものが走る。一瞬、心臓が嫌な鼓動を打った。
空気が急に重くなり、窓の外では、雷がまた光を放つ。稲妻の閃光に浮かび上がるのは、無人の16台の机と椅子。まるで誰かが座ることを待っているかのようだ。
何かが、狂っている。教室には確かに「何もいない」はずなのに、16の椅子がまるで生きているかのように、あなたたちを見ている気がした。
正気度ロール 1 / 1d4
そこで目を覚ます。自室のベッドの上。朝だ。
何かリアクションのロールプレイがありましたら、そちらやって【HOタマ】のシーンに移ります。
■スマートフォンを修理に出していた場合
(可能であれば、ここのみ秘匿で進行すること)
家族「あぁ【HO人間】。修理に出しとったスマホ返ってきたさー。」
家族「部品ほぼ交換したみたいよ。ずいぶんかかったわ。たく…」
悲惨な壊れっぷりだったがどうやらデータは生きていたようだ。
(中身を見る等もしあれば下記)
貴方はスマートフォンの中身を見ていく。アプリや連絡先、写真などを見れば自分という人間をまた少し思い出すかもしれない。そして追っていった写真ロールの中の、一番新しいデータ。どうやら動画で黒いサムネイルだ。何の気なしにそれを開く。
辺りは暗闇に包まれている。寂しく光る街頭が確認でき、夜撮影した映像だということがわかる。カメラは激しくぶれており、息を殺すも漏れでる呼吸音も録音されている。
パッと震えるカメラが映し出すのは、一人の男だ。
(HOタマの外見的特徴)、そんな特徴の男。
がっくりと項垂れており、表情までは伺い知ることはできない。
その男の様子がどこかおかしい。半透明の濁ったゼラチンのような、身体が溶け出すような形で大量に出ている。人間が空間にとけだしかけているような。ゼラチンの中にはまるでカエルの卵のような——あえて違いに着目するのであればそれは色とりどりであり、鈍く光っているものもある——がびっしりとうごめている。
男は、いや男のような何かは包丁をもっていた。
包丁は、女の人に突き立てられていた。何度も何度も、無造作につきたてられ、何かをまさぐるように臓腑が散らかっている。またしても画面が激しく動き、その場から離れていく様子を最後に録画終了となった。
正気度ロール 1 / 1d6
解説:
ふるさと今昔~希望ヶ山町の歩み~ が自宅にあるのは、記憶を失くす前のHO人間が借りている為。HO人間はこの地図を見て同じように祠に出向いてHOタマの死を確信&短刀「光暮一閃」を手に入れている。

夢で見た映像は記憶のフラッシュバックではなく、予知夢的なもの。もしかすれば短刀「光暮一閃」の力なのかもしれない。このまま放置すれば、こういう未来が待っているかもしれないという示唆。

スマホに移っているのはHOタマ。HOタマが本物か疑ったシナリオ開始前のHO人間が尾行した際に撮影。無意識化で活動するHOタマの身体を借りた異界生物タマが人を襲う決定的瞬間をとらえている。

・HOタマのシーン

ここは、どこだろう。
うっそうと茂る緑に囲まれた場所。
空は煙るような曇天で、時間帯は読めない。
大きめの雨粒が叩きつけるように降り出している。更に勢いが増していきそうだ。
映像は随分激しく上下に揺れており、走っているような視点だ。
そして映像は急に激しく横転し、天や地を高速で交互に映す。草木に揉まれ、泥土が舞う。
視点が落ち着くと、そこには少し開けた空間が確認できる。
そこに、こじんまりとした祠があった。周囲には大きい石碑のようなものも見える。
草木が伸び放題になって深く生い茂り、石碑には深緑の苔がむしている。
映像はゆっくりと、祠に近づいていく。
そのとき、一瞬大きな轟音が鳴った————。
(以下の描写は、家族構成が違う場合は適宜変更して描写。家族の1人が消えるシーン。)
母「・・・!・・・な・・・・い!ちょっと!」
母「【HOタマ】!起きんさい!ご飯できとるよ」
扉越し、階下のリビングから声が聞こえてくる声で貴方は目が覚める。
母「【HOタマ】!聞こえとるん?!ったく、どこで寝とんのよあんた」
目を覚ませば、そこは自室のある2階にあがるための階段の下。
母「さっさと顔洗ってきなさい」
(リビングに向かう等で)
父「おはよう。でっかい欠伸やな【HOタマ】。夜更かしでもしとったんか」
母「ほら、席ついて」
父母「いただきます」
(妹について言及があるor無ければアイデア等振らせて気づかせる)
父「妹…?」
母「何?妹って。寝ぼけとるんやったらもっかい顔洗ってき」
空気の温度が2、3度下がるような感覚。
拒絶しようとしても、この無理解な反応を、この光景を。
あなたは既に一度見たことがあるのだ。見てしまっている。思い知ってしまっている。
胸の奥深くに冷たい重石が沈み、確認せずとも妹がこの世から消えたという確信が強まってしまう。正気度ロール。1 / 1d10
解説:
夢で見た映像は本物のHOタマのもの。課外授業で天盤山に訪れ、足を踏み外しもみくちゃになっているうちに忘れ去られた祠を発見してしまう。
階段の下で寝ているのは、深夜異界生物タマとして活動している匂わせ。

