一番最後に分数の計算をしたのはいつですか? ずいぶん昔だという人は、計算ルールを忘れてしまっているかもしれませんね。
今回の問題に挑戦して、分数の足し算の方法を覚えているかどうか確認してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
1/5+1/3
解答
正解は、「8/15」です。
どうやって計算すればよいか、思い出せたでしょうか?
次の「ポイント」で、分数の足し算の方法を確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「分母を共通の数に揃えること」です。
分母が共通の数である分数の足し算では、「足される数」と「足す数」の分子どうしを足し算するだけで計算できます。
例:
1/3+1/3
=(1+1)/3
=2/3
しかし、今回の問題では、「足される数」と「足す数」の分数の分母が異なります。
1/5+1/3
このようなときは、まず分母を共通の数にします。これを通分といいます。そのあと、分子どうしを足し算しましょう。
共通にする分母には、二つの分母の最小公倍数(二つの数の倍数の中で共通かつ最小の数)を使います。5の倍数は、5、10、15…、3の倍数は3、6、9、12、15...なので、5と3の最小公倍数は15になります。
1/5の分母に3を掛け、1/3の分母に5を掛ければ、分母が共通になりますね。
ただし、ここで注意点が一つあります。通分で分母に何らかの数を掛けるときは、分子にも同じ数を掛ける必要があります。分母にだけ数を掛けてしまうと、もとの分数とは異なる別の数になってしまいます。
一方、分数では、分子と分母に同じ数を掛けても表している数は変わりません。
1/5≠1/(5×3)
1/5=(1×3)/(5×3)
では、この点に注意しながら問題の式を計算していきましょう。
1/5+1/3
=(1×3)/(5×3)+(1×5)/(3×5)
=3/15+5/15
=(3+5)/15
=8/15
これで答えを出せましたね。
まとめ
今回の問題で、分数の足し算の方法を思い出せたでしょうか。
分数の足し算をするときは、まず分母を通分で共通にします。共通の分母は、足される数と足す数の分母の最小公倍数にしましょう。通分の際は、分母だけでなく分子にも同じ数を掛けて、表している数が変わらないようにします。最後は分子どうしを足し算します。
他にも分数の問題を用意していますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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