フォロワー5万人のインフルエンサー「報酬もらった」…ルーマニア大統領選巡り「関与を後悔」
【ブカレスト=倉茂由美子】やり直しが決まったルーマニアの大統領選挙を巡り、TikTok(ティックトック)を使って極右のカリン・ジョルジェスク氏の選挙活動に関与したインフルエンサーが「報酬をもらった」などと証言を始めている。マニュアルの存在や偽アカウントの多用などSNSでの情報操作を裏付ける形となっている。
大統領選を巡っては、11月24日の1回目投票の公平性が損なわれたとして、憲法裁判所が6日、やり直しを決定した。情報当局などが公開した文書では、ジョルジェスク氏は選挙活動費をゼロだと申告していたが、100人以上のインフルエンサーが宣伝に関与し、報酬として計約38万ドル(約5700万円)が支払われた。ジョルジェスク氏に関係するアカウントは約2万5000に上ったとしている。ジョルジェスク氏はこうした指摘を否定している。
約5万人のフォロワーがいるアレックス・ストレミツェアヌさん(27)は、「投票率を上げるキャンペーンとして投稿を請け負った」とTikTokの投稿で告白した。インフルエンサー向け仲介アプリで引き受け、マニュアルに従って、大統領に求める資質などを語った自身の動画に「#大統領選挙2024」と付けた。特定候補を支援する目的ではないと説明されていたが、動画には「ジョルジェスクに投票します」といったコメントが大量に投稿されたという。
ストレミツェアヌさんは本紙の取材に、自身の動画についたコメントの多くは「偽アカウントからだった」と説明。「ジョルジェスク氏に利用されるとは知らなかった。彼の価値観には共感できず、関与したことを後悔している」と釈明した。