◉天盤山(てんばんさん)へ

キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
希望ヶ山高校・2-C教室内。
凪「妹が消えたっ!?いや、そもそも【HOタマ】に妹がおるのも、初耳、やけど…。」
凪「うた、知ってた?」
うた「…。んーん。」
凪「【HO人間】は?」
そう聞かれれば、記憶を探るまでもなく【HOタマ】には妹がいることは知っている。
遊びにいったときの記憶がほのかに蘇るだろう。あなたにもよく懐いていたかもしれない。
凪「2人がおらんかったら、私たち、誰かがおらんくなったことにも気ぃ付かれへんねや…。」
凪「私たちだって、消えちゃうかもしれない、んよね…。」
凪「どうしたらええんやろう。タマ様が関係しとるっぽいとこまでは掴めとんのに。」
(【HO人間】が地図の情報を共有する)
凪「ほんまに祠が書いてある…!!」
凪「ここに書いてある他の登山道、ほとんど今も残っとるし、この地図は正確に書かれとると思ってええんちゃうかな」
凪「でもこの「玉光路」なんて道…あっ!!」
凪「江戸時代後期に大規模な土砂崩れがあっていくつかの登山道が無うなった、って話聞いたことある!!」
凪「つまり今ではこの祠周辺に登山道は一本もないわけやし、今まで見つからんかったんも合点がいくかも…。」
凪「一応、一番近い別の登山道から脇道に逸れれば、この祠まで行けると思う。」
うた「山、行くの?あぶないよ」
凪「そうだね。道として整備されてへんところを進むわけやし、きちんとした靴やったり軍手やったり持ってきた方がいいかも…。長袖長ズボンもね。」
凪「【HO人間】、短刀は持っとる…?何があってもいいように、持って行った方がいいよね。」
凪「私たちで、タマ様を止めないと。」
貴方たちは準備を整え、天盤山の麓で集合する。
天盤山。小学生の遠足でも登られる山だ。事実この辺に住んでいる人は一度は登らされたことのある山だろう。登山道入り口には登山客向けの店が並んでいる。
凪「よし、じゃあ行こう。あんま天気良ぅないし、ちょっと急いだ方がいいかも」
凪「しばらくは登山道やし、安全やと思う」
出発。曇天ではあるが、噎せ返るようなまとわりつく湿気が体力を奪っていくことを除けば、比較的整備された階段となだらかな坂道で山にしては上りやすい。
凪「あづ…あづい……湿気最悪…頭ぼさっぼさ…。」
うた「【HOタマ】、【HO人間】だいじょぶかー?気をつけてな」
うた「うわーーーーーっ!(転ぶ)」
凪「うたが一番気を付けてよ!」
凪「地図的には、この辺から逸れるんかな。えーっと、こっち。」
そう凪が指し示したのは、道なき道。悪路。あぜ道。道ともいえないような場所だ。
凪「思った以上にハードやな…下手したら大けがって感じ」
うた「まぁ、なんとかなる!根拠ないけど」
貴方たちは進んでいく。
踏み固められた道は消え、岩や根がむき出しになった不規則な悪路に変わっていく。湿り気を帯びた空気が辺りを包み、風がざわざわと木々を揺らす音だけが耳に響いた。
時折、風が吹き抜けて木の葉を揺らし、ざわめく音を立てる。その音がどこか人の囁き声のようにも聞こえ、思わず背後を振り返りたくなるが、そこにはただ無言で立ち並ぶ木々があるだけだ。四方を囲む木々の背丈は高く、葉が空を覆い隠しており、外だというのに閉塞感がある。
30分が1時間にも2時間にも感じるかもしれない。しかし、ついに見つける。
山中の一部と完全に同化している。が、近くにくればわかる。
人工的なひらけた空間がそこにあるということを。
そこは「忘れ去られた空」間と形容するのがもっとも適切のように思える空間だった。
伸び放題の草木。とっくに枯れ果てた献花。石で作られた祠は苔に塗れて元の色が分からなくなっている。紙垂(しで)や注連縄(しめなわ)は朽ち果てている。
ここの空気だけ、100年以上前で止まっているように感じた。
調べられるもの:祠の周囲、祠
●祠の周囲を調べる
苔むした、大きな石碑がある。
無数の名前が刻まれており、墓碑だと推測が立つ。
お供え物の痕のようなものがあるが、何が供えられていたか分からないほど風化してしまっている。
〈追跡〉か〈目星の半分〉に成功すれば、比較的新しい足跡が残っていることに気が付く。
(自分たちの靴を確認するなら)【HO人間】と一致する。
解説:
記憶を失くす前のHO人間はふるさと今昔~希望ヶ山町の歩み~を読んでこの地を訪れている。そこで改めて、HOタマが死んでいることの確信を深めるのだ。そして祠にあった短刀「光暮一閃」を持ち帰った。
HOタマ(本物)の足跡はさすがに年月が経過して残っていない。
●祠そのもの
独特の意匠が施された祠…なのだが、老朽化の様相を隠しきれていない。
そして老朽化とは別に、自然倒壊ではない、大きな破壊痕が目に付く。
祠についていたであろう両開きの小さな扉は跡形もなくへしゃげている。
祠付近に、いくつかばらばらになってしまった古い書簡を見つける。
古い書き言葉だが、スマホ等を駆使すれば内容を読むことが出来る。
●呪い「捕縛鎖陣」(ほばくさじん)について
「捕縛鎖陣は、古くから封印の術として知られる秘術である。この呪いを施されると、いかなる者も見えざる鎖と杭により縛られ、任意の場所にその身を留められるという。術者の念が鎖状に変化し、対象を縛りつけるのだ。
呪文が完成すると、対象は鎖によって指定された場所から半径2里(6km前後)の範囲を超えて移動することができない。このため、捕縛鎖陣は逃走を防ぐ目的で用いられることが多く、特に危険な異能者や悪霊の動きを封じ込めるための手段として用いられている。
(2か所の調査が終わったら)
それでは、ここで〈幸運〉を振ってください。
