シリアのアサド政権が崩壊 約14年にわたる内戦が急展開した経緯・裏側は…【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
シリアの反政府勢力が首都ダマスカスを制圧し、アサド政権が崩壊しました。ロシアメディアはアサド大統領がモスクワに到着し ロシアへの亡命が認められたと伝えています。背景には一体、何があったのでしょうか。 【動画】政権崩壊のシリア 米とイスラエルが空爆 そこで今回の#みんなのギモンでは、「シリア独裁政権、なぜ崩壊?」をテーマに、国際部デスクで元カイロ支局長の富田徹・日本テレビ解説委員が解説します。
■シリア・独裁政権崩壊 アサド大統領はロシアに“亡命”
富田徹・日本テレビ解説委員 「北朝鮮などと並んで世界屈指の独裁体制を築いたシリアのアサド政権が、反政府勢力により突然倒されました。約14年にわたる内戦が急展開した裏側には何があったのでしょうか」 「ロシアのタス通信は、シリアのアサド大統領と家族がモスクワに到着し、亡命が認められたと報じました。シリアの反政府勢力は8日に国営放送で『アサド政権を打倒した』と宣言しています。また、ロイター通信によると、反政府勢力の司令官は首都・ダマスカスで群衆に迎えられ『この勝利は地域にとっての転換点だ』と強調しました。そして長く続いた独裁体制の崩壊に各地で市民らが喜びの声を上げました」 鈴江奈々キャスター 「それだけ長年、市民の皆さんが苦しい思いをしてきたということですが、それにしても急展開で、背景には何があったのか気になります」
■急展開の政権崩壊 これまでの経緯は?
富田解説委員 「これまでシリアで何があったのかを振り返ります。シリアは中東の中央に位置していて、面積は日本の半分ほどです。北にトルコ、東にイラク、南にイスラエルと多くの国と接しています。アサド大統領の父親の代から親子2代で約50年、強力な独裁国家を維持してきました」 「内戦のきっかけは2010年末に中東各地で始まった民主化運動『アラブの春』です。シリアに波及したのは2 0 1 1年3月で、各地で反政府デモが発生しました。これに対してアサド政権は軍などを動員してデモを徹底的に弾圧。内戦状態に入りました」 斎藤佑樹キャスター 「2011年からということですが、こんなに内戦が長期化したのはなぜなのでしょうか?」 富田解説委員 「元々はアサド政権と独裁体制を倒したい民衆の戦い、という構図だったのが、その後、『イスラム国』などの過激派組織が参戦。さらにアメリカ、ロシアなど大国がそれぞれの思惑で介入して、情勢が複雑化。長期化する一つの要因になりました」 「国連などによると、40万人以上が死亡。また人口の4分の1に相当する5 0 0万人以上が周辺諸国に逃れて難民となりました。『今世紀最悪の人道危機』ともいわれる状況が続いているんです」 森圭介キャスター 「元々は民主化運動がきっかけでしたが、他の国の外部要因や宗教的な対立、地政学的なことから、結果的に民衆が苦しい状況になっているというのは、本当に心苦しいです」