「1996年の朝ドラ」再放送を見て仰天。セクハラ、喫煙…30年で日本に起きた「大変化」
1991年が舞台のドラマ
NHK1996年の朝ドラ『ひまわり』が地上波で再放送されている。
松嶋菜々子主演の朝ドラである。
放送されたのは1996年。
舞台は1991年である。
それを2022年の5月になってまた見ることになった。
松嶋菜々子〔PHOTO〕Gettyimages
午後4時半からの30分、「31年前を覗ける時間」になったということである。
31年前の風景を毎日眺められるというのは、なかなかすごい。
ポイントなのは現代劇だったということだろう。
『ひまわり』の前に放送されていたのは山口智子の『純ちゃんの応援歌』であり、これはさらに古く1988年に放送された昭和時代のドラマであった(放送途中で平成になった)。ただドラマの舞台が昭和20年代から30年代にかけてのものであり、1988年の風俗が反映されたものではなかった。だから懐かしさの意味がちょっと違ってくる。
『ひまわり』に見る平成3年の風俗について、ちょっと見返してみたい。
やはり何と言っても電話である。
1991年当時はまだみんな携帯電話を持っていない。車載電話というものがあり、それを無理矢理はずして持ち歩くような巨大な携帯電話は存在していたが、日常生活で使えるようなものではなかった。ベトナムでジャングル戦を戦っている将校が部下に運ばせて使うようなシロモノであった。
『ひまわり』第2話で、ヒロインののぞみ(松嶋菜々子)は彼氏(大鶴義丹)との待ち合わせに遅れるのだが、突発的な出来事で遅れる場合、連絡のしようがなかった(上司の浅野ゆう子に、男なら待たせておきなさい、と言われて、ヒロインはそうせざるをえなかった)。