【失敗ないし出目が高かった方の探索者】は、足元から「バキッ」という何かが折れる音がします。恐る恐る足元を確認すれば、それは白い棒状のもの。いや、これは——骨だ。
そう気づけば、周囲には同じようなものが点在していることにも気が付く。
そうして、見つける。
この骨は———————。
【HO人間】さん。貴方はこの光景に見覚えがある。
【HOタマ】さん。貴方はこの光景に見覚えがある。
この骨は、【HOタマ】だ。
【HO人間】に、失っていた記憶が雪崩のように戻ってくる。
あれ突然の記録的豪雨に見舞われた日だった。課外授業で天盤山に来ていたところ、集合時間を過ぎても【HOタマ】がかえって来なかった。
すぐさま教師たちが通報し、生徒は帰宅させられた。
捜索隊が豪雨の前に立ち往生しているとき。
貴方は友人を探しに、一人カッパと靴を着て天盤山に赴いた。
記録的豪雨、夜という見通しの悪い時間帯の山は容赦なく【HO人間】に牙をむき、ぬかるんだ土につかまり捜索の途中足を踏み外して転げ落ちてしまう。
奇跡的に軽傷で済んだあなたは、何の因果であるか、貴方は見つけてしまった。
友人の、【HOタマ】の、遺体を。
生きているか死んでいるのか検討の余地もないほど凄惨な遺体。
肉は裂け、臓器は飛び出し、雨と混ざって血の水たまりを作っている。黒々とした液体。
自分の身体を巡る血が冷え切るのを感じた。
貴方は後ずさり、誰かに知らせねばとこの場を朦朧と立ち去ろうとし、無我夢中で、どちらともわからぬ方向を懸命に走り、そしていつしか気を失った。
次に目を覚ましたときには、そこは病室で、心配そうに【HOタマ】が見下ろしていたのだった。
あのときみた光景は、気のせいだとか、悪い夢だとか、しばらくはそう思っていた。
しかし―――喉元にひっかかった小骨のように、違和感から、貴方は調べ始めたのだ。
あの光景が本当に幻だったのかを。
天盤山について調べるうちに、貴方はついに忘れ去られた祠の存在を知る。
そこに足を運んだとき—――あのときみた光景は幻ではなかった。
友人【HOタマ】は、死んでいたのだ。では、今【HOタマ】のようなあれは、一体なんだ?
この地で忘れ去られた神について。あなたは調べ上げる。
そうして【HOタマ】が異界生物タマの成り代わりだということを突き止めた。
正気度ロール 1d3 / 1d10
【HOタマ】に、失っていた記憶が雪崩のように戻ってくる。
暗い。狭い。寒い。辛い。いつしか閉じ込められた空間。
何か、自分の中に“不快”と形容するほかないエネルギーが渦巻いていた。
暗く狭く寒く窒息してしまうような閉塞感。何かの限界が近い。
そのとき、いつぶりだろうか。
箱に入った淡い光の球がやってきた。温かで、綺麗なそれ。
そのとき、自分を形用しているエネルギーは暗く狭いそれを突き破った。
箱を開けて、その球を抱きしめた。
その瞬間、視界は色を持ち、記憶と自我を持った。
解説:
淡い光の球は人の魂のこと。
箱は肉体のこと。人間の身体。ここでは【HOタマ】本物のこと。
俺は、一体何をしていたんだっけ?
なぜ天盤山にきたんだっけ?
混乱したまま、山を下りていく。
自分を見た大人たちが随分と騒いでいるけれど、何でだろう?
山で何をしていたか、なんて言われても覚えていない。課外授業で行って、それで…。
違う。
あなたは、他人事のように確信する。
自分は、タマだ。
あなたは、超常存在タマとして存在した。
人の魂を取り入れることで存在する貴方は、いつぶりか分からない人の魂を目の前にして、微弱な意思を持ち、祠を突き破って【HOタマ】を殺すことで、魂を取り出した。
取り込んだ、【HOタマ】の魂がタマに完璧な“記憶転移”をおこしたのだ。
記憶転移。眠たくなる授業で言っていた。
取り入れた魂から、記憶や性格、趣向まで完璧に受け継いだのだろう。
【HOタマ】の強い思いが、無意識存在であったあなたに意識と記憶と人格を与えた。それがあなただ。あなたは確かに超常生物タマだ。しかし、自分がタマであるという感覚はこの状況を知ってなお湧いてこない。自分は超常存在タマではなく、【HOタマ】として思考している。
夜間、あなたは知らぬ間に外に出歩いているという。
あなたは、たまに寝相が悪すぎることがあるという。
自分が寝ているとき——つまり、【HOタマ】としての意識が無いとき。無意識のとき。
知らぬ間に、本能的に———。超常存在タマとして活動しているのではないか。
では、家族を殺し、消したのは。今なら感じる、自分の中に感じる、家族の気配は。
徐々に思い出す、生暖かい血液を被る感覚。
正気度ロール 1d3 / 2d10
(プレイヤーに、今まで通りHOタマのロールプレイで良いことを伝える。HOタマの人格のまま、状況消去と自分の頭を掠める断片的な記憶によってタマだと納得せざるをえない というのが近い)
(描写後、十分に話ができないままイベント発生)
雨足が強くなってきた。風が木々のざわめかせる。
その音に交じって、ざり、ざり、ざり、と雑音。通常見過ごすようなその音が看過できなくなっていたのは、その音が何重にも聞こえてくるからだ。思考を阻害する。
草木の茂美から、長い首と顔がぬらりと飛び出した。
振り子のように揺れる顔には白い布がかぶせられている。
故に視線というものは分からないが、こっちを見ている。
そしてそれは、一つでは無かった。20、30…いやそれ以上だ、数えきれない!
なにかのお祭りのような地響きだ。次々と現れる、白装束の何かたち。
それらは、不格好しかし機敏な走り方であなた達の方に向かってくる!
凪「なっ、なに!?なんなの?!」
うた「すっごいいっぱい!にげよー!あぶないよ!」
貴方たちは、息つく間もなく慌てて下山を始めた。
ではここからチェイスです。ルールを説明します。
全12マスです。GOALに到着すれば下山できることを意味します。
