2023年4月7日に和解に至ったリバーズエコとやさぐれメタルとの基板の紛争について、その経緯をまとめてみた。
裁判の経緯については
やさぐれメタルとの裁判経緯 を参照
1.返却すべき基板
まずコラボ解消となった2021年8月時点での基板の状況を整理
それぞれ発送した基板についての詳細を下記に記す。
2021年4月9日(1回目)
発送
受領後
やさぐれメタルは受け取った基板を使った実験を下記動画で投稿。
返却
5月6日に全て返却されたとのことで、この回は特に争点無し。
6:51~
2021年5月4日(2回目)
発送
下記2箱分
なお別途純銀を1万円で売却してますが単純な小川社長の厚意の提供であり、コラボの目的であるリサイクルとは別のものです。コラボの本質に変化はないため基板は返却するものという前提に変わりはありません。
受領後
やさぐれメタルは受け取った基板を使った実験を下記動画で投稿。
返却
無し
なおICチップは実験で使用後のものの返却は難しいだろうと小川社長も判断されているため、そちらは必須ではなさそうです。
従って
CPU の一箱分が要返却
2021年5月10日(3回目)
発送
受領後
やさぐれメタルは受け取った基板を使った実験を下記動画で投稿。
返却
無し
従って
グラボ等 の一箱分が要返却。
2021年5月27日(4回目)
発送
なお本回発送の基板については、リバーズエコ小川社長にて梱包動画を取るという形で動画が残っている。
受領後
本回でのやさぐれメタルの実験動画は不明
返却
無し
従って
グラボ、CPU、
メモリ の2箱分が要返却
サマリ
結果として返却すべき基板は下記3回分4箱ということになる。
2.裁判における基板返却の経緯
リバーズエコ小川社長が下記ライブ配信にて語った、3月6日裁判期日及び4月7日裁判期日でのやり取りを下記に記す。
2023年3月6日裁判期日
※「や弁」はやさぐれメタルの代理人弁護士
や弁:リバーズエコから送られてきた基板は、後にトラブルになると考えて全部そのまま手元に置いているので、そのままお返しすることができる。
小川:全部が確認できる写真ありますか?やさぐれが出している動画以外のやつ。
や弁:(パソコンを持ってきて)これが手元にある基板です。→動画と同じで一部のみ
小川:いやこれ以外にないですか?
や弁:家に現物があるので持ってきます。それを見て判断してください。
→ 4月7日の裁判で現物持参することが決定
小川:ちなみに無償で送ったものも返却の対象です。やさぐれはCPUについてるヒートスプレッダを外す動画も取ってますが、それも有価物ですので返却対象です。それも伝えてください。
や弁:ヒートスプレッダは5月6日に返却した箱の下に入れていた。
小川:CPUは返却された日と近い5月4日に送っているためそんなわけない。
や弁:CPUのヒートスプレッダは実験で全部溶けたのでありません。(一転)
小川:いややさぐれメタルは動画で銅ってわかった上ではずしてますよね。この実験で一緒に溶けるわけありませんよね。嘘やめてください。
や弁:その当時、銅が有価物である知識がなかったから捨てた。本人が捨てたと言ってるので現物がないため返せません。(二転)
小川:(動画内で「銅のインゴット」とか言ってましたけど…)
や弁:4月7日に手つかずで置いてある現物を持ってくるのでそれを見て判断してください。
や弁:基板はこの通り返すので3万返金してください。
疑問点
ヒートスプレッダの証言について二転しており一貫性がない。
もし無償で送った時点で「後にトラブルになる」と考えていたのなら、なぜその後も続けて、しかも有償で基板を要求したのか整合性が取れない。
1.返却すべき基板 にも掲載している通り、リバーズエコから受領した基板を使った動画を多数投稿しており、かつ一部は本人も捨てたと言っている時点で「手つかず」なわけがなく意味不明。
リバーズエコから送られた基板全てを、後にトラブルになると考えて手つかずで保管していたのであれば、無償の段階からその思考になっていないと整合性が取れない。しかし実際にはやさぐれメタルは、5月10日の発送後に「2箱分発注です」「いつもの口座に2万円分お振込みします」と有償での基板提供を要求している。明らかに言動が矛盾している。
またやさぐれメタルは2021年3月25日の動画で「銅も高値になりつつある現在、それを捨てるなんてとんでもない」と発言しているため、「当時銅が有価物である知識がなかった」は明確な嘘であることがわかる。
やさぐれメタル:液状の銅を溶かしインゴットを自作してみた(2021.3.25)
さてこの時点で5月4日の
CPU は、手つかずで保管しているが一部(ヒートスプレッダ)は捨てたため返却できないという形になる。
矛盾が生じている上に、他者所有の有価物を勝手に捨てた時点で器物損壊罪が適用されようなものだが。
余談
なおこのやさぐれメタルの代理人弁護士は、上記期日後3月27日付けで辞任している。
2023年4月7日裁判期日→和解
やさぐれメタルが基板を「これがリバーズエコから買った基板全部です」として裁判所へ持参。
しかし持参された基板の量は紙袋2袋分(約1箱分)であり、明らかに要返却の基板の量(4箱)には満たない。
※「や弁」はやさぐれメタルの代理人弁護士。
なお3月6日に対応した代理人弁護士は3月27日に辞任したため、4月4日に新たに就任した弁護士となる。
小川:これで全部ですか?
