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息子が闇バイトで逮捕 ギャンブル依存も発覚に母親は

  • 2024年12月10日

息子が闇バイトに関わったとして逮捕された母親。
逮捕後に、深刻なギャンブル依存症に陥っていたことも分かりました。
逮捕前には消費者金融からの督促も。
もっと早く気づけなかったのか。もっとできることはなかったのか。考え続けています。

明るく優しい「普通の子」

関東地方に住む女性です。
大学生の息子が特殊詐欺に関わり、高齢者から現金をだまし取ったとして逮捕されました。
息子は大学も自宅から通い、ずっと一緒に生活してきました。
女性が疲れて横になっている時には優しく肩をもんでくれたり、誕生日プレゼントを用意してくれたり・・・。
スポーツに打ち込み、おしゃべり好きな明るく優しい「ごく普通の子」だったといいます。

最初の異変は借金

借金の督促状

最初に異変を感じたのは、息子宛に届いた消費者金融からの郵便でした。数万円の返済を迫る内容に、息子は「友達との飲食や、遊びに使った」と説明しました。
母親は借金を肩代わりしました。数か月後に別の借金が発覚したときも肩代わりして返済しました。

問題は解決したと思われましたが、しばらくたって、息子の部屋から高齢者らしい、見知らぬ名前が書かれた不審な書類が見つかりました。
「詐欺かもしれない」と思って問い詰めると、息子は闇バイトに応募して特殊詐欺に関わったことを告白したといいます。

女性
そのときは夫も激怒して息子を殴って、ただただ息子は謝りました。息子の顔は能面のようで本当に無の状態でした。言われっぱなし殴られっぱなしでした。目も据わっていたし、おかしくなっちゃったのかなって思いました。

背景にギャンブル依存

逮捕されたあと分かったのは、息子がギャンブル依存に陥っていたことでした。
大学入学直後に友人に誘われてパチンコを始めた後、ボートレースなどオンラインのギャンブルに熱中。
友人や消費者金融のほか、複数のヤミ金融からも借金を重ねました。
総額は数百万円にのぼり、厳しい取り立てに追い詰められていたのです。
女性や家族は全く気づきませんでした。
息子は執行猶予付きの有罪判決を受け、いまは入院してギャンブル依存症の治療を受けています。
母親はもっと早く息子の異変に気づくことができなかったのか、闇バイトに関わることを止められなかったのか考え続けています。

女性
被害者の方にも、ご家族にも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私たちは借金のことばかり、お金のことばかりにとらわれて、『なんとか借金を返さなければ』ということだけに頭がいっていました。よく話を聞いてあげて、向き合っていれば変わったかなとか、何か苦しい部分とかそういうのを言い出せなかったのかなとか考えています。息子の本当の気持ちを知りたいです。

「ギャンブル依存で闇バイト」相談増

ギャンブル依存症問題を考える会の相談会

ギャンブル依存症の当事者や家族を支援する「ギャンブル依存症問題を考える会」には、去年から、家族がギャンブルで借金を作り、闇バイトに関わってしまったという相談が相次いでいます。
コロナ禍の間にオンラインでギャンブルにのめり込む人が増えたのではないかといいます。
会によりますと、ギャンブル依存の当事者のうち20代と30代の若者が、およそ8割を占めています。

田中紀子代表
ギャンブルに関しては、オンライン化したことによって24時間365日ひっきりに無しにできてしまう。ヤミ金も昔はちょっと怖い事務所に行かないと借りられなかったのが、今はXで簡単に借りることができます。ヤミ金のほうから、「返せないんだったら闇バイト」という風に誘導されたりというパターンもあります。すべてがオンライン上で完結しているのが、今のこの問題を生んでいると思います。

家族は何に注意を?

闇バイトの背景にすべてギャンブル依存があるわけではありませんが、大きな一因になっていると考えられています。
会によりますと、ギャンブル依存の兆候はひとそれぞれで一概には言えませんが、ほとんどのケースではギャンブルのために借金をすることになるといいます。
理由のはっきりしない借金が分かったら、ギャンブル依存が疑われます。

もし気づいたらどうすれば?

やってはいけないとされているのが借金の肩代わりです。
会によると、ギャンブルを続けさせることになり、状態を悪化させる恐れがあります。
依存症は本人ではどうしようもできない状態で、家族の説得も効果がありません。専門知識のある機関に相談してほしいとしています。

田中紀子代表
闇バイトは本当に精神状態が普通じゃない状況で追い詰められていると思います。もし闇バイトしなくちゃならないくらい切羽詰まっているのなら、相談に来てほしいです。

相談先は

ギャンブルなどの依存症については、さまざまな機関が相談に応じています。
国の委託を受けた依存症対策全国センターは、全国にある依存症に詳しい医療機関などを紹介しています。
民間の支援団体もあります。
このうち、ギャンブル依存症問題を考える会は、24時間電話での相談に応じています。
番号は070-4501-9625です。
ひとりで抱え込まずに、まずは相談してほしいと話していました。

  • 前嶋紗月

    横浜放送局 小田原支局記者

    前嶋紗月

    札幌・帯広局を経てこの秋に横浜・小田原支局へ異動。県西地域の課題やまちの魅力を主に取材しています。

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