コマは探索者たち4人で1つのコマとして扱います。
ダイスを振る前に、毎ラウンドルートを決めます。
一つ目がリスクが小さいが遠回りのルート。
DEX×5をロールします(NPCはロール不要)。片方でも成功した場合は1d4進むことができます。
2人とも成功した場合は1d4+1マス進むことができます(代表者1名がダイスを振る)。
2つ目はリスクが大きいが近道のルート。
DEX×3をロールします(NPCはロール不要)。片方でも成功した場合は1d8進むことが出来ます。
2人とも成功した場合は1d10マス進むことができます(代表者1名がダイスを振る)。
失敗した方は1d10をロールし、出た目に対応するアクシデントが発生します。アクシデント内容は出るまでわかりません。
2人とも失敗した場合でも1マス進むことが出来ます。2人とも失敗した場合は、より出目が悪かった方1人だけがアクシデント表を振ります。
探索者のDEXロール終了後、怪異の移動です。
怪異は探索者たちの2マス後ろからスタートします。
怪異は毎ラウンド1d6マス移動します。
(探索者がGOALまで残り5マスになったら1d6+1で振る)
怪異に追いつかれた場合、DEX順行動が1ラウンドが発生します。
〇アクシデント表
1:滑走。転倒するが安全に滑り降りれる場所だった。ダイス成功扱いとする(1d6マス進める。)
2:転倒。シンプルに転ぶ。失敗者は1d3のダメージ。
3:倒木による道封鎖。次のラウンドは遠回りルート強制の上、成功しても1d2マスしか進行できない。(2人成功の場合は1d2+1)
4:落石。駆け降りる際に何かひっかけてしまったか。頭部大ほどもある落石があなた達を襲う。〈回避〉を追加でロールし、失敗者は1d6ダメージ。
5:落雷。近くに落雷が落ちたのだろうか。稲光で視界が真っ白になる。2ラウンドの間、全員DEX倍数が1減少する。(遠回りルート…DEX×4、近道…DEX×2)
6:極限状態。失敗者は〈アイデア〉無しで短期の一時的狂気を即時に引き起こす。
7:停滞。焦燥と緊張から、いつの間にか同じ場所をぐるぐるしていた。次のラウンド一回休み。
8:更なる近道。しかし更なる悪路。直ちにDEX×1ロールを行う。成功すれば1d6進めるが失敗した場合は悪路による怪我で全員1d4ダメージ。
9:先回り。行先に怪異が先周りしている!直ちに戦闘に移る。この後の怪異の移動で追いつかれた場合も戦闘に移るため、1度に2回戦闘ラウンドを行う可能性がある。
10:大滑落。追加で2マス進めるが、失敗者は1d10のダメージを負う。
  5ポイント以上のダメージを負った場合、次のラウンド移動ができない。
■追いつかれた場合
まず怪異に間近で見る、襲われることへの正気度ロール。(初回のみ)
HO人間は1 / 1d3、HOタマは1 / 1d6の減少。
探索者たちに一度に襲ってくる怪異の数は1d3+1体。(攻撃対象が探索者である怪異の数ということ)
【短刀:光暮一閃を持っている探索者】は、ポケットが淡く光っているのを感じる。
1ラウンドのみの戦闘が発生。終了後、探索者コマを1マス進める。
★怪異たち
・精神汚染 80% 正気度喪失 1d3
・不完全な憑依 60% 転倒によるダメージ1d4
・不完全な捕獲 30% 転倒によるダメージ1d6
HP:10
DEX:16 , 13, 10
装甲:通常の物理的手段で傷つけることはできない。タマ、うたの攻撃か「光暮一閃」のみ有効
■戦闘中のうたの行動
うたは、自分以外の誰かが攻撃された際、1ラウンドに1度だけ必ずかばう。
うたは戦闘中のみ、DEX15として処理する。毎ラウンド1d3 HP回復。
うたが戦闘する姿を見れば、うたの身体の一部が溶け出し、ジェル状になっている。ジェルの中にはカエルの卵のような粒が不規則に並んでいる。それを見た探索者は初回のみ正気度ロール。HO人間:1 / 1d3 HOタマ:1 / 1d6
うたの行動は<取り込み>成功率80% ダメージ4d6
これで倒せばバチンッと何かが弾け飛ぶ音と共に対象をは姿を消す。
■戦闘中の凪について
ある攻撃で探索者が致命傷を負う場合に必ず〈かばう〉を行う。
その他、このフェーズでは、凪は逃げ惑うのみで特に主立った行動は取らない。
■HOタマについて
もしHOタマのプレイヤーが、自分がタマであることを理由に攻撃することを選んだ場合、任意の攻撃技能を振らせて成功した場合ダメージ4d6を出す。これで倒せばバチンッと何かが弾け飛ぶ音と共に対象をは姿を消す。何かが自分の中に入った気がする。
攻撃時、HOタマの身体の一部が溶け出し、ジェル状になっている。ジェルの中にはカエルの卵のような粒が不規則に並んでいる。それをみたHO人間は初回のみ正気度ロール。1 / 1d3
HOタマは自分が超常存在という自覚を強めて初回のみ正気度ロール。1 / 1d6
また、HOタマは肉体的損傷で死亡することは無い。HPが0になった場合、気絶という扱いで良い。NPCかプレイヤーが背負う。気絶した場合、DEXロールはHO人間のみ行うことになるが、成功すれば2人分成功したことになる。HOタマの気絶はレストランあめりかに到着する頃には意識を取り戻すだろう。時間経過とともに肉体は修復されていく。
■HO人間について
もしHO人間のプレイヤーが短刀「光暮一閃」を使って、
①受け流しをすると宣言した場合
 成功率80%でロール。成功すれば短刀の不思議な力に守られ、攻撃は当たることはない。
 また、武器耐久力は減少しない。
②怪異を攻撃すると宣言した場合
 〈近接格闘系技能〉+20%でロール(初期値なら〈こぶし〉の50%+20%が一番高くなるだろう)。成功すれば光をも切り裂く一閃で、対象に4d6のダメージ。倒すことができれば蒸発するように対象は消えていく。