や弁:本人はそう主張しています。
小川:(持参された基板は実験に未使用の金メッキがついたままのもののみであったため、もしかしたら実験で使用した基板は返さなくていいと思っているかも?)
小川:実験で使い終わった基板もあるはずでそれも返却してほしい。確認してください。
や弁:今ここにある基板がリバーズエコから購入した全ての基板です。一切手を付けてません。
小川:(社長が撮っていた発送前の)写真と照らし合わせたところこれは2回目(5月27日発送分)の基板のみで、1回目(5月10日発送分)の基板がここにはないのではないか。これで全てと主張するのはおかしいし、それでも3万円を請求されるのですか?
や弁:3万円払わないと返さないと言っています。
小川:(裁判官に向かって)これ詐欺じゃないんですか?
裁判官:裁判所としてはどちらの言い分が正しいのか判断ができないため、あとは言論でやって頂きたい。
また5月27日発送分については小川社長が発送時の写真でも写っていたものが無いという形で、「この基板がない」という形で明確に不足していることがわかっている。
明らかに不足しているため小川社長は突っぱねる気満々だったが、ここで当時の顧問弁護士である吉原弁護士がなぜか基板を受け取り和解する方向で話を進める。吉原弁護士としては「基板の返還が認められたという事実が今後の裁判で有利になる」との主張。
当時は吉原弁護士の事を信用していたため、小川社長としては全く納得いかないまでも和解を了承した。が、吉原弁護士解任後に新たに小川社長が委任契約を結んだ弁護士に確認したところ「特に有利になることはないため、この和解を受け入れた意味がわからない」と言われている。
さらに下記ライブ配信での小川社長の発言(37:00あたり)によると、和解調書へのサインは吉原弁護士が行い小川社長は4月7日の裁判所内で和解調書を見ていないとのこと。
上記の流れで基板の和解が成立。
なお4月7日に裁判所で引き渡された基板は、当日小川社長が宿泊するホテルまで吉原弁護士が手持ちで運んでいる。=小川社長は裁判所からホテルまでの道のりで基板に触れていない。
和解成立後に小川社長は届いた和解条項の正本を確認し、そこで初めて「約合計21kgの基板」という重量の記載を認識した。
「なぜ裁判所内で持参された基板が21kgかどうか重量を計測していなかったのか」という疑問がXでたびたび見られたが、「和解条項に重量が記載されていることを認識していなかったため」であれば整合性が取れる。
小川社長も「21kgと記載されていることがわかっていれば、その場で重量計測してもらっていた」と発言している。
その後小川社長がホテルで行ったライブ配信にて、和解の内容と返却された基板についてを説明。
1:16:00あたりから返却された基板を広げて撮影。
そして返却された基板を持ち帰り重量を計測。
結果約9.8kgであったことが判明する。
返却までの経緯を整理
以上の流れを整理すると下記の通り
やさぐれメタルが「手つかずで全て保管しているため返却できる」「基板を返却するから3万返金しろ」と主張
4月7日にやさぐれメタルが持参した基板が明らかに不足していると小川社長は異議を唱える
やさぐれメタルはそれでも「これが全てである」「3万返金しないと返却しない」と主張
小川社長は異議を唱え続けるも、吉原弁護士が和解を受け入れる方向に誘導し吉原弁護士が代理人として和解調書にサイン(この時小川社長は調書を直接見てはいない)
和解成立後に、和解条項の21kgの重量の記載と、かつ実際返却された基板が9.8kgであったことを小川社長は認識
やさぐれメタルの主張がめちゃくちゃなことはさることながら、吉原弁護士の挙動もクライアントである小川社長に対する誠意が感じられないことがわかる。
和解結果に対してのまとめ
上記和解条項及びやさぐれメタルの証言をマージした基板の状況がこちら。
基板の紛争に関しては、裁判上、和解条項上ではお互いに返却・返金して解決したかのように見えるが、本ページで記載の通り不可解な点ばかりが残り全く解決していないのが実態である。
やさぐれメタルの基板に関する証言が「全て手つかずで保管している」「一部捨てたため返却不可」と矛盾している
和解条項記載の21kgの重量には満たない9.8kgしか返却されておらず明らかに不足している
「基板の不足」に対して「満額3万円の返金要求」という不釣り合いな和解を受け入れる方向に誘導した吉原弁護士の言動
被告であるやさぐれメタルの証言に矛盾や虚偽が多数あり、小川社長が問題提起することは当然の流れである。
特に、全て手つかずで返却すると言ったにもかかわらず不足した状態で3万円満額を徴収した詐欺紛いの行為及び、クライアントの意向を無視して強引にその詐欺紛いの和解を成立させた吉原弁護士に対して、小川社長は徹底的に追及するものと思われる。