◉シーン:決断と結末

(12マス無事完走したら)
命からがら、希望ヶ山から生き延びた貴方たち。
外は雨が激しさを増し、雷も鳴っている。
息も絶え絶えに追いやられるようになんとか逃げおおせた貴方たちは、いつの間にかレストランあめりかへ足を運んでいた。レストランあめりかにはなぜか貴方たち4人しかいない。店員すら姿が無い。
店の外には多数の怪異たちが取り囲んでいる。
見守っているのか、監視しているのか。入ってくることはない。
店員すらも見当たらない中、いつの間にか高く積まれたパンケーキを頬張るうた。
今までにないほど沈痛な面持ちの凪。
そして貴方たち2人。
あなたたち2人の記憶喪失から始まった物語。
消えたマサキや、町の人々。
天盤山で見かけたもの。
完璧ではないにせよ、蘇った多くの記憶。
ここで秘匿テキストを2人に送ります。
★HOタマ秘匿
貴方は次の3つの能力を今後いつでも行使することが出来る。使う、使わないは完全に任意で、使わなければ物語が進まないといったことは無い。あなたの探索者が使う判断をすると思ったら、好きなタイミングでロールプレイしつつ使用してよい。
「記憶の消去」
半径5km圏内にいる任意の対象の任意を記憶を消すことが出来る。
対象に自身を含めることも可能。意図的に自身を含めない限りは、タマやシィは記憶消去耐性があるので記憶は消えない。
「それが存在していた痕跡を消す(世界の記憶の消去)」
任意の何かが存在した痕跡が消すことが出来る。
「まだ生きている者」は痕跡では無いため消すことはできない。
実例:友近正樹の痕跡を全て消す。「記憶の消去」と合わせることで、最初から存在しなかったことにすることができる。
「人間を殺す」
貴方にとって、人間を殺すのは造作もないことだ。
★HO人間秘匿
あなたは、短刀「光暮一閃」を所持している。使う、使わないは完全に任意で、使わなければ物語が進まないといったことは無い。あなたの探索者が使う判断をすると思ったら、好きなタイミングでロールプレイしつつ使用してよい。
秘匿を送り終えました。
【HOタマ】は、超常存在タマでした。
【HOタマ】としての記憶や自我が完全に転移しています。
【HO人間】から見ても、【HOタマ】として違和感はないでしょう。
しかし、この町では人知れず、人が消えています。
それは、【HOタマ】が制御できない、睡眠中無自覚に行われていることなのでした。
あなた達は、話し合う必要があると感じています。
話し合う、あるいはこれから起こる結末に良い悪い・想定解はありません。
貴方たちが考え、行動し、この物語の顛末を決めるのです。
(話し合いを始めてもらう。適宜NPCを使って、議論をややこしくしよう)
■要約版:各NPCのロールプレイ指針
・花田うたは【HOタマ】を弁護
・山岸凪は中立。ただし花田うたは感情的に庇う。
・基本的には探索者同士に話をさせる。
■シナリオ冒頭の出来事を思い出したい という話があったら
そう、あれは【HOタマ】の正体が、この世ならざる者だと確信を得た日。
夜、たまたま見かけた様子のおかしい【HOタマ】を付けていけば、人を殺害する様子をスマホで捉えてしまった。
どう見ても【HOタマ】本人である超常存在タマをどうするのか悩んだかもしれない。
貴方は、まず話し合うことにしたのだ。そして、スマホの証拠画像と共に【HOタマ】
に見せた。そこで自分が超常存在タマであることを理解し、しかし【HOタマ】として受け入れられなかった【HOタマ】は気が動転し、スマートフォンを破壊、自分もろとも記憶を消した。
■友近正樹についての言及があったら
うた「マサキ?マサキは私がたべたよ」
うた「だってマサキ、終わったら何でも食べていいって…」
うた「マサキ、すごくきれいだから」
うた「わたしのこと?(HOタマに向かって)まだ思い出せないの?にいやん」
【HOタマ】さんは思い出す。夢の内容を。
微睡むような黒の空間に、あなたは妹と2人で身を寄せていた夢。
その時の妹の顔が——思い出した今、うたの姿に変わっていく。
ひもじい。湧き出てくる感情。貴方たちは身を寄せ合い、ただじっとしている。
ひもじいという感覚を超えて、どうにかなってしまいそうだ。もはや動く気力は湧かない。
寒い。暗い。狭い。辛い。祠の中の記憶。
うたは、自分の身体から分裂したもうひとつのタマだ。
うた「にいやんが、人間になって祠からいなくなっちゃって」
うた「わたしも、にいやんのそばにいたいから、えっと、たべた魂からこの形つくって」
うた「それで、そばにいる!にいやん、私のこと忘れててびっくりしちゃった」
うた「凪がね、人間のこと色々教えてくれたの!言葉とか、ほんといろいろ!凪のことだいすき!」
凪は見たことないほど沈痛な面持ちだ。
凪「うたが死んじゃったこと、今目の前におるんはうたやないこと。知っとった。」
凪「うたと、全然違うんやもんこの子。でもね。たまに出てくるんよ。うたが。」
凪「そんなん、どうにでもできやんやん…」
■【HOタマ】を観察する、捕縛鎖陣について言及するなどあったら
(安易にこの情報を渡さないこと)
【HOタマ】は、今なら見ることが出来るでしょう。
自分の首にできていた痣、その周りを覆う鎖の首輪のようなもの。
それの大本は天盤山の方に向かっている。自分はこの地に縛られているのだと。
■もし戦闘になる場合
DEX順行動。戦闘すると先に宣言した方が先手になる。
花田うたはHP15。うたは当然【HOタマ】に加勢する。
あるいは、心神喪失した【HOタマ】を守るためにうただけ戦闘することもあるかもしれない。
【HOタマ】は攻撃するなら任意の戦闘技能でロール。ダメージは固定で3d6。
うたは 〈分解する〉60% ダメージは固定で3d6。
【HO人間】は回避か、短刀「光暮一閃」による受け流しが選択可能。
回避と受け流しは、1ラウンドにつきどちらか一方を一回だけロールすることが出来る。
同ラウンドで回避と受け流しを双方使うことはできない。
受け流しの場合は80%。耐久力消費なし
短刀「光暮一閃」で攻撃する際は<こぶし>もしくは<刀系技能>でロール。成功した場合ダメージ3d6
■うたのロールプレイ例——【HOタマ】擁護
・【HOタマ】が死を受け入れようとするなら止める。「にいやん悪くない」
・にいやん、また私を置いてかないで ひとりにしないで
・希望ヶ山で死ぬ人だけじゃ足りない、殺して食べないと生きられない。死ぬ人が少ないから
・殺して食べるのは人間だって同じ。食べないと死んじゃう。みんなしてること。だから許してほしい。
・にいやん、【HO人間】のこと大好き だから食べない
・凪も食べない。いっぱい助けてくれた。にいやんに会わせてくれた。凪いないと困る。
・にいやんは悪くない。祠、辛かった
・「人間だって、喰う。肉食う。魚食う。牛とか魚のこときらい?違うでしょ?」
 「鶏と家族みたいに暮らす人だっている」
 「うたたちは、魂たべる たべて生きる」
・もし短刀「光暮一閃」が振るわれることがあって、万一タマが無抵抗だった場合、間に入ってかばう。「にいやん、いじめないで ずっと辛い どうして」
・マサキはもうこの中(胸に手をあてる)
■凪のロールプレイ例——花田うた擁護
・収支沈痛な面持ち。議論については基本的に中立。決められない、というのがより正確。
・花田うたについては明確に意見がある。うたが既に死んでしまって何か恐ろしいものになり変わっている事にはすぐ気が付いた。でも、自分の名前を呼ばれたとき。それはあまりにもうただった。うたじゃないけど、中にうたがいるのを感じた。少しでもうたが残っているなら殺せない。
・それにこの子、赤ちゃんみたいに何もわかっとらんくて…。何がよくて、何が悪いことなんかも。
・もし【HOタマ】(ないしうた)が【HO人間】を殺そうとするなら間に入ってかばう。「こんなの、絶対、おかしいよ」「あんたは【HOタマ】やないの?確かに超常存在タマかもしれないけど、それでも【HOタマ】やないの?」
(最終的に誰が死に、誰が生き残るかが決まったらエンディング分岐)
(大まかにエンディング描写を分けて書いているが、記憶消す・消さないでも状況が変わるため、適宜それに即した描写をしてほしい。)

エンディング

・HOタマとうたが死ぬ

貴方は、【HOタマ】に刃を突き立てた。(【HOタマ】が自分で突き立てた場合はそのように描写)
【HOタマ】さんに、今まで感じたことのないような苦痛が身体中を迸っていく。
意識が、途切れていく。死への恐怖。これはタマではなく、【HOタマ】のものだろう。
うた「にいやん・・・・にいやん・・・・・」
うた「寒いよ・・・・・暗い・・・・・痛い・・・・・・」
うた「にいやん・・・・・・・いっしょ・・・・」
うた「・・・・・・・・・・・・・・。」
(うたと会話し終わったら)
あなたの意識も、どこかに巣こまれていきそうだ。
身体がどんどん消えていく。どこにも何も力が入らない。
少しだけなら、話せるかもしれない。最期のやり取り。
ぽく、ぽく、ぽく、ぽく。
葬儀会場。遺影には貴方のよく知る人物。【HOタマ】だ。
昨日は、花田うた葬儀があり、連日の参列だ。
本来どちらの儀も数か月前に行われるべきだった。
凪は感情を殺すこともできず大泣きしている。
あなたはご焼香台の前に立つ。何かロールプレイありますか。
貴方は、あなた達は大きな犠牲を払う選択した。
しかしその犠牲と同じくらい、大きいな何かを救ったはずだ。
———この夏、あまりにも消えたものは、大きすぎた。
(プレイヤーが希望するやりたいシーンがあればそちら、無ければ下記)
場所が変わってここは学校の屋上。
凪「なんか、寂しくなっちゃったね」
凪「元々は5人?おったんよね。私たち」
凪「これから、あんたはどうするん?」
凪「…ま、とりあえずレストランあめりかにでも行く?」
その時、声がする。
「まぁ、なんとかなるやろ。根拠はないけどな」
ハッとして後ろを振り返るが、そこには青々とした空が広がるばかりだった。
ED:【HOタマ】たちが消えた夏 了

・HO人間が死ぬ

(HOタマがHO人間を殺害した想定)
あぁ、なんてきれいなんだろう。
箱から出た光が、目の前にある。いっとうきれいで、あたたかだ。
(HOタマのロールプレイをしてもらって)
意識が途切れた【HO人間】、貴方は奇妙な光景が広がる。
どこかも分からない不思議な空間。非現実的な色合いの、どこかも分からない空間。
きっと、ここは死後の世界。
そこに【HOタマ】がいるのだ。
それは、数か月前に死んだ——いわばオリジナルの、人間の【HOタマ】の魂かもしれない。
【HOタマ】さん、数か月前に山で死んだ【HOタマ】としてロールプレイして構いません。
(区切りあって)
それだけじゃない。うたやマサキも。みんながいる。
マサキ「お疲れ【HO人間】。ごめんなぁ」
マサキ「うた…じゃなくてタマか。食いしん坊にはほんま困ったもんやわ。俺まで食うなっちゅーの!」
花田うた「【HO人間】くん、久しぶり!…っていう感じでもないんかな。あはは。」
(一区切りしたら)
希望ヶ山町は少しずつ、しかし確実に人口が減っていく。それについて、超常存在と人間の感覚を併せもつ【HOタマ】はどう感じるのだろう。神話存在に近づいているのなら魂を取り込めて、これでずっと一緒にいれると思うかもしれない。人間としての感覚が強く残っているのであれば、どうしてこうなってしまったのかと悔やむかもしれない。

(プレイヤーが希望するやりたいシーンがあればそちら、無ければ下記)
うた「ねえにいやん。にいやんが思い出してくれて嬉しい」
うた「これからもずっと一緒だね!」
うた「だいじょうぶ?つらいの?」
うた「つらい記憶、けしてあげようか?」
ED:【HO人間】たちが消えた夏 了

・うたとHOタマの封印を解く

あなたは短刀「光暮一閃」で、【HOタマ】と花田うたのその首についた首輪から伸びる鎖を断ち切った。【HOタマ】は感覚的に…この地希望ヶ山に縛られずどこにでも行ける、そんな実感がある。この地に縛られなくていいのなら…世界各地の自然死して昇ってくる魂を取り込めば誰かを殺したりする必要はなくなるでしょう。
この星では1日でたくさんの生命が生まれるとともに、たくさんの生命が死を迎える。少しだけこの地を離れて、十分に取り込めんでまた戻ってくれば、無意識で人を殺すことはなくなる。
そんな風に思います。
(ロールプレイ区切りがついたら)
それから。
これはとある日のレストランあめりかの様子。いつも通りのやかましい店内。
凪「はぁ~~~今日の部活えらかった!何たべよっかな~」
うた「にいやんは何食べるの?」
凪「私なんかがっつりいきたいな。ワシン豚丼(わしんとんどん)にしよかな」
(一通りオーダーが終わったら)
「んじゃ、俺はあめりカルボナーラかな いっちゃん安くて量多いしよ」
ふと、そんな、懐かしい声が聞こえた気がした。
その席は、誰も座っていない。
店員「お待たせしました!ご注文の〇〇でございまァす♪」
(楽しいシーンをやってもらう)
あなたは【HOタマ】だが、同時に神話存在タマでもある。人間との共存は苦労するかもしれない。
そして…貴方は分裂する。うたがその証左だ。いつの日か、人間の魂の量よりもあなたから分裂した子の数の方が増えてしまうかもしれない。そうしたら、どうなるのだろう。また殺して魂を取り出す、なんてことが起こるのではないか。
いや、考えるのはよそう。自分たちが切望した当たり前の日常を、今は享受したい。
ED:呪いが消えた夏 了

・全員死ぬ

(死に際のロールプレイをしてもらって)
「某県某群希望ヶ山町にある飲食店にて、2名の遺体が発見されました。」
「死亡が確認されたのは希望ヶ山高校に通う高校2年生、山岸凪さんと【HO人間】さんです。」
「また、同日より花田うたさん、【HOタマ】さんの行方も分からなくなっており、事件との関連性を調べています。」
血だらけの店内。意識は上へ、上へ。ここではないどこかへ。
周り景色が歪んで、おおよそ現実ではないような、まるで宇宙のような、非現実的光景が広がっていく。
そこには、共に昇天していく【HOタマ】や【HO人間】、花田うたや山岸凪、そして友近正樹の姿も———あった。
マサキ「お~奇遇やん!こんなとこ…ほんまこんなとこで一緒になるなんてなぁ」
うた「久しぶりだね。【HO人間】、それに凪ちゃん。…あんまり久しぶりって感覚はないか。」
凪「うた、マサキ…。」
凪「ねぇ【HO人間】、【HOタマ】。私たち、頑張ったよね」
マサキ「おい、あの世?か分からんけども、レストランあめりかあるんやろな」
貴方たちのロールプレイでこの物語を〆ましょう。
願った形ではないかもしれないけれど、また会えた。
これからはきっと、一緒だ。
ED:全員が消えた夏 了

・誰も死なない

誰もが悪くない。貴方たちは決めたのだ。
このまま、何も変えずに日常に戻ると。
一人、また一人と希望ヶ山から人が消えている気がする。
仕方がない。いつか来る終わりが見えたとしても、この日常を享受したい。
キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
見覚えのない先生「きり~~つ…礼…着席してください」
見覚えのない先生「えーっと、では出席とりますね…」
見覚えのない先生「山岸凪さん、花田うたさん。」
見覚えのない先生「【HOタマ】さん、【HO人間】さん」
見覚えのない先生「以上4名。全員出席ですね。」
教室内には30以上の席があるが、使われているのはたった4つのみ。
凪「あのさ、【HO人間】、【HOタマ】」
凪「変なこと聞いてもええかな」
凪「うちのクラスってさ…、こんなに人数、少なかったっけ…?」
(好きにロールプレイをしてもらう)
■HOタマの正気度が残っていた場合
うた「ねぇにいやん。お腹すいてきちゃた」
うた「【HO人間】、食べていい?」
うた「だめかー。どうしてもだめ?」
うた「わかった。じゃあ別のにするね。」
自分は、【HOタマ】だ。何度もそういい聞かせてる。
だが、少しずつ、【HOタマ】じゃないものが流れ込んできている気がする。
自分が異界生物タマだと、記憶はなくとも理解をしたあの日から、自分は【HOタマ】から少しずつ逸れていっている。
それでもあと少しだけ、少しでも、仮初の日常を。
■HOタマの正気度が残っていない場合
少しのプリズムとほのかに色づいた空間。
その空間にはたまに、ぽわんとバスケットボール大ほどある光が現れる。
近づいていき抱きしめると、ぽかぽかする。温かく、心地よい。
やがてそれは消えていくと、ふたたびぽわんとバスケットボールの光の球が現れる。
またそれを抱きしめる。そして消える。暗転し、今度は暗く、濁った空間。
そこに少し大きめの箱がある。箱からは、うっすらと光が漏れ出ている。
空けてみれば、そこにはあの光があった。
「ギェ」そんな声が聞こえてきた気がした。抱きしめれば、心も身体も満たされて行く。
そう思った矢先、目の前に広がったのは、原型をとどめないほど損傷した山岸凪と————。
ED:████が消えた夏 了
■クリアボーナス
・後悔の無い決断をした。 正気度+1d20 〈クトゥルフ神話〉+15%
・HO人間…短刀「光暮一閃」の取得。
 短刀のある半径5m以内は呪文の影響を受けない。また、神話存在に対してKPが許す分のダメージボーナスが乗る。(他シナリオに持ち込む際はKPとよく相談すること)
・HOタマ…あなたは超常存在タマだ。
 人間でないことを確信している貴方は超常存在としての特性を得る。
  ・物理的な肉体損傷で死ぬことが無い
  ・半径5km以内を対象に記憶の消去、記録/痕跡の消去が出来る
  ・一般生命体に対し、3d6ダメージの攻撃ができる。
ただし、その記憶を自分で消すのであれば通常探索者として使用可能。ただし正気度喪失時は通常の倍量喪失する。正気度がゼロになった際は完全に異界生物タマになり果てる。
睡眠中、超常存在タマとして無意識に出歩くことがある。人の魂を定期的に摂取出来ているのであれば頻度は減る。
※他のシナリオに連れて行く際はKPとよく相談すること

◆選択ルール:HOタマの不定の狂気 / 性質表

HOタマは、短期 / 不定 どちらかの狂気に陥った際、通常の狂気表の代わりに下記狂気表を適用しても良い。また、発症した際は、不定の狂気と同様の扱い(落ち着くときもあるが、根治することは無い)とする。16項目あげるが、好きなものを組み合わせて10項目に絞る。(通常の狂気表と数を合わせる為。)
【01】偏食 悪食。目につくもの何でも食べようとする。我慢することは出来ない。
 ※もしくは、1種類の何かしか食べなくなる上、食欲が極端に増大し常に物を食べる。
【02】達観 自分や他人に関する死に纏わる全ての感情が極端に希薄になる。生命を殺す・死ぬことへの抵抗感が0になる。(抵抗感がゼロになるだけで、不必要なことであれば実行に移すことはない)
【03】本能 自分の欲求に対し、自制が効かなくなる。自制という概念が無い。欲求の達成のためには手段を選ばない。(暴力を振るう等)
【04】違和 他人全員に対して「生理的に受け付けない」という感情が芽生える。1日の最後に正気度ロールが発生し、減少量は 1 / 1dその日出会った人数の2倍 である。 ※ただし、HO人間の探索者を見ても何も思わない為、カウントしない。
【05】超人 目星と聞き耳の技能値が99になる。 光のない暗闇や騒音でも低下を受けない。異常発見による正気度ロールに必ず失敗し、減少量に+1の固定値がつく。
【06】賢者 KP任意の呪文を直ちに3つ取得する
【07】彩色 他人の見え方が「色」と「模様」になる。一般的な対象の容姿や表情の把握が困難になる。綺麗な色の人もいるかもしれない。
【08】自立 他人との“繋がり”について一気に興味がなくなる。社会性が欠落し、集団でいる必要性を感じなくなる。具体的には嫌われることへの恐怖心が一切なくなる。
【09】鈍感 直ちにSANを5喪失する。以後プレイ時間に換算し1時間、案内がない限りは正気度ロールが発生しないし、そのような場面に遭遇しても一切動じなくなる。
【10】再生 肉体的損傷をした際に再生する。擦り傷切り傷は即時回復、骨折などは1時間、致命傷であれば1日が必要。
【11】忘却 SANが初期値まで戻る。しかし、正気度ロール周りの出来事を全て忘れている。セッション中に思い出すことは無い。
【12】分裂 自分の中で人格が分裂し、様々な意見を喋るようになる。(KPが別人格として脳内会話として混ざるようになる。勿論他の人には聞こえない。)
【13】鋭敏 五感の境界が曖昧になる。視覚で得た情報が音としても感じたり、聴覚で得た情報が味としても感じたり、触覚が臭いにも感じるようになる。五感に関係のある全ての技能に+30の成功補正を得る。
【14】幸福 何気の無い、いつもの、全ての日常や週間が新鮮で楽しく、好奇心や興味を過剰に強く惹くものなる。
【15】異常空腹 常に腹が減っている。食べても食べても満足できない。空腹が故に注意力が散漫になる。KPから言及があるまで全ての技能に-10の補正がつく。
【16】群発狂気 もう2回この狂気表をロール。2つの狂気内容が付く。被った場合と16が出た場合は振り直し

目次

◆シナリオ基本情報(ネタバレ無)

◆KP用シナリオ情報

◆NPC情報

◆シナリオ本編